苗坊の徒然日記

読書とV6をこよなく愛する苗坊が気ままに書いてます。 お気軽にどうぞ。

図書館関係

13歳からの著作権  久保田裕5



作品を作った人の権利を守るための法律、著作権法。インターネットやSNSで手軽に作品を閲覧したり発信したりが可能ななかで、どのように作品を楽しみ、作り、発信すればよいのか。「著作権って何?」から、著作権を侵害されたらどうするか、著作権に関連する制度や法律まで、わかりやすく解説する。

中学生向けの著作権についての本ですが、だからこそとても分かりやすく書かれています。
漫画も交えて日頃自分たちが生活している中でどのように著作権が反映されているのか、またどのような点を注意していけばいいのか解説しています。
中学生でも今は多分ほとんどの人がスマホを持っていますよね。
インターネットやSNSが誰でも簡単に利用できるからこそ、著作権の大切さを学生の時から知っていってほしいと読んでいて思いました。
私も勉強になりました。

<メイツユニバーサルコンテンツ 2022.5>2022.6.26読了

やってみよう資料保存4



本書は,2020年の第106回全国図書館大会で実施された資料保存分科会の内容をベースに加筆修正し,資料保存の入門書としてまとめたものです。
「図書館における資料保存とは」,「資料の取扱い」,「カビ対策」,「災害対策・水損資料への対処」,「保存容器」,「資料修理」,「資料保存をすすめるために」(資料紹介)の7章からなり,資料保存に取り組む際の基本的な考え方とポイントを簡潔に提示しています。
図書館の資料は「利用」されるためにあります。利用を保障する資料保存は,図書館にとって基本的な責務でもあります。みなさんの図書館でも,できるところから資料保存対策に取り組んでみませんか? 本書はそれを手助けできます。

この本の最初の方に「中小都市における公共図書館の運営」が出たことにより、図書館の資料は保存よりも閲覧、貸出重視になったことで資料保存については重要視されなくなっていったというようなことが描かれていて。確かに大学の授業でも保存についてをしっかり学ぶことはなかったような気がするな…と思い出しました。
資料は手に取り目にしてもらうもの、だからこそ人の目に触れることが増え、資料保存も重要になってきますよね。
こちらの作品で本に限らずAV資料などについても保存のポイントが描かれています。
特に紙だとカビは最大の敵ですよね。カビくさくなった本を手にしたことが何度もあります。職業病か分かりませんがそれでぜんそくが悪化したりもしました^^;
勉強になりました。

<日本図書館協会 2021.11>2022.2.13読了

図書館文化論 加藤好郎5

図書館文化論
加藤 好郎
丸善出版
2021-07-30


読書離れが取りざたされ、図書館の経営も厳しい昨今。だが、図書館はアーカイブやコミュニティセンターとしてなど、重要な社会インフラ・公共の場としてその機能が改めて注目されてきた。本書では図書館をめぐる環境が激変した30年の中、図書館をそのような場とすべく奮闘し、また図書館情報学を学生に教えてきた筆者の講義録をベースとした一冊である。様々な興味深いテーマ・こぼれ話・課題を切り口に、図書館学、そして文化の礎たる図書館の運営やあり方を8つの章で平易に解説・議論する。

図書館についてや図書館の歴史、図書館が行っている課題解決支援など順序だてて分かりやすく解説されています。図書館が行っているサービスについて日本と世界の図書館も取り上げています。国によって違うのは面白いですね。ニューヨーク公共図書館の映画を見たことがありますがそれ、図書館でやってるの?と思うことも多いです。日本も少しでも出来たらいいのになと思います。でもだからと言って単純に民営化にするのは反対です。私は旅行先でとある指定管理制度を利用した図書館に行ったことがありますが私はこの図書館に通いたくないし働きたくもないと思ってしまいました(意見には個人差があります)
そのために読書離れが取りざたされている今、図書館はどうしたらいいのか、考えていかなければならないなと思いました。私は利用者側のみの意見ですけど^^;

<丸善出版 2020.7>2022.2.11読了

司書になった本の虫 早坂信子4

司書になった本の虫
早坂 信子
郵研社
2021-11-09


コンピュータ導入による図書館業務の大変化を目の当たりにしてきた著者。近世文化史研究に取り組む中で出会った江戸時代の図書館。時代を突き抜ける著作はその存在なくしては生まれなかった。司書ひとすじの「本の虫」が語りかける全五章。

図書館司書として長年働かれていた著者さんが図書館の資料を通して昔語りをされている本作。
著者さんが宮城県の図書館で働かれていたので宮城にゆかりのある方についての資料のお話が多かったですね。知らない方も多かったです…^^;
そして、東日本大震災の時のことも話されています。
東日本大震災が起きたときのことを、私も覚えています。当時私も図書館に勤めていました。
北海道でも割と揺れたので、利用者さんが不安そうにカウンターに集まっていた記憶があります。
北海道ですらそうだったのですから、宮城だとなおのことですよね。利用者の方々にお怪我がなくて良かったです。記録として読めて良かった思います。決して忘れてはいけない。
司書さんが本を出されるなんて、魔女シリーズの方みたいだなぁと思ったらご本人から打診があったみたいで笑ってしまいました^^図書館司書のネットワークは凄いな…その中に入りたい…

<郵研社 2021.11>2022.2.8読了

高校図書館デイズ 生徒と司書の本をめぐる語らい 成田康子5



北海道・札幌南高校の図書館。ここを訪れる生徒たちは、本を介して司書の先生に自分のことを語り出す。生徒たちの数だけある、彼らの青春と本にまつわるかけがえのない話を綴る。

札幌南高校と言えば北海道で最も偏差値の高い高校というイメージです。
でもスポーツも強くて、私が高校生の時は甲子園にも出場したんですよねー…。
偏差値が高い高校なもんでOB・OGも凄い人(語彙力)が多くて寄贈の品の数々の量と質が凄かったという噂を聞きました。懐かしいですね。
南高校の図書館、どんな感じなのでしょうか。相関図はあったけど実際に中に入ってみたいなーと思いました。この本の中には13人の高校生(卒業生)が登場しますが、皆さん個性的でしたねー。興味を持っているものもそこに興味を持つか!というものも多いし、読まれている本の数々が本当に高校生ですか…?と思うものも多いし、やはり非凡な何かを感じました。
未来ある高校生の無限の可能性を秘めた本だったなぁと思いました。司書さんがその可能性を引き延ばしているような感じもして、素敵なお仕事だなと思いました。
生徒さんたちの積極性も素晴らしくて、こうしていろんなことに探求していきたいなと私も思いました。

<筑摩書房 2017.6>2022.1.28読了

100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集 福井県立図書館4

100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集
福井県立図書館
講談社
2021-10-20


本の正確なタイトルは、なかなか覚えづらいもの。そしてうっかり間違って覚えたタイトルを文字通りに想像してみたら、とんでもなくシュールでおもしろすぎる事態になっていることもしばしば。
そんな図書館利用者さんの「覚え違いタイトル」の実例を集め、HPで公開しているのが、福井県立図書館の「覚え違いタイトル集」。
本書は、そのなかから秀逸な「覚え違いタイトル」を厳選し、「覚え違い」を文字通りに表したイラストを添付。そしてページをめくれば「正しい書誌情報」と「司書さんによるレファレンス」が現れて……という仕掛けになっています。
読者のみなさんはきっと、利用者さんの覚え違いに爆笑し、司書さんの検索能力に驚嘆することになるでしょう。
クイズ感覚でも楽しめる、公共図書館が贈る空前絶後のエンターテイメント、ぜひご堪能ください!

HPは拝見したことがなかったのですが、テレビで紹介されて本書を知りました。
いやー…面白いですね。本当に?と思うレファレンスもありました^^;
それで答えを導く図書館司書は本当に凄いなと思います。私の憧れの職業でもあります。
そして福井県立図書館は昨年の9月に行ったんですよねー!感動しました^^あの図書館で働く司書さんが描かれたものなんだなーと思ったらなんだか感慨深いというか思いは9月に飛びます←
面白く読んだのですが、このレファレンスの最後に健君のイラストが出てきてびっくりしましたよね!「V6」って書かれたTシャツ着てるし^^;読んでもらうために内容は言いませんけど、まさか健ちゃんが出てくると思わなくて不意打ちすぎました。しかもトリ…
間違ってくださった人ありがとう…!と思いました^m^

<講談社 2021.10>2022.1.25読了

図書館を語る 未来につなぐメッセージ 山崎博樹5



公立図書館の現職/元館長や図書館学の研究者、図書館の新設プランナー、什器メーカー社長、学校図書館関係者たちが、社会のインフラとしての図書館のあり方を対談・鼎談・座談で縦横に語り合う。
「図書館内部でのコミュニケーションの工夫」「図書館員の研修」、あるいは「図書館は生き残れるだろうか」というシビアな課題、「地域活性化サービスはどうすればいいのか」「IT時代の図書館のあり方」、さらには「公共図書館とボランティア」や「小・中学校との連携」などテーマは次々とあふれ出てくる。
話題はさらに、「図書館のビジネス支援サービスの課題」や「今後の図書館の展望」「図書館員に望むこと」など尽きることがない。
もちろん、利用者にとって「使いやすい図書館」のためにはレファレンス・サービスの充実は不可欠で、サービスの位置づけや課題を現場の図書館員がしっかり学ぶことができる事例も提示する。
未来をつくる子どもたちが使う学校図書館に求められる機能とは何か、あるいは各地で図書館をどうやって始めるか、館内を使い勝手よくするために什器・設備のメーカーはどういうプランを考えているのか、など、図書館界だけではなく、利用者にとっても未来が明るくなる発言集である。

様々な講演や対談をまとめたものです。
図書館で働く方、図書館に関わる仕事をしている方など図書館にまつわるテーマに沿ってお話をされています。
皆さんとても熱く議論されていて、読んでいてとても面白かったです。私も図書館業界に入って同じように熱く議論を交わしたいな…と思いました。おこがましいですけど…。
図書館の大切さを改めて感じました。

<青弓社 2021.8>2021.11.12読了

司書が書く 図書館員のおすすめ本5



司書が書評の書き手としてまだ認知されていないのは,その発表の場が少ないことに一因があります。図書紹介事業委員会は,公立図書館等における選書の参考となる図書の紹介を任務としながら,同時に司書の書評発表の場を広げてきました。
その発表の場の一つである『図書館雑誌』にて2016年10月号から2019年2月号までに掲載された「図書館員のおすすめ本」101点を1冊に収録し,あわせて書き手・読み手等からの書き下ろしも掲載しました。これから「書評を書いてみたい」と思う司書の皆さまへ,本書を贈ります。

「図書館雑誌」で連載されている図書館員さんがおすすめしている本をまとめたものです。
毎月楽しみに読んでいるのですが、それがまとめて読めるなんてなんて豪華なんでしょう^^
図書館員さんがおすすめするだけあってマニアックで面白そうな本ばかりでした。
既読は2冊でした。「あやつられ文楽鑑賞」と「思うは招く」
読もうとして読んでいない本も3冊くらいありました。改めて読まなければと思いました。

<日本図書館協会 2021.4>2021.8.19読了

プロ司書の検索術「本当に欲しかった情報」の見つけ方 入矢玲子5



たとえば「表層ウェブ」よりも「深層ウェブ」を探す。キーワード発想法から情報リテラシーまで、「探し当てる力」こそ情報洪水時代の武器!

大学図書館で司書をされていた方の著作です。
今はインターネットを使うのが当たり前になっていて、ネットで検索をしたら簡単な答えならすぐに出てきます。それで満足してしまう場合が多いと思うのですが論文を書くレベルまで行くとなるとそうもいきません。検索がとても大事になってきます。
私たちが日頃何気なく検索しているのは「表層ウェブ」で有料だったりして簡単には引き出せない情報の事を「深層ウェブ」と言います。なんてことを分かりやすく説明されています。
検索のときに活用しやすいデータベースや資料もたくさん書かれていて、学ぶ人には必要な資料であると思います。
検索について勉強するのも奥深いんですよね…。

<日外アソシエーツ 2020.10>2021.3.18読了

たまたま、図書館長。それはドイツからはじまった 鳥越美奈4

たまたま、図書館長。
鳥越 美奈
郵研社
2020-12-16


図書館は人生を豊かにしてくれる場所です。私はそう信じています。そんな私が一生懸命取り組んできた図書館のことについて書きました。そして大好きなドイツへも図書館が導いてくれました。そんな喜びもこの本の中で表現しました。

著者さんが経験された半年間のドイツでの生活、図書館での勤務について。帰国してからの図書館長に任命されてからの仕事について。
言い方が失礼ですが、いわゆる箱入り娘として育って、将来お嫁に行くから働かなくて良いんだと言われている環境で育ったのに、図書館に勤め出してからの著者さんのバイタリティ溢れる働き方に読んでいるこちらも驚きました。フットワーク軽いどころじゃないでしょ。凄すぎます。
右も左も分からない状態でのドイツは凄いですよ。もう凄いしか言えません^^;
一つ一つのお話が短めで読みやすい分もっと深く読みたかったなとも思いました。もっとドイツの図書館について知りたかった気もします。でも、色んな図書館があって色んな働き方があるのだと勉強になりました。帰国してからの働き方もかっこいいです。私の住んでいるところからはなかなか生きにくいところですがいつか著者さんが働かれる図書館に行ってみたいと思います。

<郵研社 2020.12>2021.3.5読了

図書館の新型コロナ対策ガイド 吉井潤4

図書館の新型コロナ対策ガイド
吉井 潤
青弓社
2020-10-26


新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染者は減少するどころか、「第2波」とまで指摘されて、連日、テレビでは感染者数やクラスター発生場所を報じている。しかし、ウイルスについて基本的なことを取り上げている機会は少ない。
多くの利用者が集まる公共施設、そのなかでも子どもから高齢者までが利用する図書館は、感染予防のためにどのような対策をとればいいのか。
まず、前提になるウイルスについて把握したあと、新型コロナウイルス感染症とは現在の時点ではどのようなものかを整理する。そのうえで、図書館の具体的な対策を提案する。
さらに、誰もが使用するトイレ環境について、現状分析を踏まえて対応策を示す。最後に、最近は新聞でも報じられるようになった電子図書館(電子書籍貸出サービス)の可能性についても論じる。

図書館長の経験がある著者さんが、図書館がどうこの未曽有の感染症と向き合っていくべきかを論じている本です。
1章と2章がウイルスや感染症とは?新型コロナウィルスとは?という根本的なことが書かれているので改めて知ることが出来て良かったです。ネットやテレビの情報で知識を得ることは出来るけど、今はどれが正しいのか分からなくなってきているのも事実で。本に書かれているとちゃんと調査して書いたものなんだなというのが分かってちょっとほっとします。
3章からは図書館の状況や対策について具体的に書かれています。
トイレ環境についてで1つの章を書かれていることに驚きましたが1番感染で気を付けなければならないのがトイレなんですね。確かに不特定多数が使うからなー。
勉強になりました。とても分かりやすかったです。

<青弓社 2020.10>2021.2.4読了

司書のお仕事2 本との出会いを届けます 大橋崇行5



公務員試験を突破して味岡市の職員に採用された稲嶺双葉(いなみね・ふたば)は、味岡市立図書館で司書として勤務していた。
図書館には様々な雇用形態が有り、専従職員として働けることが如何に幸運なことなのかを知る。
「狭き門」をくぐり抜け図書館員になれる人数は年々少なくなっている。
図書館での多岐に亘る仕事から、実際に働く司書の姿が見えてくる……。

シリーズ第2弾です。司書という仕事がとても分かりやすく、身近に感じられる気がします。
始めのテーマは雇用形態について。今は圧倒的に非正規職員が多いんですよね…。本当に狭き門。もんですらなく針の穴くらいっていう人もいます。図書館によってはカウンターだけ委託しているというところもあって、幅広く司書の仕事が出来ないという場合もあるようです。
あとは地域と行政の関わりでしょうか。議員さんとかホントいろんな考えの方がいるから対応も大変ですよね…。
「本当に専従の司書になりたいなら、司書としてのスキルを身につけて、全国どこでも行くくらいの覚悟が必要だ」と書かれた箇所がありました。その覚悟は前から持っているのだけど、この本を読んで俄然やらなければという想いが沸いてきました。頑張ります。

<勉誠出版 2020.11>2020.1.6読了

ROCK司書の図書館ライブ 大林正智4

ROCK司書の図書館ライブ
大林 正智
郵研社
2020-09-13


舞台はT市図書館という、小さなまちのフツーの図書館。図書館の毎日はライブそのもの。

T市って豊橋市ですかね?←
司書と利用者と双方に向けたどちらも楽しめる作品だと思います。
ちいさなまちのフツーの図書館かもしれないけど、そこで働く司書たちが奮闘している姿が伺えます。
どこも同じ施設ではなく、司書によって個性も変わってくる。それが面白いなと思います。
こういう施設をもっと大事にしてほしいなと思います。

<郵研社 2020.9>2020.12.13読了

スキルアップ!情報検索 基本と実践 中島玲子 阿形輝 宮田洋輔4

スキルアップ! 情報検索―基本と実践
宮田洋輔
日外アソシエーツ
2018-09-07


的確な情報を、最適な情報源で、素早く見つけられるスキルが身につく!豊富な例題を通じて、検索方法の考え方を易しく解説。裏ワザまでマスターできる!情報検索を初めて学ぶ学生、スキルアップしたい現場の図書館員、体系的に学ぶ機会がなかった社会人におすすめ!

検索検定という試験がありまして。その検定を受けるために今勉強中です。
そこで検索についての本も読んでみようと思い手に取りました。
私は検定のために読んだのですが、インターネットはもう無くてはならないものになっているので、日頃よくネットで検索するという人は読んでみたら面白いかもしれません。
時間短縮になるかもしれないし、より精度の高い結果が得られるかもしれません。
引き続き勉強頑張ります。

<日外アソシエーツ 2017.9>2020.12.4読了

れふぁれんす百題噺 樋渡えみ子 槇盛可那子5

れふぁれんす百題噺 (JLA図書館実践シリーズ 42)
樋渡 えみ子
日本図書館協会
2020-07-04


レファレンスサービスには,知識とスキルの両方が必要です。これは経験を通じて身につけることはできますが,学習で補完するには実際のレファレンス事例に学ぶ方法もあります。本書は,中堅司書とベテラン司書のコンビが,『図書館雑誌』に連載中の「れふぁれんす三題噺」(2006年から10年間)に掲載されたものから100題を取り上げて,コメントを付しました。初めてレファレンスサービスの担当者になった方,一人職場で周囲からノウハウを得にくい方の学習の支援に,さらには図書館利用者の方々にもレファレンスの楽しさを実感していただける一冊です。

図書館雑誌に連載している「れふぁれんす三題噺」を編集して書籍化されたものです。
本当に、色んなレファレンスがあるんだなぁと思いました。いろんな質問があって、その調べ方も多種多様で、司書の方の経験がものを言うのだなと読んでいて感じました。
忍者の本を探していた男の子に忍者とは全く関係のない本を渡した司書の方の思惑に感動しました。昔から知っているからこその信頼関係が司書と利用者の間に生まれていて、羨ましさも感じました。
ググれば何でも答えが出てくると思っている人こそ図書館に行ってほしいなと思いました。

<日本図書館協会 2020.7>2020.11.6読了

魔女っ子司書の自由研究 八巻千穂5

魔女っ子司書の自由研究
八巻 千穂
郵研社
2020-07-03


・「司書として、ロックでポジティブな人生を送る」がモットーの現役大学司書の最新刊!
・魔女っ子司書のふたこと日記〜図書館ジャーナル編〜、魔女っ子司書の読書感想文〜ブックレビュー編〜、魔女っ子司書のフィールドノート〜インタビュー編〜の3つの「自由研究」を収録
・インタビュー編では、図書館界で活躍中の、新 出さんには「図書館、そして司書の使命とは ?」を、小陳 左和子さんには「大学図書館の歩き方」を、早坂 信子さんには「図書館、司書の存在意義とは ?」を、川端 英子さんには「図書館運動の真髄」を、聞く。

魔女シリーズですが著者さんは継承されたのでしょうか。
何だか性格も継承されているくらい^m^パワフルな素敵な方です。
様々な図書館で働く方のお話も読むことが出来て勉強になりました。
そして印象的だったのがあとがきに書かれていた「四十にして惑わず」は「惑ず(くぎらず)」ではないかという説が出てきていて「四十歳で迷うことがない」ではなくて「四十歳で今までの或を超えてみろ!」じゃないかと。それめちゃくちゃかっこいいなと思いました。
私は多分40歳を過ぎても戸惑ってばかりだと思うので。そうありたいなー。
このシリーズを読んだ後にいつも、私も早く魔女になりたいと思います。魔女の仲間入りをしたいです。頑張らなければ。

<郵研社 2020.7>2020.9.23読了

新編 図書館員への招待 塩見昇 木下みゆき5

新編図書館員への招待 [ 塩見昇 ]
新編図書館員への招待 [ 塩見昇 ]
司書をめざす若い人たちへのメッセージ!図書館と図書館員への期待、司書をめぐる状況と仕事内容、資格の取得と必要な科目、採用試験の仕組みと現状、先輩司書からの励ましと助言、学習・研鑽を深めるための基本文献ガイドや研究団体の紹介、図書館学を学べる大学の募集要項など、司書になるための基本知識と最新情報。司書採用試験問題例も収録!

前回の本も読んでいたのですが、新編と書かれているだけあって大分変っている気がしました。
新たな気持ちで読めました。読んだのが5年前なので忘れているだけかもしれませんが^m^
ずっと頑張ってきたけどずっとだめでくじけそうになっている今、実際に図書館で働かれている若い方の体験談を読むのは辛いななんて最初は思っていました(心が狭くてすみません)でも、読んで良かったです。やっぱりもっと頑張ろうと思えました。

<教育史料出版会 2020.3>2020.6.10読了

前川恒雄著作集4 人間の図書館へ 前川恒雄5

人間の図書館へ (前川恒雄著作集)
日本出版学会
出版ニュース社
1999-05-31


1960年代に大きな変化を遂げた日本の公共図書館。その時期に図書館員として働き、改革に関わった著者の「図書館事業基本法要綱(案)」批判のほか、現場で働く図書館員の願いを綴った主要な論文、講演録を収める。

ついに最後まで読んでしまいました。
最後までずっと前川さんの図書館に懸ける情熱は変わらないです。
自身も図書館で働き、また現場で働く図書館員の事もちゃんと見ている。こんな上司が傍にいてくれたら安心して働けるな…と思いました。
1の時から言っていますが、本作が出版された頃以上に現場の職員たちは過酷な状況の中働いていると思います。それでも希望は捨てたくないし、持ち続けたい。
図書館で働くことを夢見ている一人としては前川さんの遺志を継いで熱い気持ちを持っていつか図書館で働きたいと思いました。…なんて、まだスタートラインにも立っていないのに^^;偉そうですね。

<出版ニュース社 1999.5>2020.5.23読了

前川恒雄著作集3 図書館の変革 前川恒雄5

図書館の変革 (前川恒雄著作集)
恒雄, 前川
出版ニュース社
1999-04-30


1960年代にはじまった日本の公共図書館の改革と発展は、そのスケールの大きさと内容の深さにおいて、歴史的な時代を刻んでいる。本書はこの時期に図書館員として働き、この改革に深くかかわった著者が、学び、実行し、考え理論化し、一段高い地点で再び実行する過程をくりかえしたものである。それは常に実践から生まれ、ときに論争であり、たびたび説得であったという。

著作集3冊目です。
1960年代は図書館を地域の一般市民に利用してもらうため敷居を低く、利用者ファーストにすることを大事にし始めた頃なのかなと思います。以前の著作集の感想で書きましたが、ずっと昔は図書館側が上から目線だったみたいですし、年齢制限などもあったみたいですし。
前川さんは一貫して図書館には様々なサービスがあるが1番大事なのは貸出だとおっしゃっています。
私はずっとレファレンスだと思っていました。それも大事だとは思いますが、利用者が気軽に入れて、読みたい本を気軽に借りられる、そんな場所にすることが第一なのだと読んでいて感じました。
特に問題視されていたのは図書費の予算の問題、そして司書職制度についてでした。
この2つの問題は40年以上経った今も変わっていない、むしろ悪化しているのではないかと思います。時代は変わりましたが、それでも図書館として最も大切なのは利用者であることは変わらないです。
この本に書かれていたことで1番驚いたのは、イギリスの図書館の考え方です。日本では利用者が求める内容の本が図書館に所蔵しているかどうか調べます。自館にあるのか、なければ他館に相互貸借を依頼する。その流れですがイギリスはそもそも利用者が求めるような書籍が存在するのかどうかから調べ始めるのだと言います。そして図書館にあるかどうかを調べるのだそうです。なるほど!と思いました。
著作集は残り1冊です。前川さんの熱い想いをじっくりと読んでいきたいと思います。

<出版ニュース社 1999.4>2020.5.19読了

前川恒雄著作集2 図書館の世界 前川恒雄5

図書館の世界 (前川恒雄著作集)
前川 恒雄
出版ニュース社
1999-04-30


1960年代に大きな変化を遂げた日本の公共図書館。その時期に図書館員として働き、改革に関わった著者が、経験に基づき、図書館のサービス、図書館のこれから、社会と図書館、図書館の発展などについて考察する。

前川先生が講演された3つの公演をまとめたものだそうです。著作集としては2冊目です。
図書館員の現状をズバズバと切り込まれてます。現状と言っても30年くらい前なのですが今とあまり変わっていない気がします。むしろ指定管理者制度が出来てからは悪化していますよね。
30年前にも委託の問題があったようで前川先生が強く批判されていました。でも、今の方が図書館司書として働きにくい現状になっている。それが悲しいなぁと思います。
図書館は利用者目線に立たなければならない。肩書きなどは関係なく誰もがカウンターに立って利用者と関わるべき。利用者からリクエストされた本は極力購入するようにする。
小さな町に図書館が出来たことで書店が出来たというお話が素敵でした。本を読む人が増えて図書館利用者が増えて本の購入額も増えるなんて本当に理想です。
前川先生がよくお話される、日野市で図書館を利用していた家族が引っ越し、久しぶりに日野に来たときに図書館に立ち寄ったら職員さんがお子さんの名前を憶えていたという話がとても好きです。職員と利用者の身近な関係が魅力的です。
こちらの本を読んでいて、前川先生の熱い想いを間近で聴いているような気持ちになり、身が引き締まる思いでした。私も頑張らなくては。

<出版ニュース社 1999.4>2020.5.16読了

前川恒雄著作集1 図書館について 前川恒雄5

図書館について (前川恒雄著作集)
恒雄, 前川
出版ニュース社
1999-02-28


司書のもつべき質は二つある。一つは、正しい図書館運営に生かすべき理論と技能であるが、それ以上に今求められるのは、利よりも義に向かう、ゆるがぬ志であろう。司書は誰でもできるとか、役に立たないとか言うのは、誰にでもできる仕事と、あるいは図書館の職員が本来する必要がない仕事、そういうものを図書館の仕事だと考えていて、役に立たないとか、誰でもできるという人がいます。そういう人に対しては、はっきり言ってやるべきだと思うのです。「あなたが考えているのは図書館ではない」と。

1990年代に前川さんが講演されたものをまとめた書籍だそうです。全部で4冊あり、こちらが1冊目。
前川さんの熱いメッセージが込められています。もう凄いです。日野市図書館での活動のお話は本当に凄いです。新しいことを始める人は矢面に立たされるものだけど、それを覚悟して公共図書館の発展のために尽力していた姿は熱い想いが無ければできなかったと思います。
前川さんがおっしゃっていた言葉で「とにかくたくさん本を読んでほしい。特に小説を読んでほしい」という言葉がありました。もちろん出版されている本全てを読むことは出来ない。それでも1冊でも多くの本を読み、知ろうとすることが何よりも大事という言葉がシンプルだけどなるほどなと思いました。特に良書を読んでほしいと。たくさん読んでいたら良書が何なのかもきっとわかってくるとも。
そしてもう一つとても印象深くて私の心に刺さった言葉がありました。
「できたら図書館に勤めてほしい。そして私が今までみなさんに言ったような仕事をして、図書館で一生過ごしてやってほしい。」少し略していますが。
この言葉は20年以上前にある大学で大学生に向けて言った言葉ですが、私に言ってくれているような気がして。つい最近も図書館職員の試験に書類で落ちてお祈りメールがきて凹んでいたんですけど…。めげないで頑張ろうと思えました。凄く落ち込む前にこの本を読めて良かったです。これからもたくさん本を読んで精進していきます。
こちらの著作集はあと3冊あります。ゆっくり噛みしめて読んでいきたいです。

<出版ニュース社 1999.2>2020.5.7読了

図書館制度・経営論 二村健 手島孝典/編5



本書は、図書館法を初めとする図書館関連領域の法規、図書館の制度・政策・経営などについて学ぶための教科書である。
公立図書館の図書館政策・経営・運営に関する部分については、どのような図書館をめざすべきか、図書館像の具体的なイメージを提起。
法制度の変更を中心に内容の修正を行った第2版。

図書館とかかわりのある法を取り上げて図書館とどう結びついているのか学んでいくようなテキストになっています。日本国憲法、教育基本法、社会教育法、などなど。
今回のテキストで問題になっていたのは、法改正が行われたことで、所管が教育委員会から首長部局に変更することも認められたため、変更する自治体が出てきたっていうことですかね…。図書館は教育に関する施設だから教育委員会管轄の方が良いと思うんですけど…
そしてやっぱり課題となるのは指定管理者制度について。これはずっと出てきますね。委託になった図書館もたくさんあるもんなぁ…。委託された図書館に旅行先で行ったことがあるのですが、私はそこを見てちょっと絶望しました。図書館員じゃないのに^^;
少しずつ勉強して色々図書館の事を学んでいきたいです。

<学文社 2017.4>2020.5.3読了

新版 図書館の発見 前川恒雄 石井敦5

新版 図書館の発見 (NHKブックス)
敦, 石井
NHK出版
2006-01-26


今、図書館の前にはかつてない大きな壁が立ち塞がり、その基本をも揺るがせようとしている。それはいったい何であろうか。一貫して日本の図書館の理論と実践を先導してきた著者たちが、まず、何のために図書館はあるのかを説き、豊富な実例を歴史的に、また現代の動向として提示しながら問題点を探り、これからの進むべき道筋を示した問題提起の書。旧版『図書館の発見』を全面改稿。

今日この本を読み終えたのですが、著者である前川さんが4月10日に亡くなられたことを知りました。
ご高齢なのは存じていましたが、まさかのタイミングで驚きました。
以前勤めていた図書館の面接で、当時の館長に「前川恒雄さんの功績をどう思うか」と質問され、当時は名前すら知らなくて恥ずかしい想いをしました。その後、調べて著作を読みました。
この方を知らないでよく面接を受けたな!っていうくらい、偉大な方でした。
1960年代、日本の図書館は利用者優先ではなく、どちらかと言うと上から目線でのサービスを行っていたそうです。サービスという言い方も語弊があるかもしれません。
現状を打破したいとイギリスへ留学し、日本の図書館とあまりにも違うことに衝撃を受け、日本に取り入れようと決意して帰国します。
日野市長となった有山菘さんと共に市民のための図書館を作ろうと奮闘し、最終的に建設が認めらず、最初に始めたのが移動図書館ひまわり号。様々な声がありながらも市民に受け入れられ、話題を呼び、日野市図書館が建設されるまでに至ったんですから本当に凄い功績を残された方ですよね。
本はとても読みやすくて分かりやすかったです。
図書館はあくまで利用者優先。利用者サービスについてが丁寧に書かれていました。
前川さんの著書は何冊か読んでおり、たくさん学びました。でも、私はそれを生かせる仕事に就いていません。いつか、生かせる仕事に就きたいです。就けるようにこれからも努力していこうと思います。
ご冥福をお祈り申し上げます。

<NHK出版 2006.1>2020.4.30読了

図書館文化史研究 No.33/20164

図書館文化史研究No.33/2016
日外アソシエーツ
2016-09-16


〈シンポジウム〉日野市立図書館50年と現代の公立図書館(久保田正子、森下芳則、座間直壯、田中ヒロ、山口源治郎)、〈論文〉明治日本の「国立図書館」構想―田中稲城を中心として―(長尾宗典)、全国高等諸学校図書館協議会の活動(津村光洋)、〈書評〉『世界の図書館:美しい知の遺産』(雪嶋宏一)、『図書館情報学教育の戦後史』を通覧して考えたこと(松岡要)を収録。

薄めの本ですが内容はとても凝縮されていました。
特に日野市図書館の50年の歴史は読んでいてとても興味深かったです。
中小レポートが有名ですが実践して日本全国に根付かせた発端は日野市図書館。
今までの活動を読むことが出来て良かったです。
まあ私の最初の印象は「図書館戦争」で襲撃された図書館なんですけど^m^
読んだのがだいぶ前だから詳細は忘れましたけど、きっとそういう過程があったから襲撃されたという設定だったんだろうなと思います。違うのかな?^^;
図書館の歴史も世界の図書館についても面白かったです。

<日外アソシエーツ 2016.9>2020.4.16読了

図書館魔女は不眠症 大島真理5

図書館魔女は不眠症
大島 真理
郵研社
2020-01-23


図書館は人だ。人=司書がいる限り図書館に未来はある!歳を重ね早朝覚醒にも慣れてきた“魔女”の最新エッセイ集!

こちらのシリーズは何冊目になるんでしょうか。新刊が出る度に楽しく読んでいます。
著者さんが考える図書館のあれこれ。国内外の図書館の話。海外の図書館は当然行ったことが無くどこも魅力的でした。国内は旅先で近くにあれば行くのですが。多賀城市図書館の感想は著者さんと全く一緒でしたね〜…。
そして、著者さんが読まれた本の話、鑑賞した映画の話。
どれもメディアで紹介されるような作品ではないのでとても興味深いです。読んだことがある作品があったら更に嬉しい。
個人的には既読の「夢見る帝国図書館」が載っていたのが嬉しかったです。こちらの本は図書館が主人公で、更に数々の著名人も登場します。宮沢賢治が出てきたときは嬉しかったなー。
映画は「人生フルーツ」と「リリーのすべて」が気になりました。「リリーのすべて」は公開前に特集されていて気になっていたのに忘れていました^^;絶対見よう。
私も図書館魔女になりたい。

<郵研社 2020.1>2020.4.14読了

図書館概論 塩見昇/編5



図書館概論は,図書館という社会機関の意義や在り方,制度と活動の現状と課題を概説し,学習者に対して,一連の図書館に関する学習への導入,さらに深く学ぼう,学びたいという意欲を喚起するような役割を負った科目です。「シリーズ掘廚任蓮た渊餞曚隆躓ヾ浜についての新たな項を設定したほか,情報資源のデジタル化の急激な進展など,新しいデータや動きの収録に努めました。
五訂版では,文部科学省の組織再編の結果を可能な限り反映,「外国の図書館」,旧版刊行(2015年2月)以降の図書館をめぐる動きとして,著作権,自治体の図書館行政の所管,公立図書館の管理運営,まちづくりに関連する事項などいくつかのUNITに手を入れたほか,全般にわたってデータの更新,新たな事実の書き込みなどを行いました。option Hの「図書館関係法体系図」を整理し改訂しました。

図書館が今までどういう存在であったのか、また今後、どういう存在で無ければならないのか。それを伝えつつ問いかけているようなテキストでした。
図書館の歴史はもちろん、日本だけではなく海外の図書館や図書館法についても書かれています。
図書館法や図書館に関係する基準や法に関しても載っているのでこの1冊で網羅できるのが良いですね。

<日本図書館協会 2018.12>2020.3.20読了

図書館と読書の原風景を求めて 小川徹 奥泉和久 小黒浩司4



誰でも無料で気軽に利用できる近代的な図書館は、20世紀ごろ、欧米の図書館制度を参考にして誕生したといわれている。ところが、『万葉集』の時代、太宰府の書殿はすでに図書館として機能していた。
私設の図書館を作っていた聖徳太子が過ごした斑鳩宮の一室や、中国の経典を所蔵した経蔵の貸出システムなどからは、日本独自の図書館の起源がみえる。
また、明治時代の自由民権運動や青年会運動を背景に全国各地で起きた会員制図書館の潮流は、近代の公共図書館づくりの原型になった。
そのほか、20世紀初期に図書館づくりに携わった佐野友三郎の奮闘や、同じ頃にアメリカの図書館用品メーカーが日本の図書館づくりに与えた影響からは、現代の図書館が登場するまでの道のりが浮かび上がる。
図書館史に精通した3人が、古代から近代までの時代を貫いて、膨大な資料を丁寧にひもときながらかつての図書館を掘り起こし、現代の図書館につながる豊かなイメージを鮮やかに描き出す。

今までにない図書館の視点で書かれていて面白かったです。一つ一つのテーマが長くないので読みやすかったのも良かったです。
図書館の歴史なのに最初が聖徳太子についてだったので更に興味がわきました。
唐招提寺の蔵が日本最古の図書館ではないかというお話も面白かったです。現存しているのかな…み、見てみたい…。
山口県立図書館の館長となった佐野友三郎さんはもちろん存じていましたが、晩年に自殺されていたことは知りませんでした。図書館を発展させるために奮闘し、非難も浴びていたなんて知らなかった…。そう言った過去があって今があるんですよね。知ることが出来て良かったです。

<青弓社 2019.11>2020.3.3読了

司書職制度の再構築 日本の図書館蝕に求められる専門性 大城善盛4



図書館先進国としてレファレンス・データアクセス・情報リテラシーの専門家たる司書職の確立が急務である。「図書館職員改革」論。

日本の司書という職種の歴史についてや、現在の公共図書館での司書職の在り方など著者さんの視点で書かれています。
司書の資格は大学もしくは短大で必要単位を取得すれば卒業と同時に司書となる資格が与えられ、図書館などに勤務した際は司書として勤務できる…みたいな感じなんですかね。
なので、司書の資格を取って卒業する人は毎年何千人にも上ります。
でも、司書として正規職員で図書館に勤められる人はほんの一握り。それは司書という仕事、職種について国や自治体がきちんと把握できていないからではないか。そんなことを著者さんは訴えています。
海外で司書資格は大学院までいかないと取れなかったりする難しい資格です。だからこそ必要で大事な資格であり職種だと認識されている国は司書という仕事をちゃんと行えているような気がします。
と言っても私が知っているのはニューヨークの図書館と北欧の図書館くらいですけど。しかも本で読んだだけ^^;浅い知識ですが。
司書という資格がもっと認識されれば、図書館司書の仕事ができる人がもっと増えるんじゃないかなぁと私も感じます。

<日本評論社 2019.12>2020.3.1読了

図書館パートナーズのつくり方〜図書館からのコミュニティづくり〜 小田垣宏和3



◎図書館ハードユーザーからボランティアになった会社員が、その活動のなかで社会貢献に目覚めた。地域でソーシャル・キャピタルを形成し、図書館で新しいコミュニティを創設するためのノウハウと新しいボランティアの在り方を提言する。 ◎図書館にコミュニティを作ろう! 自発型ボランティア・図書館パートナーズの実践と挑戦! ◎セカンドライフをどう生きたらいいかわからない中高年世代に、ボランティア活動から新たな道が開けることを知ってもらい、実践してもらいたい。

図書館が好きで、本が好きで、図書館で働きたいという選択以外に、ボランティアとして図書館や利用者と関わる方法もあるんだなぁと思いました。
著者さんは会社員として働きながら休みの日は図書館パートナーズとしてボランティアで図書館活動の企画等を行っている方だそうです。
図書館には様々なボランティアがあると思いますが、予算をもらって企画を考えて実行に移すくらいのものがあるとは思いませんでした。
それでも、ボランティアというのはやはり無償だから、色々なしがらみとか軋轢とか意見の相違とか、無償だからこその問題もあるんだなと感じました。
でも、ボランティアが活躍するのは良いのですが、職員もそうですけど、ちゃんと仕事に見合った給料の支払いをしたり、仕事内容に合った対価を示すということも大事だと思うんですよね。
自治体がお金を出さなくてもやってくるなんて思ったりしたらそれが当たり前になってしまって、それも嫌だなぁと思ったりしました。あくまで一つの意見ですけども。

<郵研社 2019.11>2020.2.2読了

フィンランド公共図書館 躍進の秘密 吉田右子 小泉公乃 坂田ヘントネン亜希5



この10年間で、公共図書館を取り巻く状況は世界的に悪化していると言える。新自由主義の影響は国を問わず深刻なものとなり、公共サービスに関しても市場価値が最優先され、弱体の一途を辿っている。そんな状況のなか、公共図書館がとびきり元気な国がある。それがフィンランドである。世界一意欲的に使われているフィンランド公共図書館、その秘密はいったいどこにあるのだろうか。
確実に言えることは、フィンランド社会の目標である平等の達成に、公共図書館が直接結び付いているということである。公共図書館は、すべての住民に情報と文化へのアクセスを保障する公共機関である。フィンランドではすべての自治体に公共図書館があるため、情報と文化へのアクセスが文字通り100パーセント保障されている。また、公共図書館は切れ目のない生涯学習を約束する場所ともなっている。無料の公共図書館があることで、人は学びたいときに躊躇せずに学びを再開することができるのだ。このような背景もあって、フィンランド公共図書館は伝統に安住することなく、新たな挑戦を恐れずに前に進み続けている。
世界大戦や大国との関係に翻弄され厳しい自然環境のなかで経済的に貧しかったフィンランドが、公共図書館をはじめとする強靭な文化保障制度を作り上げるまでには長い年月がかかっている。決して平坦ではない道のりがゆえに、培われた創造的な文化がフィンランドの公共図書館にも根付き、市民とともに革新的なサービスを追求し続けてきた。その結果、「情報と文化へのアクセスの保障による社会的平等の実現」、「切れ目のない生涯学習への約束」、「既成概念に捉われない革新的サービスの創造」が、フィンランド公共図書館の躍進の秘密となった。
映画『ニューヨーク公共図書館』(2019年)で表現された公共図書館以上のものがフィンランドにはある。そのことを紙上で確認していただきたい。

フィンランドは学力世界一を何度も獲得しています。そうなったのはなぜか。その理由の一員として図書館の存在を挙げています。フィンランドには学校図書室というものが基本的に無いため、公共図書館がその役割を担っているそうです。
日本の公共図書館も変わりつつありますが基本的には静かに過ごさなければならない空間ですが、フィンランドの図書館は自宅の延長のような居心地の良さが重視されているようです。
フィンランド国内の様々な図書館を取材されていて興味深かったです。
やはり図書館があればあるだけの個性があって、それは職員の個性でもあるのかなと感じました。
それでも共通項として職員は皆、誇りを持って仕事をしているということ。熱意を持って仕事をしていることが文章から伝わってきました。

<新評論 2019.11>2020.1.30読了

これからの図書館 まちとひとが豊かになるしかけ 谷一文子4



日本の図書館の革命児「図書館流通センター」(TRC)を育てた前会長が、図書館の過去、今、未来、そして使い倒し方を余すところなく語る。幅允孝、猪谷千香との対談も収録。

著者さんを存じ上げなかったのですがTRCの元会長さんだったんですね。
今まで色んな図書館関係の本を読んできましたが、図書館情報学の教授であったり、自治体職員として図書館に勤務していた方のものが多くて、指定管理者側の方の本はあまり読んだことが無かった気がします。
だからか他の作品と少し観点が違うような気がして面白く読みました。
私はどちらかと言うと環境が変わるのが苦手なタイプです。
自治体はそういう環境を変える事、前例がない事をするのは苦手で時間がかかるような印象です。
だからか、たくさんの新しいアイディアを生み出し、図書館に新規の利用者を増やすために様々な努力をしているという話をたくさん読むことが出来て楽しかったです。
本当に色んな図書館があるんですね…
旅行へ行くとその先にある図書館に行くこともよくありますが私はただうろうろするだけで^^;もうちょっと注意深くみてみた方が良いのかな。でも専門家じゃないからどこをどう見て良いか分からない←
私はやっぱり本が好きで図書館が好きだから、近くに図書館があったら行ってみたいと思うんですよね。
新しい展開が生み出されることはとても素晴らしい事だと思うけど、あまりにも違い過ぎるのはどうかな…といってみた図書館の中には感じたものもあります。
でもそれは一個人の意見であって、その場所はたくさんの人の憩いの場となって利用者が増えてくれたら本好き図書館好きとしては嬉しいなと思います。
幅允孝さんや猪谷千香さんとの対談もとても面白かったです。皆さん図書館が好きで良くしていこうという気持ちがひしひしと伝わってきました。

<平凡社 2019.11>2020.1.23読了

専門図書館探訪 あなたの「知りたい」に応えるガイドブック 青柳英治 長谷川昭子5



所蔵資料とサービスから61館の魅力を紹介!全国の特色ある図書館を文章とカラー写真で案内。アクセス方法や開館時間、地図など便利な情報付き。巻末には座席数やSNSの状況などをまとめたリストも完備。

分野ごとに分けて専門図書館について解説しています。
いやー本当にたくさんの図書館があるんですね。面白いです。
行ったことがあるのは、東洋文庫、東京都江戸東京博物館 図書室、広島市まんが図書館、東京都美術館 美術情報室、すみだ北斎美術館 図書室、食の文化ライブラリー、鉄道博物館ライブラリー…かな。1/10か…。まだまだ知らない世界が沢山あるんだなー。
読んでみて行ってみたいと思ったのは、紙の博物館 図書室と国立天文台 図書室、内藤記念くすり博物館 図書館かな。博物館や天文台にも行ってみたいです。
専門図書館はジャンルによって特徴が全然違うので閲覧室の雰囲気も全然違いますよね。
読んでいて面白かったです。

<勉誠出版 2019.10>2020.1.14読了

水濡れから図書館資料を救おう! 眞野節雄4

水濡れから図書館資料を救おう! (JLA Booklet no.6) [ 眞野 節雄 ]
水濡れから図書館資料を救おう! (JLA Booklet no.6) [ 眞野 節雄 ]
資料が受けるダメージで最も頻繁に起こり,緊急性がある「水濡れ」。厄介なダメージへの対応について,これまでの経験をもとに,今までにない方法が提示されています。

災害により水濡れとなった資料を救うための方法が写真付きで書かれています。
私も水に濡れたらすぐに乾かすのが先決だと思っていたのですが、そうではない場合もあるんですね。雑誌などで利用されている塗工紙だとくっついてしまうそうです。
災害が起きたときにまずは人の命が優先。それは分かります。
それでも著者さんは図書館が保存から利用へとサービス内容が変わりつつある現在保存に関して希薄になっているのではないかと危惧されていました。
最後に書かれていましたが、かつて本を空襲から守るために40万冊の本を疎開させた人たちがいました。旧都立日比谷図書館の方々ですね。映画も観ました。保存にも再び重点を置いておくべきであると感じました。

<日本図書館協会 2019.10>2020.1.8読了

続図書の修理とらの巻 書物研究会5



2017年に発刊した第1弾は、イラストや写真を多用し、本の修理に頭を痛めていた図書館関係者や本好きの人からの反響が大きく、5刷を重ねる。続編では、綴じの種類や製本、本の構造に加え、実践的な修理の進め方をイラストや写真でわかりやすく解説。紙や接着剤、修理にあると便利な道具なども収録している。両タイトルとも、クラウドファンディングで100万円を超える資金を調達し、発刊に至った。

図書の修理について書かれた作品。第2弾です。
前回もイラストで分かりやすく解説されていましたが、今回は写真付きでした。なおの事どうすればいいのか分かるので良いですね。細かい部分はイラストでは書ききれないということで途中で写真に切り替えたそうです。
ほんの修復に関わる全ての方にとっての良書だと思いました。

<澪標 2019.7>2019.11.17読了

ちょっとマニアックな図書館コレクション談義またまた 内野安彦 大林正智5



「図書館か、行ってみようかな」と思って来館される方に喜んでいただけるような図書館をつくりたい。そう願う図書館員がコレクションを入口に、まじめに、楽しく、ちょっとマニアックに考える図書館談義。「マニコレ」第3弾。

司書の皆様による公共図書館についてよりよく分かるコレクション談義。第3弾です。
第3弾といっても繋がっているわけではないのでこの本から楽しめます。
図書館に勤める司書さんたちがいろんな視点から本の良さ、図書館の良さを伝えています。
私は特に移動図書館のお話が好きでした。
そして地域資料の大切さ。この本を読んで改めて知らされた気がします。
出版業界自体大変であることは分かりますが、地方の出版社はきっとなおの事大変ですよね。長く続く地元密着の出版社が無くなるというのは読んでいて哀しくなりました。
それでも私はあまり地域資料に注目してきていなかったかもしれません。もっと地元の事を知るためにも読んでいきたいなと思いました。

<樹村房 2019.7>2019.10.10読了

司書・学芸員をめざす人への生涯学習概論4



個々人が生涯学習を効果的に進めようとするとき、情報の拠点、実践現場として大きな役割を果たす図書館・博物館。そこでの専門職である司書・学芸員が、学習者の援助・指導を行う上で身につけておくべき知識や意識を解説する。

生涯学習論を勉強するのって少し難しい気がしますが、図書館と博物館を中心に個人が自ら学びたいと思う学問を学んでいくために必要な情報やサービスなどどう支援していくか。など具体的に書かれています。
2002年刊行なのでどうしても資料は古いものになりますが、根本的な生涯学習とはというところは変わっていないと思うので、勉強になりました。

<樹村房 2002.5>2019.9.26読了

講座 図書館情報学8 情報サービス演習 山本順一4



人びとの生活にネットワーク情報資源が浸透するなかで、自ら情報検索者となる図書館利用者も出てきた。その結果、図書館情報サービスは、従来のレファレンスサービスを中心とする情報サービスの体制強化のみならず、利用者を支援する課題解決支援サービス、発信型サービスのような新たな視点が求められている。
本書では、厳選した定評のある情報資源を紹介し、豊富な演習問題を通して、情報サービスにおける
実践的な能力を習得すること意図している。
[ここがポイント]
◎ 類書にない、市民の生活に関わる各種情報資源の調べるコツについても取り上げる。
◎ 利用者からいろいろな質問を受けることを想定し、ジャンルを問わない問題を掲載した総合演習を用意。

主にレファレンスについて詳しく書かれている本でした。サービスについてや受付や利用者が知りたいことの聞きだし方から、調べるための資料についても細かく分けて解説されています。
また、著作権を始めとする多くの権利についての調査の仕方も書かれています。
内容自体は難しいですがそれをかみ砕いて分かりやすく解説されている本だと思いました。
このシリーズを読んだのは確か初めてなので、他のものも読んでみたいと思います。

<ミネルヴァ書房 2017.1>2019.9.15読了

図書館情報資源概論 伊藤民雄4



印刷資料・非印刷資料・電子資料などからなる図書館情報資源の類型と特質、歴史、生産、流通、選択、収集、保存など図書館業務に必要な情報資源に関する知識の基本である「図書館情報資源概論」を、「図書館が扱う(べき)情報資源」「生産者・流通者が伝えたい情報」「利用者が求める情報」という3つの視点から、1?4章で情報資源の類型と特質、5章で出版の生産と流通、6~8章で蔵書構成・管理、9章で学術情報資源といった構成で論じていく。
章末に「考えてみよう・調べてみよう」と「読書案内」の項目を設け、各章の内容の復習、応用問題として実践できるよう、より学習の理解を深められるように工夫した。
本シリーズは,平成24年度から開始される司書の新カリキュラムに対応。新しい時代の図書館の担い手にふさわしい司書のあり方を視野に入れ、創造的なテキストを目指す。

以前も書きましたが、平成24年から司書のカリキュラムが大きく変わっていて「図書館情報資源概論」という単位も新しくできたものです。まあ内容としては大きく変わっているというわけではないと思いますが。
ただ、この本を読んで、図書館という分野だけではなく、印刷や流通など違う視点からも関わりを知ることが出来たので面白かったです。
このシリーズで登場する「考えてみよう・調べてみよう」はまだやったことがありませんが^^;調べると面白そうな課題ばかりです。この本を教科書として学んでいたら凄く実践的な授業が出来るんじゃないかなと思います。

<学文社 2012.9>2019.9.7読了

図書館制度・経営論 柳与志夫4



司書資格取得のためのカリキュラム改正に伴い、前著『図書館経営論』について、新たに制度に関わる章を追加し、合わせて経営に関する記述についても大幅に見直し。図書館を支える法律その他の社会制度と、図書館が最も効果的かつ効率的にその社会的役割を果たしていけるようにするための経営について、その基本的な考え方と仕組みを理解することを目的にしている。

私が履修していた時は確か「図書館経営論」でした。数年前に「図書館制度・経営論」に変わったんですよね。図書館と経営というのは結びつかない言葉のような気もしますが、図書館もたくさんの予算の中動いている施設のため、各自治体で工夫されているのではないかと思います。
図書館は閉鎖的空間のイメージでしたが今は違いますよね。開けた空間だし図書館だけの利用だけではなくて様々なイベント等と結び付けて利用者を増やしています。
貸出冊数が多ければ良いというわけでもなく、とういう図書館が良い図書館なのか、明確な答えが無いから難しい。でも面白いんですよね。
学ぶことはたくさんあります。それを忘れてはいけないですね。
各章の最後に問いかけがあり、自ら調べるような課題が書かれています。全部取り組むのは難しいですが挑戦して知識を高めていきたいと思います。

<学文社 2013.9>2019.9.4読了

図書館の「捨てると残す」への期待と不安 永江朗4



特定非営利活動法人「共同保存図書館・多摩」の2017年度通常総会記念講演の記録。桑原武夫蔵書廃棄問題、新刊書店・古書店・図書館それぞれの役割、出版産業の危機、複本問題と貸出猶予問題などについて語る。

講演の記録なので話口調になっていて理解しやすかったです。
一番初めに取り上げられていた桑原武夫蔵書廃棄問題については知りませんでしたが、このような案件は多いですよね。複本があるから良いという問題だけでは決してないと思います。まあ、置く場所にいつも頭を悩ませるというのは分かりますけど。
昔読んだしをんさんの「月魚」という本を読んだとき、遺族が図書館に寄贈しようとして古書店店主がそれを止めたシーンを思い出しました。
活字離れと言われている根拠は?という話が面白かったです。
確かに色々時代背景や労働人口などを加味すれば、決して離れているわけではないんですよね。

<共同保存図書館・多摩 2018.10>2019.8.29読了

公共図書館と協力保存 利用を継続して保証するために 安江明夫4



本は時を超え、街を越えて駈け、輝く
特定非営利活動法人 共同保存図書館・多摩は、広く一般市民を対象として、行政や企業等との協働のもとに、市町村立図書館が除籍する資料、個人団体などが手放す資料などの収集・整理事業、貸出等による提供事業を行い、広域的な共同保存図書館活動を、普及展開することで、必要な情報を誰もが容易に得ることができるような社会づくりに寄与することを目的(定款第3条)にした団体。
特定非営利活動法人共同保存図書館・多摩、法人化第一回総会記念講演記録。

講演会の記録本です。
共同保存図書館・多摩という団体を初めて知りました。
図書館資料の保存について、また資料をたくさんの利用者に利用してもらうためにどうすべきかを論じられています。
デポジットライブラリーという大きなデータベースがあるというのは良いですね。
大体の利用者は来館した図書館になければ無いと思ってしまいますから、保存図書館に所蔵があって取り寄せることが出来ると分かる仕組みが出来れば、利用者は格段に増えるんじゃないかなと思いました。

<共同保存図書館多摩 2009.6>2019.8.15読了

より活発に利用される図書館を目指して 伊藤昭治が言いたかったこと4

より活発に利用される図書館を目指してー伊藤昭治が言いたかったことー
日本図書館研究会読書調査研究グループ
日本図書館研究会
2019-02-28


<図書館の基本はどうあるべきか? すべての図書館員に伝えたい! >
「若い図書館員に,あえて確認しておきたい図書館の役割」「茨木市立図書館での研修内容」「館長の役割」など,伊藤昭治が繰り返し訴えてきた図書館本来のあり方と役割をあらためて伝えます! !
付録「三木市の研修で配布した資料リスト」も収録。

伊藤昭治さんという方を初めて知りました。
タイトルが気になって手に取りました。
図書館に勤務し、また教授として学生を育ててもいたんですね。
いくつかの講義や講習などを収録されているようでした。
なので、話の内容が被っているところもありましたが、それはその部分が訴えるべき大切なところだったってことですよね。
図書館にはたくさんの意見が来るんですね…
図書館らしい良書を置けって…そう言った人が考える良書って何なんですかね…。
日本の図書館はアメリカの図書館を参考にしている。でも、時代が変わってアメリカの図書館は変化を見せるも日本の図書館観は変わっていないところもある。
それは図書館だけではなくて、色んな場面で感じることですよね。
古き良きところは残しつつも柔軟に変わっていかなければならないんだと感じました。

<日本図書館研究会 2019.2>2019.7.31読了

生きるための図書館 一人ひとりのために 竹内5



人に寄り添い,本の声を届ける….子どもにも大人にも図書館は多様な場であり,図書館員はそこで本との出会いをつくる.公立図書館設立への原動力となった文庫活動,全国各地で続いている新たな動き,学校図書館の試みなどを,六〇年以上にわたって図書館に携わり,九〇歳を超えた今も発言を続ける著者が,未来に向けて語る.

著者さんは90歳を越えていらっしゃるんですね…。びっくり。
図書館が身近にある事の大切さを丁寧に書かれています。
また、図書館に尽力を注いできた方々の功績も書かれています。石井桃子さんは存じ上げていましたが、文庫を作ったことで新たな苦悩も生まれていたんですね。
図書館の仕事に関しても細かく書かれていて良かったです。
図書館職員のため、図書館を利用する地域の人々のため、いろんな視点で書かれているのが良いですね。
また、東日本大震災で被災したある都市の図書館についても書かれていました。
やはり地域の力なんですね。

<岩波書店 2019.6>2019.7.18読了

浦安図書館にできること 図書館アイデンティティ 常世田良5



図書館は何のためにあり、司書は何をすべきなのか。公共図書館の存在意義が問われるなか、数々の実績を残す浦安図書館の20年を館長自身がふりかえるとともに、今後取り組むべきことを考える。

浦安市図書館の館長ご自身が今までとこれからの取り組むべきことを考え、書かれた1冊です。
以前も書きましたが、自治体の協力もありますがやはり図書館に勤める職員さん1人1人の意識と仕事への誇りが現在の図書館を作っているのだなと思います。
まず第一に利用者の事を考える。でも、職員の事も考える。希望や要望はなるべく叶えようとはするが冷静に。開館時間の延長についてや、図書館での新刊の扱い、図書館と書店の関係など、図書館だけではない広い視野での考え方が読んでいて面白く感じました。
でもこの本は16年前に刊行された作品なんですよね。衝撃…。
図書館をたくさんの人が利用してほしいなぁと読んでいて改めて感じました。

<勁草書房 2003.5>2019.5.30読了

図書館の明日をひらく 菅原峻5



生涯学習の場、憩いの場として、地域の人々に本当に開かれるために図書館に何ができるか。館員の役割から図書館建築を成功させる法、ライブラリー・システムの可能性まで、豊富な具体例をもとに提言する。

20年前に出版された本ですが、図書館の現状についてはあまり変わっていないような気がします。
むしろ指定管理者制度が施行されて悪化しているような…
著者さんが現状を知ったらどう思うか…「図書館をはじめる」と強い信念を持って働かれていた著者さんはちょっと悲しいんじゃないかな…なんて思います。
図書館は基本的に自治体の中のものだから、本当にその各市町村の特色に左右されるんだろうなと思います。上に立つ人の意見とか。図書館の新設について、著者さんが自治体に対してやきもきしている姿がありありと想像できました。
自治体によっては上に立つ人が図書館の役割をちゃんとわかっていないことってありますよね。
図書館はもうたくさんの本があるから図書費を減らして良いのではないか。なんて、ホント分かってない。
毎年約7万冊の新刊が出ることを知っているのでしょうか。常に時代が移り変わるように書籍だって移り変わっているんです。過去の作品も大事ですが現在の作品だって大事なんです。
本をあまり読まないけど図書館が出来て嬉しい。ここには私の座る場所があるから。
そう思って利用してくれる人が一人でも増えてくれたら良いなと思いました。
海外の図書館についても面白かったです。やはり北欧は凄いですね。
北欧はいつか行ってみたいと思っているのですが、図書館にも行きたいと思いました。

<晶文社 1999.10>2019.5.24読了

浦安図書館を支える人びと 図書館のアイデンティティを求めて 鈴木康之 坪井賢一5



約20年前に画期的な公共図書館として開館し貸出冊数日本一を達成、日本一の公共図書館という評判をずっと維持し続けている浦安図書館の「秘密」と「理由」に迫る。関係者10人が語る実績・課題・展望、図書館データも収録。

2005年に刊行されたこの作品。
どうして浦安図書館が凄いのか、この本を読んで知ることが出来ました。
図書館に勤める職員はどこでも対価を顧みずに働いていて、そして勉強家の人が多いと思います。
浦安図書館に勤める司書の凄さもさることながら、市長の理解もとても大きかったんだなと感じました。上の人が変わると自治体って大きく変わりますからね…。まあ、企業もそうですけど。
浦安図書館は新しいことをしているわけではない。むしろ昔からの基盤を大事にしている。その言葉が印象的でした。
そしてこの素晴らしさを維持し続けているというのが素晴らしいです。
それは職員の皆さんが現状に甘んじていないということですよね。
まさに「図書館は成長する有機体である」というのを体現している図書館だと思いました。行ってみたいです。

<日本図書館協会 2005.1>2019.5.20読了

2033年の日本と図書館に向けて 吉井潤5



最近の世相を図書館から考える。29歳から5年間公立図書館長を務めた著者が、在任中に現場で体感したことを基に、現在の社会状況を踏まえて15年後の日本や図書館について思いを綴る。身近なテーマから説き起こす軽やかなエッセイ!

今から15年後の日本と図書館の未来を考える作品です。
様々な視点から図書館の未来について考えられていて面白かったです。そして分かりやすくて読みやすかった。
電子書籍も少しずつ出てきてはいますが、本はきっと無くならないと思いますし、図書館は無料で気軽に利用できる施設だから、たくさんの人が利用してほしいなと思います。
新聞を読むだけでも雑誌を読むだけでも映画をみるだけでも。たくさんの楽しみがあるのにな。

<樹村房 2019.1>2019.4.9読了

公共図書館運営の新たな動向 わかる!図書館情報学シリーズ55



2000年代以降、公共図書館の運営には大きな変化が見られる。その背景には、情報通信技術の進展、図書館への各種経営手法の導入、国・地方公共団体の財政のひっ迫、そして両者の関係性変化など、様々に複合する要因がある。
「わかる! 図書館情報学シリーズ」の最終巻にあたる本書では、これから公共図書館が大きな転換点を迎えるにあたって広く議論されるべき課題を提示し、現場の図書館員や図書館情報学の学習者に向けて概論的に紹介する。
評価制度、指定管理者制度、正規・非正規、専門、民間など多様な立場からなる図書館組織、住民との「協働」、通信技術の変化にともなう個人情報の扱い方、利用の変化からみた「建築」のあり方や老朽化など、公共図書館が今後直面する問題を共有し、考えるための一冊である。

図書館の専門家の方々が様々な視点で図書館の現状を語られています。
図書館建築について、図書館利用について、司書職の役割について、指定管理者制度について、専門家の方によって内容が異なるので勉強になりました。
都道府県、市町村での公共図書館の設置数や正規職員と非正規職員の人数など、世知辛い内容もありました。改めて現状を知ることが出来て良かったです。

<勉誠出版 2018.10>2019.4.6読了

図書館の日本史 新藤透5



日本人の隣には、いつも本があった―。図書館はどのように誕生したのか?歴史上の人物たちはどのように本を楽しみ、収集し、利用したのか?寄贈・貸出・閲覧はいつから行われていたのか?古代から現代まで、日本の図書館の歴史をやさしく読み解く、はじめての概説書!

分厚くて内容も難しく、読むのに時間がかかりました^^;
それでも、図書館の歴史が古代から中世、近世、近代と細かく書かれていて面白かったです。
既に知っていた人物の事に対しても深く理解できた気がします。例えば佐野友三郎さんが秋田県の図書館から山口県の図書館に異動?した理由が分からなかったのですが、当時の知事に見込まれたんですね。
徳川家康がいかに書物を大事にしていたかなども改めて分かりました。
昔から貸出や閲覧も行われていたんですね。それが現代にも生かされているというのが不思議です。
こうして歴史は繋がっていくんですね。

<勉誠出版 2019.1>H31.3.26読了

新版 これからの図書館 菅原峻5



わたしたち住民の暮らしの施設として、独自のまちの文化を生みだす、そんな生き生きとした図書館を、どう創りだしていくか―。自由で楽しい利用法から建築のありかた、館員の仕事やコンピュータ化とネットワークづくりまで、全国の公共図書館の実例をもとに、考えてみよう。図書館の未来をわたしたちの手で切り拓くための必読の書。

著者さんの熱い想いが込められた作品でした。
図書館のない街に、ただ図書館という建物を作ればおわりというわけではない。いかに利用者が過ごしやすいか。また、利用しやすい場所にあるか。それが大事だと常におっしゃっていました。
また、それが叶わなくても利用者に来てもらうためにどう工夫をしていくか。
まさに「図書館は成長する有機体である」ですよね。
著者さんの図書館を作りたいという強い想いが伝わってきて、継承していけたら…と思いました。
以前読んだ岡本真さんという方は著者さんの作品を読んで図書館を作ろうと思ったそうです。
想いは繋がっているんだと改めて感じました。

<晶文社 1993.5>H31.3.21読了
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苗坊と申します。
読書とV6を愛してやまない道産子です。47都道府県を旅行して制覇するのが人生の夢。過去記事にもコメント大歓迎です。よろしくお願いいたします。
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