
ダイブ (1)
オススメ!
坂井知季は飛込みをしている。しかし、飛込みはあまり名が知られておらず、人気がない。
中学生はレイジと陵と知季の3人。
高校生はコーチの息子、冨士谷要一のみ。
スポーツクラブ「ミズキ」にとって、飛込みは邪魔者で、つぶれかかっていた。
そんなときに1人の女性コーチが現われる。
名は麻木夏陽子。ミズキの会長の孫娘。かつては飛込みもしており、コーチとしての腕はある。
コーチは人数さえ足りないこのクラブで、シドニーオリンピックをめざすと断言する。
そして秘密兵器として、青森から沖津飛沫という少年を連れてきた。
その飛び込みの凄さに、圧倒され、驚きを隠せない。
飛び込みをすることに対してあいまいになってしまっている自分。
飛沫の姿を見て、またコーチからの厳しい指導があり、すこしずつ知季は頭角を現す。
面白かった!!
まずはこの一言。
本当にスポ根。青春小説っていいね〜☆
これは1冊目。全部で4冊。
確かに飛込みって、あんまり大々的には出ていないよね。
飛び込みは一瞬の世界。
たった1,4秒で、全ての演技をしていかなければならない。
結構過酷なスポーツ。
知季は始め、自分はこのままでいいのか葛藤しているような感じだった。
要一のように凄い選手なわけではない。
なのに、ずっと飛び込みを続けている。
弟のように、学校から帰ってきた後で遊びに行きたいとも考えてる。
そんな曖昧な状態だったけど、
段々成長していく知季を読んでいくのは面白かった。
純粋に飛び込みに打ち込む姿。かっこいいよ。
〈講談社 2000.4〉 H15.9.23読了
あだち充さんの『タッチ』を読んでいた時、和也の自主練習のメニューを見て大変だなあと思いましたが、知季が麻木コーチから渡されたトレーニングのメニューに比べると、楽に思えてきます。
オリンピックに出場するためには、それこそ、血の滲むような練習と、日頃の厳しい節制が必要なんですね。
知季もいいですが、ぼくは飛沫に一番魅力を感じました。
ぼくからもTBさせていただきました。