片耳うさぎ

オススメ!
あっちもこっちも謎だらけだけど、私、思うのよ。これら全部がすべてきれいにつながる瞬間があるんじゃないかって。
蔵波奈都は小学六年生。
引っ越してきた父の実家は、古くて大きなお屋敷で、どうしても馴染めない。
父は音信不通、母は祖母の病気の看病のため、週末まで戻らない。
しかも、このお屋敷には不吉な言い伝えがあるというのだ。
弱った奈都が頼ったのは、ひとりの謎めいた女子中学生さゆりだった…。
優しい読後感が嬉しい、傑作ミステリー長編。

面白かったです。
書店ミステリ以外の作品は初なんですよね。
凄いです^^大崎さんの作品、私は好きですね。
まず、この家系の呪いと言いますか、言い伝えが怖いですね〜。
本当は弱くて守りたくなるようなうさぎが、不吉な動物とされている事。
蔵波家に嫁ぐはずだった一人の女性の正体。
そして、蔵波家の謎。
たっくさんの謎が登場してくるんですけど、最後はちゃんとひとつに繋がるんです。
ひとつひとつちゃんと解明されていくから、頭のあんまりよろしくない私でも理解が出来ましたし^^;
なっちゃんは子どもだからってのもありますけど、内気な女の子だなぁと思ってたんです。
でも、ラストになっていくにつれて結構逞しく成長します。
それが結構好きです。
さゆりの影響もあると思いますけどね^^;
にしても蔵波家の謎はなるほどな〜と思いました。
大崎さんには杏子と多絵のコンビはもちろん、その他の作品もどんどん書いてほしいと思います!

〈光文社 2007.8〉H19.11.18読了