ヘヴンリー・ブルー

斉藤夏姫、29歳。大好きだった姉、春妃が死んで10年になる。
姉の死は、自分の醜い心が引き起こしたものだと、今でも後悔の念に駆られている。
自分を赦せず、ずっと攻め続けていた。
しかし、夏姫はかつての教え子である慎一とであった事で、自分の中の何かが変わっていくような気がした。
慎一は21歳。偶然にも、歩太と春妃の年齢差と同じだった。
夏姫の視線から描かれた10年が遂に明らかに。

150ページくらいの作品で、あっという間に読めました。
「天使の卵」「天使の梯子」に次ぐ、第3弾ってことでしょうか。
私、卵を読んだ時は夏姫が嫌いだったんです。
何だか自分勝手で子どもでワガママだって思ったから。
まぁ、私も子どもだったって事だと思いますけど^^;
でも、この作品を読んで改めて、夏姫もとても苦しんでいたんだなって思いました。
後悔とか、辛さが痛いほど伝わってくる作品でした。
読めてよかったと思います。

〈集英社 2006.8〉H18.11.1読了