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大学に入学して早々、廃部の危機に瀕した落研に入部する羽目になった越智健一。
そこで待ち受けていたのは古い部室と風変わりな先輩二人。
天才的な落語の才能をもつ(らしい)、飄々とした岸と爽やかの青年なのに何故か押しが強い中村。
勝手な先輩達に振り回され、麓に授業も出られず、サークル間の陰謀にも巻き込まれる。
そしてキャンパスで奇妙な事件が起き、何故か落研が調べる事に…。

落語の話かと思いきや、テーマはちょっと別の所にありましたね。
落語から全く離れているわけじゃないんだけど。
本当に不運な越智くんに同情してしまいました。
ろくに授業も出られず、アルバイトも出来ない。
名前だけで選ばれ、断りきれず落語研究会に入部する事になってしまう。
でも、岸と中村と一緒だったら、しょうがないか。。。といわずにはいられないのも分かる気がします^^;
奇妙な事件も面白かったし、ストーリーも良かったです。
確かに釣りやお笑いや折り紙研究会に、歴史ある落研が負けるって言うのも部員が少ないとはいえ何となく嫌なのも分かる。
越智君がまたお人よしでバカ正直で、何故か憎めない。
越智君の話す落語を聴きたいなと思いました。

〈理論社 2007.9〉H20.4.30読了