風に舞いあがるビニールシート「器を探して」
クリスマス当日、弥生は東京から離れ、器を探して岐阜へ向かっていた。
有名ケーキ店のパティシエである、ヒロミの専属秘書をしている弥生は色々な雑用を任され、様々なところへ飛ばされる。
彼氏である高典も、プロポーズを決意した日にドタキャンをされ、我慢も限界のようだ。
「犬の散歩」
恵利子は専業主婦だったら、お金がほしいためにスナックでパートを始めた。
そのお金は、行き場を無くした犬たちの里親を探すボランティア活動の資金へと変わる。
「守護神」
裕介は昼にアルバイト、夜は大学に通うフリーターである。
仕事が忙しく、レポートをする時間がない。
どうしても4年で卒業したい裕介にとっては辛い大学生活。
同じ大学の社会人学生から、レポートを変わりに作成してくれるニシナミユキという人物がいることを知らされる。
早速その人物に代筆を頼もうと、捜索を開始する。
「鐘の音」
かつて、ともに仏像修復師を志していた潔と吾郎が25年ぶりに再会した。
潔が師匠松浦と決別することになった過去について、語りだす。
「ジェネレーションX」
仕事のミスで、クレームが入り、取引先の社員とともにそのお客さんの家へ向かう事に。
相手は20代の若手社員。
車が走っている間、携帯電話がなり続け、会話は止まらない。
かつて、高校野球で仲間だった友人達と集まり、10年ぶりに試合をするらしい。
「風に舞いあがるビニールシート」
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)で、現地採用の一般職員として働く里佳。
里佳は専門職員のエドと3年前に離婚しており、エドはアフガニスタンで3ヶ月前になくなっている。
7年間の結婚生活を振り返る。
直木賞受賞作。
受賞前から予約していたのですが、受賞とは驚きでした^^
森さんも大好きなので、嬉しいですね。
伊坂さんが獲ってほしかったという思いは変わらないのですが^^;ははは。
どの話も職業が変わっていて、入り込むのが難しかったりもしましたが、人として共感できる部分はたくさんあったように思います。
私は特に「守護神」「ジェネレーションX」「風に舞いあがるビニールシート」が好きです。
「守護神」の主人公はなんとなく共感できるし、応援したくなりましたね。
ずっと話の展開が読めなかったのですが、わかってからは納得したし、2人の会話は面白かったです。
裕介の文学に対する考えは羨ましい・・・。
ニシユキもカッコいいし、素敵で魅力的な女性だと思いました。
卒業できるよう、頑張ってほしいなぁ。
「ジェネレーションX」は、私も20代とは言え勤務中の電話は、ムっと思ったのですが、理由がわかってからはちゃんと9人揃うのかなと、心配しながら読んでいました。
10年ぶりに高校野球で汗を流した仲間達と再び野球をする。
これは、森さんお得意の青春小説では!?と、勝手に期待して^^読みました。
ラストの展開にびっくりしたし、このコンビはいいかも。と思いましたね。
「風に舞いあがるビニールシート」は切なかったです。
感動しました。
2人の出会い、2人の25日間の結婚生活、エドの死の真相。里佳の未来。
大きな展開はなかったんですけど、2人は結婚という結びはなくなっても、ちゃんと絆で結ばれていたんだなと、素敵だなぁと思いました。
実際にこんな生活だったら、私もきっと里佳と同じことをするように思います。
良い話だし、素敵だと思うんだけど、やっぱり森さんは児童書の方が好きだなぁと思ってしまいます。失礼ですね^^;
〈文芸春秋 2006.5〉H18.7.24読了




心理描写がしっかりしていて読みやすいと思いました。
子供が「宇宙のみなしご」が面白いよーと言っていましたので
そちらを今度は読もうかと思っています。