あなたに贈るキス (ミステリーYA!)
著者:近藤史恵
販売元:理論社
発売日:2010-07-28
クチコミを見る
オススメ!
感染から数週間で確実に死に至る、その驚異的なウィルスの感染ルートはただひとつ、唇を合わせること。昔は愛情を示すとされてその行為は禁じられ、封印されたはずだった………。
全寮制の学園リセ・アルビュスである日、一人の女生徒が亡くなった。人気者の彼女の死は学園に衝撃を与えた。さらに、死因が禁断の病によるものだとの噂が。
誰が彼女を死に至らせたのか?不安と疑いが増殖する中、学園内での犯人探しが始まった。甘やかで残酷な少女たちの世界を鮮烈に描く。
現代よりも数十年先の未来の設定の話です。
すでに書物は電子化し、DVDやブルーレイも存在しない、未来の話。
そんな未来に、1つの奇病が発見される。その病気は致死率が100%で感染すると2週間で死に至る。そして何故か、眠る事に対して恐怖を抱くらしい。その病気はソムノスフォビアと名づけられた。
主人公の笹森美詩は高校1年生で、3年生の先輩である北嶋織恵に憧れていた。
しかし、織恵が死んだと言う訃報を聞くことになる。
ただ死んでしまっただけでも辛いのに、奇病で亡くなった噂が学園中に立ち込める。
この未来はキスは気持ちの悪いものと認識され、概念がなくなりつつある世界。
キスをすると病気になる。死んでしまう可能性があると刷り込まれてしまっている世界。
美詩は始めはただただ落ち込んでいるだけだったけど、2年の田丸梢から織恵の死因と死に至らしめた犯人を見つけ出そうと持ちかけられ、生活は変わっていく。
このちょっと未来の時代背景がリアルで見事だと思います。
児童書のくくりになっていますが、もったいないくらい。凄い世界観だと思います。
閉鎖された学園、近未来、奇病。上手く折り重なっているなぁと思います。
始めは犯人探しに乗らなかった美詩も、次第に核心に迫ってくるにつれて変わっていきましたよね。たくましくなっていっている気がしました。
織恵の死の原因は、とても切なかったです。
こんな時代は来てはいけないと思います。
学校の中も外も自由のない生活なんて、生きている意味があるのかと思ってしまうから。
竹内先生や砂川は自分らしく生きていて、かっこよく写りました。
切なくて面白かったけど、最後はいきなり衝撃的。
そういうことだったのかい!とちょっとツッコミ。
でも、嫌いじゃないです。
ページ数が少ないので、さらりと読めますが、内容は結構ずしっときました。
〈理論社 2010.7〉H22.8.26読了
著者:近藤史恵
販売元:理論社
発売日:2010-07-28
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オススメ!
感染から数週間で確実に死に至る、その驚異的なウィルスの感染ルートはただひとつ、唇を合わせること。昔は愛情を示すとされてその行為は禁じられ、封印されたはずだった………。
全寮制の学園リセ・アルビュスである日、一人の女生徒が亡くなった。人気者の彼女の死は学園に衝撃を与えた。さらに、死因が禁断の病によるものだとの噂が。
誰が彼女を死に至らせたのか?不安と疑いが増殖する中、学園内での犯人探しが始まった。甘やかで残酷な少女たちの世界を鮮烈に描く。
現代よりも数十年先の未来の設定の話です。
すでに書物は電子化し、DVDやブルーレイも存在しない、未来の話。
そんな未来に、1つの奇病が発見される。その病気は致死率が100%で感染すると2週間で死に至る。そして何故か、眠る事に対して恐怖を抱くらしい。その病気はソムノスフォビアと名づけられた。
主人公の笹森美詩は高校1年生で、3年生の先輩である北嶋織恵に憧れていた。
しかし、織恵が死んだと言う訃報を聞くことになる。
ただ死んでしまっただけでも辛いのに、奇病で亡くなった噂が学園中に立ち込める。
この未来はキスは気持ちの悪いものと認識され、概念がなくなりつつある世界。
キスをすると病気になる。死んでしまう可能性があると刷り込まれてしまっている世界。
美詩は始めはただただ落ち込んでいるだけだったけど、2年の田丸梢から織恵の死因と死に至らしめた犯人を見つけ出そうと持ちかけられ、生活は変わっていく。
このちょっと未来の時代背景がリアルで見事だと思います。
児童書のくくりになっていますが、もったいないくらい。凄い世界観だと思います。
閉鎖された学園、近未来、奇病。上手く折り重なっているなぁと思います。
始めは犯人探しに乗らなかった美詩も、次第に核心に迫ってくるにつれて変わっていきましたよね。たくましくなっていっている気がしました。
織恵の死の原因は、とても切なかったです。
こんな時代は来てはいけないと思います。
学校の中も外も自由のない生活なんて、生きている意味があるのかと思ってしまうから。
竹内先生や砂川は自分らしく生きていて、かっこよく写りました。
切なくて面白かったけど、最後はいきなり衝撃的。
そういうことだったのかい!とちょっとツッコミ。
でも、嫌いじゃないです。
ページ数が少ないので、さらりと読めますが、内容は結構ずしっときました。
〈理論社 2010.7〉H22.8.26読了
しっかりとした世界観に圧倒され引き込まれてしまいました。近藤さん巧いなぁ〜と思わせてくれた作品でしたよね〜
ラストは衝撃的…というか、この事件を通過した某さんここまできたかと愕然としてしまいました。気が抜けなかったです。
コメントとTBありがとうございました(*´∇`*)