ガーデン・ロスト (メディアワークス文庫)
著者:紅玉 いづき
販売元:アスキーメディアワークス
発売日:2010-01-25
おすすめ度:
クチコミを見る
オススメ!
誰にでも、失いたくない楽園がある。息苦しいほどに幸せな安住の地。しかしだからこそ、それを失うときの痛みは耐え難いほどに切ない。誰にでも優しいお人好しのエカ、漫画のキャラや俳優をダーリンと呼ぶマル、男装が似合いそうなオズ、毒舌家でどこか大人びているシバ。花園に生きる女子高生4人が過ごす青春のリアルな一瞬を、四季の移り変わりとともに鮮やかに切り取っていく。壊れやすく繊細な少女たちが、楽園に見るものは―。
紅玉さん初の現代小説です。
主人公の少女4人それぞれの章で話が展開していきます。
そして、季節も段々めぐっていき、少女達は人生の岐路に立つときが来ます。
思春期の感情、友情、恋、勉強、部活動。いろいろありますよね。
そのたくさんのごちゃ混ぜになった少女達の感情を、紅玉さんはとても上手く表現されているなと思いました。
江香にマルにオズにシバ。まったく性格の異なる4人がそれぞれの悩みを抱えていて。
その表現が素晴らしかったです。
エカのついつい人に頼まれたら断れない性格や、マルの愛に飢えている、誰かに縋りたいと思う感覚や、オズの小さな頃の小さなトラウマや、オズの親からの期待や自分自身と戦っている姿。
みんな性格は違うのに、4人それぞれの小さな部分でも、自分にもこういうところある・・・と思わせる何かがありました。
誰の章でも感情移入できてしまうんです。
うんうん。こういうこと、あるよね。って思うんです。
とても痛々しいけど、でも、誰もが通る辛い道なのかなとも思ったり。
必ず人生のターニングポイントがあって、人との別れがあって。
それで自分や他人を傷つける事、きっとあると思う。
その渦巻いていてかつての自分の感情を、思い出した気がしました。
私が特に感情移入してしまったのはシバ。
別に親にものすごく期待されていたわけではないのだけど、何となく気持ちが分かって。
涙しました。
みんなでシバを迎えに行くところ、素敵でした。
彼女達は卒業したらどうなっていくんでしょうね。
それぞれ道は違っていても、きっと会おうと思ったら会えるのだろうし、関係は変わらないんだろうなと言う期待もあったりします。
紅玉さんは素晴らしい作家さんですね。これからもずっと新刊が出るのが楽しみです。
コンプリートしてしまったから、暫くはおあずけですね。
〈アスキーメディアワークス 2010.1〉H22.8.15読了
著者:紅玉 いづき
販売元:アスキーメディアワークス
発売日:2010-01-25
おすすめ度:
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オススメ!
誰にでも、失いたくない楽園がある。息苦しいほどに幸せな安住の地。しかしだからこそ、それを失うときの痛みは耐え難いほどに切ない。誰にでも優しいお人好しのエカ、漫画のキャラや俳優をダーリンと呼ぶマル、男装が似合いそうなオズ、毒舌家でどこか大人びているシバ。花園に生きる女子高生4人が過ごす青春のリアルな一瞬を、四季の移り変わりとともに鮮やかに切り取っていく。壊れやすく繊細な少女たちが、楽園に見るものは―。
紅玉さん初の現代小説です。
主人公の少女4人それぞれの章で話が展開していきます。
そして、季節も段々めぐっていき、少女達は人生の岐路に立つときが来ます。
思春期の感情、友情、恋、勉強、部活動。いろいろありますよね。
そのたくさんのごちゃ混ぜになった少女達の感情を、紅玉さんはとても上手く表現されているなと思いました。
江香にマルにオズにシバ。まったく性格の異なる4人がそれぞれの悩みを抱えていて。
その表現が素晴らしかったです。
エカのついつい人に頼まれたら断れない性格や、マルの愛に飢えている、誰かに縋りたいと思う感覚や、オズの小さな頃の小さなトラウマや、オズの親からの期待や自分自身と戦っている姿。
みんな性格は違うのに、4人それぞれの小さな部分でも、自分にもこういうところある・・・と思わせる何かがありました。
誰の章でも感情移入できてしまうんです。
うんうん。こういうこと、あるよね。って思うんです。
とても痛々しいけど、でも、誰もが通る辛い道なのかなとも思ったり。
必ず人生のターニングポイントがあって、人との別れがあって。
それで自分や他人を傷つける事、きっとあると思う。
その渦巻いていてかつての自分の感情を、思い出した気がしました。
私が特に感情移入してしまったのはシバ。
別に親にものすごく期待されていたわけではないのだけど、何となく気持ちが分かって。
涙しました。
みんなでシバを迎えに行くところ、素敵でした。
彼女達は卒業したらどうなっていくんでしょうね。
それぞれ道は違っていても、きっと会おうと思ったら会えるのだろうし、関係は変わらないんだろうなと言う期待もあったりします。
紅玉さんは素晴らしい作家さんですね。これからもずっと新刊が出るのが楽しみです。
コンプリートしてしまったから、暫くはおあずけですね。
〈アスキーメディアワークス 2010.1〉H22.8.15読了
このお話もよかったですね〜。
感情移入したのはシバでしたか。ちょっと意外です。
どの子たちも、共感する部分があって、全員を足して割ったら普通っぽいですね。
この子たちは極端にバランスが悪いので・・・。
こういうあやうい潔癖な小説は、読んでいて素敵だなぁと思います。