無菌病棟より愛をこめて無菌病棟より愛をこめて
著者:加納 朋子
文藝春秋(2012-03)
販売元:Amazon.co.jp
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2010年6月、私は急性白血病だと告知された。愛してくれる人たちがいるから、なるべく死なないように頑張ろう。たくさんの愛と勇気、あたたかな涙と笑いに満ちた壮絶な闘病記。

加納さんの作品が大好きで、刊行されている本はすべて読んでいます。
あまり刊行ペースの早い方ではないと思うので、長い間新刊が出ていないという意識はありませんでした。
そして今回、久しぶりに新刊が出ると思い、喜んでいたらまさかの闘病記。さらにタイトルの中に「無菌病棟」という文字。無菌室に入る病気は私は一つしか思い浮かばず、そして想像した通りの病気でした。
前作「七人の敵がいる」が出たのが2010年6月。その新刊が出た同時期に加納さんは白血病と診断され、闘病生活を送られていたのですね。
加納さんが軽口だとおっしゃっていた白血病の話。私も同じような印象でした。
赤いシリーズやセカチューなどメロドラマなどで恋人に起こる試練のような病気。昔は不治の病だったけど、今は医学は進歩して、不治の病ではなくなってきつつある病気。そしてなぜか芸能人には多い病気。
芸能人で印象深いのは私は本田美奈子さん、カンニングの中島さん、大塚さん、そして渡辺謙さんですかね。夏目雅子さんは私が生まれる前に亡くなっているので存じ上げてはいますが詳細は知らず…こう並べても本当に多いですよね。
身近でこの病気になった人はいません。そこはやはりどこか他人事のような気がします。あ、小中学校の同級生のご兄弟ではいました。でも、その同級生が兄弟が白血病だという事をどこか自慢げに話しているようでそれが何だか嫌で、あまり良い印象は残っていないのですが…。
加納さんの初めて読むプライベートなお話が、まさか闘病記になるとは思ってもみませんでした。日記を拝見させていただくとカナリ家族間のエピソード等が書かれており、読むのが申し訳ないくらいでしたが、もしかしたら自分の身に、大事な人の身に降りかかる問題かもしれない。そう思ったらやはり読まなければ、と思いました。そして加納さんがどう闘われてきたのか、知りたいとも思いました。
加納さんはとても強い人ですね。読んでいてそう感じます。意志がとても強いなと。そして努力家なんだなと思います。体操を欠かさずやっているのとか凄い。食事前のうがいと食事後の歯みがきも。
そして家族の皆様やたくさんの友人の方々。加納さんは本当に人柄がよくて、皆さんに愛されているんだなという事が伝わってきて何だか涙が出そうでした。
ご夫婦の言葉の掛け合いも素敵です。弟さんの日記も凄い。専門家みたいです。
加納さんがこのまま再発せずに元気に過ごされることを願ってやみません。
加納さんの温かな作品が大好きです。いくらでも待ちますから、新作を書いてくださいね。

<文芸春秋 2012.3>H24.4.2読了