出られない五人―酩酊作家R・Hを巡るミステリー (ノン・ノベル)

東京郊外のビル地下にあるバー“ざばずば”に集う男女5人。
脳溢血で急逝した愛すべき酔いどれ作家・アール柱野を偲び、彼の馴染みの店で一晩語り明かそうという趣旨の会合だった。
だが、突如身元不明の死体が目の前に転がり出たところから、5人に疑心暗鬼が生じる。
殺人犯がこの中にいる!?翌朝まで鍵をかけられ外に出られぬ密室の中、緊張感は高まっていく。
しかし5人には、それぞれ、出るに出られぬ「理由」があったのだ…。
ミステリ界期待の大型新人が放つ傑作長編。

蒼井さんの長編は初めてだったので、どんな作品なんだろうと楽しみにしていました^^
いや〜…シュールですねぇ。
次から次へと問題が生じて、話の展開が二転三転して、どうなっていくんだと思いましたよ。
本当にエピローグまで気を抜けません。
登場する人たちも個性的でそれぞれ心の奥底に抱えているものがあってそれを知っていくのもまた面白い。
田沼は情けなくてムカついたな〜。ダメ男よりもひどい。こいつはどうなってもよかったな。
でも、結局真実はどうだったのかな。って思うところとか、気になる部分もあり、思いっきり楽しめた!
という風にならなかったのがちょっと残念。
面白かったんだけどね。

〈祥伝社 2006.9〉H20.5.30読了