下町のフレンチレストラン、ビストロ・パ・マルのスタッフは四人。
二人の料理人はシェフの三舟さんと志村さん、ソムリエの金子さん、そしてギャルソンの僕。
気取らない料理で客の舌と心をつかむ変わり者のシェフは、客たちの持ち込む不可解な謎をあざやかに解く名探偵。
「錆びないスキレット」三舟シェフが猫に料理の与えてしまった為、猫が寄り付くようになってしまった。これはまずいと、飼い主を探すことに。
「憂さばらしのピストゥ」今夜の予約で突然ベジタリアンの予約が入る。乳製品もダメだという。お客様は若い女性。シェフはどんな料理を作るのか。
「ブーランジュリーのメロンパン」パ・マルのオーナーが新しくパン屋をオープンさせるという。しかしその店の近くには、古くからあるパン屋があった。
「マドモアゼル・ブイヤベースにご用心」お店に来ると必ずブイヤベースを頼む女性がいる。金子と高築はシェフがその女性に恋をしていると考える。
「氷姫」ずっと一緒に暮らしていた杏子が出て行った。きっと、前の男のところだろう。ヤケ酒のせいで気分が悪い。しかし、人と会うため、フランス料理のお店へ行くことになっていた。
「天空の泉」コルド・シュル・シエルでフランス料理を食べるため、オススメといわれたお店へ入ることに。そこで日本人男性に会い、同席することに。
「ヴァン・ショーをあなたに」貞晴は旅行中に体調を崩し、ドミトリーであった三舟に日本料理を作ってもらい、ルウルウにはヴァン・ショーの美味しいお店に連れて行ってもらうことになる。
「タルト・タタンの夢」の続編です。
シェフの若かりし頃とか、意外な一面が見れたりして、楽しめました。
お店の4人とも、個性的で優しくて、良いですね^^好きです。
どの作品も好きだけどお気に入りは「マドモアゼル・ブイヤベースにご用心」ですね。
三舟シェフが激しく動揺しているのが面白かったです。
前回とは違ってお店の人以外の人が主人公になっていたりして、新鮮でした。
何だかまだまだ続きそうな雰囲気ですし、楽しみです。
〈東京創元社 2008.6〉H20.9.16読了
安心して読めるシリーズなので、ゆっくり続いていって欲しいなぁと思います。
「ブイヤベース」は三舟シェフ、やっぱりそうだったんでしょうか…。
幸せになって欲しいような、独り身でがしがし料理を作っていて欲しいような。
どっちにしろ、ちょっと無骨なままであれば、良いのかな〜。