
著者:朝井 リョウ
角川書店(角川グループパブリッシング)(2011-10-29)
販売元:Amazon.co.jp
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オススメ!
亡くなった父が残したもの……喫茶店、星型の天窓、絆、そして、奇跡。三男三女母ひとり。ささやかな一家が出会う、ひと夏の奇跡の物語。家族が"家族を卒業する"とき、父の残した奇跡が降り注ぐ……。
凄いです。一気読みでした。読む手が止まらなくて、読み終えるまで眠れませんでした。
凄いですね、朝井さん。どうして22歳でこんなに素敵な作品が書けるんでしょう。
学生最後の年に刊行って書いてあるからまだ大学生か!って驚きましたよ。
帯に有川さんと中村さんの言葉が書かれていますが本当にその通りだと思いました。
読み始めは6人の兄弟に順番と名前が覚えられなかったのだけど、読み進めて行くうちに個性と性格が全然違うからすぐに気にしなくてもわかるようになりました。
大好きで尊敬できるお父さんを病気で失ってから、兄弟6人と母親と支えあってきた家族。
物語は兄弟一人ひとりの章で形成されています。
それぞれの今の想いとか、お父さんへの想いとか、やっぱり6人それぞれの想いがあって、切なくなりました。
光彦は何となく頼りなくてスーツが似合わないけど、お父さんの事も家族の事もちゃんと考えていて気持ちはちゃんと思ったり。末っ子の真歩が笑わない理由がかわいらしくてでもとても悲しくて切なくて、笑っていいんだよ!って思ったり。小春とるりが双子でそっくりなのにわざとそっくりなところを隠しているところも切なくて。
凌馬のふざけてばかりだけど真面目であおいちゃんのことちゃんと考えてあげてて。
みんなとてもいい子だった。
特に、琴美。琴美は凄いです。お店が大変な母親に代わって、結婚しても休みの日は朝早く起きてみんなの朝ごはんを作って気を配って。本当に大変だったと思います。
琴美も頑張ったし、旦那さんの孝史も素敵な方でした。
そして、6人の名前。分かった途端にぶわ〜っと何だかこみ上げてくるものがありました。お父さん、本当に素敵な方だったんでしょうね。
有川さんも帯でかかれていましたが、この家族が、これからも幸せに過ごして行くことを願わずにはいられません。
〈角川書店 2011.10〉H23.11.6読了
確かにそういうものかもしれませんが、苗坊さんの記事を読むとその方たちはきっと損してますね。
僕自身まだ朝井リョウさんの作品を読んでいないのですが(笑)