盤上の敵

銃による殺傷事件がおこる。
その犯人が、民家に逃げ込み、人質をとっている。
人質の名は、末永友貴子。
夫である純一は妻を救うため、犯人と交渉し、逃がそうと目論んでいた。
それには理由があった。
友貴子にとって、人生を狂わせ、暗い影となっている人物を、
この世から消すためだった。

北村さんの本って、ここまでミステリーっぽいのって珍しい気がする。
なんていうか・・・
ここまで切羽詰った状況になるシーンのある本って少ない気がする。
面白かったけどね。
純一の友貴子を想う気持ちが素敵だった。
2人は本当に愛し合っているんだなぁって。
歳は離れているけど、信頼しあっている夫婦。
こんな夫婦に憧れるなぁ。
でも、この2人の運命はどうなるのか。
読み終わっても気になるなぁ。

〈講談社 1999.9〉 H17.3.23読了