背表紙は歌う (創元クライム・クラブ)背表紙は歌う (創元クライム・クラブ)
著者:大崎 梢
東京創元社(2010-09-11)
販売元:Amazon.co.jp
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「ビターな挑戦者」
智紀はいきなり男性に呼び止められ、辛辣な言葉を浴びせられた。この男は何者なのか。同業の営業マンたちによると、取次ぎの人間で、みんなも被害にあっているらしい。
「新刊ナイト」
白瀬みずきが新刊発売を記念して書店周りのプロモーションをする事になった。智紀はある書店で、本人からサインをもらえるかと問われる。その人は白瀬みずきとこうこうのときの同級生なのだと言う。しかし、彼女は、知り合いとは会いたくないから今まで人前にはたってこなかったのだという。
「背表紙は歌う」
ベテランの営業久保田はドールハウスを作るのが趣味で、智紀の趣味とも合い、よく話をする。2人で会話している中に真柴が現れた。彼は新潟へ出張へ行くらしい。それを聞いた久保田は智紀に、真柴に頼んで欲しい事があると言う。彼女は以前結婚をしており、相手は新潟で本屋を経営していた。ところが、今は危機に直面しているらしい。
「君とぼくの待機会」
東々賞の候補作があがり、明林から出された津波沢先生の本が候補作として上がる。明林書房にとっては初の事で、今からあわただしい毎日を送っている。しかし、書店員から「すでに候補作は決まっている」という噂が流れていた。
「プロモーション・クイズ」
明林書房から出版された塩原先生の本の2作目が出ることになった。書店員から推薦コメントをもらおうと奔走する智紀。しかし、他の営業マンが担当している書店の成風堂の書店員から不思議なコメントが届く。1枚は普通の推薦文だが、もう1枚はなぞなぞのようだった。作中にあるなぞなぞにかけて、ある書店員が考えたらしい。

ひつじ君シリーズだと知って、とても楽しみにしていました。
新人営業マンとして頑張っていますね!ひつじ君!って言ったら、「井辻ですけど」って返ってきそうですが^m^
成長しているのかはよくわかりませんが、頑張っている姿はとても伝わります。そして出てくる人たちもみんな本が大好きなんだろうなって言う事が分かってきて、読んでいて気持ちいいです。
そして5編それぞれのちょっとしたミステリにまたそそられますね。
どの作品も好きでしたが、好きなのは「新刊ナイト」です。
まさにナイト!とぉっても素敵でした。
恋をしたい女性にはたまらない作品でした^^
そして「プロモーション・クイズ」!
おお!ついに杏子・多絵コンビと井辻君が出会うのか!と思ったら。
引っ張りますねぇ^m^
もう、じらすんだから。
今回の出来事で井辻君が成風堂の書店員に興味を持ったのは明確なので、次回作も楽しみです^^
そして、成風堂シリーズも、またかいて欲しいな。
そこに井辻君がひょいと登場しても良いですよ^m^でも、先輩が担当している書店なんだもんな~。配置換えとかないかなぁ~。

〈東京創元社 2010.9〉H22.10.28読了