苗坊の徒然日記

読書とV6をこよなく愛する苗坊が気ままに書いてます。 お気軽にどうぞ。

文学関係

読書のチカラ 齋藤孝4

読書のチカラ読書のチカラ
著者:齋藤 孝
大和書房(2011-05-22)
販売元:Amazon.co.jp
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高度な刺激社会には、楽しいことも、感動できることも、たくさんあるのに、それでも本を"鏡"として人生を見つめるべき理由とは何か----。
「読書なしの人生はあり得ない」「不安で孤独なときこそ、本を読む絶好のチャンス」と断言する著者の経験と、鋭利な視点を通して、「読書と生きる力はどこでつながるのか」を問い直す試み。

私の勤める図書館がある市民の人は結構本を読んでます。老若男女問わず本を借りていると思います。でも、本を読む人っていうのは減っているんだろうなとは思います。
私は通勤時間が行き帰り合わせて3時間くらいあるのですが、眠気が襲わなければ本を読んでます。でも、周りの人たちはだいたい携帯をいじっていますよね。通話しなきゃ別に良いんですけど、私はもったいないなぁって思っちゃいます。
齋藤さんの言葉は、若干こじつけでは?^^;と思うところもなくはなかったけど(いまどきの若者が打たれ弱いのは本を読んでいないからだとか)それでも、頭はいいのだけど考える力が弱いって言うのは分かる気がします。読解力ですか?
私が言えた義理ではないのですが、それでもなるほどと思います。
齋藤先生が書かれている中で、講義で大学生に課題図書を言っても、なかなか買ったり読んだりし始めない生徒がいると。それが不思議でしょうがないっていう部分があったのですが。
それ、私もすっごく不思議なんです。
私の勤める図書館の近くに大学がいくつかあるのですが、レファレンスで「来週提出なんです」とか「明日締め切りなんです」っていう駆け込みでやってくる人がいるんです。そういう類の図書はあってもたくさんの生徒がいるんですから、本は貸出中でなかったりするんですよね。でも「どうしてないんですか?」みたいに聞く輩もいる。だったら早く借りろっちゅうねん。「それに答え載ってますか?」って聞く人もいるしね。あんたの課題なんか知らんって思うんですけど。
読むにも時間がかかってそこから考えなきゃいけないのにどうしてそんなに遅く動くんだろうって言うのは疑問ですね。
齋藤先生がいろいろな読書法を教えてくれています。
本を読む習慣のない人が何か一つだけでも実践して読む機会が生まれたら良いなぁと思います。
そういえば、齋藤先生がやたらと「罪と罰」と「カラマーゾフの兄弟」をオススメしていたのだが^^;読んだ本が良いかな、やっぱり。

〈大和書房 2011.5〉H23.7.16読了

室温〜夜の音楽〜 ケラリーノ・サンドロヴィッチ5

室温―夜の音楽室温―夜の音楽
著者:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
論創社(2002-08)
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オススメ!
ホラーとコメディは、果たしてひとつの舞台の上に同居できるものなのか。2001年7月青山円形劇場で初演された、人間の奥底に潜む欲望をバロックなタッチで描くサイコ・ホラー。第5回鶴屋南北戯曲賞受賞作品。

以前読んだ「本に埋もれて暮らしたい 桜庭一樹読書日記」の中で、道尾さんが「ケラリーノ・サンドロビッチの室温を読もうとしたら違う方の室温を読んでしまった」というくだりがあり、戯曲が出ていることが分かったので、読んでみました。
「室温〜夜の音楽〜」はかつてフジテレビの深夜に放送されていた「少年タイヤ」と言う番組で舞台の作品をドラマで演じるという企画?があり、トニセンが主役で演じていたものです。
実際に舞台化されていたほうは知りませんでした。佐藤アツヒロ君が主演だったんですね。舞台が2001年、ドラマが2002年でした。
リアルタイムでドラマを見ていたときは、舞台のドラマ版というコンセプトが当時高校生だった私には理解が難しく^^;意味が分かっていなかったんです。
他にも「少年タイヤ」内でV6が出ていた作品があったのだけど、あんまり分かっていなかったような・・・。まあ、それは置いておいて。
今回、戯曲を読んだ事で改めて作品の内容を知り、ようやく理解できたような気がします。
素晴らしい、ホラー・コメディでした。
舞台はホラー作家の豪邸。そこにはホラー作家の海老名と娘のキオリ、海老名のファンの赤井、頭が痛いとやってきた木村、この家に入り浸る警察官下村。そして、海老名のもう一人の娘サオリを殺した元少年、間宮が出所し、謝罪のために家へ訪れる事で物語は動き始めます。
私が見たキオリ役はともさかりえさんでした。舞台版は中嶋朋子さんだったんですね。
ドラマは間宮役が長野君、下村役が坂本君、木村役が井ノ原君でした。
始めのノリはコメディタッチなのだけど、いろんなものが12年前の少女リンチ事件へを結びついていくのが、怖かったです。
それぞれの登場人物が抱えているものがあまりにも濃くて残酷で、あんな結末になろうとは、というのが感想です。
ドラマの中でも登場したのですが、「たま」の音楽がもの凄くあっています。そして、出てくる歌の歌詞は舞台のために作られたわけではないのが驚き。それくらいとてもマッチしていました。
最後のキオリはサオリだったのでしょうか。それともキオリがサオリを演じた復讐劇だったのでしょうか。
何もかもがなくなってしまった後では、確かめようがありません。

この「室温」ドラマ版、リアルタイムでビデオに録画していたのですが、DVDに移す作業をしていた際、取って置いてなかった気がします。
あ〜あ。失敗したなぁ。
あの頃は健君が映ってないものは取っておいてなかったんですよね。
あの頃の自分にバカと叫びたい。

〈論創社 2002.8〉H23.3.14読了

定食と文学 今柊二4

定食と文学定食と文学
著者:今 柊二
本の雑誌社(2010-11-20)
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文豪は定食がお好き? 漱石の朝食、鴎外の味噌煮、林芙美子の肉豆腐……。定食探して本を読む。ゆかりの店に走る。使える「定食文学」ガイド!

新刊案内を見ていて気になった本。
自称定食評論家の著者が、文豪の作品の中に出てくる定食について語り、食している作品です。
本を読んでいると、美味しそうな食べ物の描写が出てくるときってありますよね。
食べてみたいと思っても、なかなか実行には移せませんが、著者は実行しているんですよね。
見たことがあったのは、「千と千尋の神隠し」でハクが千尋に塩むすびを渡し、千尋が大粒の涙をこぼしながら食べていたシーン。著者も書いていましたが、ただ食べると言うだけでなく、生きることそのものを示していたのではと思います。
あと、驚いたのは「たいめいけん」について。
以前、VVV6でも登場したことがあるのですが、「タンポポオムライス」っていうメニューがあるんですよね。どうして「タンポポ」って言うんだろうとテレビを見たときから思っていたんです。それがこの本を読んで解決しました。
伊丹十三監督の「タンポポ」という作品の中で「たいめいけん」のキッチンが撮影で使われたらしく、そこから来ているそうで。その由来が感動しました。
驚いたのは、「ちくわパン」が登場した事!
地下鉄琴似駅の直結のダイエーに「どんぐり」というパン屋さんがあるのですが、そこのちくわパンについて紹介されていました。
私も食べたことがあるよ!「どんぐり」のパンは大好きですよ!
パンの間にちくわが入っていて、穴の中にツナが入ってるんです。とってもおいしいですよ。
しかもJR琴似駅から地下鉄琴似駅へ向かうとか、その間にブックオフがあるとか、余りにも分かるのが何だか嬉しかったり。就活の時によく、そこのブックオフへ行って時間をつぶしてました。本に知っている場所が載っていると嬉しいですね。
そして、著者さん。あまりの定食ラブぶりに、もしや・・・と思ったらやっぱり。
「新知識階級クマグス」で定食クマグスとして登場した方でした。
お〜ここにも共通点?が。いろいろ読んでいて嬉しい本でした。

〈本の雑誌社 2010.11〉H23.3.11読了

作家と温泉 温泉から生まれた27の文学4

作家と温泉---お湯から生まれた27の文学 (らんぷの本)作家と温泉---お湯から生まれた27の文学 (らんぷの本)
著者:草なぎ 洋平
河出書房新社(2011-01-20)
販売元:Amazon.co.jp
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夏目漱石、志賀直哉、川端康成などの文豪から武田百合子、田中小実昌、つげ義春、横尾忠則ら、作家と温泉の味わい深いエピソードを紹介。珍しい図版多数掲載! コラム=川本三郎、坪内祐三他。

作家さん自身や、作品と温泉にまつわるエピソードが書かれています。
文豪の裸の写真もあったりして、何だかきわどい写真もあったりして^^;まあ、それは本編と関係ないので置いておいて。
私は昔の小説はほとんど読んだ事のない作家さんでしたが、面白く読めました。
特に面白かった方を何人か。
まず、壇一雄さん。何となく聞いたことがあるような気もしますが、壇ふみさんのお父様なんですよね。阿川さんと仲が良いのはこういう共通点もあったりするんでしょうか。
壇さんは太宰治と仲が良くて温泉にも一緒に行ったりしたのだそう。でも、あるとき、太宰治がお金がなくて人質のように壇さんを置いていって東京へお金を取りに行ったらしいのだが、何日待っても来ない。何とか壇さんはそこを脱して東京へ帰ってきたら、太宰治は井伏鱒二と将棋を打っていたって言うひどいエピソードがあるらしい。でも、これがきっかけで出来た作品が「走れメロス」だって言うんだから面白いですよね。
つぎに山口瞳さん。この方の本も読んだ事がないのですが、男性だったのですね。そして温泉についてのエッセイを書くって言う事で同行したスバル君話が好きでした。
宮沢賢治は唯一何冊か読んだことのある作家さんでした。
生まれ故郷の花巻温泉は、一昨年に花巻に行った時に行きたいなと候補には上がっていたんです。でも、駅から遠いし、1人で行くのはちょっと勇気が必要だったため^^;断念しました。たかぎなおこさんのエッセイで花巻温泉への旅が書かれているのがあったのだけど、本当に炊事をするところがあって、自分でごはんを作るスペースがあるんですよね。 温泉なのに。それが珍しくて新鮮だなぁと思いました。
あとは横尾忠則の自分で書かれているエピソード話が面白かったり。帯状疱疹がひどくて数ヶ月神経痛に悩んでいたのに温泉に入ったら治ったっていうのが印象的。
私も帯状疱疹になったときに治りかけだったけど神経痛に効く温泉に入ったなぁと思い出したり。
最後はつげ義春さん。どこかで聞いたことがある名前だなと思ったら「ガロ」に連載を持っていた方ですね。きっと水木しげるさんのエッセイでお見掛けしたんだと思います。
作家さんによって温泉にまつわるたくさんのエピソードがあって、面白かったです。

〈河出書房新社 2011.1〉H23.3.10読了

Jブンガク マンガで読む 英語で味わう 日本の名作12編4

Jブンガク マンガで読む 英語で味わう 日本の名作12編Jブンガク マンガで読む 英語で味わう 日本の名作12編
ディスカヴァー・トゥエンティワン(2011-01-21)
販売元:Amazon.co.jp
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NHK教育テレビの人気番組「Jブンガク」が一冊の本になりました。
太宰治「ヴィヨンの妻」、森鴎外「雁」、夢野久作「少女地獄」、正岡子規「病牀六尺」、夏目漱石「道草」、
永井荷風「墨東綺譚」、林芙美子「下駄で歩いた巴里」、堀辰雄「風立ちぬ」、泉鏡花「高野聖」、樋口一葉「にごりえ」、石川啄木「一握の砂」、芥川龍之介「地獄変」
日本の近現代を代表する名作文学12編。「昔読んだことあるなあ」という人にも、
「聞いたことあるけどよく知らない…」という人にも、マンガで、バイリンガルで、それぞれの作品の魅力を伝えます。
各作家のプロフィールや、文学史における位置づけを紹介するとともに、作品のあらすじや展開を、
マンガと和英対訳で掲載。楽しんで読みながら、英語の勉強にもなります。
番組MCは、テレビでおなじみのキャンベル先生と、読書家で知られるモデルの杏ちゃん。
各作品の読みどころや名場面について二人が語り合う、テレビ放送でオンエアされたトークタイムもたっぷり収録。ふたりの視点をぜひお楽しみください。
「ブンガクってこんなに面白かったんだ!」……そんな言葉がつい出てきてしまう一冊です!

「Jブンガク」という番組はこの本を見て初めて知ったのですが、面白そうですね。
私の読む小説は偏っているので、昔の名作文学はいつも読みたいとは思っています。
積読本が多くて今のところ手は回っておりませんが^^;
テレビがどんな感じで進んでいるのかはわかりませんが、本は面白かったです。
12人の作家さんの生涯についてや、作家さんの生きた時代背景が書かれていたり。
名作と呼ばれている本の紹介文もあり、ストーリーはマンガで紹介されいてるので分かりやすいです。
キャンベルさんと杏さんの解説もあります。
杏さんって、歴史にも詳しいし、読書家だし、絵も上手いしギターも出来るし、凄い方ですよね。年下ですけど尊敬してます。
テレビのほうも見てみたいと思いました^^

〈ディスカヴァー・トゥエンティワン 2011.1〉H23.3.7読了

永遠の詩4 中原中也 3

永遠の詩 (全8巻)4 中原中也永遠の詩 (全8巻)4 中原中也
著者:中原 中也
小学館(2010-01-25)
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読者に生きる勇気を与える八人の詩人を選び、傑作詩40~50編をセレクト、各詩編に詩人・童話作家が解説を書き下ろす。巻末には作家・評論家の書き下ろしエッセイとビジュアル年譜を収録。

映画「人間失格」に触発されて、中原中也の詩集を読んでみました。
う~ん・・・難しかったです。
それでも言葉の使い方が繊細で、細やかな人なんだろうなって言うのは何となく分かって。
自分のそのときの心の中の感情がそのまま詩に現れているんだなと思いました。
息子さんが亡くなった時の詩は儚げで切なかったです。
映画で中原が言っていた「戦争は茶色」っていう言葉が詩の中で出てきて、映画の中の台詞はちゃんと詩の想いから発せられているものなんだなと思いました。
でも、映画の中で言っていたピエロ?の詩は入ってなかったので読めなかった。残念。

〈小学館 2010.1〉H22.12.16読了

ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘 水木悦子 赤塚りえ子 手塚るみ子4

ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘
著者:水木 悦子
文藝春秋(2010-02)
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おやじの秘密、しゃべっちゃおうか。水木しげる、赤塚不二夫、手塚治虫の娘たちが語る、父の素顔。

3人の大御所たちは有名ですが、その娘さんたちのお話ということで、気になって予約しました。
とっても有名なお父さんの娘だから、本当に大変だったんだろうなと思いました。
特に、赤塚さんのエピソードは可哀相で可哀相で。
お父さんの彼女と一緒に旅行へ行く事になったり、お母さんとお父さんのところへ行ったら下着姿の知らない女性がいたとか^^;離婚されているからなんともいえないんだけど・・・。それに、小学校でお父さんが漫画家だから彼女に絵を教えてもらいましょうって先生に言われるとか。ひどい先生だよね。娘さんは娘さんなのに。
ドラマを見て、水木さんの家族も大変だと思ったけど、何だかとっても可愛らしい家族だと思った。
水木父子の会話が可愛かった。
「お父ちゃん、絵上手いね!」「当たり前だ!お父ちゃんはそれで生活してるんだから!」っていうのが^m^
でも、反発はあっても最終的にはお父さんと、お父さんの作品が大好きなのだという事が伝わってきました。なにもかも「許す」って凄い事だと思います。
ただ、お父さんの作品を維持して守っていくのって凄くプレッシャーだと思います。
すでに亡くなっている方の場合は尚更。それでも、頑張っていってほしいなと思います。
ふと思ったのですが、3人の漫画家さんの中では水木さんが1番年上なんですね。それでご存命なのだから、やっぱり只者じゃないですよね〜。
そして、タイトルが逸脱です。考えた編集者さんナイスです。

〈文芸春秋 2010.2〉H22.11.14読了

児玉清の「あの作家に会いたい」 人と作品をめぐる25の対話 児玉清5

児玉清の「あの作家に会いたい」
児玉清の「あの作家に会いたい」
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オススメ!
小説って、本当に愉しいですね。
芸能界きっての読書家・児玉清が、人気作家たちに根掘り葉掘り。
「PHP」誌で大好評の連載対談、待望の単行本化。
物語を紡ぎ出す作業とはどんなものなのか。物語を書くことのできない読者にとっては実に興味のあることだ。また、どんな経緯で小説家、いや作家を志し、それがどんな形で成功し世に出ることとなったのか。
第1章 活字から広がる創造力は素晴らしい …大崎美生さん 
第2章 子供が本好きになるのは大人次第 …森 絵都さん 
第3章 一食分の本だから最後まで読み切る …荻原 浩さん 
第4章 大人の鼻をあかしたかったら、本を読もう …東野圭吾さん 
第5章 物語が立ち昇る瞬間に立ち会う喜び …上橋菜穂子さん 
第6章 深みとストーリーは両立してこそ小説! …万城目 学さん 
第7章 悪意も苦悩も、人生の本当を書きたい …桜庭一樹さん 
第8章 小説のウソを上手に楽しんでほしい …角田光代さん 
第9章 弱い人間がハードルを乗り越えていく痛快さ …真保裕一さん 
第10章 絶望ではなく、希望をこそつづりたい …あさのあつこさん 
第11章 自分が体験できないことを書くのが創作の楽しさ …三浦しをんさん 
第12章 自分自身が透明なカメラになって …有川 浩さん 
第13章 面白がる心が読み手にも書き手にも大事 …北村 薫さん 
第14章 今は、「つまらない大人」が一番面白い …川上弘美さん 
第15章 二読、三読と重ねるのが読書の醍醐味 …町田 康さん 
第16章 本には「積ん読」だけでも不思議な力がある …江國香織さん 
第17章 人の心を揺さぶってこそエンターテインメント …北方謙三さん 
第18章 仕事に誇りを持っている人を書きたい …山本兼一さん 
第19章 小説は一人で観る「映画」みたいなもの …石田衣良さん 
第20章 小説を書くのは、死者と対話すること …小川洋子さん 
第21章 実際に経験した人の言葉が、書く時の支え …夢枕 獏さん 
第22章 本を読むことも書くことも、一種の翻訳作業 …村山由佳さん 
第23章 小説は「何を書くか」と「どう書くか」の二つが大事 …北原亞以子さん 
第24章 わかりやすさと美しさと面白さが感動の原点 …浅田次郎さん 
第25章 物語は人間に必要なもの …宮部みゆきさん

勤めている図書館で見つけた本。思わず借りてしまいました。
児玉さんが読書家なのはどこかで聞いた事がありましたが、バラエティに富んでいますね!ビックリしました。凄くお若いですね!って、私が言うのは大変失礼だと思いますが。
ほとんどの作家さんは1冊は読んだ事のある方ばかりで、対談相手に惹かれて読みました。
とても面白かったです。
作家さんが、小説家になるまでの経緯や子ども時代についてを聞くのも面白いのですが、児玉さんの質問が本当に的を得ているんです。だから内容が深くて、なおさら良かったのだと思います。本当に、たくさん読み込んでいないと出来ない質問ばかりだったと思います。
小説家の方それぞれ経緯が違うので、面白いですね。
本の虫だった方もいれば、全く読んでいなかった人もいましたし。でも、皆さん文字を読むこと、小説を読むことで世界が広がると言う事をおっしゃっていたので、嬉しかったです。
印象的だった言葉は江國さんの「本には「積ん読」だけでも不思議な力がある」というものでした。それは私も分かります。知っているような気になるって言うのも。以前本屋でバイトをしていたためか、作者とタイトルと出版社に異常に詳しくなったんです。特に漫画。私は漫画の内容はわからないのに、漫画が大好きな友達と凄く漫画についてを話して盛り上がったことがあるんです。
あの時は驚きました。だって、本当に内容は全く分からないのに、話が合うんですよ?^^;
そして、しをんさんや有川さんとも対談しているのが驚き。そして、児玉さんが読まれているのが驚きでした。言い方が失礼かもですが、内容が若かったりするので合わないんじゃないかと思いまして・・・。そんな事はないんですね^^;失礼いたしました・・・。
でも、しをんさんが小学生の時に愛読していたのが坂口安吾って・・・。やっぱり何か違いますね。作家さんになる方は一味もふた味も違う。
この本は2009年に出た本で、結構前に対談されている作家さんもいらっしゃるみたいで、すでに刊行されていて、私が読み終えている本の話をしている方もいて、何だか嬉しかったです。
本好きにはたまらない本だと思います。
この対談は、まだ続いているようなので、第2弾も期待します。
伊坂さんとか初野さんとか瀬尾さんとか加納さんとか米澤さんとか…(以下略)

〈PHP 2009.7〉H22.6.4読了

誰も教えてくれなかった『源氏物語』本当の面白さ 林真理子×山本淳子3

誰も教えてくれなかった『源氏物語』本当の面白さ (小学館101新書)
誰も教えてくれなかった『源氏物語』本当の面白さ (小学館101新書)
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今、明かされる、光源氏に託された平安貴族たちの怨念。
はじめに 源氏物語は実に奥深くて面白い
序 『源氏物語』を読む前に知っておきたいこと
第1章 『源氏物語』スター千一夜
第2章 『源氏物語』は極上の恋愛サスペンス
第3章 平安時代の男と女
第4章 『源氏物語』はなぜ千年間読み続けられたのか?
あとがきに代えて ほんとうにあった『源氏物語』

林真理子さん、山本淳子さんが源氏物語の面白さ、平安時代の生活について、いろんな視点で教えてくれる作品です。
「源氏物語」学生のときに勉強しましたが、部分部分だったからストーリーはあまり分からなかったんですよね。
なので、あんまり話は分かってないと思います。
登場人物も知ってたのは光源氏と桐壺と藤壺と紫の上と六条御息所くらい・・・
でも、この本はその登場人物たちについてとても分かりやすく書かれていました。
その人の位とか、光源氏との関係とか。
そして恋愛模様だったり社会的地位だったり、著者の主観なんですけど、なるほどなと思うところがたくさんあって。
面白かったです。
光源氏が主役なんですけど、出てくる人たち一人ひとりが本当に丁寧に描かれているというのも印象的。
瀬戸内寂聴さんが現代訳されているのは知ってました。
理解できるか分からないですが、時間を掛けて読んでみたいと思います。

〈小学館 2008.10〉H21.10.29読了

戯曲|毛皮のマリー 血は立ったまま眠っている 寺山修司3

戯曲 毛皮のマリー・血は立ったまま眠っている (角川文庫)
戯曲 毛皮のマリー・血は立ったまま眠っている (角川文庫)
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美しい男娼マリーと養子である美少年・欣也とのゆがんだ激しい親子愛を描き、1967年の初演以来、時代を超えて人々に愛され続けている「毛皮のマリー」。
そのほか1960年安保闘争を描いた処女戯曲「血は立ったまま眠っている」
「さらば映画よ」「アダムとイヴ、私の犯罪学」「星の王子さま」を収録。
寺山演劇の萌芽が垣間見える、初期の傑作戯曲集。

ネタバレしてるかもです

剛君が舞台をする!ということで、原作があると知り購入してしまいました。
悩んだけど、多分舞台は観に行かないと思うので、原作は読んでおきたいなと思いまして。
戯曲を買ったのは「二万七千光年の旅」以来ですよ。
全部で5作収録されていました。正直分からないのもあったけど^^;
結構面白かったです。私の中では野田秀樹さんよりも分かったかも・・・
「毛皮のマリー」が1番面白かった。
男娼のマリーが息子として美少年の欣也を育てている。でも、その子供の出生には大きな秘密があって。それが本当に自分本位で生まれてきた欣也は可哀相で。
それに欣也は外へ出たことがなく、部屋の中で蝶を追いかけて生活をしてるから、やっぱりどこかゆがんでいて狂っていて。蝶も人も何でも同じものに捕らえていて、母親であるマリーだけが絶対で。
なんてかわいそうな子なんだろうと、読んでいて悲しくなりました。でも、引き込まれた。実際に観てみたいです。
「血は立ったまま眠っている」も面白かったけど、こっちも可哀相で切なくて胸が痛くなりました。
安保闘争は学生運動のことですよね。映画や舞台で見たことがあります。
この頃の学生は熱いですよね。自分の意思をしっかり持っていて実行して。
灰男と良もその一人で。自分達の意思を貫いて物を盗んだり壊したりして政府に刃向かっている。
2人はまだ若くて、心には揺らぐものもあって。2人の道はずれてしまった。
夏美に出会ったことで自分のやってきたことに対して疑問を持ち始めた灰男と、雑誌記者に唆されて灰男を裏切ろうとした良。
二人の行く末が可哀相でしょうがなかった。
最後にアレを実行できて、良かったのか、悪かったのか。
心にしこりが残ったまま読み終えた感じです。
でも、舞台は見終えた後に観客が自分で考えることも必要だと思うので、これで良いのかなとも思う。凄いですね。

<角川書店 1976.1
 角川書店 2009.2改版>H21.10.15読了

「王様のブランチ」のブックガイド200 松田哲夫3

「王様のブランチ」のブックガイド200 (小学館101新書)
「王様のブランチ」のブックガイド200 (小学館101新書)
現在、書評媒体で最も影響力がある、といわれるTBS系情報番組「王様のブランチ」で
十三年にわたって「本のコーナー」を担当してきた編集者・松田哲夫さんが、累計800冊近くに及ぶ紹介本のなかから、200冊をベスト・セレクト。
「本を読みたいけど、何から読んでいいのかわからない」人や「読み忘れていた作品をこの機会に探したい」人などにも最適な、
文庫で入手しやすい作品中心のラインアップです。
「泣いた」「笑った」「ドキドキした」「しみじみした」「怖い」「切なくて愛おしい」「青春のときめきを感じた」など、心を揺さぶるジャンルごとのベスト10も多数掲載。

テレビで宣伝していたので、思わず買ってしまいました。
北海道で放送され始めたのが数年前?なので、初期からは知らないのですが。
結構好きな作家さんが多いので、読んでいて嬉しくなりました。
知らない作家さんの事も、勉強になりますし。
明日も楽しみにしてます。

〈小学館 2009.6〉H21.8.14読了

読書は1冊のノートにまとめなさい 奥野宣之3

読書は1冊のノートにまとめなさい 100円ノートで確実に頭に落とすインストール・リーディング
読書は1冊のノートにまとめなさい 100円ノートで確実に頭に落とすインストール・リーディング
なぜ、読んだのに覚えていないのか?
 何十冊、何百冊読んでも、ほとんど何も覚えていない……。それは「読んでいないと同じ」です。そうならないためにも、多読・速読より、一冊ずつきちんと向き合い、本を頭に落とす読み方が必要です。
本書では、読んだ内容を確実に「財産」にする「インストール・リーディング」の技術を紹介。ベストセラーになった『情報は1冊のノートにまとめなさい』の、“100円ノート整理術”をベースに、「探す」「買う」「読む」「活用する」をマネジメントして、本の内容を頭に落とす新しい読書術です。

タイトルに惹かれて読みました。
私もノートにまとめているんです。ブログのほかに。
でも、去年は本を読むほうが専攻して、ノートに書くのが追いつきません。
いつ追いつくのかと思っているのですが^^;でも、ノートには書き続けたいと思ってます。
なるほどと思う部分もあったのですが、著者は実用書についてを書かれているので、小説ばかり読んでいる私の考えとは違う所が多かったです。
気になる部分を書き写してすぐに自分の感想、考えを書くって言うのはいいなと思いました。
気になる本の新聞の切抜きを取っておくのも。
でも、何でも全部1冊の本にまとめると言うのは、私は分かりにくいのではと思いまして。すみません、反対意見で。
最後の参考用具の写真と使い方は面白かったです。
参考にさせていただきたいと思います。

〈ナナ・コーポレート・コミュニケーション 2008.12〉H21.3.10読了

匂いをかがれるかぐや姫 〜昔話Remix〜 原倫太郎3

匂いをかがれる かぐや姫 ~日本昔話 Remix~

日本の代表的な昔話である「一寸法師」「かぐや姫」「桃太郎」。
この3編を、15種類に及ぶコンピュータの翻訳ソフトを組み合わせて英語に自動翻訳。
その英語の文章をさらに複数の翻訳ソフトにかけて、日本語に際翻訳して生まれた言葉たち。
その中から面白い表現を選んでいったら、どんな「新しい昔話」が割り出せるのか?
そんな挑戦をしてみたのが本書です。
本の昔話と、翻訳後の「新・昔話」がページごとに、交互に進んでいきます。
もはや昔なのか未来なのかさえ分からない。
全く新しい昔話の世界をお楽しみください。
(本書より)

chiekoaさんのブログを読んで、気になって読みました。
何だか・・・凄いですね。
全く昔話とは感じない・・・。
近未来的でしたね。シュールな感じ。
不思議でしたね〜。意味が分からない所もあるんですよ。たくさん。
ものすっごい怖いことになっているところもあるんですよね^^;
いや〜面白い。
作者さんが美術家なんですよね。
何だかそれにも納得しちゃいます。
こういう発想、なかなか他の人は思い浮かびませんよ^^;
何度も「ぷっ」ってふきだしちゃいました^^
すぐ読めるので、読んでみてください。
特にかぐや姫がえらいことになってます・・・。

〈マガジンハウス 2006.11〉H19.3.8読了

きょうの猫村さん2 ほしよりこ4

きょうの猫村さん 2

子どもからお年寄りまで、日本中の人のこころをぐわしっとつかんだ猫村さん。
いよいよ第二弾刊行です。謎のおばあさんの正体は?
不良娘尾仁子は更正するのか?
スケ子、麦中の久など、新たなキャラも登場!
猫村さん、家政婦クビの危機もあり!
どうする猫村! がんばれねこ!

はい〜2冊目です。
終わるのかと思ったら終わらないですね〜^^;
ものすごく気になるじゃないですか。
犬神家がちょっとよくなってきたかもって思ったけど、また拗れちゃうし・・・。
う〜ん・・・気になるよぅ。
猫村さんは影響されやすいし、浮き沈みが激しいよね〜^^;
それが可愛いんだけど。
何だかハラハラしちゃうよね。
まあ、これからも見守っていきましょう。

〈マガジンハウス 2006.6〉H19.3.6読了

きょうの猫村さん1 ほしよりこ4

きょうの猫村さん

ケーブルインターネットで話題の脱力漫画、ついに登場!
情にもろく、家事は完璧。
お手製ネコムライスを食べたら、みんな幸せ!
スーパー家政婦・猫村ねこ。
ただ、人のことに首を突っ込み過ぎるのが玉にキズ。
犬神家の秘密にも気づいてしまい・・・。

ずっと気になっていたんですよね〜。ようやく読めました。
漫画ともちょっと違うし、なんていったらいいんでしょう・・・^^;
まあとにかく、猫村さんが最高のキャラクターですね。
こういう家政婦がいたら幸せですよ^^
とっても気になるところで終わっているんですね。
犬神家の秘密と尾仁子の今後が気になります。
2も予約中ですが、早く読みたいです!

〈マガジンハウス 2005.7〉H19.2.25読了

二万七千光年の旅 野田秀樹3

二万七千光年の旅

無名人と少年益荒男は、飛行機事故に巻き込まれた。
山の奥深くに墜落したため、生き残った乗客たちの食料がなくなってきており、助けも来ない。
挙句の果てには殺し合いをし、買った者が負けた者を食べるようになってしまう。
そんな酷い光景を目の当たりにした無名人と益荒男は救助を呼びに行く事を決意。
もしも、70日以内に戻ってこなければ、妹の命が危ない。

1980年に、野田秀樹さん主演で舞台化されたものの戯曲です。
2000年には、V6の三宅君が演じていました。
2000年は私は高校1年生。東京へ観に行くことは不可能でした^^;
テレビで特集もされていたようですが、私はめぐり合えなくて。
この作品で演技している健君を全く見ていないんです。
あぁ・・・観たい。もう無理だけど。
野田秀樹さんの作品は全く見たことはないですけど、やっぱり非凡ですよね。
この世界観は凄いです。
でも、理解は・・・出来て・・・いないなぁ。

〈而立書房 1981.10〉
自己紹介
苗坊と申します。
読書とV6を愛してやまない道産子です。47都道府県を旅行して制覇するのが人生の夢。過去記事にもコメント大歓迎です。よろしくお願いいたします。
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