モップの精と二匹のアルマジロ (ジョイ・ノベルス)モップの精と二匹のアルマジロ (ジョイ・ノベルス)
著者:近藤 史恵
実業之日本社(2011-02-18)
販売元:Amazon.co.jp
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オススメ!
ぼく(大介)の妻は、清掃作業員として働くキリコだ。ある日キリコは見知らぬ女性から「夫の浮気を調べてほしい」と頼まれる。ところが思いがけない事故が発生して―。地味な妻と目が覚めるほど美形の夫、どこか不釣り合いな夫婦に秘められた謎に、キリコ&大介の名コンビが迫る本格ミステリー。

読みました〜^^ずっと会いたかったキリコちゃんと大介。
おばあちゃんが亡くなって、もうシリーズはないのかなぁと思っていました。
でも、ありましたね^^良かったです。
そして今回は初の長編!そして1作品目以来の主人公が大介っていう。
確か2作目と3作目はキリコちゃんが働いているところのオフィスの誰かが語りでそこに登場するキリコちゃんっていう感じだったような。その中の1作品が大介が主役とか、そういうのはあったけど。
キリコちゃんも23歳になったんですね。若いんですけど、それでも始めは10代だったと思うので、大人になって・・・と思います^^気分は近所のオバちゃんですね。キリコちゃんは掃除も凄いですが、料理も上手なんですね〜。言葉だけなのだけど、料理がとっても美味しそうでした。
今回は大介の語りなのですが、結婚して5年経っても大介はキリコちゃんのことが本当に大好きなんだなって言う事が伝わってきます。「キリコにまかせるよ」って言う台詞があるんですけど、普通この台詞は責任を押し付けてるように感じるのですが、大介は決してそういう言い方ではないんですよね。キリコちゃんの意見を尊重させてるんです。それで、もしキリコちゃんが何かを誤ってしまっても、きっと大介はフォローして助けてくれるんだって言うのが分かる。その関係性がとても素敵で可愛らしい。
キリコちゃんが大介の事を「恋愛感情が薄れてきてる」と言った時の大介の「ええええぇ!」っていう台詞がたまらなく可愛くて愛おしく感じました。
久しぶりに、こんな恋人もしくは旦那さんが欲しいなって思えました。
そして事件?についてですが、なるほどーと言う感じでしょうか・・・
美形夫の病気?性質?の言葉は初めて知りました。本当にそういう病名?があって、闘っている人がいるんですよね。だから、夫の事は責められないと思いました。
でも、確かにキリコちゃんの言うとおり、愛情の感じ方は人それぞれで、ただ一緒にいて楽しいとか、落ち着くとか、そういう感情だけでもいいと思うんですよね。そういうさりげない感情が、愛情へと結びつくんじゃないかなって思います^^
やっぱりこのシリーズ大好きです!
また、ぜひ出して欲しいなぁ。

〈実業之日本社 2011.2〉H23.4.5読了