
直樹と典子の兄妹は、毎年春と夏に従兄弟の隆の家を訪れる。
隆は母親の美紀子と2人暮らしだ。
2人の母親、由岐絵と美紀子が姉妹なのである。
直樹は3月生まれ、隆は4月生まれで共に今年17になる。
学年は1つ違うが、半月しか2人の誕生日に差がなかった。
いつも穏やかで、直樹よりもしっかりしている隆。
今年は何かが違っていた。母親思いの隆が、美紀子に向かって辛く当たるようになる。まるで人が変わったように。
美紀子もまた、暗い表情をしていた。
「あの女が、迎えに来る・・・」
隆は、幼い日の冷たい雨の夜を思い出し、直樹には「あの」記憶が甦る。
十七歳―――2人を繋ぐ運命の時が来た。
久しぶりに小野さんの作品です。
10年以上前の作品なんですね。確かにいろんな場面で時代を感じなくはなかったんですが^^;
内容は流石、っていう感じ。
ストーリーには引き込まれました。
家系に続く呪い。
それがどんなものなのか、気になって気になって。
ついつい夜更かししてしまいました。
意外な家系や美紀子の秘密がわかって、驚きましたね。
小野さんの作品は、本当に面白いです。
〈講談社X文庫 1995.4〉H18.10.8読了
小野不由美さんのホラーって背中が冷たくなるような怖さがあるけれど、つい引き込まれてしまいますね〜
トラバさせてくださいね^^