日暮らし 上
日暮らし 下

オススメ!
「おまんま」
井筒平四郎は、岡っ引きの政五郎の妻から相談を受けた。
おでここと、三太郎が床に伏せっているらしい。
おでこは幼いとき、政五郎に引き取られたのだと言う。
どうやら、そのことが、原因のひとつにあるらしい。
同時期に、絵師が何者かの手によって殺される。
事件解明のために、おでこの記憶力が必要となった。
「嫌いの虫」
佐吉の妻、お恵は佐吉との夫婦生活に違和感を感じていた。
まだ一緒になって半年だと言うのに、佐吉の心が離れていっているような気がするのだ。現に、佐吉はいつもぼうっとしている。
2人の住まいの隣には、夫婦と息子が住んでいる。
息子が熱を出して寝込んでいると言うのに、妻が出て行ってしまったまま帰らないのだと言う。
「子取り鬼」
お六は旦那に先立たれ、娘を二人抱えて生活をしている。
孫八という男がお六に異常なまでに言い寄っており、家族は家を出た。
今は、葵という女性の住む屋敷に住み込みで働いている。
それから3年、もう大丈夫だろうと思っていた矢先、再び孫八が姿を現した。
「なけなし三昧」
かつて鉄板長屋で店を出していたお徳は、今は違う場所で煮売家をしている。
そのお徳の機嫌があまりよくない。
近くのお菜屋が美味しい料理をカナリの破格の値段で売っているのだという。
主人の名をおみねという。たいそうな美人らしい。
「日暮らし」
佐吉が人殺しの罪で囚われた。
佐吉がそんなことをするわけがないと、平四郎も弓之助も思っているが、殺された相手を知って驚く。
平四郎たちは佐吉の無実を晴らすべく、調査を開始する。
「鬼は外、福は内」

「鬼は外、福は内」は、書くとネタバレになるので省きました^^;
「ぼんくら」の続編です。
前作と同様、「日暮らし」が長編で、その前の作品は序章って言う感じです。
でも、どの作品もキーワードになっています。
まさか、葵が出てくるとは思ってなかったなぁ。
平四郎も弓之助も佐吉も変わってなくって、相変わらず良いなぁ。
弓之助はとっても素敵な子で、これでおねしょがなかったら完璧なんだけどなぁ。
って、前に書いたんですけど、それもちゃんとした理由があったんですよね。
弓之助はとってもかしこいけど、とっても大人びてるから、本当に大人になったらが心配。
まぁ、弓之助に限ってそんな事はないと思うけどね^^;
にしても、湊屋は嫌だなぁ。
元凶なのに、しらっとしてるのが解せないし。。。
でも、湊屋の女癖だけが悪いのだと思っていたんだけど、それだけの理由ではなかったんだね。
あ〜にしても、ややこしい。
何だか関わった人が可哀相だ。

〈講談社 2005.1〉H18.11.21読了