誘拐症候群

警視庁人事二課の環敬吾が率いる影の特殊工作チーム。
そのメンバーのある者は私立探偵であり、托鉢僧であり、また肉体労働者である。
今回の彼らの任務は、警察組織が解明し得なかった、自称・ジーニアスが企てた巧妙な誘拐事件。
『症候群シリーズ』第二弾。再び現代の必殺仕置人が鮮やかに悪を葬る。

はい。第2弾です。
やっぱり貫井さんの作品は面白い!読む手が止まらなかったです。
通勤途中に読んでいるのですが、仕事中に気になってしょうがないくらい(マズイ)
今回の事件は誘拐。
小口誘拐と1億円の身代金を用意させた大手企業が絡む誘拐事件の2件がうまく折り重なっているのです。
小口誘拐はネットを利用した<ジーニアス>を名乗る人物が黒幕。
1億円を要求した誘拐には托鉢僧の武藤が大きく関わってます。
この2つの事件に関わる人物が順番に登場して事件は徐々に展開していきます。
武藤の関わった事件は、何となく黒幕を予感してました。
でもそれは、被害者の高梨にとっては残酷だなぁと思っていたのですが…。
最後の展開は驚き。高梨は幸せになってほしいなぁと思いました。
小口誘拐は腹が立つなぁ…。<ジーニアス>は自分に間違いはないと思っているんだろうな。絶対友達がいなそう。
後味が悪いのは貫井さんの作品ではいつもの事なので^^;(失礼)
面白かったです!第3弾も楽しみです!

〈双葉社 1998.3〉H20.9.12読了