慟哭オススメ!
佐伯は捜査一課長のキャリア組である。
30歳で年上の部下を従えている。
それを面白くないと思う人は大勢いた。
連続幼女誘拐殺人事件の捜査を現在担当しており、行き詰っている。
彼は元法務大臣の押川秀良の隠し子であり、妻は警視庁長官の娘である。
マスコミは事件を騒ぎ立て、捜査の混乱を招いた。
サイドストーリーとして、新興宗教の生態や信仰、崇拝する人々を描く。
ネタバレ注意!
最期までこの物語のカラクリがわからなかった。
佐伯が刑事として事件を追っている時間と、松本が宗教にのめりこんでいる時間は違っていたんですね。
松本に対する疑問点があまりにも多すぎて。
仕事はしていないらしいのに、お金には困っていないみたいだし、皆松本のことをどこかで見たことがあるって言うし、県警と警視庁の関係を詳しく知っているし。
松本が崇拝していた宗教の教祖が、松本に聞かずとも松本が娘を失っていることを知っていたけど、これなら知ってるのも当然だと思いました。
もう真実を知ったときは衝撃と同時にただただ納得してました。
でも、佐伯には幸せになってほしいと思っていたんです。
刑事としての佐伯があまりにも不憫で、孤独で、辛い境遇だから、いつかは幸せになってほしいって。
それは辛かったけれど、佐伯もやっぱり人の子で、親なんだなぁとも感じました。
娘を失って、狂ってしまったもの。
丘本ともっと良い仲間となっていたら、佐伯がもっと人に弱さを見せられる人間だったら、ちょっとは違う結末になっていたんじゃないかなって、全ては遅すぎるのだけどそう思わずにはいられない。
〈創元推理文庫 1999.3〉H18.8.6読了


私も面白かったです。
このころの貫井さんは、本格っぽいミステリーを書いていますが、最近の作風もまた良いですね!!