実験4号
実験4号
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舞台は今から100年後、温暖化のため火星移住計画の進んだ地球―。
火星へ行ってしまったギタリスト後藤の帰りを待つ、バンドメンバーの柴田と角倉。
彼らは過去の遺物になってしまった音楽、ロックンロールを演奏する時代遅れな3人組だった。
ある日、柴田と角倉は100年前に存在したロックバンドの記事を手にするが…。
「ロックンロールとは何か?」という裏テーマを持つ、人と人との絆を描いた、伊坂幸太郎による日本のロック史に残る短編小説!!

1年順番を待ってようやく回ってきました。
残念ながらDVDは貸し出しをしていなかったので、映像の方は見れなかったのですが・・・。
映画は、火星にいくことになった同級生を送る話なんですね。
そして本は火星へ行ってしまった後藤を待つバンドメンバーの話。
舞台が今から100年後だって言う具体的な年代は分からないで読んでいたのですが。。。
とても短くて、100ページに満たない作品だったので、すぐに読めました。
始めにTheピーズというバンドの説明が書かれていました。
何も知らない状態で読み始めたので、「ん?」と思ったのですが。
主人公達が演奏するのはロックンロールで、この時代では時代遅れで売れないものだった。後藤もいなくなったし、柴田と角倉は熱心には活動をしていなかった。
そんな時にいつも練習している場所の近くの小屋で、ダンボールを見つける。
その中には、20世紀に存在したバンドの雑誌の切り抜きが入ったクリアファイルが入っていた。
で、そのクリアファイルに入っていたのが、Theピーズのメンバーのインタビュー記事だったんですね。
すみません、私、Theピーズさんって初めて知りました。
一部抜粋でしたけど、インタビュー記事は読んでいて面白かったです。
でも、やっぱりバンド活動を続けると言うのは大変なんだろうなっていうのも伺えました。
このバンドは97年に1度解散していて、2002年にまた活動を再開しているんですよね。
そこらへんの活動についても柴田たちの境遇に上手く絡ませているのが上手いなと思いました。
何となく伊坂節も垣間見えましたし。
柴田たちの未来は明るいのか分からないけど、とりあえずは前向きで、まあまあかっこいい生き方をしているじゃないかなと思いました。
DVDの方も見てみたいですねぇ。
Theピーズの方々と同じ名前の小学生3人の話も。

〈講談社 2008.4〉H22.5.10読了