ハナシにならん!―笑酔亭梅寿謎解噺〈2〉 (集英社文庫)
ハナシにならん!―笑酔亭梅寿謎解噺〈2〉 (集英社文庫)
「蛇合草」竜二は笑酔亭梅駆として落語の頂点を極めるO−1グランプリに挑戦する。しかし結果は6人中最下位。煮え切らない結果となってしまったが、これが現実だと受け止める。今回の挑戦者は関東から3名、関西から3名。互いに互いの事を罵りあう。
「天神山」竜二は梅寿の命令で武者川原ハテナの付き人をする事になった。ハテナは元々落語家だったが、タレントに転身した人間だった。
「ちりとてちん」竜二は何故かテレビに出る事になった。内容は突撃取材。第1回目は偏屈な主人のいる豆腐屋。竜二は粘ったのだが最後までOKをもらう事ができなかった。
「道具屋」竜二はテレビ出演をきっかけにラジオのレギュラーを獲得。8分に全てを注いでいた。しかし、番組に届く手紙は苦情ばかり。一方、落語の稽古をサボっていると指摘され、竜二は猿右衛門に稽古をつけてもらう事になる。
「猿後家」梅寿は松茸芸能63周年記念興行に出演する事になった。しかし、新社長の鯉太郎は演芸場で落語を行わないようにする予定なのだという。
「抜け雀」梅寿が松茸芸能をクビになり、新事務所を立ち上げると言い出した。しかし、資金が足りない。竜二は何とかして資金を工面しようとする。そんな折、居酒屋で今業績が右肩上がりの鳥巻商事の社長に出くわした。
「親子茶屋」鳥巻社長に気に入られた竜二は笑酔亭を破門となり、独立する事になる。独演会が決まり、大きなホールで行う事になったがゲストも決まらず、客も集まらない。しかも、鳥巻社長まで雲隠れしてしまった。

第2弾です。前作は結構人が亡くなっていましたが今回は日常ミステリのよう。
竜二は相変わらず落語に励み、面倒くさい事に巻き込まれていきます。
前回より多少大人になって、名前も知られていったように思います。
今作で新事務所を立ち上げ、新しい会社を設立する事になり、これからどうなる事やらと心配になりますが、また次回作を楽しみにしています。
寄席、行ってみたいなぁ。
私も笑い転げる事ができるぐらい、理解できるかしら。。。

〈集英社 2006.8〉H21.5.6読了