ホテルカクタス


ある街の東のはずれに、古いアパートがあった。
ホテルカクタス。
ホテルではなく、アパートなのにこんな名前が付いている。
3階の一角に帽子が、2階の一角にきゅうりが、1階の一角に数字の2が住んでいた。
3人は気の合う友達だった。
夜になると、いつもきゅうりの部屋に集まって、語り合ったり、お酒を飲んだり、音楽を聴いたりして過ごしていました。

不思議な小説だったね。
登場人物が、あだ名っぽい感じなのかなぁって思ったら、ホントにそのまんまだし。
帽子、きゅうり、数字の2。
それぞれ性格は違うし、趣味も違う。
でも、一緒にいると寂しくて、離れると寂しい。そんな関係。
一人(?)一人の生活観が面白かった。
家族構成とかもね。
こんな友達の組み合わせ、考え付く人はそうそういないよね。
でも、違和感はそんなに感じなかった。
最後の一文が、締めくくりとして凄くよかった。
重くて、切ない文章だったよ。

〈ビリケン出版 2001.4〉 H17.4.29読了