やわらかなレタスやわらかなレタス
著者:江國 香織
文藝春秋(2011-02)
販売元:Amazon.co.jp
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ここにあるのは幸福な魂の食事。食べものをめぐる言葉と、小説、旅、そして日々のよしなしごと。

江國さんのエッセイは初めて読んだと思います。
小説家のかかれるエッセイって素敵ですよね〜。なんだか素敵な生活を送っている気がします^^;すみません、アバウトで。
エッセイを読んでいて思ったのは、江國さんと旦那さんの距離感がいいなって思いました。近すぎず遠すぎず。実際はどうなのかは分かりませんが、2人の関係がとても素敵に感じました。小説家の方のプライベートってなかなか分かりませんもんね。
印象的だったことをいくつか。
まずは「お買物」と言う言葉について。「買物」ではなく「お買物」
ただの買物とはちがう。何しろ「お」がつくのだ。服とか靴とか衿巻とかお菓子とか、好きなもの、きれいなもの、気持ちが華やぐようなものだけ買う買い物が、「お買物」(本文抜粋)
この文章がとても印象的。確かに「お」をつけるとスーパーで買うような買物とは違って上品というか、ちょっと高めの買物をしているように感じます^^
あとは「さすらいのウェイター」の話が好きでした。
江國さんがイタリア料理屋さんで出会ったウェイターさんの話。数年毎に違うお店で会うって言うのがなんだか運命的ですよね。その後、偶然会ったりしていないのかな。
それから、江國さんが読んでいる本が「かのこちゃんとマドレーヌ夫人」だったのがちょっと嬉しかったり、テレビ番組の仕事で旅をすることになったって言う話が出てきてこれは「チーズと塩と豆と」の事だなと思って嬉しくなったり。
本を読んでいると、読んだ事のある本の話題が出てくると嬉しいですよね。
江國さんの人柄も垣間見えて、面白く読みました。

〈文芸春秋 2011.2〉H23.5.15読了