ほおずき地獄―猿若町捕物帳 (幻冬舎文庫)
ほおずきを落として姿を消す幽霊が吉原に出るという噂が、同心・玉島千蔭の耳に入る。
そして殺人事件が起き、その下手人もほおずきを残していく。
偶然か、それとも本当に幽霊の仕業なのか?
千蔭は女形の歌舞伎役者・巴之丞と花魁・梅が枝の協力を得て事件の解決に乗り出す。
運命が結んだ男女三人が怪事件を解決していく時代ミステリー小説。
またまたシリーズものの2冊目を読んでしまったらしいです。
でも、直接影響はなさそうだったので、読みました。
面白かった。近藤さんの時代小説は初めてでしたが、読みやすかったです。
猿若町でおきた殺人事件。そこには、かつて起きた叶屋の火事が関与していた。
怨恨はあるかもしれないけど、やっぱり人殺しは幽霊では出来ません。
生きた人間が行うんですよね。
同心・千蔭は30過ぎて、浮ついた噂も無く、真面目な人間。
千蔭に縁談が持ち込まれる。それがなんと、16歳の少女だった。
少女は「堅い人間とは一緒にならない」と言い放ちます。
千蔭は真面目だけど、かたすぎないと思うし、私は千蔭のような人とだったら一緒になってもいいな。なんて^^
前作でどう知り合ったのか分かりませんが、花魁の梅が枝と歌舞伎役者の巴之丞もなかなか素敵です。
千蔭のいい助手と言うか・・・。3人の関係、良いですね。
最後は、いい形で終わったの…かなぁ。
私は謎解きも出来なかったし、人の正体もまったく気付かなかった。
前の作品も読んでみようと思います。
〈幻冬舎 2002.10〉H20.11.26読了
このシリーズいいですよね。
私も最新作の『寒椿ゆれる』から読み始めてしまったので、さかのぼって読んでいるところです。
ミステリーもいいのですが、登場人物たちがいそうでいなさそうなところがいい。女性が魅力的なんですよね〜。