
君と一緒に生きよう
ブリーダー崩壊の現場を前に決意した島田さんは、ただちに救出を開始した。
持参したケージに次々と犬を入れ、ワゴン車へと運びこむ。
島田さん宅ではボランティアスタッフが53頭の到着を待っていた。
知り合いのトリマーや獣医師も応援に駆けつけてくれた。痛みと、痒みと、空腹と、悪臭と—苦痛のなかでのみ生きてきた犬たちの、幸福への一歩がはじまった。
人と犬のあいだで呼応する命の声—。犬と暮らす喜びと厳しさを描く、森絵都初のノンフィクション。
私、この作品を手にした時、小説だと思ってました。
読んで初めて小説じゃないと気付きました^^;
私は気管支が弱いので、動物は飼えないのですが、本当に読んでいて切なくなりました。
お金儲けしか考えていない人のせいで、たくさん子どもを産まされ、ゴミのように捨てられる動物がたくさんいるんだって思ったら、何だかとても悲しくなりました。
森さんが紹介したのは、一部の幸運な引き取られた犬達の話。
でも、最後に、保健所へ連れて行かれた犬達の末路もちゃんと書かれていました。
幸運な犬達は、ほんの一握りなんだってことを、伝えてくれました。
本当に、もっと安らかに天国に旅立って欲しいですね。
〈毎日新聞社 2009.3〉H21.7.27読了
私も最初はノンフィクションだと知らなくて
小説だと思って読み始めたので、ビックリしました
お金儲けのことしか考えてないブリーダーなど本当に腹が立ってしまい
読んでるとブルーになるようなことも結構書かれていましたよね。
でもそういう厳しい状況だってことを知らないよりは
知っておいたほうがいいと思うようになりました。
森さんもいろんな新境地を開いてるな〜とは思うのですが
最近の作品ではやっぱり昔の作風な『ラン』がダントツで良かったです。