私と踊って私と踊って
著者:恩田 陸
新潮社(2012-12-21)
販売元:Amazon.co.jp

パーティ会場でぽつんとしていた私に不思議な目の少女が声をかける。「私と踊って」。彼女は私の手を引いて、駆け出した。稀代の舞踊家、ピナ・バウシュをモチーフにした珠玉の小篇。冴えわたる恩田ワールド、きらめく十九の万華鏡。
【目次】
心変わり/骰子の七の目/忠告/弁明/少女界曼荼羅/協力/思い違い/台北小夜曲/理由/火星の運河/死者の季節/劇場を出て/二人でお茶を/聖なる氾濫/海の泡より生まれて/茜さす/私と踊って/東京の日記/交信

久しぶりの恩田さんの新刊です。とても楽しみにしていました。
恩田さんが短編集を出されるのは「図書室の海」「朝日のようにさわやかに」に次いで3作目だそうです。短編集が出るのは5年周期らしいですよ^m^本人の意志ではないらしいですが。
恩田さんの短編集…嫌いじゃないんですけど私は長編の方が好きかなーというのが正直なところです。「図書室の海」は恩田さんの他の作品と繋がっているものが多かったので好きなのですが、こちらは好きなのもありましたけど、うーん。っていう感じ^^;ごめんなさい。
好きだったのは「交信」「忠告」「協力」「二人でお茶を」かな。
「交信」は読んだ瞬間はやぶさのことだなと思いました^^
「忠告」と「協力」は字が書ける犬と猫のお話。犬のお話が良かっただけに猫のお話のラストが衝撃すぎました^^;
「二人でお茶を」はもう一つの物語として確立してますよね。もっと長編で読みたかったなと思うくらいでした。その元となったピアニストのディヌ・リパッティという方は初めて知りました。素敵なお話でした。
他の作品も良かったんですけど…やっぱり恩田さんの作品は長編が良いな。新刊がもうすぐ来るので楽しみにしてます。

〈新潮社 2012.12〉H25.1.30読了