サクリファイス

かつて陸上のエースだった白石誓は、その座を捨てロードレースの選手となる。
チームメートには、エースとなる才能を持った伊庭がいる。
伊庭が勝てるよう、アシストするのが、自分の役割だと思っていた。
出場したレースで、誓は海外チームが日本人選手を引き抜こうとしていることを知る。
また同時期に、現在のエースである石尾の過去の事故について疑問を抱いていた。

切ないけど、情熱的な作品だな。というのが感想です。
青春小説ですね^^
どのスポーツもそうだと思うけど、プロの選手は純粋にそのスポーツが好きだからやり続けていると思うんだ。
なのに、マスコミや周りの人たちが囃し立てて変な方向へいってしまう事が実際にあると思うんだよね。
チカの苦悩はそういうものだよね。
ただ、純粋に楽しみたいだけなのに。
そして、スポーツといえば、爽やかなイメージなんだけど、勝ちたいがために汚い手を使うって言う事ももしかしてあるのかもしれない。
嫌だなぁ。そういうの。私は関係ないけど腹ただしくなる。
スポーツはフェアじゃないとね。
石尾さんは、真面目で、心の中は情熱的な人だったんじゃないかな。
誓が尊敬したのもわかる。
ストーリーは面白かった。
でも、チカは若いのに、なんだか爺さんみたいな性格だよね。
私は嫌いじゃないけど。

〈新潮社 2007.8〉H20.3.7読了