猫柳十一弦の失敗 探偵助手五箇条 (講談社ノベルス)猫柳十一弦の失敗 探偵助手五箇条 (講談社ノベルス)
著者:北山 猛邦
講談社(2013-01-09)
販売元:Amazon.co.jp

脅迫者は400年前の姫!?頼りなげで危なっかしい女性名探偵が謎を解く!
因習にとらわれた村で猫まっしぐら! 人気青春ミステリ!
成人するまでに嫁がねば一族を追放する――山に閉ざされた村にある名家・後鑑家(のちかがみけ)のお嬢様に脅迫状が届いた。差出人は戦国時代の姫!? 彼女の20歳の誕生日が迫る中、相談を受けた探偵助手学部の君橋(クンクン)と月々(マモル)が超サプライズな方法で完全解決……したはずなのに、村に残る伝説を調べていた彼らのゼミ教官である女探偵・猫柳十一弦は惨劇が起きると推理。事件を止めるべく村へと急いだ!

シリーズ第2弾です。
このシリーズは探偵ものですが、起きた事件を推理して解決するのではなく、事件が起こるのを予期して未然に防ぐために推理するというのが斬新な気がします。
今回は400年前の言い伝えから稲木村に住む名家の謎。初めは前回共に事件に巻き込まれた小田切から友人の千莉の頼みを聞いてほしいという依頼から始まります。
そこから始めはクンクンとマモルで解決しようとし、マモルの一大決心により解決したかのように見えましたが、猫柳は悲劇が起きると言います。そこで探偵と探偵助手は稲木村へ行き、事件を防ごうとします。
前回の事件で殺人を数件防げなかったことと自らが怪我をしたことで精神的なショックからずっと抜け出せなかった先生ですが、徐々に復活し今回の事件に乗り出します。
事件の概要もさることながら、今回は猫柳先生が結構君くんに対してアプローチしてるのにクンクンはまーったく気づきませんでしたね。本当にじれったいったら。
ペンションでそろそろ寝るってなったときに先生が部屋に戻ると寒いなーせっかくこの部屋があったまってきたのにーって言ったらクンクンが「じゃあ部屋を交換しましょう」って言ってさっさと出て行ってさ。そーじゃないだろう!って激しくツッコミました。
事件に関しても徐々に明らかになる真相が面白かったです。
犯人は割と初めから分かっているのですが、課程と最後の意外な展開が良かったと思います。
このシリーズはまだまだ続くのかな。まだこの2人に会いたい気もします。
そういえば、マモルは結局あのままなのだろうか…。

〈講談社 2013.1〉H25.2.12読了