魔法使いは完全犯罪の夢を見るか?魔法使いは完全犯罪の夢を見るか?
著者:東川 篤哉
文藝春秋(2012-09-28)
販売元:Amazon.co.jp
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39歳独身の美人刑事《八王子市警の椿姫》こと椿木綾乃警部と、椿木警部に罵られることを至上の喜びとするその部下、小山田聡介。
八王子市警の名コンビが勇んで出向く事件現場には、いつもなぜか、竹箒を持った謎の三つ編み美少女がいて――。
本格ミステリーのトリックと、抱腹絶倒の掛け合いが最高の化学反応を起こすユーモアミステリー。
毒舌美少女マリィ、結婚願望を捨てきれない椿木警部と、どMな部下小山田刑事と、三者三様の強烈なキャラクターにも注目です。
「魔法使いと逆さまの部屋」監督の南源次郎の妻佐和子が何者かに殺された。事件の真相も気になるが殺人現場となった場所に置かれているものが逆さになっているのも気にかかった。
「魔法使いと失くしたボタン」テレビでダイエットなどの番組で良く出てくる泉田健三の義理の兄槙原浩次が自宅で死んでいるのが見つかった。殺人現場はここだろうと警察は考えるが・・・
「魔法使いと二つの署名」ものまね芸人である松浦宏一は芸能事務所社長の矢川照彦が貸しビル業を営む三原慶子にそそのかされてマンション経営を始めようとしていることを懸念していた。
「魔法使いと代打男のアリバイ」多摩川ホームズの菅原武彦は代打出場をしていた。彼は試合終了後、ある男と待ち合わせをしていた。その男は菅原と同じ雰囲気に見える。

東川さんの新刊です。
相変わらず緩いですね〜^^;それが東川さんの作品の良いところなのですが。
タイトルにもありますように、この作品では魔法使いが登場します。その魔法使いが魔法をかけて事件がすぐに解決・・・というわけではありません^^;
魔法使いであるマリィはいつも家政婦の仕事を探していて、働く先々で殺人事件が起き、仕事を追われます。このマリィと小山田刑事のコンビがなかなか面白いです。東川作品ではおなじみな感じでしょうかね。
東川さんが書かれる警察はどうしてこういう変な・・・もとい個性的なギャグ感満載な感じになっちゃうんでしょうね^^;私は面白くて好きだけど。
マリィは魔法使いらしい活躍ももちろんするのだけど、個人的にはもうちょっと出てきても良かったんじゃないかなぁと思う。せっかく魔法使いという特典?があるんだからもうちょっとその魔法をアピールしてみるとか、存分に使ってみるとか^m^観れたら面白かったかな。

〈文藝春秋 2012.9〉H24.11.7読了