ロバート キャンベルの小説家神髄―現代作家6人との対話ロバート キャンベルの小説家神髄―現代作家6人との対話
著者:ロバート キャンベル
NHK出版(2012-02-16)
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NHKテレビ『Jブンガク』でおなじみのキャンベル氏と道尾秀介、江國香織、朝吹真理子、和田竜、朝井リョウ、桐野夏生の現代作家6人との対談集。彼らの知られざる素顔、作品に込めた意図や深層が明らかに。さらに、対談で語り切れなかったこと、作家へのメッセージなどを新たに書き下ろす。

この本を読んで最初に感じたこと。キャンベルさんスゲェ!っていう事^^;
初めてキャンベルさんを知ったのはQさま!だったと思います。日本人よりも日本のことに詳しくて本当に驚いたんです。終いには日本王決定戦で宇治原君をも負かして日本王になっちゃったし^^;
最近ではあさイチでも拝見するようになって本もたくさん読まれているんだなぁとは思っていました。Jブンガクは1度も見たことがないのですが気にはなってるんです…
読んでいて思ったのですが、以前読んだ「児玉清の「あの作家に会いたい」 人と作品をめぐる25の対話」を思い出しました。その時も児玉さんは本当にたくさんの本を読まれているんだなという事が分かったので。何だか児玉さんを思い出しちゃいました。
キャンベルさん凄いです。何が凄いって、6人の作家さんの作品だけではなく、近代クラッシクスと呼ばれる昔の日本文学にもめちゃくちゃ詳しい事。
道尾さんが太宰治の「人間失格」の冒頭の文章に衝撃を受けたという話の時、「私はその男の写真を三葉、見たことがある」と言ったのに対し「確か一枚目は子どもの写真でしたよね」って返してるんですよ。なぜすぐにそういう事が出てくるの!?と驚きました。
広津柳浪って誰?もうどれだけ網羅してるんだって思います。
私はこの6人の作家さんのうち2人しか読んだことがないのですが、読んだ本のはずなのに思い出せないことが多々あったのだけど^^;その物語について当たり前だけどぽんぽん言葉が出てくる。本当に凄いなと思います。
その作家さんの作風の良さ、その作家さんの良さを存分に人に伝えることが出来る人なんだなと思いました。
印象的だったのは朝井さんのインタビュー。就活中でひとつ試験を終えてからリクルートスーツでやってきたというのが凄いなと。以前から小説家としてと社会の仕組みを知るために社会人にもなりたいと言っていて若いのにえらいなと思っていたんです。このインタビューもだいぶ前だと思いますが、就職は決まったのかなぁ。勝手に気になってます。
キャンベルさんにはこういう企画をずっと続けていってほしいなと思います。

<NHK出版 2012.2>H24.2.27読了