白骨の語り部―作家六波羅一輝の推理 (C・NOVELS)白骨の語り部―作家六波羅一輝の推理 (C・NOVELS)
著者:鯨 統一郎
中央公論新社(2006-03)
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作家・六波羅一輝は大ヒットしたデビュー作以降、小説が書けないでいた。ようやく、柳田国男の『遠野物語』で有名な、岩手県の遠野に伝わる民話に新作推理小説の着想を得た彼は、新米女性編集者・北村みなみとともに取材に向かった。しかし、遠野で待ち受けていたのは―女性の白骨死体。警察に知らせようと焦る一輝とみなみだが、山中で迷ってしまう。偶然、猿村という山村に辿り着き、大きな屋敷に飛び込んだ二人だが、住人たちも娘が帰らないと心配しているところだった。そして、警察の捜査により白骨死体の身元が特定された。それは屋敷に住む、謎めいた昆家四姉妹の次女・有希子。だが、有希子が失踪したのは数日前で、白骨は死後一年は経過している…。被害者は本当に彼女なのか!?白骨が語る、呪われた旧家・昆家と惨劇の真相とは。

鯨さんの作品で小樽を舞台にした作品があると知り、予約しようとしたらシリーズ物だと知って第1弾を読みました。
第1弾は遠野なんですね。2年前に岩手に行きましたが、スケジュールの都合上泣く泣く諦めたんですが、やっぱり行けばよかったなぁ・・・。
六波羅はデビュー作以来小説が書けずにいたのだけど、新人編集者の北村が六波羅の大ファンで何とか小説を書かせようと強行突破するのが面白かったです。
でこぼこコンビだけど意外と相性がいいかもですね。
前日まで会っていた有希子が翌日白骨死体となって発見されたって言うから、てっきり昔やってた銀狼怪奇ファイルで一瞬でミイラ化するトリックあったなぁ。あれかなぁと思ったけど、全然違った^^;
トリックは驚きました。犯人も。
とても切なくて哀しいお話でした。
でも、これで六波羅先生は書けるようになったんでしょうか。
第2弾もいつか読みます〜。

〈中央公論新社 2006.3〉H23.8.19読了