窓の向こうのガーシュウィン
著者:宮下 奈都
集英社(2012-05-25)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る
オススメ!
十九年間、黙ってきた。十九年間、どうでもよかった。「私にはちょうどいい出生だった」未熟児で生まれ、両親はばらばら。「あなたの目と耳を貸してほしいんだ」はじまりは、訪問介護先での横江先生との出会い。そして、あの人から頼まれた額装の手伝い。「ひとつひとつ揺り起こして、こじあけて、今まで見たこともなかった風景を見る」心をそっと包みこむ、はじまりの物語。
読み終えました。タイトルからどういうストーリーなのか全く知らずに読み始めたのですが、ガーシュウィンというのは作曲家の名前だったんですね。
主人公の「私」は未熟児で生まれ、保育器に入れられなかった女の子。だから体も小さいし脳も小さいし耳も悪い。人よりも劣っていると思っている。みんな、自分よりも下がいるから安心する。そんな対象の女の子。仕事を見つけるために取得したヘルパーの仕事。そこで出会った横江先生にあの人に隼。その4人で過ごすやわらかくて暖かくてゆっくりとした時間を読むのがとても心地よかったです。
自分は褒められらことはなくて人よりも劣っていると思っている私。でも、実はものすごい何かを秘めている子なのではないか?と読んでいて感じました。人の例えや感情や想いを何もかも素直に受け止め、信じる子。どんな人でも拒否をしないで受け入れる子。そういう人はなかなかいないと思います。(鵜呑みを卯の実と間違えたくだりは私もあの人と同様に爆笑)3人が言うようにこの子は大きくて聡明で優しい子だと思いました。
額装と言う言葉を初めて知りました。本当にいろんな仕事があるんですね。主役となる絵も大事ですが、確かにその絵にふさわしい額があるはずですもんね。それを見出すのも才能なんだなぁ。
この子の家庭環境もなかなかすごいですし、私なら耐えられないですが、本人が良いのなら良いのかなぁ。
4人が七輪で蕗の薹を食べていたあの瞬間。私も額装の中に収められたら素敵だなと思いました。
〈集英社 2012.5〉H24.6.3読了
著者:宮下 奈都
集英社(2012-05-25)
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十九年間、黙ってきた。十九年間、どうでもよかった。「私にはちょうどいい出生だった」未熟児で生まれ、両親はばらばら。「あなたの目と耳を貸してほしいんだ」はじまりは、訪問介護先での横江先生との出会い。そして、あの人から頼まれた額装の手伝い。「ひとつひとつ揺り起こして、こじあけて、今まで見たこともなかった風景を見る」心をそっと包みこむ、はじまりの物語。
読み終えました。タイトルからどういうストーリーなのか全く知らずに読み始めたのですが、ガーシュウィンというのは作曲家の名前だったんですね。
主人公の「私」は未熟児で生まれ、保育器に入れられなかった女の子。だから体も小さいし脳も小さいし耳も悪い。人よりも劣っていると思っている。みんな、自分よりも下がいるから安心する。そんな対象の女の子。仕事を見つけるために取得したヘルパーの仕事。そこで出会った横江先生にあの人に隼。その4人で過ごすやわらかくて暖かくてゆっくりとした時間を読むのがとても心地よかったです。
自分は褒められらことはなくて人よりも劣っていると思っている私。でも、実はものすごい何かを秘めている子なのではないか?と読んでいて感じました。人の例えや感情や想いを何もかも素直に受け止め、信じる子。どんな人でも拒否をしないで受け入れる子。そういう人はなかなかいないと思います。(鵜呑みを卯の実と間違えたくだりは私もあの人と同様に爆笑)3人が言うようにこの子は大きくて聡明で優しい子だと思いました。
額装と言う言葉を初めて知りました。本当にいろんな仕事があるんですね。主役となる絵も大事ですが、確かにその絵にふさわしい額があるはずですもんね。それを見出すのも才能なんだなぁ。
この子の家庭環境もなかなかすごいですし、私なら耐えられないですが、本人が良いのなら良いのかなぁ。
4人が七輪で蕗の薹を食べていたあの瞬間。私も額装の中に収められたら素敵だなと思いました。
〈集英社 2012.5〉H24.6.3読了
きっと、自分もそんなシーンを何度も経験してるんでしょうが、気付いてないんだろうなぁと思ったりもしました。普通の日常を大切にしていきたいなぁと、ちょっと反省したりもしました。