
かのこちゃんとマドレーヌ夫人 (ちくまプリマー新書)
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オススメ!
かのこちゃんは小学一年生の元気な女の子。マドレーヌ夫人は外国語を話す優雅な猫。その毎日は、思いがけない出来事の連続で、不思議や驚きに充ち満ちている。
この本好き!です。
万城目さんのちょっと角度の違う作品をとても楽しみにしていたのですが、かのこちゃんもマドレーヌ夫人もとっても素敵で、大満足の作品になりました。
かのこちゃんがとても可愛いです。お父さんとお母さんにたくさんの愛情をもらって育てられたんだろうなぁと思います。
そして、刎頚の友となった、すずちゃんとの毎日。
初対面から仲良くなるまでの経緯も、ござるござるのお茶会も、思い出をたくさんつくったお祭りも。どれもこれも本当に可愛い。
二人の会話は小学生らしくてとっても可愛いのに、会話以外の文章がたまに難しい言葉が出てくるのがまた面白かったりします。万城目さんらしいとも思いました。
マドレーヌ夫人も気品があって素敵です。外国語を話すというか、好きになった人の言葉が分かると言う事なんですね。
玄三郎(犬)との雰囲気や空気がとても素敵です。本当に、夫婦なんだなと言う事が分かります。玄三郎も本当に素敵でした。紳士でした。
マドレーヌ夫人の「猫股」話も良かったです。
猫の恩返しは、内容を知った時になるほどと思いました。疑問に思ったこともあったから。
かのこちゃんとマドレーヌ夫人の章が順番にくるのですが、微妙に時系列がずれているのがまた上手いと思いました。
そして!かのこちゃんの名前の由来。小学生の時って授業で必ず名前の由来を聞かれるんですよねぇ。
そのときに驚愕(^^;)の事実が判明します。旦那さんがあの人なら奥さんはもしや!?など。たくさん想像してしまいます。
本当に素敵なお話でした。
〈ちくまプリマー新書 2010.1〉H22.5.13読了
大人たちは二人が描いた絵の内容を理解することは出来なかったけど、それでも楽しそうな雰囲気を感じていたところも良かったです。
最初はマドレーヌ夫人の正体に驚きましたが、玄三郎とのお互いを思いやる姿が暖かくて。
読んだ方は皆さん、かのこちゃんのお父さんに思い当たる節があるようで、もうお父さんはあの人で確定みたいですね。
僕はお母さんにまでは考えが至りませんでしたが、やっぱり名前を付けることも夫婦の一致が必要でしょうから、そうなのかもしれませんね^^