
真昼なのに昏い部屋
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せめて、きちんとした不倫妻になろう。
満ち足りているはずの生活から、逃れようもなくどんどんと恋に落ちていく。
恋愛を、言葉の力ですべて白日の下にさらす、江國作品の新たなる挑戦!
私は転落したのかしら。でも、どこから?
会社社長の夫・浩さんと、まるで軍艦のような広い家に暮らす美弥子さんは、
家事もしっかりこなし、「自分がきちんとしていると思えることが好き」な主婦。
大学の先生でアメリカ人のジョーンズさんは、純粋な美弥子さんに心ひかれ、
二人は一緒に近所のフィールドワークに出かけるようになる。
時を忘れる楽しいおしゃべり、名残惜しい別れ際に始まり、
ふと気がつくとジョーンズさんのことばかり考えている美弥子さんがいた――。
恋愛のあらゆる局面を、かつてない文体で描きつくす意欲作!
江國さんの作品はものすっごく久しぶりでした。
あさイチで紹介していて気になっていました。
不倫がいいことだとは決して思わないけど、でも、美弥子とジョーンズの2人が一緒にいるときの雰囲気は好きでした。
にしても、美弥子の旦那・・・バカ?
結局は自分の事ばっかり。奥さんの話だって聞かないし、奥さんが真実を話した後の態度は何?
「妻」と言う人間が側にいればいいのか。世間体か?とか、イライラしながら読んでいました。
奥さんが飛び出したからって勝手に携帯を見て奥さんの知り合いに連絡しまくるのも、何だか気持ちが悪かったし。
おかしいのはお前だと言いたい。
美弥子が若干カマトトぶってるのか?とも思ったけど、雰囲気は嫌いではなかったので、今よりも幸せになってほしいとも思いました。
決して、不倫を認めているわけではないけど。
ジョーンズさんの最後の言葉が、若干気になるけど。
この作品、「あさイチ」でジョーンズの部分はキャンベルさんが、美弥子の部分は有働さんが読んでいたので、何となくジョーンズのイメージはキャンベルさんで読んでいました。実際大学教授だし。私、好きなんです。
あ、有働さんは美弥子さんとは全くイメージが違うので、想像できませんでしたけど^m^
〈講談社 2010.3〉H22.6.28読了