ブラック・ティー

誰もが1度くらいは経験したことがあるであろう軽犯罪。
約束をすっぽかしたり、借りていたものを返し忘れたり。
ちょっとした罪への不安。
人は善良ではない。ただ懸命に生きるだけ。
「ブラックティー」「百年の恋」「ママ・ドント・クライ」「少女趣味」「誘拐犯」「夏風邪」「ニワトリ」「留守番電話」「水商売」の9編を収録。
それぞれの女性の罪の物語。

山本さんも好きな作家さん。
高校生のとき、恋愛小説が苦手だった私だけど、山本文緒さんと、村山由佳さんはなぜかよく読んでいた。
読みやすいってのもあるのかなぁ。
私が特に好きなのは「ニワトリ」
忘れっぽくて、自分が悪いことをしていることに気付いていない女性が主人公。でも、人から借りていたものを返し忘れていたとか、結構あるよね。
「留守番電話」のような男の人が近くにいたら、怖い気もする。。。
「ママ・ドント・クライ」の、おかあさんもいいね。この母子だったら、何があっても、上手くやっていけそうな気がする。
結構色々考えさせられた。
「少女趣味」の女性のように、私も彼氏に自分の価値観押し付けてないかな。とか。相手の気持ちになって物事を考えられてるかなって、思ったりしたよ。
面白かった。

〈角川文庫 1997.12〉 H17.4.12読了