ポプラの秋
千秋の元にかかってきた1本の電話。
母からで、大家のおばあさんが亡くなったと言う知らせだった。
6歳の時に父を失い、千秋は母と2人でポプラ荘に引っ越してくる。
そこには、不気味で不思議な大家のおばあさんがいた。
おばあさんは、私によく、天国の話を持ちかけるのだ。
自分は死者に手紙を届ける役目なのだと千秋に語った。
それから千秋は、父宛の手紙を書き始める。
湯本さんの作品は、いつも「死」が関わっているような気がする。
全部じゃないけど。
これも、そう。
おばあさんの死もそうだし、父親の死もそう。
母親が、父親のいない分、働いている間に、千秋は迷惑を掛けまいと頑張っていて。
それを分かってくれて何かと尽くしてくれたのがそのおばあさん。
2人の会話は微笑ましくて、何だか素敵。
おばあさんは、素直に優しいという感じではないけれど、おばあさんなりの愛情は、伝わってきた。
大人になった千秋は、18年という歳月の間に多くの事があって、葬式に向かう途中で昔を思い返している姿は、何だか少し切ない気がした。
〈新潮文庫 1997.7〉H14.7.27読了
千秋の元にかかってきた1本の電話。
母からで、大家のおばあさんが亡くなったと言う知らせだった。
6歳の時に父を失い、千秋は母と2人でポプラ荘に引っ越してくる。
そこには、不気味で不思議な大家のおばあさんがいた。
おばあさんは、私によく、天国の話を持ちかけるのだ。
自分は死者に手紙を届ける役目なのだと千秋に語った。
それから千秋は、父宛の手紙を書き始める。
湯本さんの作品は、いつも「死」が関わっているような気がする。
全部じゃないけど。
これも、そう。
おばあさんの死もそうだし、父親の死もそう。
母親が、父親のいない分、働いている間に、千秋は迷惑を掛けまいと頑張っていて。
それを分かってくれて何かと尽くしてくれたのがそのおばあさん。
2人の会話は微笑ましくて、何だか素敵。
おばあさんは、素直に優しいという感じではないけれど、おばあさんなりの愛情は、伝わってきた。
大人になった千秋は、18年という歳月の間に多くの事があって、葬式に向かう途中で昔を思い返している姿は、何だか少し切ない気がした。
〈新潮文庫 1997.7〉H14.7.27読了
「ポプラの秋」私が今までに読んだ数々の本の中で、一番思い入れのある本です!
何度も繰り返し読んでいます。このちょっと切なくて優しい感じが作品の魅力ですね。
いろんな人に勧めている本です。