風の万里 黎明の空〈上〉十二国記 講談社X文庫―ホワイトハート
風の万里 黎明の空(下) 十二国記 講談社X文庫―ホワイトハート

オススメ!
王として即位した陽子だったが、慶国についてはもちろん、この世界についてもあまりわかっていないままだった。
官吏たちは全王の時から使えている人間のため、陽子の意見は受け入れない。
相変わらず、外から来た人間のままだった。
景麒も頭を抱える日々。
陽子は国の事を知っていこうと里へ下り、学ぶ事を決意する。
鈴はこの世界である「蓬莱」から、十二国の世界に流された少女。
言葉がわからず苦しみ、仙女の下女となったものの、いじめの対象となり、あまりの辛さに鈴は逃げ出した。
そして、慶の国の王は同じ世界から来た人であることを聞き、慶国へと向かう。
芳王の娘である祥瓊は、内乱によって父を殺され王宮を追い出される。
自分は知らなくても、父である王の過ちにより彼女も憎しみの対象であった。
3人の少女はそれぞれに苦労し、慶国でめぐり合う。

慶国の第2弾。
陽子は王になったけど、位はあってもやっぱり何も分かっていないと国は守っていけないんだなぁって思った。
苦労の連続だね。でも、成長した陽子はへこたれない。
どうすればいいのかちゃんと考えるし、行動する。
かっこいいよ。
鈴は陽子と同じ、外部から来た人間。
言葉は通じないし、自分って可哀相・・・って、悲劇のヒロインを演じちゃってるんだよね。
助けを求める事しか考えていない。
だから、虐めの対象になってるって気づいていないんだよねぇ。
仕方ないとは思うけど、見ていていい気持ちはしなかった^^;
祥瓊も同じ感じかな。
何で自分がこんな目にってね。
でも、3人とも成長して、闘っていく姿は気持ちよかった。
爽快だね。
慶国は、きっといい国になるよ。

〈講談社文庫 1994.8〉H16.2.25読了