裏庭

昔、英国人一家の別荘だった、今では荒れ放題の洋館。
高い塀で囲まれた洋館の庭は、近所の子供たちにとって絶好の遊び場だ。
その庭に、苦すぎる想い出があり、塀の穴をくぐらなくなって久しい少女、照美は、ある出来事がきっかけとなって、洋館の秘密の「裏庭」へと入りこみ、声を聞いた―教えよう、君に、と。
少女の孤独な魂は、こうして冒険の旅に出た。
少女自身に出会う旅に。

ずっと読もう読もうと思って先延ばしになっていた作品。
やっと読めました。
どんなストーリーかと思ったら、本当にファンタジーだったんですね〜。
びっくり。
でも、違和感なく読めました。
梨木さんらしいキレイな作品だなぁと思いましたね。
照美の心の闇に反応して、裏庭が開いてくれたのでしょうか。
顔も知らないおばあさんが照美に残したものは、言葉に出来ないほど素晴らしい宝だったんですね〜。
児童書みたいですけど、結構内容はハードです^^;
ラストが良かったですね。
やっぱり親子は言葉のコミュニケーションがないと。
私もこんな冒険、してみたいな。

〈理論社 1996.11〉H19.2.6読了