ホルモー六景

このごろ都にはやるもの、恋文、凡ちゃん、二人静。
四神見える学舎の、威信を賭けます若人ら、負けて雄叫びなるものかと、今日も京にて狂になり、励むは御存知、是れ「ホルモー」。
負けたら御存知、其れ「ホルモー」。このごろ都にはやるもの。元カレ、合コン、古長持。
祗園祭の宵山に、浴衣で駆けます若人ら、オニと戯れ空騒ぎ、友と戯れ阿呆踊り。
四神見える王城の地に、今宵も干戈の響きあり。
挑むは御存知、是れ「ホルモー」。負けたら御存知、其れ「ホルモー」。
古今東西入り乱れ、神出鬼没の法螺試合、若者たちは恋謳い、魑魅魍魎は天翔る。
京都の街に咲き誇る、百花繚乱恋模様。
都大路に鳴り渡る、伝説復古の大号令。変幻自在の第二幕、その名も堂々「ホルモー六景」、ここに推参。

「鴨川ホルモー」の続編です。
てっきり安倍と凡ちゃんの恋物語が描かれているのかと思いきや。
ホルモーに関わる人たちの恋物語だったんですね。
好きだったのは、凡ちゃんと同じバイト先の少年の話かな。きっとこれからも良い恋ができるよ。
にしても、芦屋は本当に最低だな。
自分勝手だし、責任転嫁するし。自業自得だよ。あんな奴がどうしてもてるんだ。私は絶対に騙されないぞ。
最後の話も良かったです。高村のチョンマゲは、彼女と出会うためにそうさせたのかもしれないですね。

〈角川書店 2007.11〉H20.7.14読了