遠まわりする雛

「やるべきことなら手短に」
4月。里志から「神山高校にもあった七不思議 その二」音楽室に出た幽霊のを聞いた奉太郎。丁度そのとき、千反田がやってくる。嫌な予感がした奉太郎は千反田に一つ目の七不思議の話を持ち出す。
「大罪を犯す」
奉太郎はとなりのクラスから先生の怒鳴り声が聞こえてきた。その後、どうやら千反田の大きな声が聞こえてくる。隣のクラスに起こった出来事とは。
「正体見たり」
摩耶花の親戚が営む温泉旅館へ行くことになった古典部の4人。その本館で幽霊が出るという話を摩耶花の親戚2人から聞く。そして深夜、千反田と摩耶花はその幽霊を見たというのだ。
「心あたりのある者は」
千反田は次々と事件(?)を解決する奉太郎を褒めた事で、2人の推理対決が始まった。その内容は、1本の不可思議な校内放送だった。
「あきましておめでとう」
奉太郎と千反田は初詣に出かけ、手違いから納屋に閉じ込められてしまう。大声で叫べば助かるが、千反田の体裁に関わるため、違う方法で脱出しなければならなかった。その方法とは。
「手作りチョコレート事件」
1年前のバレンタインデー。摩耶花は里志にチョコレートを拒否された。
1年後、摩耶花はリベンジするべくチョコレートを用意していた。しかし、千反田が目を離した隙にチョコレートがなくなってしまう。
「遠まわりする雛」
千反田に頼まれ、奉太郎は生き雛祭りの傘持ちを頼まれる。そして当日、お祭りで通る場所の橋が工事中となっていた。誰かが工事を再開しても良いと連絡したらしい。誰が伝えたのか。

古典部シリーズ第4弾。予約していてようやく読めました。
高校1年の春夏秋冬の古典部を短編で紹介しているようでした。
省エネ男のホータローは相変わらず自論に反して千反田に翻弄されていますねぇ。
お互い気付いていないけど、恋の始まりだと思うのは私だけか?
どの作品もなるほどなぁと納得。ホータローは省エネ男にするにはもったいないと思いますが。
今回の作品で、4人の1年は終わりそうですが、2年生とか3年生もやるんでしょうか。
まだまだ4人を見たいです。
…そして、関係ないですが、2001年の2月に高校1年生と言う事は、私は4人と同い年なんだ〜とちょっぴり嬉しくなったり^^;
4人の1年は長いですね。

〈角川書店 2007.10〉H20.4.26読了