読書を支えるスウェーデンの公共図書館: 文化・情報へのアクセスを保障する空間
著者:小林ソーデルマン淳子
新評論(2012-08-24)
販売元:Amazon.co.jp
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世界中の人びとに、本を通じて生きる喜びを与えてきた児童文学者リンドグレーンを生んだ国スウェーデン。本書はこの国の公共図書館の話である。 作家が生み出した本が読者に届くまでの経路にはさまざまある。書店での出合いもあるだろうし、図書館で借りて読むこともあろう。情報化の進んだ最近では、インターネット経由で本を読むこともあるかもしれない。そんななか、スウェーデンにおいて本と読者を結ぶもっとも太くて確実なパイプといえば、やはり公共図書館である。スウェーデンでは、読者と本を結び付けるために行われるさまざまな文化活動のなかに、図書館がしっかりと位置づけられている。 たとえば、スウェーデンの公共図書館では、作家を招いて講演会やワークショップを開催することがよくある。これは大きな町だけのことではない。作家たちは、人口数千人の町の図書館にも気軽に出かけていって話をして、読者と直接語り合っているのだ。 個人の置かれている社会的・経済的状況にかかわらず、「人は誰しも本を読む権利があり、それを保証する場所が公共図書館である」という考え方が、100年にわたるスウェーデンの公共図書館の歴史のなかで揺らいだことはただの一度もない。そして現在、スウェーデンでは、図書館は地域社会においてなくてはならない施設であると同時に、誰にとっても親しみのもてる場所となった。 本書を通じて、スウェーデンの公共図書館の実際の姿をお見せしながら、図書館が本を住民に届けるうえで、そして国全体の読書振興のためにいかに重要な役割を果たしているのかを考えていきたいと思う。また同時に、スウェーデンの人びとの普段着の生活と、読書をめぐるさまざまなエピソードを披露していくことにしよう。 スウェーデンの公共図書館に置かれている心地よい椅子に腰かけたつもりになって、この国の図書館と本をめぐる話をゆっくり楽しんでいただければと願う。
読みました。
スウェーデンの図書館について細かく書かれています。
北欧は福祉大国と呼ばれていて、税金を多く支払いますがその分国民にきちんと還元されているイメージがあります。
図書館もその一つで、司書は丁寧に利用者と向き合っているんだなということが分かりました。
それでも電子書籍の普及と、娯楽が増えたことにより子供の本離れが進んでいるらしくて、どこも同じ悩みを抱えているんだなと思いました。それでもこのままじゃまずいとちゃんとさまざまな活動をしているのが良いですね。徹底しています。
子どもへの対応もそうですが、高齢者の対応も良いです。見習いたい部分がたくさんありました。
でも、図書館の地位は確立されているのが読んでいて伝わってきて、いいなぁと正直思っちゃいました。
日本の図書館司書なんて、これからの未来は不安ばかりだというのに。
電子書籍に関しては日本よりも普及していそうな気がしました。図書館と電子書籍の関係はどこの国でも一緒ですね。うまく共有、共存していけたら良いなと思っているのですが。
そして写真も何点か掲載されていましたが、とにかく居心地が良さそうです。
本が愛されているんだろうなというのが伝わってきます。
やっぱり北欧へ行ってみたいな。
最後のあとがきに姉妹作の「デンマークのにぎやかな公共図書館」も読んでみてくださいと書かれていて、あぁ、この作品と姉妹作だったのかとその時に気づきました。
前も北欧の図書館の本を読んだなぁと思っていたのですが。そういえば著者の方一緒でした。鈍すぎ…。
〈新評論 2012.8〉H24.9.28読了
著者:小林ソーデルマン淳子
新評論(2012-08-24)
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世界中の人びとに、本を通じて生きる喜びを与えてきた児童文学者リンドグレーンを生んだ国スウェーデン。本書はこの国の公共図書館の話である。 作家が生み出した本が読者に届くまでの経路にはさまざまある。書店での出合いもあるだろうし、図書館で借りて読むこともあろう。情報化の進んだ最近では、インターネット経由で本を読むこともあるかもしれない。そんななか、スウェーデンにおいて本と読者を結ぶもっとも太くて確実なパイプといえば、やはり公共図書館である。スウェーデンでは、読者と本を結び付けるために行われるさまざまな文化活動のなかに、図書館がしっかりと位置づけられている。 たとえば、スウェーデンの公共図書館では、作家を招いて講演会やワークショップを開催することがよくある。これは大きな町だけのことではない。作家たちは、人口数千人の町の図書館にも気軽に出かけていって話をして、読者と直接語り合っているのだ。 個人の置かれている社会的・経済的状況にかかわらず、「人は誰しも本を読む権利があり、それを保証する場所が公共図書館である」という考え方が、100年にわたるスウェーデンの公共図書館の歴史のなかで揺らいだことはただの一度もない。そして現在、スウェーデンでは、図書館は地域社会においてなくてはならない施設であると同時に、誰にとっても親しみのもてる場所となった。 本書を通じて、スウェーデンの公共図書館の実際の姿をお見せしながら、図書館が本を住民に届けるうえで、そして国全体の読書振興のためにいかに重要な役割を果たしているのかを考えていきたいと思う。また同時に、スウェーデンの人びとの普段着の生活と、読書をめぐるさまざまなエピソードを披露していくことにしよう。 スウェーデンの公共図書館に置かれている心地よい椅子に腰かけたつもりになって、この国の図書館と本をめぐる話をゆっくり楽しんでいただければと願う。
読みました。
スウェーデンの図書館について細かく書かれています。
北欧は福祉大国と呼ばれていて、税金を多く支払いますがその分国民にきちんと還元されているイメージがあります。
図書館もその一つで、司書は丁寧に利用者と向き合っているんだなということが分かりました。
それでも電子書籍の普及と、娯楽が増えたことにより子供の本離れが進んでいるらしくて、どこも同じ悩みを抱えているんだなと思いました。それでもこのままじゃまずいとちゃんとさまざまな活動をしているのが良いですね。徹底しています。
子どもへの対応もそうですが、高齢者の対応も良いです。見習いたい部分がたくさんありました。
でも、図書館の地位は確立されているのが読んでいて伝わってきて、いいなぁと正直思っちゃいました。
日本の図書館司書なんて、これからの未来は不安ばかりだというのに。
電子書籍に関しては日本よりも普及していそうな気がしました。図書館と電子書籍の関係はどこの国でも一緒ですね。うまく共有、共存していけたら良いなと思っているのですが。
そして写真も何点か掲載されていましたが、とにかく居心地が良さそうです。
本が愛されているんだろうなというのが伝わってきます。
やっぱり北欧へ行ってみたいな。
最後のあとがきに姉妹作の「デンマークのにぎやかな公共図書館」も読んでみてくださいと書かれていて、あぁ、この作品と姉妹作だったのかとその時に気づきました。
前も北欧の図書館の本を読んだなぁと思っていたのですが。そういえば著者の方一緒でした。鈍すぎ…。
〈新評論 2012.8〉H24.9.28読了