苗坊の徒然日記

読書とV6をこよなく愛する苗坊が気ままに書いてます。 お気軽にどうぞ。

原田ひ香

図書館のお夜食 原田ひ香4

図書館のお夜食 (一般書)
原田 ひ香
ポプラ社
2023-06-21


東北の書店に勤めるもののうまく行かず、書店の仕事を辞めようかと思っていた樋口乙葉は、SNSで知った、東京の郊外にある「夜の図書館」で働くことになる。そこは普通の図書館と異なり、開館時間が夕方7時~12時までで、そして亡くなった作家の蔵書が集められた、いわば本の博物館のような図書館だった。乙葉は「夜の図書館」で予想外の事件に遭遇しながら、「働くこと」について考えていく。

タイトルから食べ物がメインのお話なのかと思いましたけど、少し違いましたね。物語にちなんだ食べ物たちは、この夜の図書館で怒る様々な出来事の終わりにそっと寄り添ってくれるような感じでした。
亡くなった作家の蔵書が集められた本の博物館のような図書館。わがままな大先生に対応しなければならなかったり、突然亡くなった作家の本を引き取ったり、いわくつきなことも起こります。それでも図書館に勤める人たちが協力して何とかしてきていました。年齢が違うけど、みんなで醸し出すチームワークが結構好きでした。
そして夜の図書館の秘密にはびっくり。そして唐突に物語は終わる(笑)
これは続くのでしょうか。それとも余韻を残しているのでしょうか。登場する物語も食べ物も知らないものばかりだったので、読んで確かめたいと思いました。

<ポプラ社 2023.6>2023.8.5読了

老人ホテル 原田ひ香4

老人ホテル
原田 ひ香
光文社
2022-10-19


生活保護を受給する大家族で育った天使は、キャバ嬢時代に知り合った投資家の綾小路光子と再会する。訳あり老人たちが長逗留するビジネスホテルにひっそりと暮らす光子の指南で、極貧人生から抜け出そうと、生きるノウハウを学ぶことになるが……。秘密を抱えた二人の「投資版マイフェアレディ」!

す、すみません。私、マイフェアレディが分からないのですが…←
まあそれは置いておいて^^;生活保護家庭から脱却するために一人で働き生きている天使。…って冒頭から天使って普通に入ってるから本当に天使なのかと思っちゃいましたよ^^;巨大な勘違い。
天使に投資を教えるのはそこから?となりましたけど、そもそも光子はお金持ちにさせてくれるとしか考えていなかったからしょうがない部分もあるのかな。でも、お金の使い方を全く分かっていなかった天使がちゃんと一社会人として生活していくようになっただけでも凄いと思いますけどね。ちゃんと正社員になったし。
投資に関してはこれからというところで終わったけど、天使にとっては悪夢でしかなかった家族と断絶出来て良かったです。老人ホテルに味方もたくさんいることだし、きっと未来は明るい。まあ、若干不安だから不動産投資別にしなくて良いんじゃない?とも思いますけど(元も子もない)

<光文社 2022.10>2023.1.18読了

財布は踊る 原田ひ香5

財布は踊る
原田ひ香
新潮社
2022-07-27


60万部超え大ヒット作『三千円の使いかた』の著者、最新刊は「お金のつくりかた」! 会社の同僚と平凡な結婚をし、ひとり息子にも恵まれ、専業主婦として穏やかに暮らす葉月みづほ。彼女はある夢を実現するために、生活費を切り詰め、人知れず毎月二万円を貯金していた。二年以上の努力が実り、夢を実現した喜びも束の間、夫に二百万円以上の借金があることが発覚して――。様々な事情で「今より少し、お金がほしい」人達の、切実な想いと未来への希望を描く!

「三千円の使いかた」が面白かったので今回も手に取りました。面白くて展開が気になって一気読みだったんですけど、なんでそうなる!?っていう展開が多すぎてびっくりしましたよね。
みづほの夫の「いくら使っても3万円しか請求が来ない」発言はなんて頭の中お花畑なんだろうって思いましたし、文夫のねずみ講も読んでいるこっちが嫌気がさしましたし、野田も普通に暮らしてればいいのに目先の金にくらんで自爆するしなんでみんな危険な投資ばっかりに手を付けるんだよ!馬鹿か!って思いながら読んでました←
最終的に良い展開になったのは文夫でしたね…。ちゃんと自分を持てた事が良かったんですよね。めちゃくちゃハッピーエンドでびっくりしました。
奨学金の返済に追われる麻衣子と彩は諦めないで頑張れと応援していました。私は奨学金をもらわずに大学に行かせてもらっていたので、なんて恵まれていたんだろうって思いましたよね…。結果はどうあれ、2人にいい出会いがあってよかった。
最後のみづほに関してはまだ別れてなかったのかと思いましたよね←借金が判明した時の器の小ささに読んでるこちらもげんなりしましたけど、自分の息子がこしらえた借金なのに1円も払わなかった親も親ですよ。その親が年を取ったらきっと苦労するからさっさと分かれるが正解だと思いますよ(言い方よ)と、言いたいことが溢れますが感想としては人の振り見て我が振り直せってことですね。私は基本ケチな上にきっとずっと独身で自分の力で生きていかなければならないと思っているのでお金に関する本は結構読んでいたりします。一攫千金なんか目指さずにコツコツが1番だな…と改めて思えた作品でした^m^

<新潮社 2022.7>2022.10.18読了

古本食堂 原田ひ香5

古本食堂
原田 ひ香
角川春樹事務所
2022-03-15


美希喜(みきき)は、国文科の学生。本が好きだという想いだけは強いものの、進路に悩んでいた。そんな時、神保町で小さな古書店を営んでいた大叔父の滋郎さんが、独身のまま急逝した。大叔父の妹・珊瑚(さんご)さんが上京して、そのお店を継ぐことに。滋郎さんの元に通っていた美希喜は、いつのまにか珊瑚さんのお手伝いをするようになり……。カレーや中華やお鮨など、神保町の美味しい食と心温まる人情と本の魅力が一杯つまった幸せな物語。

古書とおいしそうな食事が魅力的な素敵なお話でした。
美希喜ってなんて読むんだろうと思ったのですがそのまま「みきき」なんですね。可愛い。
大叔母さんの珊瑚も可愛い。
美希喜は母親から珊瑚が古書店を引き継ぐつもりなのか探るように言われ、お土産を持って古書店に通うようになります。
登場するたくさんの小説も、食べ物もどれも魅力的で神保町へ行きたくなります。
それももちろんですが、美希喜の進路のこと、珊瑚の想い人のこと、滋郎の人間関係と恋愛、古書店を訪れる人々、いろんな関わりも面白かったです。
やっぱり建文と美希喜の関係が気になりましたね。けんぶんとみきき、どちらも見聞、なんて素敵。
このお店に通うようになって、人生が楽しくなったという言葉が好きでした。

<角川春樹事務所 2022.3>2022.5.31読了

母親からの小包はなぜこんなにダサいのか 原田ひ香5



昭和、平成、令和――時代は変わっても、実家から送られてくる小包の中身は変わらない!?
業者から買った野菜を「実家から」と偽る女性、父が毎年受け取っていた小包の謎、そして、母から届いた最後の荷物――。
実家から届く様々な《想い》を、是非、開封してください。

私は今一人暮らしですが実家は近いですし1週間に1度のペースで会っているので^^;小包は届いたことがないです。でも、多分同じようにダサいのかなと思います。多分普通に買えるものでもたくさん詰めてくれるんだろうななんて妄想します。
6つの短編集が描かれていましたが境遇はバラバラで小包の届き方もバラバラです。でも、小包を送るという行為自体が少し面倒だったりするので、いろんな愛情を感じました。そのダサさに愛情を感じたりしました。
私は母親から小包をもらう環境にはこれからもならないかなーとは思いますが、ダサい小包を送ってほしいなーと思ったりしました^m^ダサい前提で申し訳ないですけど(笑)

<中央公論新社 2021.9>2021.11.29読了

ランチ酒 今日もまんぷく 原田ひ香5

ランチ酒 今日もまんぷく
原田ひ香
祥伝社
2021-06-10


〈見守り屋〉の犬森祥子のもとには、様々な依頼が舞い込む。話し相手になったり、頼まれれば片づけをしたり、夜から朝までひたすら人を見守るのが仕事だ。夜勤明けの楽しみは「ランチ酒」。仕事の疲れを癒しながら、離れて暮らす一人娘に、これからの人生に思いを巡らす。そんなある日、十歳になった娘から「話したいことがある」と連絡が入り――。
思い出の餃子×ビール、遠くへ行きたくなるお好み焼き×レモン酎ハイ、好きな人と食べたい白いオムライスと白ワイン……悩んでも、迷っても、食べる喜びが背中を押してくれる!

シリーズ第3弾。前回も少し展開がありましたが、今回はさらに大きな展開がありましたね。
祥子はまだ30代ですし、いろんなことに挑戦したって良いし恋だってしたって良いんですから!!
元夫のところに再婚相手との子供いなかったんだって今更思いました^^;
まあ、今の奥さんが娘さんを蔑ろにするとは思えないけど、それでもやっぱり実の娘はさらに複雑な環境になるわけですし、気になりますよね。
それにしても元夫は相変わらずクズ男ですねー。って家族がいる人に対して失礼ですね。祥子に対しては本当にクズ。祥子が言った通り。今の妻に気を遣いすぎ、祥子には気を遣わな過ぎ。ですよね。
最後に3人で笑いあえるなんて、祥子は凄いな…と思いました。
娘ちゃんのことを気にしつつ、新しい恋をゆっくりでも育てていってほしいなと思いました。相手も曲者だけど…^^;
私は元々ほぼ100%自炊な人間なので外食はほとんどしないのですが、この作品を読んでいると一人でご飯を楽しんでみたいなーと思います。

<祥伝社 2021.6>2021.9.29読了

サンドの女 三人屋 原田ひ香5

サンドの女 三人屋 (実業之日本社文庫)
原田 ひ香
実業之日本社
2021-02-05


朝は三女・朝日の喫茶店、昼は次女・まひるの讃岐うどん屋、夜は長女・夜月のスナック――志野原家の美人三姉妹が営む「三人屋」は、朝日の就職を機に、朝の店を終了、業態を転換することになった。
朝日が出勤前に焼いたパンを使い、まひるが朝からランチ時まで売る自家製の玉子サンドイッチが、見映えも良くおいしいと大評判に。
かたや長女のスナックは、ラプンツェル商店街で働き、暮らす人々のサロンとしてにぎわっている。
ゲイの青年、売れない作家、女泣かせのスーパー店長など、ワケあり常連客たちが夜ごと来店、三姉妹の色恋沙汰を肴に、互いの悩みを打ち明けあったり、くだを巻いたり…
悲喜こもごも、味わい深い人間模様を描く大ヒット小説『三人屋』待望の続編! 心も体もくたくたな日は「三人屋」の新名物「玉子サンド」を召し上がれ!

「三人屋」の続編です。
私はこちらの新刊情報を先に拝見したので「三人屋」を読んでから今回読みました。実際この2冊は5年ちょっと開いてるんですよね。時系列的には前作から3年後くらいなのかな。
朝日は学生から社会人に、まひるは離婚してシングルマザーに、夜月は「三人屋」に戻って以前と変わらずスナックを続けている。
前回登場した人も今回初めて出てきた人も、それぞれワケありで、その中で仲が良くなったりして人間関係が面白かったです。
理人が良かったかなー。最初は完全に居候のようなヒモのような感じだったけど、スナックで働くようになって素が出てきて魅力的になったと思いました。素直で良い子だったんですね^^
今回は三姉妹の恋模様も描かれていました。夜月は書かない小説家と、まひるは携帯ショップの店員と、朝日は職場の同僚と。これもまたそれぞれクセがありましたねー。
まひるの恋人の望月はホントがっかりですよ。まひるが気を遣っていたところをそのまんま受け入れて何にも考えていなかった。立ち去り方も最低でしたねー。こういう男大っ嫌い(ひどい)でもその分最後にニヤニヤする展開が待っていて嬉しかったです^^まひるが1番貧乏くじを引いているような気がしたから、幸せになってほしいな。環境が変わっていってしまったから、続編はなさそうですけど、どこかで大輔と理人と森野がぐだぐだ言いながら飲んでいたらいいなーと思います。

<実業之日本社 2021.2>2021.4.30読了

三人屋 原田ひ香4

三人屋 (実業之日本社文庫)
原田 ひ香
実業之日本社
2018-03-16


朝は三女の喫茶店、昼は次女の讃岐うどん屋、夜は長女のスナック―時間帯によって出すものが変わるその店は、街の人に「三人屋」と呼ばれていた。三女にひと目ぼれするサラリーマン、出戻りの幼なじみに恋する鶏肉店の店主、女にもてると自負するスーパーの店長など、ひとくせある常連客たちが、今日も飽かずにやって来る…。さくさくのトースト、すだちの香るぶっかけうどん、炊きたての白飯!心も胃袋もつかむ、おいしい人情エンターテインメント!

「三人屋」を営む三姉妹の物語。年は離れているし両親が病気になった時にも色々あったしで一筋縄ではいかない3人。私は女男女の3人きょうだいの1番上ですが、夜月に対して分かる分かるって言うのはあんまりなかったかもしれないな^^;夜月の1つのターニングポイントとして高校生の時の出来事があったんでしょうね。でもそれを引きずっているのは幼馴染の方だったり、商店街で生まれ育ったが故の狭いテリトリーでの生活は良いところもあれば悪いところもあるような感じですね。
三者三様、色んな想いがあって3人に関わる人たちも色々あって。
それでもこのお店を通して、三姉妹を通してみんなが良くも悪くも前に進んでいるのが良かったと思いました。
夜月が選択した道は読んでいて辛かったけど・・・最後良かったとも言えないような気がしてちょっとモヤモヤ^^;続編があるようなのでぜひ読みたいです。

<実業之日本社 2015.6>2021.3.11読了

まずはこれ食べて 原田ひ香4

まずはこれ食べて
原田 ひ香
双葉社
2019-12-18


アラサーの池内胡雪は、大学の友人たちと起業したベンチャー企業で働き、多忙な毎日を送っている。不規則な生活のせいで食事はおろそかになり、社内も散らかり放題で殺伐とした雰囲気だ。そんな状況を改善しようと、社長の提案で会社に家政婦を雇うことに。やってきた家政婦の筧みのりは、無愛想だが完璧な家事を行い、いつも心がほっとする料理を振る舞ってくれる。筧の食事を通じて、胡雪たち社員はだんだんと自分の生活を見つめ直すが…。人生の酸いも甘いもとことん味わう滋味溢れる連作短編集。

アットホームなベンチャー企業にやってきた美味しい料理を作る家政婦さん。
美味しそうな料理が登場してほっこりするお話なのかと思いきや、段々不穏な空気になっていったので驚きました。
ベンチャー企業の中でしこりのように残っている姿を消したかつての仲間。そして家政婦さん自身の秘密。それがまさか繋がっていくとは思いませんでした。
しこりの男←は自分の能力をちゃんと使えばいくらでも良い人生を生きられるような気がするのに、ゲスイ奴でしたねー。要は寂しかったんですよね。それを悪い方悪い方へと持って行って自分でがんじがらめになったような気がしました。自業自得です。
最後はすっとしました。
みのりさんの作るご飯はとても美味しそうだし、お話も楽しそう。またどこかでみのりさんに会いたいです。

<双葉社 2019.12>2020.4.6読了

ランチ酒 おかわり日和 原田ひ香5

ランチ酒 おかわり日和
原田ひ香
祥伝社
2019-07-11


オススメ!
バツイチ、アラサー、犬森祥子の職業は“見守り屋”。依頼が入ると、夜から朝までひたすら人やものを見守る。彼女の唯一の贅沢は、夜勤明けの晩酌ならぬ「ランチ酒」。街で出会ったグルメを堪能しながら思うのは、一人娘のこと。別れた夫とその再婚相手のもとで暮らす娘に会えぬまま半年が経っていた。独り思い悩むが、ワケありな客たちと過ごす時間が徐々に祥子を変えていき…。恋(?)の予感の半生ハンバーグとビール、母心のスパゲッティーグラタンとレモンハイ、復活のからあげ丼とハイボール…疲れた心にじーんと沁みる珠玉の人間ドラマ×絶品グルメの五つ星小説!

続編が出るとは思いませんでした。この作品大好きだったのでまた読めて嬉しいです。
今回は前作よりも一つ一つのお話が短いような気がします。でも、祥子のことも依頼人の事も丁寧に書かれている気がしました。見守り屋という仕事があって依頼人と請負人という仕事上の付き合いではあるわけだけど、任務が終わったらそれ以上の関係になっても良いんじゃないかな。
祥子は魅力的な女性です。懐が深いと思ったら結構乙女でうじうじしてるところもあって凄く素直な人だと思います。祥子は明里の母親であることはもちろんだけど恋愛だってしていいと思う。明里とのこと、向こうの家族とのこと、自分の事、少しでも前進したみたいで良かったです。
そしてとにかく出てくる料理がおいしそう!
私はお酒は飲めないのでご飯だけですが、ふらりと入ったお店が当たりだったら嬉しいですよね。
ケチだからほぼ自炊だけど、少しは贅沢して美味しいものを食べたいなと思える作品でした。

<祥伝社 2019.7>2019.9.10読了

三千円の使いかた 原田ひ香5

三千円の使いかた (単行本)三千円の使いかた (単行本)
著者:原田 ひ香
中央公論新社(2018-04-18)
販売元:Amazon.co.jp

オススメ!
24歳、社会人2年目の美帆。貯金に目覚める。29歳、子育て中の専業主婦、真帆。プチ稼ぎに夢中。55歳、美帆・真帆の母親、智子。体調不良に悩む。73歳、美帆・真帆の祖母、琴子。パートを始める。御厨家の人々が直面する、将来への不安や人生のピンチ。前向きに乗り越えたいからこそ、一円単位で大事に考えたい。これは、一生懸命生きるあなたのための家族小説。「8×12」で100万円貯まる?楽しい節約アイデアも満載!

以前読んだ原田さんの作品がとてもお気に入りだったので新刊を読みました。なので、全然ストーリーは把握しないで読んでいたのですがはまって一気に読んでしまいました。面白かった。
色んな年代の色んな環境での将来の不安。分かる部分もたくさんあって勉強にもなりました。
皆素敵だったけど、1番好きだったのはやっぱりおばあちゃんの琴子さん。凛としていてでも可愛らしくて素敵。私もこんなちょっとおせっかいの優しいおばあちゃんになりたいななんて思いました。「七十三歳のハローワーク」がお話として1番好きでした。人柄って大事ですよね。一千万の貯蓄があっても将来は不安ですよね。だから琴子さんの行動はかっこいいなと思いました。安生との関係も良かったし、そのお陰で安生ときなりも幸せになれそうでよかった。でも琴子さん、働いて所得が増えると翌年から国民健康保険料が上がると思うから気を付けて!75歳になってからの後期高齢者医療保険料も同様ですよ!←
でも、琴子さんが働き始めて孫が涙ぐむ意味がよく分からなかったです。働いている姿がダメなのかな。ちょっと安そうな制服を着ているのがダメなの?どうして泣いているのか少し解説はあったけど私は理解できなかったです。それは読者側は琴子さんの心情を読んでいるからなのかな。
真帆の家庭は理想的ですね。ちゃんと節約していて旦那さんはイケメンで優しくて晩御飯がハンバーグだと喜んでくれて子供は可愛い。なんすかこれ、理想的すぎません?これで一千万貯めれたらもう何も悩みはないですね←
美帆も変わりそうだったのに、最後ちょっと心配になりましたね。前向きな最後でしたけど、私は結婚は反対だな。って言えるのは私が将来旦那さんにしたいと思えるような人と出会ってないから言えるのかな。でも、愛だけでは生きていけないからなぁ←それに、作品の中でも言っていたけど、彼とだけ家族になるわけじゃないからね。彼の家族とも家族になるんだから。私はあの家族と家族にはなりたくないなぁ←
お母さんの智子さんも自分の責任もあるけど熟年離婚を一瞬考えてしまった気持ちも分かるなー。それでもちょっと意見を言うようになったことで意外と旦那さんも柔軟な考え方が出来ることが分かって良かった。
私も独身女性ですから、将来の不安もないわけではないんですよねー。今考えるのはダメだと言われつつコンパクトマンションをいつか買うのが目標ではあるんですけど^^;私も黒船スーコさんの講習会に行ってお金が貯まるコツを学びたい。
でも『お金や節約は、人が幸せになるためのもの。それが目的になったらいけない。』という言葉も忘れずにいたいなと思います。

<中央公論新社 2018.4>H30.6.17読了

ランチ酒 原田ひ香5

ランチ酒ランチ酒
著者:原田ひ香
祥伝社(2017-11-14)
販売元:Amazon.co.jp

犬森祥子の職業は「見守り屋」だ。営業時間は夜から朝まで。ワケありの客から依頼が入ると、人やペットなど、とにかく頼まれたものを寝ずの番で見守る。そんな祥子の唯一の贅沢は、仕事を終えた後の晩酌ならぬ「ランチ酒」。孤独を抱えて生きる客に思いを馳せ、離れて暮らす娘の幸せを願いながら、つかの間、最高のランチと酒に癒される。すれ違いのステーキとサングリア、怒りのから揚げ丼とハイボール、懐かしのオムライスと日本酒、別れの予感のアジフライと生ビール…今日も昼どき、最高のランチと至福の一杯!心を癒し、胃袋を刺激する絶品小説。

初読み作家さんでした。タイトルが気になって読んでみました。読んで良かったー。面白かったです。
アラサー、バツイチ、職業は「見守り屋」。何だか訳あり感満載の祥子という人物。
連作短編集になっていて、少しずつ証拠の境遇が明らかになっていきます。
また深夜の見守り屋という仕事の依頼は本当に様々。軽い認知症の母親の傍に一晩だけいてほしいとか、ペットと一晩過ごしてほしいとか、部屋の片づけを手伝ってほしいとか自慢話をただ聞いてほしいとか本当に色々。それでも、物腰の柔らかそうな祥子には合っているのかもなーと読んでいて感じました。同じ空間にいて良い雰囲気の人と悪い雰囲気の人っていますよね。祥子は前者だなと。
そしてその仕事帰り、ランチを食べたら帰って寝るだけのため、祥子はランチに情熱を注ぐ。読んでいてお腹が好きそうでした。どの料理も美味しそうでまた肉が多い^^私はお酒がほとんど飲めないのでお酒のくだりは想像することしかできなかったのが残念でした。
そして祥子の事。祥子の境遇はどうなんだろうな、娘と一緒に住むのが良いのか悪いのか…祥子もずっと考えている事なのだと思うけど…。でも淋しいけど娘の事を考えたら、祥子の選択は間違ってはいなかったのかなと思います。正しいかは分からないけど…。うーん…結婚すらしていない私が言うのもなんですね…。うん、深追いはしないでおきます。
それでも祥子は素敵な友達に恵まれましたね。
1番辛い時に衣食住を与えてくれる友人がいるって本当に幸せなことだと思います。
また落ち込んでいる時に進んで外に出してくれる友人も。3人の関係がとても素敵でした。
祥子の今後も少しだけ見てみたい。続編が出るのは難しそうだけど、娘さんとの関係がどうなったのかだけとても気になりました。

<祥伝社 2017.11>H30.1.9読了
自己紹介
苗坊と申します。
読書とV6を愛してやまない道産子です。47都道府県を旅行して制覇するのが人生の夢。過去記事にもコメント大歓迎です。よろしくお願いいたします。
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