怪しい人びと (光文社文庫)
著者:東野 圭吾
光文社(1998-06)
販売元:Amazon.co.jp
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「寝ている女」俺は同僚の片岡のデートのために一晩部屋を貸してあげた。その後、そのことを片岡から聞いた2人の同僚、本田と中山にも部屋を貸すことになってしまう。3カ月後のある日、いつものように、車から部屋に戻ると、見知らぬ女が寝ていて…。
「もう一度コールしてくれ」芹沢豊は友人たちと共に老人しかいない家で強盗を働き、警察に追われることに。仲間と離れ離れになり、1人で逃げる豊はある人物の家へと向かう。そこは南波という人物の家。かれは高校野球の判定員をしていた。
豊は彼のせいで自分の人生が大きく変わったと思っていた。
「死んだら働けない」
川島は自動車部品メーカーの社員。入社して間もなく工場へと研修に赴いた。期間が終われば、本社勤務に戻ることになる。ある日、仕事人間で有名な林田が休憩室で死亡しているのが発見される。頭を何者かに殴られたようだ。しかし、工場勤務の川島たちは別の可能性を感じていた。
「甘いはずなのに」
信彦は尚美と共に新婚旅行にハワイへ来ていた。本当は楽しくてしょうがないはずなのに、信彦の気持ちは浮かない。それは数年前に死んだ元妻との間の子、宏子の存在があった。
「灯台にて」
僕は幼稚園から大学まで佑介と腐れ縁だった。佑介に常に従っており、今もその関係性は変わらない。佑介の提案で卒業旅行へすることになり、別々に行動することに。僕は灯台へたどり着き、灯台守の好意で泊めてもらえることに。しかし、その男性には目的があった。
「結婚報告」
智美は友人である典子からの結婚報告を受け、驚く。結婚したこともそうだが、同封されていた写真に写っている典子は似ても似つかぬ別人だったからだ。事情を確認するべく智美は典子の元へ向かうことにした。
「コスタリカの雨は冷たい」
僕はトロントの駐在員で妻のユキコと共にコスタリカへ旅行に出かけることになった。しかし治安が良いと聞いていたコスタリカで強盗に遭ってしまう。地元の警察官に助けられ何とか救われるが、誰に聞いてもこんな事件は今までにないという。なぜ自分たちは襲われたのか。
東野さんの初期の作品です。最近ドラマ化されたらしいですね。私は見ていないのですが。
1994年に刊行された作品なのでもちろん携帯電話やインターネットは登場しませんでしたが、そんなに違和感を感じませんでした。東野さんの力量なのでしょうか。
短編集なのですがどの作品も読みごたえがありました。事件の真相がどれもなるほどなと思うものばかりだったので。
どの作品も良かったのですが特に良いなと思ったのは「甘いはずなのに」ですかね。老夫婦がとてもいい味出していました。あの老夫婦がいなかったら、きっと結末は変わっていたと思います。「結婚報告」も良かった。
〈光文社 1994.2
1998.6〉H24.9.8読了
著者:東野 圭吾
光文社(1998-06)
販売元:Amazon.co.jp
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「寝ている女」俺は同僚の片岡のデートのために一晩部屋を貸してあげた。その後、そのことを片岡から聞いた2人の同僚、本田と中山にも部屋を貸すことになってしまう。3カ月後のある日、いつものように、車から部屋に戻ると、見知らぬ女が寝ていて…。
「もう一度コールしてくれ」芹沢豊は友人たちと共に老人しかいない家で強盗を働き、警察に追われることに。仲間と離れ離れになり、1人で逃げる豊はある人物の家へと向かう。そこは南波という人物の家。かれは高校野球の判定員をしていた。
豊は彼のせいで自分の人生が大きく変わったと思っていた。
「死んだら働けない」
川島は自動車部品メーカーの社員。入社して間もなく工場へと研修に赴いた。期間が終われば、本社勤務に戻ることになる。ある日、仕事人間で有名な林田が休憩室で死亡しているのが発見される。頭を何者かに殴られたようだ。しかし、工場勤務の川島たちは別の可能性を感じていた。
「甘いはずなのに」
信彦は尚美と共に新婚旅行にハワイへ来ていた。本当は楽しくてしょうがないはずなのに、信彦の気持ちは浮かない。それは数年前に死んだ元妻との間の子、宏子の存在があった。
「灯台にて」
僕は幼稚園から大学まで佑介と腐れ縁だった。佑介に常に従っており、今もその関係性は変わらない。佑介の提案で卒業旅行へすることになり、別々に行動することに。僕は灯台へたどり着き、灯台守の好意で泊めてもらえることに。しかし、その男性には目的があった。
「結婚報告」
智美は友人である典子からの結婚報告を受け、驚く。結婚したこともそうだが、同封されていた写真に写っている典子は似ても似つかぬ別人だったからだ。事情を確認するべく智美は典子の元へ向かうことにした。
「コスタリカの雨は冷たい」
僕はトロントの駐在員で妻のユキコと共にコスタリカへ旅行に出かけることになった。しかし治安が良いと聞いていたコスタリカで強盗に遭ってしまう。地元の警察官に助けられ何とか救われるが、誰に聞いてもこんな事件は今までにないという。なぜ自分たちは襲われたのか。
東野さんの初期の作品です。最近ドラマ化されたらしいですね。私は見ていないのですが。
1994年に刊行された作品なのでもちろん携帯電話やインターネットは登場しませんでしたが、そんなに違和感を感じませんでした。東野さんの力量なのでしょうか。
短編集なのですがどの作品も読みごたえがありました。事件の真相がどれもなるほどなと思うものばかりだったので。
どの作品も良かったのですが特に良いなと思ったのは「甘いはずなのに」ですかね。老夫婦がとてもいい味出していました。あの老夫婦がいなかったら、きっと結末は変わっていたと思います。「結婚報告」も良かった。
〈光文社 1994.2
1998.6〉H24.9.8読了