
著者:辻村 深月
講談社(2013-06-05)
販売元:Amazon.co.jp
オススメ!
直木賞受賞、第一作。待望の書き下ろし長編。
母と祖母の女三代で暮らす、伸びやかな少女、朱里。
美人で気が強く、どこか醒めた網元の一人娘、衣花。
父のロハスに巻き込まれ、東京から連れてこられた源樹。
熱心な演劇部員なのに、思うように練習に出られない新。
島に高校がないため、4人はフェリーで本土に通う。
「幻の脚本」の謎、未婚の母の涙、Iターン青年の後悔、島を背負う大人たちの覚悟、そして、自らの淡い恋心。
故郷を巣立つ前に知った大切なこと――すべてが詰まった傑作書き下ろし長編。
凄く良かった!本当に、良かったー。
読んでいてとても幸せな気持ちになりました。
島に暮らす方々の暮らしを、辻村さんはとても丁寧に取材されたんだろうなと読んでいて感じました。島の人々がとてもリアルに感じたと言いますか…するっと入っていきました。
以前島じゃないんですけど過疎が進む町で若者を受け入れている町がテレビで特集されていました。
シングルマザーの方には仕事を提供して託児所もちゃんと用意されていて。読んでいて思い出しました。
出てくる人たちが本当に素直でいい人達。
冒頭に登場したエセ作家の顛末は新は人が良すぎるだろと思いましたけども、でも有名な脚本家が真実を知って良かったかな。なんて。
朱里は本当に良い子だったなぁ。衣花が親友で良かったと思う気持ちが分かります。もちろん衣花も良い子ですよ。
源樹も新ももちろんいい子。4人とも個性的で性格は違うけど固い絆で結ばれているのが分かります。
個人的に鈍くてさらっと人生の大告白を言っちゃうような新がお気に入りです^^
モトくんもヨシちゃんもフキちゃんも色々抱えているのかもしれないけどだからこそ他人の痛みが分かる素敵な人達でした。
4人はそれぞれの道を歩むと思うけど、結果的にみんな帰ってきてまた4人で一緒にいたら良いなぁなんて甘い妄想をしてます。思うだけタダです。
衣花は島から出ないと分かっていて、それを悲観せずに歩んだ道のりが凄くかっこよかったです。前向きで島の未来が明るく感じます。
心地いい読書が出来ました。私も幸せになれました^^
〈講談社 2013.6〉H25.7.18読了
良かったですね!!
夏の間に読めてよかったです 笑
まさに心洗われる、そんな物語でしたね!!