苗坊の徒然日記

読書とV6をこよなく愛する苗坊が気ままに書いてます。 お気軽にどうぞ。

女性作家(あ・か行)

わたしの容れもの 角田光代5

わたしの容れものわたしの容れもの
著者:角田 光代
幻冬舎(2016-05-26)
販売元:Amazon.co.jp

老いの兆しは、悲しいはずなのに、嬉々として話してしまうのはなぜだろう?減らない体重も、ひどくなる二日酔いも、乾燥する肌も…それは、劣った自分ではなく、新しい自分。変わる、というのは、実際はちょっとおもしろいことなのだ。「変わりゆくカラダ」を好奇心たっぷりに綴る。

等身大の角田さんの身体に関するあれこれが書かれているエッセイです。
角田さんの考え方素敵ですね。年を取るということを流れに任せているような感じ。まだまだ私は若いんだ!と抗っていない感じが良いです。
といっても私はまだ30代前半なので^m^お前が言うなという感じでしょうけども。
角田さんが年を取ったら感じるだろうと思っていたあれこれは私もそうなるんだろうなぁとビクついていたところもあったのですが、この本を読んだらそれも悪くないのかなぁなんてことも思ったりしました。
老いというのは衰えというのに比例するのだろうけど、それでもその自分の変化を楽しむくらいに感じようとするのは素敵だなと思います。
私はまだ年を取ったなぁと思うことはないけど、40代の半ば過ぎくらいからは同じように感じるのかな。そう思うのが楽しみだったりします。
それにしても角田さんは30代以降随分アクティブになったんですねー。
ボクシングを始めたりフルマラソンに挑戦したり。
角田さんはマラソンは歳を取ったら走ろうと思えてくると言っていましたけど、私は小学生から28歳くらいまで走っていましたが、逆に今は全然走りたくないです^m^もう少し年を重ねたらまた走りたいと思うようになるのかなー。もういいかなーめんどくさいから←

<幻冬舎 2016.5>H28.10.21読了

夢の守り人 上橋菜穂子5

夢の守り人 (新潮文庫)夢の守り人 (新潮文庫)
著者:上橋 菜穂子
新潮社(2007-12-21)
販売元:Amazon.co.jp

人の夢を糧とする異界の“花”に囚われ、人鬼と化したタンダ。女用心棒バルサは幼な馴染を救うため、命を賭ける。心の絆は“花”の魔力に打ち克てるのか?開花の時を迎えた“花”は、その力を増していく。不可思議な歌で人の心をとろけさせる放浪の歌い手ユグノの正体は?そして、今明かされる大呪術師トロガイの秘められた過去とは?いよいよ緊迫度を増すシリーズ第3弾。

2冊目に続けて3冊目を読みました。
今回は夢の話。タンダを助けるためにバルサが再び命を懸けます。
現実が辛いと、逃げたくなりますよね。眠っている時の夢が心地よかったら、そのままいたくもなります。
でもそれでも、現実で生きていかなければならない。それに、生きていれば、良いこともあるんですよね。
チャグムとの久々の再会も読んでいてこちらまで感動しました。
チャグムは成長していたけど、でも子供の部分もあって。また少し危うい部分もあるなと思いましたけどでも、再びバルサたちと会ったことでまた変わったでしょうねー。
また逢える時を楽しみにしています。
今回はタンダが大活躍でしたね。…いや、大活躍…じゃないかなぁ^^;
バルサとタンダの絆を感じました。
2人は何だろうなぁ。もう愛情とかそういう簡単な言葉じゃ足りないですよね。
2人にどうにかなってほしいんだけど、ならないんだろうな。
次も楽しみです。今更ながらはまってます。

<新潮社 2007.12
 偕成社 2000.5>H28.8.17読了

闇の守り人 上橋菜穂子5

闇の守り人 (新潮文庫)闇の守り人 (新潮文庫)
著者:上橋 菜穂子
新潮社(2007-06-28)
販売元:Amazon.co.jp

女用心棒バルサは、25年ぶりに生まれ故郷に戻ってきた。おのれの人生のすべてを捨てて自分を守り育ててくれた、養父ジグロの汚名を晴らすために。短槍に刻まれた模様を頼りに、雪の峰々の底に広がる洞窟を抜けていく彼女を出迎えたのは――。バルサの帰郷は、山国の底に潜んでいた闇を目覚めさせる。壮大なスケールで語られる魂の物語。読む者の心を深く揺さぶるシリーズ第2弾。

「精霊の守り人」を読んで感動して、すぐに本屋さんで大人買いをしたのに、7年くらい放置してました^^;ようやく読んだ第2弾。
いやー…面白かったです。正直「精霊の守り人」の内容をほとんど覚えていなくて^^;
それでも十分楽しめましたし、読んでいるうちに思い出してきました。
今回の作品はバルサ自信の過去が絡んでいる話。
読んでいて本当に切なくなりました。
ジグロという人がいかに素晴らしかったか、そしてそんな素晴らしい人を踏み台にして地位と名誉を手に入れた男。腹ただしくてしょうがなかったです。
バルサとカッサはかっこよかったですね。
ジグロも思い残すことはないと思います。
カッサも槍を振るわない幸せを感じることが出来て良かったと思います。
本当に素晴らしい作品でした!

<新潮社 2007.6
 偕成社 1999.1>H28.8.13読了

ツバキ文具店 小川糸5

ツバキ文具店ツバキ文具店
著者:小川 糸
幻冬舎(2016-04-21)
販売元:Amazon.co.jp

言いたかった ありがとう。言えなかった ごめんなさい。
伝えられなかった大切な人ヘの想い。あなたに代わって、お届けします。
家族、親友、恋人⋯⋯。
大切に想ってっているからこそ、伝わらない、伝えられなかった想いがある。
鎌倉の山のふもとにある、小さな古い文房具屋さん「ツバキ文具店」。
店先では、主人の鳩子が、手紙の代書を請け負います。
和食屋のお品書きから、祝儀袋の名前書き、離婚の報告、絶縁状、借金のお断りの手紙まで。
文字に関すること、なんでも承り〼。

素敵なお話でした。最後はちょっとうるっとしました。
私は字を書くのが好きです。手紙も好きだし、贈り物にメッセージカードを添えたりするのも好き。自分で言うのもなんですが、字を書くことだけは自信があります。小学生の時から字だけは上手いねと褒められていたので。字だけですけど。
でも、代書屋という、文字を生業とする仕事となると、ただ上手いだけではダメなんだなということをこの作品から学んだ気がします。依頼者に合った筆跡や文章を考えるなんて大変ですよね。それでも素敵な仕事だと思います。
鳩子も素敵な人でしたけど、周りの方々も本当に素敵。
バーバラ夫人にパンティーに男爵にQPちゃん。
皆さんと関わることで、鳩子が先代との過去を見つめ直していく姿も良かったです。
後悔は残るかもしれないけど、でも先代はきっと笑顔で鳩子を見守ってくれていると思います。
読んでよかったです。

<幻冬舎 2016.4>H28.8.7読了

咲ク・ララ・ファミリア 越智月子5

咲ク・ララ・ファミリア (幻冬舎単行本)咲ク・ララ・ファミリア (幻冬舎単行本)
著者:越智月子
幻冬舎(2016-04-20)
販売元:Amazon.co.jp

オススメ!
62歳になる父から突然聞かされた再婚話。14年前に母が若い男と駆け落ちした後、結婚して早々に家を出た長女・橙子(39)、代わりに家庭を支え続けた次女・柊子(36)、引きこもりの三女・桐子(31)、空気より軽い四女・楓子(29)が一堂に会した姉妹会議の場に、再婚相手が現れて…。

タイトルとあらすじが気になって読みました。初読み作家さんです。
いやー面白かったなー。4姉妹でみんな性格が違って個性的で、だから読む人は姉妹の誰かに感情移入したりするんじゃないかなーと思います。
私は次女の柊子の気持ちが良く分かりましたねー。私は長女だけどだからか奔放な次女(妹)の愚痴を親から聞かされたり、妹の言い分も聞かされたり。別に私は何かしたりはしないんだけどそれが凄く嫌で両親のことも妹のことも大嫌いだった時期がありましたねー。なんてことを思い出しました。ただ私は柊子ほどキツくはないと思いますけど^^;いやどうかな。
お父さんと橙子が歩いている時の会話から何となく最後の予感はしていたんですけど…
こんなバラバラな家族でどうなることかと思いましたけど、少しずつ変わっていく姿が良かったです。桐子の変わりようが良かったですねー。
そしてお父さんと再婚相手の薫の関係も凄く素敵でした。実際に自分の家族がそうだったら…って考えたらやっぱり始めは戸惑ってしまうかもしれないけど、それでもやっぱり受け入れたいなと思う。最近その関係で悲しい事件というか事故がありましたし…。
柊子が最初は拒絶していた薫と最終的にとてもいい関係を築いていて、家族になったんだなぁと思って微笑ましく読み終えました。
何でも言い合える関係になっていて良かったです。
初読み作家さんでしたがお名前は前から拝見していて気になっていました。他の作品も手に取って見ようと思いました^^

<幻冬舎 2016.3>H28.8.4読了

居酒屋ぼったくり5 秋川滝美5

居酒屋ぼったくり〈5〉居酒屋ぼったくり〈5〉
著者:秋川 滝美
アルファポリス(2016-03)
販売元:Amazon.co.jp

東京下町にひっそりとある、居酒屋「ぼったくり」。名に似合わずお得なその店には、旨い酒と美味しい料理、そして今時珍しい義理人情がある―。旨いものと人々のふれあいを描いた短編連作小説、待望の第5巻!全国の銘酒情報、簡単なつまみの作り方も満載!

前回が要と美音の関係に少し動きがあったので今回はまずそこが気になりました。
そうしたら!もうもうもう!!美音のあまりの鈍さに地団駄を踏みたくなりました←
鈍い!鈍すぎる!どうして気づかない!?自分も好きなのに!あぁもう!
それに、部屋に呼ばれて同じ空間にいるのに30過ぎた男女が何にもないってどうなんだよ!お互い好きなんだからどっちかどうにかしなさいよ!ちょっと!とイライラしながら読んでいたのですが(読んでいる時に若干酔っぱらってたんで←)
美音ってば何いきなり爆弾を投下してるんですか。びっくりですよ。
お互いに好きなのにお互いに相手の気持ちが気になって何も言えなくて。
もどかしいったらなかったですよ。
でもまあ、一応一歩前進なんでしょうかね…。半歩か?
2人の話以外も勿論面白かったし料理もどれも美味しそうでした。
次回は更なる展開を待ってます。

<アルファポリス 2016.3>H28.4.28読了

居酒屋ぼったくり4 秋川滝美5

居酒屋ぼったくり〈4〉居酒屋ぼったくり〈4〉
著者:秋川 滝美
アルファポリス(2015-09)
販売元:Amazon.co.jp

東京下町にひっそりとある、居酒屋「ぼったくり」。名に似合わずお得なその店には、旨い酒と美味しい料理、そして今時珍しい義理人情がある―旨いものと人々のふれあいを描いた短編連作小説、待望の第4巻!全国の銘酒情報、簡単なつまみの作り方も満載!

このシリーズも4冊目なんですねー。
前回は物語の進展がなくて残念でしたが今回は結構ドキドキする展開がありましたね^m^
まず気になったのはスーパー呉竹が無くなってしまう事と大きなショッピングセンターが出来るという事。どちらも曖昧な感じで進んでいって結局決定打はないまま終わってしまったので気になります。要さんも気になることを言っていましたよね?いったいどんなものが出来るのでしょう?
そして要と美音ですよ。
美音は私と同い年くらいなのかなー。私も流行等にはカナリ疎い方ですけど美音には負けますわ…ネットサーフィンしたことなかったの…?
でもまあとにかくトースターをゲットできて良かったです。
お店以外で2人が会うなんて…とちょっとドキドキでした。
結果全然デートっぽくなかったですけど^^;
でもまあ要のお母さんに気に入られたようで良かった。
最初から要のお母さんの存在は気になっていたので。何か怖そうな人なのかななんて思っていたけど素敵なお母さんでしたね〜。
そして最後のページの美音が要に言った言葉!ちょっと凄い殺し文句!
もうさっさと付き合っちゃえばいいのに←
常連客のあの2人よりももっともっとじれったいわ!
この2人が次回進展するのかは微妙ですが、「ぼったくり」含め近辺の状況が変わりそうで気になるので早く読みたいです。

<アルファポリス 2015.9>H28.1.26読了

ちょっと今から仕事やめてくる 北川恵海5

ちょっと今から仕事やめてくる (メディアワークス文庫)ちょっと今から仕事やめてくる (メディアワークス文庫)
著者:北川恵海
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス(2015-02-25)
販売元:Amazon.co.jp

ブラック企業にこき使われて心身共に衰弱した隆は、無意識に線路に飛び込もうとしたところを「ヤマモト」と名乗る男に助けられた。
同級生を自称する彼に心を開き、何かと助けてもらう隆だが、本物の同級生は海外滞在中ということがわかる。
なぜ赤の他人をここまで気にかけてくれるのか? 気になった隆は、彼の名前で個人情報をネット検索するが、出てきたのは、三年前に激務で鬱になり自殺した男のニュースだった――
働く人ならみんな共感! スカっとできて最後は泣ける"すべての働く人たちに贈る、人生応援ストーリー"

新卒時代の気持ちをすごく思い出した作品でした。
仕事はその会社だけじゃないんだけど、でもすぐに辞めてしまったら次はないんじゃないか私なんか誰も雇ってくれないんじゃないかと思って辞められない気持ち、すごくよくわかりました。私も地下鉄のホームから飛び降りたら楽になるかなと何回思ったことか。
だから、隆はヤマモトに救われて本当によかったと思います。
ヤマモトの正体は何となく気づきましたけどそれでも読んでよかったです。
隆の演説だけはリアリティに欠けてましたけどこんなこと言えたらという願望を代弁してくれるような感じはありました。
隆と親御さんとの会話は読んでて涙が出てきて、私もかつて母に言われたことを思い出しました。
改めて色々考えさせられた作品でした。

<アスキー・メディアワークス 2015.2>H27.10.23読了

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居酒屋ぼったくり3 秋川滝美4

居酒屋ぼったくり〈3〉居酒屋ぼったくり〈3〉
著者:秋川 滝美
アルファポリス(2015-02-26)
販売元:Amazon.co.jp

東京下町にひっそりとある、居酒屋「ぼったくり」。名に似合わずお得なその店には、旨い酒と美味しい料理、そして今時珍しい義理人情がある―旨いものと人々のふれあいを描いた短編連作小説、待望の第3巻!全国の銘酒情報、簡単なつまみの作り方も満載!

もう第3弾なんですね。読みました。
季節が反対でしたが^^;今回も楽しく読みました。
居酒屋「ぼったくり」内で起きる常連さんとのあれこれ。読んでいてほっこりしますね。
こういうお店が近くにあったら本当に通っちゃいます。
にしても。言い方がアレですけど、居酒屋さんなのに美音さんは相手の事を気遣いすぎだと思いますよ。料理一つでも常連さんの好みに合わせるなんてホント相当です。要さんが言い方はキツかったですけど「あなたは何様のつもり?」と言ったのは良かったと思います。じゃないと答えのない問いをずっと考え続けなきゃいけないですもん。
常連さんとはいえ、私もそこまで深入りする必要はないと思います。せっかく羽を伸ばしてお店に美味しいご飯を食べに来ているのに気遣いされたら私はちょっと嫌だな…なんて思ってしまうので。
境界線ってやっぱりあると思います。
でもまあ、ウメ婆の言葉もなるほどと思いましたよね。美音はその扉を開けたいんですから。いつか開くときが来るのかな。その時を楽しみに待ちたいと思います。
いつも日本酒のくだりはさっぱりわからない私ですが「澪」というお酒は知っていました。日本酒を知りたいなんて大した飲めないくせに年始に思いまして^^;買おうかなと一瞬考えたお酒でした。でもアルコール度数は高いし量も一人じゃ多いなと思って結局買わなかったのですが。
美音さんがオススメしているなら思い切って買ってみようかな。
次回もきっとありますよね。いい加減要と美音に何かしらの進展がないと困りますよ。

<アルファポリス 2015.2>H27.7.6読了

リストランテアモーレ 井上荒野4

リストランテ アモーレリストランテ アモーレ
著者:井上荒野
角川春樹事務所(2015-04-01)
販売元:Amazon.co.jp

季節とともに移ろいゆく人生と料理。
美しく彩られた食材と香りたつ恋愛。
姉弟で切り盛りしている目黒の小さなリストランテ。色艶に満ちた皿の数々と、それぞれの事情を抱えたアモーレども(罪深い味わいに満ちた男と女)を描く幸福な物語。

井上さんの作品は本当に久しぶり。
1度読んだときにこの方の作品は私にはまだ早いと思って^^;それから長らく読んでいませんでした。確かに大学生の時の私には早かったかもしれない…。
恋愛に関しては大学生の時と大した変わらないけどこの作品は偲と同世代になった今読めて良かったかなと思います。でもまあ、なかなか個性的な作品ではありましたけども^^;
出てくる人がみんな個性的でしたねー。私は偲が好きでした。というか偲以外は変わりすぎてて^^;杏二のような男は痛い目見てほしいと思いますし←杏二を狙う女の子たちの気持ちは分からないしリコちゃんなんて意味不明…。
アモーレにまつわる人々のお話を堪能しました。

〈角川春樹事務所 2015.4〉H27.5.22読了

マンガ肉と僕 朝香式5

マンガ肉と僕マンガ肉と僕
著者:朝香 式
新潮社(2014-09-22)
販売元:Amazon.co.jp

大学時代、僕をパシリにし部屋を占拠した、デブで不潔な「肉女」。10年後、ヤツはまったく別の姿で僕の前に現われた。肉が食べられない「アルパカ男」、バーのマスター「ペリカン」、僕の前で壊れていった元恋人…一癖も二癖もある男と女が紡ぎ出す、正解のない関係性の物語。第12回「R‐18文学賞」大賞受賞作。

以前すずらん本屋堂で紹介されていた作品です。ご本人も出演されていました。
R-18文学賞大賞を受賞された作家さんで好きな方が多いのできっとこの作品も私は好きなはずだと思い読みました^^;
やっぱり面白かったです!
本当に一癖も二癖もある人物ばかりでしたねー。章ごとに主人公が変わるのですが出てくる人たちはなんとなく繋がっていて。僕ことワタベ君は、菜子の言った通りの人物なのだと思いました。私は一緒にいたくはないかな。自分の事も他人の事も鳥瞰的なんだろうなと思う。でもそれってつまらないと私は思う。肉女ことサトミはだんだん好きになって生きました。肉女時代の事も理由が分かると同情しちゃうし^^;
菜子は怖かったけど、でも一度壊れて「普通」が分からなくなったのなら、仕方がないのかなとも思いました。
反対に許せなかったのはアルパカ男の本城。あんなに素敵な奥さんがいるのにお前は何やってるんだー!!と思う。
格子丸はなかなかいい奴だったし、私はペリカンが好き。名前が剛(ごう)君だし←そこかよ。母親の事を知った後にサトミにした行動がちょっと引くけどでも素敵でした。
いやー…面白かった。この作品映画化も決まってるんですね。ちょっと気になります。
朝香さんの新刊を早く読みたいと思います。

〈新潮社 2014.9〉H27.1.9読了

よろず占い処 陰陽屋猫たたり 天野頌子3

(P[あ]4-8)よろず占い処 陰陽屋猫たたり (ポプラ文庫ピュアフル)(P[あ]4-8)よろず占い処 陰陽屋猫たたり (ポプラ文庫ピュアフル)
著者:天野 頌子
ポプラ社(2014-07-04)
販売元:Amazon.co.jp

傷心の妖狐高校生。沢崎瞬太の夏休みは今年も補習とともに始まった。まったくやる気の出ないなか、陰陽屋に持ち込まれたのはアラフォー女子の恋愛相談。冷たい対応の店主安部祥明に対して、やけに相談者に感情移入する瞬太だがその理由は…?また、行方をくらましていたバーテンダー葛城が帰ってきた。頼まれていた人捜しにも進展があり、化けギツネの仲間にぐっと近づいた瞬太たちなのだった。すっかりおなじみになった珍妙コンビの人気シリーズ第七弾!

もう第7弾ですか…。恋の行方も、瞬太の正体についても、ゆる〜く展開しているような気がしますねぇ。
今回もまあしょうもない…失礼。いろんなお悩みがありましたが。
瞬太君は恋を諦めちゃうのかなぁ。どうなんでしょう。三井のあの人に対する恋は報われないほうが良いと思うな←
とにかく瞬太君の出生の秘密を知りたくてしょうがないのにいかんせんそのことに関しては進まない進まない。
次あたりで核心に迫る展開が欲しいものです。

〈ポプラ社 2014.7〉H26.12.23読了

居酒屋ぼったくり 2 秋川滝美4

居酒屋ぼったくり〈2〉居酒屋ぼったくり〈2〉
著者:秋川 滝美
アルファポリス(2014-10)
販売元:Amazon.co.jp

東京下町にひっそりとある、居酒屋「ぼったくり」。名に似合わずお得なその店には、旨い酒と美味しい料理、そして今時珍しい義理人情がある―旨いものと人々のふれあいを描いた短編連作小説、待望の第2巻!

シリーズ第2弾。相変わらず美味しそうな食べ物がわんさか出てきました。お腹が空いて困ります^^ぼったくりにやってくる常連客の悩みを常連客と美音、馨が親身に聴いて考えていきます。いいな、こういうアットホームな雰囲気。こんなお店が近くに会ったら私も通っちゃうなと思います。
今回はそこまで大きな展開はなく、ゆるゆると過ぎていった気がします。それがまた私は良いなと思いました。これならいくらでもこのシリーズを書いていけますよね。って簡単に言いますけど^^;
要との展開も気になりますし、これからも続いていってほしいシリーズです。

〈アルファポリス 2014.10〉H26.11.12読了

リタとマッサン 国産ウィスキーを育んだ夫婦愛 植松三十里4

リタとマッサン (集英社文庫)リタとマッサン (集英社文庫)
著者:植松 三十里
集英社(2014-08-21)
販売元:Amazon.co.jp

リタは、婚約者を第一次世界大戦で亡くし、医者だった父も喪って、失意のなかにいた。その頃、妹が通うグラスゴー大学の留学生竹鶴政孝と知り合う。日本でウイスキー作りをするため、イギリスまで学びにきた政孝に、驚きながらも惹かれていくリタ。だが、国際結婚を決意した二人は家族の猛反対に遭い…。夢の実現に邁進する夫と、献身的に支え続けた妻。ウイスキー誕生のため生涯を賭けた夫婦愛。

今回の朝ドラの舞台の一つが北海道の余市だったのでこれは見なければ!と思い、意気込んで見始めたのですが2週目で見なくなりました^^;ドラマが悪いんじゃないんですよ!私が毎日見るということができないのが問題なんです…。はぁ。
ということで私は小説を読んで竹鶴正孝とリタを知ろうと思いこの小説を読みました。
この作品はウィスキーができるまでがメインではなく、あくまでマッサンとリタの夫婦の物語だと考えたほうがいいかもしれないですね。2人はとても苦労されたと思うのですがその苦労の部分が細かくはなかったので…リタ目線で日本での生活やマッサンの愛情について書かれていた作品でした。
にしてもホント語彙力がなくて申し訳ないですけど、ひたすらラブラブでしたな。
実際余市のウィスキーの工場に博物館もあるらしいですけど一部2人のラブラブを見せつけられるコーナー?ブース?があるらしいですから^^;2人は本当に素敵な夫婦だったんでしょうね。
この小説に書かれていることがすべてまるっと正しいのかはわかりませんが、リタさんが本当に献身的に支えていたことがわかります。そしてマッサンもまた、リタさんに苦労はかけまいと奔走している姿も伝わってきました。
リタさんが日本人になろうと思っていたからこそ、人望が厚かったのだろうなと思いました。リタさんにスパイ容疑がかかった時の近所の人たちの言葉、私も涙が出そうになりました。
リタさんは早くに亡くなったんですよね…もっともっとマッサンと一緒にいたかっただろうなーと思うと悲しかったです。
朝ドラ、また見始める…時はちゃんと腰を据えて←見ようと思います。

〈集英社 2014.8〉H26.10.25読了

居酒屋ぼったくり 秋川滝美4

居酒屋ぼったくり居酒屋ぼったくり
著者:秋川 滝美
アルファポリス(2014-05)
販売元:Amazon.co.jp

東京下町にひっそりとある、居酒屋「ぼったくり」。名に似合わずお得なその店には、旨い酒と美味しい料理、そして今時珍しい義理人情がある―旨いものと人々のふれあいを描いた短編連作小説、待望の書籍化!全国の銘酒情報、簡単なつまみの作り方も満載!

何かでこの作品を知って←図書館で発見したので読みました。すずらん本屋堂かな?
読んでいる間お腹がすいて困りました^^;
どの料理も美味しそう。
その料理と常連さんの間で巻き起こるあれこれ。大きな事件ではないその何気ない日常の中で起きることを料理と常連さんで解決…というかやいのやいの言い合っていくというか。
すでに他界している両親の後を継いでお店を切り盛りしている美音と馨の2人。だからか常連さんたちも2人の親のように優しかったですね。
だからと言ってただ優しいだけじゃないところもあってそれが良かったです。
ただ良いお話なのに何となく全体的に薄いような感じがして…生意気にすみません。それは美音の人物像が私の中ではしっかりとらえられなかったからかなぁ…なんて。お客さんや馨と一緒の時と、要と一緒の時の美音が何となく別人のように感じるときがあって。良いお話なのにもったいないなと思いました。
2人の展開もあれ?こんな感じで終わるの?と拍子抜けだし要が誰かと住んでいそうな、それが母親なのか奥さんなのか分からない感じで若干もやもやして読み終えました^^;続編が出るんだろうなと思ったらやはり出るんですね。
一気読みしてしまうくらい面白かったのは事実ですし、そのもやもやを晴らしたいので2ももちろん読みます。

〈アルファポリス 2014.5〉H26.10.1読了

猫弁と魔女裁判 大山淳子5

猫弁と魔女裁判猫弁と魔女裁判
著者:大山 淳子
講談社(2014-06-25)
販売元:Amazon.co.jp

百瀬太郎は、青い瞳をした女性国際スパイの強制起訴裁判に指定弁護人として選任された。挙式の相談に乗ってくれない百瀬に困惑する婚約者の亜子。事務所に帰ってこない主を待ちわびる野呂と七重。飼い主と会えずに寂しい日々を送るテヌー。百瀬の事務所を手伝う赤井、百瀬の身を案じる法律王子と透明人間、百瀬を利用しようとする秦野…。一心不乱に裁判の準備をする天才弁護士は、シリーズ最終巻にしてついに法廷に立つ。

シリーズ最終巻です。いつもじれったいと思いつつも猫弁も亜子も素敵で健気で可愛くていつも応援していました。これで最後だと思うとちょっと寂しいですね。
突然百瀬がかつて勤めていた弁護士事務所から依頼を受けしばらく留守にするといい、野呂も七重も亜子も百瀬が何の仕事をしているのか知らない状態がしばらく続きました。
そんなあるときに知った真実!その内容も凄いですがその更に深い部分に隠された真実に、何だか涙が出そうでした。
百瀬が法廷に立つ姿を見たのは最初で最後でしたが、百瀬ほど立派な弁護士はいないと思います。とても素敵でした。この仕事は、百瀬の35年間の集大成でもあったんですね。
百瀬と亜子の結婚については最後までじれったさが残りましたけど、小説には書かれていませんでしたが幸せな結婚をして2人が仲睦まじく暮らしていくことを望みます。
もう終わっちゃうの、寂しいなぁ…

〈講談社 2014.6〉H26.9.16読了

ポケットに物語を入れて 角田光代5

ポケットに物語を入れてポケットに物語を入れて
著者:角田 光代
小学館(2014-05-28)
販売元:Amazon.co.jp

オススメ!
本は、開くとき、読んでいるときばかりではなく、選んでいるときからもう、しあわせをくれるのだ。まるで旅みたい。読書という幸福な時間をたっぷりつめこんだエッセイ集。

本を紹介するエッセイは読んだら危険だと思いつつも、作家さんが読まれる本はどんな本で、どんな感想を持たれているのか、気になるので読んでしまいます。
そしてやっぱり後悔します。読みたい本がすんごい増えるから^^;今回もそうでした。魅力的に語られるから尚更読んでみたくなっちゃいます。
既に読んでいた本は8冊。結構多かったかな。かぶっているのも嬉しいです。
未読本で気になったのは開高健さんの本かなぁ。お名前は存じ上げているのですが読んだことはなくて。こういうことをされていた方なのね・・・と思って読むとまた印象が変わりますよね。あとは池澤夏樹さん。この方も未読ですがついこの間娘さんの本は読みましたよ。同じく本の紹介本を…。
あと、図書カード3万円分で本を買おう企画。この企画、確か辻村深月さんのエッセイでも読みました。いいないいなー私も3万円分の図書カードもらって思いっきり本を買いたい!3万円ってあっという間になくなるのかななくならないのかな。お二人ともなかなか決まるのに時間がかかっていましたが、私はリストアップして片っ端から買うだろうなぁ。きっとあっという間だろうなという気がしています^^;
既読本は森絵都さん、三浦しをんさん、酒井順子さん、などなどの本を読んでました。
特に「29歳と30歳のあいだには」を読まれていることに感動!結構前の作品なのに!と思ったらこの解説を書かれていたのも結構前でした^^;共感できるところがたくさんあるなと思って私も読んだので角田さんも同じ気持ちで嬉しかったです。
本のエッセイ本、第2弾なんですね…。これは第1弾の方も気になってしまうではないですか。読みたい本が増えて困る!でも読みたい!
いつもこうやって嬉しい悲鳴を上げています←
この本で紹介された本もいつか必ず何冊かは読みたいと思います^^;

〈小学館 2014.5〉H26.6.19読了

ぼくの守る星 神田茜5

ぼくの守る星ぼくの守る星
著者:神田 茜
集英社(2014-03-05)
販売元:Amazon.co.jp

ディスレクシア(読み書き困難)のため生きづらさを抱える夏見翔。息子のハンディキャップを受け止めきれずにいる両親。家族関係に悩みを抱えるクラスメイトの山上と中島。人生のはじまりの時間を生きる少年少女たちと、人生のとまどいの時間を生きる大人たち。それぞれの思いが交差した先に灯る、小さな光を描く連作短編集。

6編からなる連作短編集です。最初と最後が翔が主人公。翔の母、翔のクラスメートの山上、中島、翔の父と主人公が変わります。
翔自身、障害を持っていて読み書きが苦手で焦ってしまうとうまく言葉が発せられない。それを先生や生徒に笑われることが嫌で悲しくてたまらない。読んでいても嫌だなーと思いました。でも、それはとてもリアルな世界で、先生が養護学校を紹介したり、冷たい扱いを受けたり、それが現実なんだろうな。それでも翔は本当に優しくて思いやりのあるとてもいい子でした。お母さんの一生懸命さをちゃんとわかっていたんでしょうね。山上は翔のことをいじめているのかと思ったんですけど、違ったんですねー。山上を知れば知るほどなんていい子なんだろうと思いました。まほりもそう。翔の言うように、凄くいい子で頑張っているのに、どうしてまほりばかり辛い思いをしなければならないのか。
翔のお母さんも素敵でしたよ。お父さんは…これからが勝負かな。
翔が自分で考えて選んだことがとても素敵でかっこよかったです。
そういう理由でいいんですよ。そういう理由で頑張れるんですよね。
翔自身が良い子で、周りの子たちも凄く良い子たちで、みんなにとって明るい未来が待っているといいなと思って読み終えました。
読んでよかったです。

〈集英社 2014.3〉H26.5.1読了

おとぎ話の忘れ物 小川洋子5

([お]8−1)おとぎ話の忘れ物 (ポプラ文庫)([お]8−1)おとぎ話の忘れ物 (ポプラ文庫)
著者:小川 洋子
ポプラ社(2012-04-05)
販売元:Amazon.co.jp

「何の遠慮もいりません。元々は忘れ物なのですから」。キャンディー屋の中に設えられた『忘れ物図書室』。部屋には世界中の不思議なおとぎ話たちが収められていた…。画家・樋上公実子のイラストをモチーフに、作家・小川洋子が紡ぎだした残酷で可憐な四編の物語。

ブログのお友達の記事を拝見してずっと気になっていました。数年…^^;
でも近くの図書館に置いていなくて。気になったときに読まないとタイミングを失いますよね…最近文庫本が図書館に入ったので読んでみました。
「ずきん倶楽部」「アリスという名前」「人魚宝石職人」「愛されすぎた白鳥」の4編が収録されています。樋上さんの挿絵もたくさんちりばめられているのですが、この物語のために書いたものではないんですね。それなのにどれもマッチしていて、物語と絵をまとめて一つの作品のようでした。
作品はどれも童話が元ですがシュールで毒のある、大人の童話になっています。
小川さんの書かれる綺麗な文章で内容がブラックだとなかなか心に響くものがあります。
どの作品も短いですが、面白く引き込まれて読みました。
ただ、私は「忘れ物図書室」の存在の方が気になったかな。
世界中の忘れ物として保管されている物語の数々。それを救って製本し、図書室に置かれているなんてとても素敵です。
忘れ物図書室の物語、もしくはおじいさんの物語も読んでみたいと思いました。

〈ホーム社 2006.4
  ポプラ社 2012.4〉H26.4.22読了

よろず占い処 陰陽屋は混戦中 天野頌子4

(P[あ]4-7)よろず占い処 陰陽屋は混線中 (ポプラ文庫ピュアフル)(P[あ]4-7)よろず占い処 陰陽屋は混線中 (ポプラ文庫ピュアフル)
著者:天野 頌子
ポプラ社(2013-12-05)
販売元:Amazon.co.jp

夜行性ゆえに授業中寝ずにはいられない妖狐高校生・沢崎瞬太は、王子稲荷のご加護のおかげか、なんとか無事二年生に進級。
先輩になった瞬太にふりかかる数々の恋の疑惑!? 一方、イケメン毒舌陰陽師・安倍祥明がいるバイト先「陰陽屋」にも次々と相談ごとが。
大事な柔道の試合の前に必ず体調を崩す少年は誰かに呪われているのか?
青白い顔で過剰勤務を続ける青年に取り憑いているものは……?
ドラマ化もされて絶好調、ほのぼの大人気シリーズ第六弾!

シリーズ第6弾。結構長いですよね。
そして前作で凄く気になるところで終わっていたので楽しみに読んだのですが、あんまりです^^;次週予告で凄く重要なことを言ってて凄く気になってみてみたらそのすごく気になるシーンがいっちばん最後みたいな感じ。ほぼ言っちゃってますけど^^;
このシリーズはいつまで続くのかな。どちらにしても次作が凄く重要になってくるのかなと思います。
そういえばこの作品ドラマ化されていましたよね。見ませんでしたけども。アマゾンの評価が色々凄くてびっくり^^;原作読んでいる人はそう思っちゃうんですよね。
最近好きな小説が軒並み映像化されていて本当にガッカリなんですよ。映画ならまだいいんですけどねぇ…。連ドラはどうしても間延びしてしまうので…。人それぞれ意見はあると思いますけどね。意見には個人差があります。
恋の行方に瞬太の出生に。次回も楽しみです。

〈ポプラ社 2013.12〉H26.2.17読了

猫弁と少女探偵 大山淳子5

猫弁と少女探偵猫弁と少女探偵
著者:大山 淳子
講談社(2013-08-30)
販売元:Amazon.co.jp

飼い猫テヌーの足跡を見て、自身の「大いなる欠け」を知った天才弁護士・百瀬太郎。三毛猫が失踪してしまい、百瀬とコンビを組んで猫を探す少女。誕生日に百瀬からの贈り物を期待していた、婚約者の大福亜子。百瀬法律事務所の手伝いをする、イタズラ好きの少年。やっかいでかけがえのない人たちの問題を抱えた百瀬のもとに、百瀬次郎と名乗る、赤毛の青年までやってきて―。大切なものたちを守るハートフルミステリー、急展開の第四弾!

もう第4弾なんですね。
猫弁先生は相変わらず素敵な方です。恋愛に疎いのを除けば本当に素敵な弁護士さんだと思います。
亜子は1年も前から婚約者と名乗っていて、大丈夫と思っていても今回は焦っちゃったのかなと思います。亜子の気持ちは痛いほどわかります。でも、猫弁の一生懸命さもわかるのでもどかしいです。
今回の事件は子供が絡んでいて、2人の子供たちは根本的に同じ闇を抱えていました。そして猫弁はその2人を何とかしたいと思っています。
私はその想いを最優先して良かったんだと思いました。
亜子も本当に幸せな家庭に生まれてきたんだなーと思います。お父さんが昭和な男すぎる気はしますけど、それでも大事に大切に育てられたんだろうなと思います。
春美が亜子に言った告白、それがなおさら亜子が本当にいい子なんだということを感じさせられました。私もそんな女性になりたいな。
次が最終巻のようです。
伏線のように感じて結局あれは何だったのかと思うこともありました。
楽しみです。

〈講談社 2013.8〉H25.10.19読了

UNTITLED 飛鳥井千砂4

UNTITLED (一般書)UNTITLED (一般書)
著者:飛鳥井千砂
ポプラ社(2013-08-06)
販売元:Amazon.co.jp

31歳の桃子は実家暮らしで未婚。自分の中で培ってきた“ルール”を厳格に守り、家族や勤めている会社の人間にも一切スキを見せることなく暮らしている。ある日、桃子の携帯に弟の健太から2年ぶりに連絡が入る。子供の頃から迷惑をかけられっぱなしで、「一家の癌」だと思っている弟からの連絡は意外な内容だった…。ベストセラー『タイニー・タイニー・ハッピー』の著者が功妙に描きだす、ありふれた家族の真実のカタチ。

飛鳥井さんの作品はたぶんアンソロジーでは読んだことがあるのですが長編を読んだのは初めてでした。
読んでいて息苦しかったです。それはきっと桃子の生き方がだと思います。
こんな生き方をしていたら大変だろうなと思います。
雅美が人への許せる沸点は低いのに自分のことは鈍いというのはグサッときました。きっと、私もそうだから。さすがに桃子ほどではないと思うけど。
自分はしっかり不倫しているのに家族にはばれていないからと正当化しているのも嫌だったけど、でも桃子のことは嫌いにはなれなかった。
ここまではいかないけど、私はきっと桃子に近い。
親の言いつけを守って、わりかしいい子でいたつもり。それでもおとなになるにつれて子供のころは「いい子」だった部分は良いだけとは限らない。
それは私も大人になるにつれてわかってきたことで、健太ほどではないけど、私も兄妹のことで悩んだことがたくさんある。「一家の癌」とまではいわないまでも「一家の問題児」くらいには思ってた。そして、そんな兄弟をみて、私はこんなことはない、迷惑をかけてないと優越感に浸っていたことも多分ある。
でもその想いはずっと抱えていちゃダメなんですよね。大人なんだから。
だから桃子が家族全員から意見を受けているとき、自業自得だと思った反面、桃子が可哀想でしょうがないと思う部分もあって。
最後の家族のシーンは、私、泣きながら読みました。私もこう思われているのかもなぁなんて思ったりして。ちょうど似たような(ここまで凄くはないけど)状況になっていたから尚更。
だからこそ、私は答えが知りたかった。桃子が家を飛び出した後の行動で光を見出したかったのに、あの終わり方は私はちょっと茫然としてしまった。
桃子は頑なな部分を脱ぎ捨てて、雅美に心を開けばよかったのにね。雅美は桃子のことを佐野よりも、家族よりもわかってくれるかも知れなかったのに。

〈ポプラ社 2013.8〉H25.9.15読了

よろず占い処 陰陽屋あらしの予感 天野頌子4

(P[あ]4-6)よろず占い処 陰陽屋あらしの予感 (ポプラ文庫ピュアフル)(P[あ]4-6)よろず占い処 陰陽屋あらしの予感 (ポプラ文庫ピュアフル)
著者:天野 頌子
ポプラ社(2013-05-01)
販売元:Amazon.co.jp

イケメン毒舌陰陽師・安倍祥明とアルバイトのキツネ耳高校生・沢崎駿太が迎える占いの店「陰陽屋」は本日も営業中。中学からの片思いの相手、三井にいまだに告白できない瞬太だが、彼女が好きなのはいったい誰…?また、祥明が元いたホストクラブのバーテンダー葛城に頼まれた人物を捜していると、不思議なことがわかってきて…。平和ななかにも、少しずつ変化の兆しが。しかしほのぼのさは相変わらずの、大人気「陰陽屋」シリーズ第五巻。

もう5冊目なんですねー。祥明と駿太のコンビも板についてきたというかなんというか。
色々問題は起きたけど何とかなって良かったとは思うけどもうちょっと重ためというかずしっとくるお話もほしいなぁなんておもったりして。
でも、予兆はありましたね。
見た目が変わらないらしいとある女性を探してほしいという祥明の前職の先輩葛城の展開が気になるところで終わったのでもはや次が気になります。
このシリーズ、秋にドラマ化されるんですよねぇ・・・ここまで来るとは思わなかったなぁ。

〈ポプラ社 2013.5〉H25.9.5読了

猫弁と指輪物語 大山淳子5

猫弁と指輪物語猫弁と指輪物語
著者:大山 淳子
講談社(2013-02-15)
販売元:Amazon.co.jp

カギのかかった部屋で、女優の飼い猫が妊娠した。天才弁護士・百瀬太郎に持ち込まれた依頼は「密室猫妊娠事件」。そこに盟友の動物病院を訴えたいという、新たな依頼が降ってきた。アルビノのビルマニシキヘビを、無断で転売されたという。しかし百瀬は、当日に婚約者にエンゲージシューズをプレゼントするための秋田旅行を控えていて…。一生懸命生きる人たちが胸に抱えた、それぞれの迷いと謎。果たして百瀬は、欠けたピースを埋めることができるのか?すべてがつながるハートフルミステリー、大好評第三弾。

猫弁シリーズ第3弾です。
相変わらずほんわかとしていて、素敵な作品でした。
恋愛模様はもどかしいけど、それでもこっちまで幸せな気持ちになります。
猫弁や亜子が互いを思いやっている姿を読んでいると、優しさって何だろうと思います。
もちろん相手のことを思い合っているのは分かるのだけど、ずれてるから^^;
読んでいる方としては大丈夫かなぁと思うけど、この2人は大丈夫なんですよねー。
憎たらしいくらい。
今回も猫弁に仕事が舞い込んできたのだけど、その諸々が繋がっていくのが本当に面白かったです。特に帆巣の正体?にはビックリ!女優の年齢を後々知ってビックリ^^;←気づかなかった。
この2人が結ばれるのが一体いつになるのか分からないけど、応援していきたいです。
でも、大家さんが部屋を貸してくれるみたいだし、そうそう遠い未来じゃないと思いますけどね。

〈講談社 2013.2〉H25.7.16読了

世界中で迷子になって 角田光代5

世界中で迷子になって世界中で迷子になって
著者:角田 光代
小学館(2013-04-16)
販売元:Amazon.co.jp

旅、日常が新鮮に愛おしくなる角田マジック
●アジアは水で、ヨーロッパは石なのだ●旅の疲れは移動の疲れと言うよりも、野生の本能を始終使っている疲れなんだろう●7月のあたまにセールなんてするなら、金輪際、5月6月に夏物なんて買わないからな!●じつは若いときからずっとサザエの母、磯野フネに憧れていた。●毎日仕事中、ほとんど負け戦ながらチョコ衝動と闘い続けている。・・・・いずれも本文より。
「旅」と「モノ」について、作者ならではの視点、本音が満載の1冊。読み進めていくと「どうして私の気持ちがここにあるんだろう」とびっくりするほど共感するとともに、新鮮な奥深い視点をそこかしこに感じます。そして読後は、心がほっこり癒されます。
--子どもの心で、子どもの財布での旅しか、私はずっとできないのかもしれない。それが、私の作り上げてきた私に相応な「分」なのだろう。最近、そういうことがだんだん受け入れられるようになってきた。開きなおりではない。あんまりかっこよくない自分を、許すことができるようになってきた--あとがきより。身近に感じられる思いをたくさん紡ぐことによって、一冊を読み終わる頃には日々暮らすことを愛おしむ気持ちがじわっとわいてきます。

角田さんのエッセイって初めて…?かな。
めちゃくちゃ面白かったです。角田さんが好きなもの、私も好きなものばかりなんです。
角田さんの趣味は読書、旅行、料理。だそうで。料理は私しないですけど(レシピ本はムダにある)読書好きだし旅行も大好き!モノに関することの価値観が「わかるわかる!」と思うことばかりで読んでいて楽しかったです。
角田さんの本はいくらだろうと損をしたと思わないっていうのも分かります。文庫本を買っても単行本を買ってもそれぞれ良いなと思いますし。単行本の場合は私は本当に好きな作家さんしか買わないからっていうのもあると思いますが^^;
そして旅行で初めに印象に残った場所に影響を受けるっていうのも凄くよく分かります。
私が初めて一人旅をしたのは東京で舞台目的だったんですけど、一人で気ままにいろんなところに観光するのが楽しかったんですよね。それで一人旅が好きになって、V6全く関係なく初めて一人旅で行ったのが岩手でした。宮沢賢治を巡る旅が目的だったんですけど、平泉に行ったときに奥州藤原氏の歴史にいたく感激しまして。それで覚えるのは苦手ですけど歴史に興味を持ちました。で、今度はコンサートがてら広島に行って厳島神社を観に行って、毛利元就が建てたのかと思ったら設計したのは清盛と知って何ー!と思って奥州藤原氏は義経匿ってたな…とか歴史が繋がってるのが面白くて…
っていう、色んな歴史を巡る一人旅が今は好きです。仰々しい書き方ですけど、まあ一人旅が気に入ってしまったということです。お友達と行くのももちろん楽しいですけどね。
一人旅は好きだけど、私は海外は無理だなぁ。
角田さんがランニングもされるとは思いませんでした。しかも20キロも走れるなんて…
私もそのGPS付きの時計ほしいっす。
そして携帯話も凄く分かる!
携帯ショップで新しい携帯を買うときにいろんなプランの説明を受けるんですけど、20代の私も外国語のように聞こえます^^;私、スマホには興味がなくて今の携帯で十分なんですけど、若干充電が持たなくなっている気がするんですよね。バッテリーを変えるだけで良いけどその型のはもうなくてスマホどうですか?って言われそうだから充電ガンバレって思う。
料理は一人暮らしをしたらちゃんとやろうと思ってる。一人暮らしをしたらまずやろうと思ってる。本当に。角田さんが料理をするようになったきっかけは以前「サラメシ」に出演されていた時に言っていましたよね。私もそうなれたらいいな。

〈小学館 2013.4〉H25.5.24読了

闇の虹水晶 乾石智子4

闇の虹水晶闇の虹水晶
著者:乾石智子
朝日新聞出版(2012-12-07)
販売元:Amazon.co.jp

その力、使えばおのれが滅び、使わねば国が滅びよう――。
人の思いから宝玉を創りだすという、一世代に一人だけ現れる、たぐいまれな魔力を持つ「創石師」ナイトゥル。
だが、彼には、重い呪いがかけられていた。
対立する部族の侵攻によって家族も婚約者も失い、たった一人だけ生かされたうえに、怨みや憎しみの感情まで奪われ、敵のために自らの命を削って能力を使う無為の日々のなか、ふとしたきっかけから闇色の水晶を手にしたことで、運命は急激にまわりはじめる……。

乾石さんの作品は4冊目ですが、とても難しいファンタジーでじっくり読まないと私はなかなか理解できないのですが^^;それでも面白くて新刊が出ると読んでしまいます。今回も壮大で濃厚なファンタジーでした。
今回の主人公は「創石師」ナイトゥルで家族、婚約者、一族全てを滅ぼされ、更には恨みや憎しみも全て奪われ失意と無気力な中、更に一族を滅ぼした人々の元で暮らしていかなければならないという境遇。辛すぎます…。
それでも呪いをかけられながらも生きていくナイトゥル。ドリューことドリュティオナ、わずかな親しい人達との些細な触れあいの中で感情が少しずつ変化していくのが読んでいてほっとしました。
ナイトゥルは本当に良い環境で育ったんですよね。それでいきなり一人ぼっちにされて、最初は同情しましたけど、同じような境遇で育ったドリューの叱咤激励を聞いているうちにだんだんドリューと同じ気持ちになりました。
ドリューは若い子なのに凄く凄く強い人でした。
最後の2人の再会が本当に嬉しかったです。ナイトゥルが途中諦めた時はやきもきしましたが、本当に良かった。

〈朝日新聞出版 2012.12〉H25.2.18読了

前世探偵カフェ・フロリアンの華麗な推理 大村友貴美5

前世探偵カフェ・フロリアンの華麗な推理前世探偵カフェ・フロリアンの華麗な推理
著者:大村 友貴美
角川書店(角川グループパブリッシング)(2012-12-26)
販売元:Amazon.co.jp

うらぶれた小路の突きあたりに、妖しげな明かりを放つバーが一軒―。オネエ系ママが人生の因縁に悩む人々を救う!横溝賞作家の新ユーモア・ミステリー。
「キサブロー、帰る」カフェ・フロリアンの常連相川南美はママのショウに相談事があった。5年前にお店の女将と駆け落ちしたと言われていた祖父キサブローが戻ってきた。しかし、姿はどう見ても5歳児の男の子。しかし、話す内容は祖父ではないと分からない内容ばかりだった。
「ロスト・ヴィレッジ」昇太は彼女の馨子が前世の夢を語るようになり、昇太も怖い夢を見るようになった。馨子の前世は連続殺人犯に殺された少女なのだという。ショウが事件を調べるから時間がほしいというが、馨子は我慢が出来ず、事件が起きた村へ行くといい出した。
「僕が殺された日」地井敬紀はいつも殺される夢を見る。いくつか時代は異なるのだがいつも無実の罪を着せられて殺されているように感じる。そのため現代でも人を信じることが出来なくなっていた。特にイヅツタカシという人物の想いが強いようだ。地井とショウは図書館へ行き、その人物が実在するのか、また本当に殺されているのか調べることにした。
「虐げられた男は逆襲する」寺見鈴太は断れない男で仕事では良いように扱われ、妻の果歩にも使われて家事の一切をなぜか鈴太が行っている。仕事でも家でも使われ怒られ、鈴太は携帯電話の電源を切った。鈴太は夢で見る武士のサカタトウゴが自分の前世で、強い彼に憧れを抱いていた。
「また逢う日まで」カフェ・フロリアンにいつも野菜を届けている蘭は祖母が最近おかしなことを言うのを気にかけ、ショウに相談をした。祖母が話していることはどう考えても祖母の生きた時代の話ではなかったからだ。しかし祖母は、言ったことがないはずの青森の寺に隠したものを取ってきてほしいという。

初読み作家さんです。タイトルと装丁に惹かれて読みました。
カフェ・フロリアンのママ、ショウは自分の前世が分かるらしい。ということで、前世について悩む人々がママの元を訪れます。
始めは何となく軽い感じの文章と前世という浮世離れした内容にちょっとついて行けず、更に「キサブロー、帰る」と「ロスト・ヴィレッジ」は展開が少し読めてしまったので冒頭の印象はあまりよくなかったのですが(すみません)それでもだんだんママの口調に慣れてきて、展開にも慣れてきて、現代を生きる人々に前世は何を訴えたいのか、それを考えるとじーんとしてしまったりして、最終的には素敵な読書になりました。
前世の生涯も切なかったり悲しかったりして、来世もそんな悲しい想いをさせたくないという強い気持ちが夢を見させているのだと思うと素敵だなと思います。
「ロスト・ヴィレッジ」の前世はちょっと恐ろしかったですがそれ以外の人たちはみなさん何だか自分の想いとは裏腹に悲しい末路を迎えていたりしてもどかしく感じるところもありました。
そして現代を生きる人たちにショウが良いアドバイスをするんですよね。
前世は前世、今は今。過去に縋るのではなく、自分として自分をしっかり生きてほしいという想いが良かったです。

〈角川書店 2012.12〉H25.2.13読了

オーダーは探偵に 近江泉美2

オーダーは探偵に―謎解き薫る喫茶店 (メディアワークス文庫)オーダーは探偵に―謎解き薫る喫茶店 (メディアワークス文庫)
著者:近江 泉美
アスキーメディアワークス(2012-11-22)
販売元:Amazon.co.jp

就職活動に疲れ切った女子大学生・小野寺美久が、ふと迷い込んだ不思議な場所。そこは、少し変わったマスターと、王子様と見紛うほど美形な青年がいる喫茶店『エメラルド』だった。お伽話でしか見たことがないその男性に、うっかりトキメキを感じる美久。…が、しかしその王子様は、なんと年下の高校生で、しかも口が悪くて意地悪で、おまけに『名探偵』で…!?どんな謎も解き明かすドSな『探偵』様と、なぜかコンビを組むことになった美久。謎解き薫る喫茶店で、二人の騒がしい日々が始まる。

表紙が可愛かったので読んでみました。美形な青年のドS振りに関しては多少覚悟はしていたものの、覚悟以上に酷いSぶりでした。
Sっていうよりもただの暴言や罵倒を言っているとしか思えませんでした。
そもそも初めの出会いがあり得ない。いくらなんでも女性をゴミ捨て場に捨てはしないでしょ。そこから喫茶店を手伝ったり探偵業に巻き込まれる展開が無理やりすぎる気がしました。
推理に関しては面白かったんです。そういう事かと納得して面白いと思った事もありましたし。
でも、主人公たちがもう駄目でした。
いくらなんでも年上の女性に人格を否定するような言葉をあんなにいうのはおかしいと思う。読んでいてそういえばどんな立場であれ見下したような態度で接せられることが大嫌いだったんだったと思いだしました。そんな人が読んじゃダメでした。
メディアワークス文庫は今まで読んできて全部良いなと思っていたのにな…
良い事書いてなくてごめんなさい。でも私が合わなかっただけなので一つの意見として捉えていただければ幸甚です。

〈アスキーメディアワークス 2012.11〉H25.1.28読了

太陽の石 乾石智子4

太陽の石太陽の石
著者:乾石 智子
東京創元社(2012-10-30)
販売元:Amazon.co.jp

歴史に名を轟かせたコンスル帝国も、内乱や疫病、隣国の侵攻によって衰退し、いまや見る影もない。霧岬はそんな帝国の最北西に位置する。三百年ほど前、魔道師イザーカト九きょうだいのひとりリンターが空からふってきて、地の底に達する穴をうがち、ゴルツ山を隆起させたのだという。霧岬の村に住むデイスは十六歳、村の外に捨てられていたところを姉に拾われ、両親と姉に慈しまれて育った。ある日ゴルツ山に登ったデイスは、土の中に半分埋まった肩留めを拾う。金の透かし彫りに、“太陽の石”と呼ばれる鮮緑の宝石。これは自分に属するものだ…。だが、それがゴルツ山に眠る魔道師を目覚めさせることになろうとは。『夜の写本師』『魔道師の月』で話題沸騰の著者の第三長編。

シリーズ第三弾です。<オーリエラントの魔道師>シリーズと言われているらしいです。ほう。今回は第2作から842年後の世界です。
一つの世界の物語なのに、魔道師の存在意義も使い方も異なるのでこんなにいろんな世界観を描けるなんて凄いなと改めて感じた次第です。
今回は簡単に言うと魔道師兄弟の大きな兄弟喧嘩ですね^^;
九人兄弟の三番目、ナハティが一番の魔道師としての素質があり、自分が長となるために兄弟を町から追放し、また死闘が起こります。
九人兄弟の末っ子デイサンダーが兄リンターを300年の眠りから覚ましたことから物語が始まります。大地の魔道師ということはレイサンダーの子孫なんですね。名前も似てるし。「太陽の石」も出てきたものね。
300年前に封印された兄弟たちがよみがえり、再び決着をつける旅に出ます。今までのように現代と300年前が行き来していて、その展開の仕方が本当に見事でした。
言葉一つ一つが綺麗で陶酔してしまいます。どうしたらあんな言葉の表現ができるのでしょう。
そして兄弟での争い。切なかったですね。
死と隣り合わせの闘い。確執は本当に最初は些細な事だったと思うんです。それがどんどん膨らんで、闇が濃く深くなっていったんですね。
ナハティが兄弟にした仕打ちは本当に酷いと思ったけれど、根底の部分の気持ちは凄く分かったんですよね。だから凄く切なくなっちゃって・・・。
ちょっと自信過剰な部分はあるけど、両親が亡くなって子供9人だけが遺されて、生きていく為にわずか11歳だったナハティが兄弟のために奮闘していたという事実は事実で。それなのに兄弟は認めてくれないっていうのはやっぱり闇の部分が生まれるだろうなと思ったので。だから同じような孤独という闇を抱えたヤエリもナハティについたんだろうし。だから、もっと前に何か出来なかったのかなと思わずにはいられなかった。
展開も300年前との関わり方も素晴らしかったのだけど、ちょっと予想外の人が死に過ぎて悲しくなった…
ネアリイの立場がよく分からなかったなぁ…私が気づかなかっただけなのかな。
人間でしかないビュリアンが一緒に旅をしたのは途中で分かったけど、どうしてリンターはネアリイの同行を許可したんだろうか。ネアリイが赤ちゃんだったライサンダーを離さなかった理由付けがしっかりなかったのが残念だったかな。
私は勝手にカサンドラあたりの生まれ変わりなのかななんて思っていたのだけど、違ったみたいだし。骨肉の争いをしてその闘いが終わっても結局何も残らなくて虚無感だけみたいな感じが凄く切なかったです。
それでも物語は面白かったんですよ。ちょっと思っただけです。
最新刊ももうそろそろ予約が回ってくるので楽しみです。

〈東京創元社 2012.10〉H25.1.27読了

魔道師の月 乾石智子5

魔道師の月魔道師の月
著者:乾石 智子
東京創元社(2012-04-21)
販売元:Amazon.co.jp

こんなにも禍々しく、これほど強烈な悪意を発散する怖ろしい太古の闇に、なぜ誰も気づかないのか…。繁栄と平和を謳歌するコンスル帝国の皇帝のもとに、ある日献上された幸運のお守り「暗樹」。だが、それは次第に帝国の中枢を蝕みはじめる。コンスル帝国お抱えの大地の魔道師でありながら、自らのうちに闇をもたぬ稀有な存在レイサンダー。大切な少女の悲惨な死を防げず、おのれの無力さと喪失感にうちのめされている、書物の魔道師キアルス。若きふたりの魔道師の、そして四百年の昔、すべてを賭して闇と戦ったひとりの青年の運命が、時を超えて交錯する。人々の心に潜み棲み、破滅に導く太古の闇を退けることはかなうのか?『夜の写本師』で読書界を瞠目させた著者の第二作。

ようやく読み終わりました。時間かかったー。でも面白かったです。
前作「夜の写本師」の続編です。続編と言ってもこの作品だけでも十分楽しめます。
この作品は「夜の写本師」で主人公が生きた1000年前の世界です。主人公の一人、キアルスが前作で登場していました。友をアンジストから守ることが出来ず、悲観に暮れている所からキアルスの物語は始まります。
一方のレイサンダーは帝国お抱えの大地の魔道師でありながら、「暗樹」を目にしたことで恐れをなし、その場から逃げ出してしまいます。
キアルスは冒頭でどうせ複本があるからと世界にたった1冊しかない「タゼンの歌謡集」を燃やしてしまい、その復元に挑みます。その中でタペストリーの中に存在する400年前の世界で闇と闘ったテイバドールの存在を知ります。彼を感じながら肉体から復元していきます。
一方のレイサンダーは2年もの間自然と同化しまた蛮族と戦いながら「暗樹」の滅ぼし方を模索していきます。
2人がそれぞれに闘い挑み成長したことで「暗樹」と「極光樹」の最終決戦までもつれ込みます。
計算で動くキアルスと自然と同化したレイサンダーは性格も考え方も正反対でよく衝突します。でも、バラバラな事でピースがカッチリと合い、2人とも死ぬことなく戦い抜くことが出来たのだと思います。
闘いを終えた後、悲しいとある人の処刑もありましたが、それを乗り越えて2人は更にやらなければならないことがあります。きっと2人はそれを全てやり遂げることが出来ると思います。だからキアルスは「ギデスディン魔法」を生み出すことが出来たのだと思うので。
…と、色々書きましたが、私はちゃんと理解できていないと思います^^;面白かったですが世界観が難しくて。うぅ・・・もう1度ちゃんと読みなおしたい。
エピローグが2ページしかなくてちょっと残念でしたが、カーランとの関わりが何だか可愛らしかったです。ずっと気を張っていたのが緩んじゃったんだねと、何だか母性本能をくすぐられた感じでした^^
まだまだ物語は続きます。
3作目の「太陽の石」4作目の「闇の虹水晶」とも予約しているので頑張って読んで行こうと思います。
・・・ちゃんと理解できるか不安はありますが^^;

<東京創元社 2012.4>H25.1.21読了

ことり 小川洋子5

ことりことり
著者:小川 洋子
朝日新聞出版(2012-11-07)
販売元:Amazon.co.jp

12年ぶり、待望の書き下ろし長編小説。
親や他人とは会話ができないけれど、小鳥のさえずりはよく理解する兄、そして彼の言葉をただ一人世の中でわかるのは弟だけだ。小鳥たちは兄弟の前で、競って歌を披露し、息継ぎを惜しむくらいに、一所懸命歌った。
兄はあらゆる医療的な試みにもかかわらず、人間の言葉を話せない。青空薬局で棒つきキャンディーを買って、その包み紙で小鳥ブローチをつくって過ごす。
やがて両親は死に、兄は幼稚園の鳥小屋を見学しながら、そのさえずりを聴く。弟は働きながら、夜はラジオに耳を傾ける。静かで、温かな二人の生活が続いた。小さな、ひたむきな幸せ……。
そして時は過ぎゆき、兄は亡くなり、 弟は図書館司書との淡い恋、鈴虫を小箱に入れて持ち歩く老人、文鳥の耳飾りの少女と出会いながら、「小鳥の小父さん」になってゆく。世の片隅で、小鳥たちの声だけに耳を澄ます兄弟のつつしみ深い一生が、やさしくせつない会心作。

久しぶりに小川さんの作品を読みました。
そして描き下ろしは12年振りなんですね。そこまで前の作品は読んだことがないです…すみません。
小川さんの作品は文章に温かさを感じます。読んでいるだけで心が洗われるようです。
兄弟の、つつましくも幸せな生活。読んでいて私も居心地がいいなと思いました。
でも、お兄さんが亡くなったことで弟は一人となり、様々な出会いをし、また別れていきます。一人になってからの弟の境遇が、弟が望んでいないのにめまぐるしく変わっていて、読んでいて切なくて悲しくなりました。
鳥籠の中にいるメジロは、兄弟の生活や世界観を表していたのかなと思います。
狭い狭い2人だけの世界。でも、隔離されているわけではなくて鳥籠の中で自由に過ごしているんですよね。
出来ない事なんですけど、できれば兄弟仲良くいつまでも暮らしていてほしかったなと思います。
兄弟は2人きりのようでしたけど、幼稚園の名誉園長さんや青空薬局の店主はちゃんと2人を見てくれていましたよね。理解してくれる人がいるって大事で素敵な事だと思いました。青空薬局の店主は、小父さんの死を悲しんだのでしょうか。

〈朝日新聞出版 2012.11〉H24.12.18読了

夜の写本師 乾石智子5

夜の写本師夜の写本師
著者:乾石 智子
東京創元社(2011-04-28)
販売元:Amazon.co.jp

右手に月石、左手に黒曜石、口のなかに真珠。三つの品をもって生まれてきたカリュドウ。だが、育ての親エイリャが殺されるのを目の当たりにしたことで、彼の運命は一変する。女を殺しては魔法の力を奪う呪われた大魔道師アンジスト。月の巫女、闇の魔女、海の娘、アンジストに殺された三人の魔女の運命が、数千年の時をへてカリュドウの運命とまじわる。エイリャの仇をうつべく、カリュドウは魔法とは異なった奇妙な力をあやつる“夜の写本師”としての修業をつむが…。

初読み作家さんです。
確か「本のおかわりもう一冊 桜庭一樹読書日記」に載っていたのだと思うのですが(曖昧になってしまった)それで気になっていた作家さんでした。
いやー面白かったです!この作品がデビュー作なんて凄すぎます。
三つの品を持って生まれてきたカリュドウは両親をおびえさせ、魔術師のエイリャに育てられます。しかし、エイリャが殺されたことでカリュドウの穏やかな生活は一変します。旅に出て復讐の方法を見つけ、修行を積んでいきます。
エイリャが死ぬ前に伝えてくれたカリュドウが見つけるべき「月の書」を手にした時、自分の千年前から繋がっている運命を知ります。
ファンタジー小説なので、初めはこの世界観を知るのに時間がかかりました。名前も皆さんカタカナなので誰が誰だかしょっちゅうわからなくなりましたし^^;
それでも大魔導師アンジストという人物がどれだけの事をしてきたのか、読めば読むほど読んでいるこちらまで腹ただしく感じるくらいでした。腹ただしいという言葉では言い表せないほど。
カリュドウが魔導師ではなく写本師としてアンジストに挑んだこと、そしてカリュドウが男性だったことが幸いしたんですね、きっと。
最後にカリュドウの前に現れた子供の正体を知った時、何だかこちらも息をのむような、感慨深い気持ちになりました。
乾石さんの作品をこれからも読んでいきます。面白かったー。

〈東京創元社 2011.4〉H24.12.9読了

よろず占い処 陰陽屋アルバイト募集 天野頌子4

(P[あ]4-4)よろず占い処 陰陽屋アルバイト募集 (ポプラ文庫ピュアフル)(P[あ]4-4)よろず占い処 陰陽屋アルバイト募集 (ポプラ文庫ピュアフル)
著者:天野 頌子
ポプラ社(2012-09-05)
販売元:Amazon.co.jp
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王子稲荷のふもとの商店街、ホストあがりのイケメン毒舌陰陽師が営む占いの店「陰陽屋」は今日も細々営業中。ある日おしかけてきたのは、派手なスーツの綺羅綺羅しい一団。祥明が元いた店の若手ホストたちだった。人捜しを頼まれたはずが、なぜかカリスマホストと店を賭けた大勝負に。アルバイトの妖狐高校生瞬太の身の上もいかに!?やっかいな双子の恋占い、ラーメン番長捜しなど、よろず占い処に依頼人の訪問は絶えず。大好評シリーズ第四巻。
「倉橋家の双子たち」倉橋怜の双子の兄が陰陽屋にやってきた。いつも同じ人を好きになってしまうためどっちに脈があるのか占ってほしいという。
「さらば祥明 陰陽屋は永遠に?」陰陽屋へかつて祥明が働いていた店のホストがやってくる。祥明に負けて辞めたホストが祥明に店を託したにもかかわらず10日も経たないうちに祥明が辞めたため、店が傾きかけているという。かつてのトップの雅人を探すことに。
「ラーメン番長を捜せ」陰陽屋の近所にある中華料理屋「上海亭」が口コミサイトで悪口を書かれているという。そんなに悪評を書かれる覚えはもちろんない。一体誰が書いているのか、駿太たちは犯人を捜すことに。
「呪詛返しの夜」祥明の幼馴染槙原秀行の家に最近いろんなものが埋められているという。困った秀行は陰陽屋を頼り、駿太は見張りをすることになる。

陰陽屋シリーズ第4弾です。相変わらずの陰陽屋。せこくてずるがしこい祥明にキツネ耳の駿太。ゆるい展開で読んでいて癒されます。駿太の恋模様や勉強の悩み、懇意にしている中華料理屋のピンチに幼馴染の家に潜む呪詛?など悪いこともありますけど、読んでいてほのぼのと癒されます。
駿太の正体に関しては今回は小休止でしたね。いつか分かるときが来るのでしょうか。また三井さんの想い人も気になるところ。
このシリーズは続いていくのでしょうか。こちらもゆるくのんびりと追いかけていきたいなと思います。

〈ポプラ社 2012.9〉H24.11.10読了

猫弁と透明人間 大山淳子5

猫弁と透明人間猫弁と透明人間
著者:大山 淳子
講談社(2012-06-15)
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オススメ!
天才弁護士・百瀬のもとに、一通のメールが届いた。「はじめておたよりします。ぼくはタイハクオウムが心配で、昼も眠れません。 透明人間より」
そのメールは法廷に立たずに事件を解決するゴースト弁護士、沢村から送られたものだった。ひきこもりで人と話せない沢村は、自らが解決した事件の結末が気になり、オウムの行く末を百瀬に託す。
この依頼人はきっと困っているはずだ――。百瀬はタイハクオウムを救い出し、メールを手がかりに透明人間の正体を探る。沢村が取り組む医療ミス問題に不審な点を発見した百瀬は、奇跡の弁護で法廷の流れを逆転させる。
果たして百瀬は、オウムを、ゴースト弁護士を、患者を、救うことができるのか?

猫弁の続編です。今回の依頼人は透明人間です。
百瀬は相変わらず天才なのに動物弁護士扱いで、でも一つ一つの案件を丁寧にこなしています。この作品で前作に登場した人のその後もちょいちょい出てくるのでそれも嬉しかったり。
前作は自分の本性を隠していたからしょうがないけど、大福さんが可愛すぎる。百瀬がどんなに変なことをしても見惚れちゃうんだから、まこと先生の言うとおり、百瀬を好きになる才能があるんだと思う。
今回は沢村という男が登場するのだけど、この人もちょっと屈折していて、雰囲気的に百瀬と似てるなと思った。組んだら最強になる気がするのだけど。彼がゴーストとして生きている中、消防士の夫を持つ妻と子供のすずちゃんに出会った事で人間らしさが出てきたのかなと思いました。それが良かった。
沢村だけではなくて出てくる人たち一人一人がとても丁寧に描かれています。そして最後にはみんな大なり小なり成長しているような気がしました。
それにしても、好き嫌いのない人できっと誰とでもちゃんと大事にしそうだなと思っていた百瀬だったけど、ちゃんとこの人じゃなきゃダメだって思えたのが大きな収穫だと思う。
そして一番最後。温かいものがこみあげてきて、笑顔で読み終えることが出来ました。本当に良かったです!

〈講談社 2012.6〉H24.7.28読了

猫弁 天才百瀬とやっかいな依頼人たち完全版 大山淳子5

猫弁【完全版】 天才百瀬とやっかいな依頼人たち猫弁【完全版】 天才百瀬とやっかいな依頼人たち
著者:大山 淳子
講談社(2012-02-15)
販売元:Amazon.co.jp
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オススメ!
婚活中の天才弁護士・百瀬太郎は、毎日持ち込まれるやっかいな依頼に悪戦苦闘。―とにかく引き受けて、共に考え、解決の道を探したい。黄色いドアの向こう側、猫いっぱいの事務所で人と猫の幸せを考える日々に、新たな依頼が舞い込んだ。「霊柩車が盗まれたので取り戻してほしい!」すべてのピースがつながった後には、誰にも予想できない結末が待っている。笑いあり涙ありのハートフル・ミステリー。

初読みの作家さんでした。タイトルから面白そうだなと思いまして。
そして面白かったです!
もういろんなことがバラバラに起きているのですが、全てが最後に繋がるんです。もう読んでいて興奮しちゃいました^^
百瀬太郎に結婚相談所の大福亜子、お笑い芸人の田中に木村、不思議な靴磨き屋のおばあさん、霊きゅう車を盗まれた会社社長大河内、ペット不可のマンションに住む女性。あらすじどおりプライベートなことから依頼についてまで色んなことが絡んで大変なのですが、段々話が繋がっていくんですよね。こうも人が絡んでくるかと読んでいて面白かったです。
霊柩車の謎もなるほどなとおもいましたし、百瀬の婚活の行方も良かった。何となく想像はついたけどそれでも良かった。
何だかきゅんきゅんしちゃうんですよね。百瀬の頼りない感じが母性本能をくすぐるのでしょうか^^;こういう感じ好きです私。
続編も手元にあるので読みます。

〈講談社 2012.2〉H24.7.25読了

菓子フェスの庭 上田早夕里5

菓子フェスの庭 (角川春樹事務所 ハルキ文庫)菓子フェスの庭 (角川春樹事務所 ハルキ文庫)
著者:上田 早夕里
角川春樹事務所(2011-12-15)
販売元:Amazon.co.jp
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オススメ!
神戸にあるフランス菓子店<ロワゾ・ドール>に、西富百貨店の武藤という男性が訪れた。西宮ガーデンズで行う「お菓子のフェスティバル」に参加して欲しいという。中堅パティシエの夏織は、その新作、その新作づくりに抜擢され日々奮闘していた。そんな折、密かに想いを寄せていた先輩パティシエの恭也が、東京からひょっこり帰ってきて……。「ラ・パティスリー」の五年後を描いた、とびっきり美味しくて幸福なパティシエ小説、文庫オリジナルで登場。

以前読んだ「ラ・パティスリー」の続編です。5年後の設定です。
今回初めて登場した武藤という甘いものが大嫌いな男性と、前回の主役の森沢夏織の2人の目線で物語が進んで行きます。
まず夏織ですが、新人から中堅になったんですね。一つの大きな仕事を任されるくらいに。25歳くらいでしょうか。以前読んだ作品では若々しくて、若いから結構大胆な物言いをしている時も多々ありましたけど^^;何だか落ち着いた気がします。大人になったんですねぇ。
デパートの企画者の人の意見を一つ一つ真剣に捉え、研究を重ねる部分は5年前の情熱が全く変わっていないことをうかがわせました。そして恭也との再会。ずっと思い続けていたんですね。最後の選択も若さからの選択のような気もしますが、応援したいなとも思いました。
そして武藤の方。最初の印象は悪かったです。頭ごなしに甘いものを批判しているのでなんだこいつは?って思ってました。でも、ちゃんとした理由があったんですね。
それでも夏織の作ったスイーツを食べたことで変わっていく姿は良かったです。ただの仕事という考えではなくて甘いものをちゃんと知ろうと思っていることが分かったので。まあ、夏織への感情もありますけど。
武藤の想いは、きっと夏織以外には気づかれてたと思うんですよね。
最後は自分の感情負かせな気がしなくもなかったですけど、でも彼は頑張ったと思います(微妙に上から目線)
最後の木いちごのタルトを食べた時、私も何だか泣きそうになりました。
やっぱり上田さんの作品好きだー!
返却期限の関係でまだ読んでいない「ラ・パティスリー」のもう一つの続編「ショコラティエの勲章」も読もうと思います。

〈角川春樹事務所 2011.12〉H24.7.9読了

リリエンタールの末裔 上田早夕里5

リリエンタールの末裔 (ハヤカワ文庫JA)リリエンタールの末裔 (ハヤカワ文庫JA)
著者:上田 早夕里
早川書房(2011-12-08)
販売元:Amazon.co.jp
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海洋黙示録『華竜の宮』が大反響! 今もっとも注目されているSF作家による 初の本格SF短篇集『華竜の宮』の世界の片隅で空を飛ぶのを夢見た青年の信念を描いた表題作、18世紀の魔都ロンドンを描く書き下ろし中篇等4作。
「リリエンタールの末裔」高台の村に住む少年チャムは空を飛ぶことに憧れを抱いていた。彼はその夢を捨てきれず、資金を集めるために海上都市で働くことを決意する。
「マグネフィオ」社員旅行中のバスを落石事故が襲い、同期入社の和也と修介はそれぞれに重い後遺症を負った。和也は高次脳機能障害と診断される。修介はさらにひどく寝たきり状態となった。修介の妻であり、ひそかに和也が想いを寄せていた菜月からこん睡状態の修介の内面を視る装置を作りたいと頼まれる。
「ナイト・ブルーの記憶」海洋無人探査機のオペレータ・霧島恭吾の役目は海洋調査をしながら無人機の人工知能にベテランパイロットの判断や行動を学習させること。あるとき、彼の身に異変が起きる。異常に海のものの反応を自分の肌で感じるようになる。
「幻のクロノメーター」18世紀ロンドンにて航海用時計の開発に挑むジョン・ハリソンの元へ、彼の友人の娘であるエリーは住み込みで働くことになった。亡き父から時計の素晴らしさを聞いてきたエリーは自らも時計を作りたいと願うようになる。

「リリエンタールの末裔」が「華竜の宮」と絡んでいるということだったので先に「華竜の宮」を読んだのだけど、読まなくても全然支障がなかったです。舞台背景が分かるというくらいで、これだけ読んでも十分楽しめたなと思いました。
「華竜の宮」を読むときも思いましたが、これほど本格的なSFを私は読んだことがないので、入り込むことが出来るのかなという想いがあったのですが、それほど意気込むことがなくても十分楽しめる作品でした。
「リリエンタールの末裔」チャムが空を飛ぶという熱い想いに胸打たれました。ここまで自分の夢を実現するために遠回りになるかもしれないと思っても情熱を注げるというのは素晴らしいと思います。そして、そんなに命を懸けてもやり遂げたいことがあるというのが羨ましく感じます。チャムは良い人に出会えてよかったですね。とても長い時間がかかりましたけど、そしてこれからチャムに訪れる試練は更に大変なものになるかもしれませんけど、そのまま想いを貫いて行ってほしいなと思いました。
「マグネフィオ」和也、修介、菜月の関係も気になりましたし、内面を視るという部分も気になりました。和也の想いも真剣だったのだけど、2人の間に入ることは例え片方の存在が現代で消えてしまっても変わることがなかったですね。
「ナイト・ブルーの記憶」霧島恭吾という人物について第三者が語っていきます。海の生き物が感じたものを自分が肌で感じてしまうなんて、ちょっと怖いかも。それを「気持ちいい」という霧島は本当に海と結婚したようなものだったんだろうなと思う。
「幻のクロノメーター」この物語が1番長かったです。こちらもジョン・ハリソンと共に過ごした女性が彼について語ります。この方は実在の方なんですね〜。時計職人さんは本当に凄いと思います。あんなに緻密な仕事、おおざっぱな私には不可能です^^;でも、仕事の辛さや面白さをこの物語を読んで感じることが出来ました。そのなかにもSF要素がちゃんと入っていましたね。

〈早川書房 2011.12〉H24.6.23読了

華竜の宮 上田早夕里5

華竜の宮 (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)華竜の宮 (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)
著者:上田 早夕里
早川書房(2010-10-22)
販売元:Amazon.co.jp
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陸地の大半が水没した25世紀、人工都市に住む陸上民の国家連合と遺伝子改変で海に適応した海上民との確執の最中、この星は再度人類に過酷な試練を与える。黙示録的海洋SF巨篇!
ホットプルームの活性化による海底隆起で、多くの陸地が水没した25世紀。未曾有の危機と混乱を乗り越えた人類は、再び繁栄を謳歌していた。陸上民は残された土地と海上都市で高度な情報社会を維持し、海上民は海洋域で〈魚舟〉と呼ばれる生物船を駆り生活する。
陸の国家連合と海上社会との確執が次第に深まる中、日本政府の外交官・青澄誠司は、アジア海域での政府と海上民との対立を解消すべく、海上民の女性長(オサ)・ツキソメと会談する。両者はお互いの立場を理解し合うが、政府官僚同士の諍いや各国家連合の思惑が、障壁となってふたりの前に立ち塞がる。
同じ頃、IERA〈国際環境研究連合〉はこの星が再度人類に与える過酷な試練の予兆を掴み、極秘計画を発案した――。
最新の地球惑星科学をベースに、地球と人類の運命を真正面から描く、黙示録的海洋SF巨篇。

以前上田さんの作品を読んで面白いと思ったので他の作品も読んでみようと思い、手に取りました。以前装丁を見て気になっていた作品だったのでこの本を。
以前読んだのは恋愛?ものだったのですが、上田さんはSF作品が多いようだったので、きっとこの作品を読まなければ先へ進まないと思ったのもあります。
いやー・・・長かったですね。600ページで2段組!もう、くじけそうになりましたよ…。もうちょっと時間をかけて読みたかったのだけど、いかんせん積読本が多くて…そこは自分が悪いのだけど。
始めは時代背景が全く知らない状態で読んでいたのでそこを理解するのに時間がかかりました。分かりにくくはないのだけど、難しい!もう言葉も難しいし時代背景も難しい!でも、面白くて止まらなかったです。
舞台は25世紀、環境破壊が続き、多くの陸地が水没している世界です。
幾多の人類の危機を乗り越え、陸上民、海上民というかたちで問題がありつつも共存し、それを改善しようと奔走している所へ新たな問題が。
政治的問題だったり上層部のイザコザだったり、現代でも物凄く渦巻いている事柄があって思うようにいかなくてもどかしい部分とか、下っ端と言われている地位の人間がまさに命を懸けて陸上民のため、海上民のため、そして生きるすべてのもののため闘う姿が胸を熱くしました。
SFだから今の世の中には存在しない何かが問題解決!っていう簡単なものはなくて地道にコツコツ泥まみれになって汗まみれになって(若干比喩が入ってますが)言葉で解決していこうとする姿が本当に素敵でした。
上層部から見れば生意気で、小賢しくてうざったくて熱すぎて真面目すぎて扱いにくい存在なのかもしれないけど、こういう人が身近な人たちを救うんだろうなと感じました。
本当はこういう人が上に行けばいいんだろうけど、上じゃないから良いのかなと思ったり。難しいですね。
青澄と言う人間は素晴らしいですね。それは、尊敬する目標とする人物がいたからかもしれないけど。でも、言い方は悪いけど、しょうがないこともある。かたくなになりすぎて失敗してしまうこともある。そこが変われば本当に怖いものなしになると思うのだけど。って、70歳になった晩年の青澄はそこも超越しちゃっているように感じましたが。
ツキソメとの交流も良かった。彼だからできたことなのだと思います。
もしかしたらこういう世界が訪れるかもしれない近未来。一つの形として面白く読みました。上田さんのSFを読み切れて満足!他のSF作品も読むぞ〜
そしてこの世界について書かれている「魚舟・獣舟」も前後してしまったけど読んでみたいと思います。

〈早川書房 2010.10〉H24.6.17読了

よろず占い処 陰陽屋の恋のろい 天野頌子4

(P[あ]4−3)よろず占い処 陰陽屋の恋のろい (ポプラ文庫ピュアフル)(P[あ]4−3)よろず占い処 陰陽屋の恋のろい (ポプラ文庫ピュアフル)
著者:天野 頌子
ポプラ社(2012-03-06)
販売元:Amazon.co.jp
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王子稲荷のふもとの商店街、ホストあがりのイケメン毒舌陰陽師が営む占いの店「陰陽屋」は今日も細々営業中。呪詛や晴れ乞い、離婚の調停、素人手相占い指導まで、よろず占い処に依頼人の訪問は絶えず。瞬太の恋の行方、祥明対いわくつきの母との攻防戦も気になる、大好評シリーズ第三巻。
「ガールズ・ウォーズ 夏の陣」ある日かけこんできたのは、アルバイトの妖狐高校生瞬太のクラスメイト。文化祭の演劇でのヒロイン役を狙って争う女子二人からの依頼は、不穏な雰囲気で…。
「晴れ乞いは喉ごしさやわか」小学生の男の子が祖父がやっているお店が、天候が悪いためにビールが売れないため困っているから晴れにしてほしいと陰陽屋へやってくる。一方瞬太は祥明の祖父に頼まれて書物の整理に行くことに。
「呪いのマンションの化けギツネ」祥明の幼馴染の槙原秀行が妹の倫子を連れてやってきた。倫子は結婚をしたばかりなのだが離婚したいと相談してきたのだ。
「片思い男子占い店」江本がまた運命の人に出会ったらしい。教育実習生の香取先生のようだ。それがきっかけで学校祭で新聞同好会は占い店を出店することになった。

陰陽屋第3弾です。瞬太が相変わらず可愛いです。祥明は相変わらずお金にうるさくて薄情ものです。←
今回も色々騒動に巻き込まれます。瞬太は本当に素直で一生懸命で可愛いですよね。
祥明のおじいさんおばあさんにもすっかり気に入られちゃって。本当の孫みたいです。
最初の章の女性の闘いと言うのはオソロシイですねぇ・・・できれば関わりたくない感じ、分かります。そしてなんとなく予想通りの展開で^m^面白かったです。
そして秀行の妹の件ですが、一応解決したということで良いんでしょうか。何となくはっきりした答えが出ていなかったような・・・でもまあ臭いってずっと続くとイライラしますよね。うん。
それにしても祥明のお母さんは相変わらずですね。引きますわ・・・
そして諸々ばれてしまった。瞬太。キツネだということがばれたか!とひたすら心配していたけど、よく考えたら先生や三井が気にしているように、神社で拾われたっていうところの方がみんな驚くし気を遣うところですよね。私も読んでて気づきましたが^^;
三井と瞬太はとてもかわいいですし、いきなり両想いとはいかなくても友達から徐々に発展していく気がします。正体を知っても、嫌いにはならないと思います^^
瞬太の親戚?らしき人も登場してこれからも気になる展開ですね。
続編もきっと出ると思うので楽しみです。

〈ポプラ社 2012.3〉H24,6.8読了

時省記 平時忠卿検非違帖 荒井通子5

時省記 平時忠卿検非違帖時省記 平時忠卿検非違帖
著者:荒井 通子
文芸社(2011-07-01)
販売元:Amazon.co.jp
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オススメ!
『平家物語』で「平家にあらずんば人にあらず」との言葉を放ったとされる人物、平時忠。検非違使として、都の治安警護を任されていた彼が、市中で起こる怪奇な事件に挑む姿を描く、時代ミステリー。抜群の推理力と身分にこだわらぬ行動力で、難事件の真相を追究する時忠は、従来のイメージを一変。歴史小説の重厚さと、推理小説のエンタテイメント性を兼ねそろえた意欲作。
「一 足」五条西洞院で女性の足が発見された。一体誰の足なのか…。その日、3名の女性の行方が分からなくなっていた。
「二 鵺」竹王という少年が何者かに襲われ、重傷を負った。竹王に話を聞くと襲ってきたのは人ではなく、物の怪だったという。
「三 宝珠」清盛が大切にしていた経文が何者かに盗まれた。検非違使別当であり義弟の時忠に経文の行方を探してほしいと頼む。
「四 憑坐」塗師の男が何者かに拉致された。彼は病気で床に臥せっており、妻は顔に大きな傷があり、女や技術が理由で連れ去られたわけではないようだった。
「五 禍矢」4人の男が次々と矢によって殺される事件が起きる。それぞれの被害者の共通点も見当たらない。一体誰が何の目的で人を殺すのか。

ようやく読めましたー!!
ずっとずっと読みたかったんです!待っていたのです〜。
でも、私が利用している図書館ではどこも持っていなくて、買おうかなとも思いましたけど買ったら読まないだろうなとも思いまして^^;
相互貸借で6ヶ月以上待って他の利用者に便乗してようやく道内の他の図書館から借りて読む事が出来ました〜。
ずっと読みたいと思っていましたが、大河ドラマを見ている今、読めて良かったと思います。何となく分かる部分もありました。
時代小説なので言葉が難しかったり、時忠もいろんな役職を兼任していていろんな名前で呼ばれていて、え?これも時忠の事?これも?あれ?違う?なんて何度も想いながら読みました。難しい言葉もたくさん出てきますがちゃんと解説もついているのでありがたかったです。
物語自体はフィクションですが、時忠の位の位置づけは史実に基づいているので、時忠がいかに凄い人物だったのかを改めて知ることが出来ました。検非違使に右衛門督、大理卿、後に従三位権中納言。もうよく分かりません^^;でもよく小説の中で別当と呼ばれていたのですが、それが検非違使の中で1番偉い位なんだということは分かりました。長官みたいなものみたいです。
にしても平時忠が主人公と言う物凄くマニアックな人選を決めた著者さんに賛辞を贈りたいです。本当に面白かった。
内容としては都で起きた事件についてを調べ、真相を暴く話。検非違使少尉の山本俊清と共に事件に関わっていきます。多分凄い人だと思うのですが、結構破天荒で周りの手を焼かせている感じ^^なかなか面白い人物です。それでもちゃんと真相を暴いていきます。解決のための策が本当に素晴らしい!ニヤリとしてしまうところもあったりして読んでいて飽きさせません。
特に好きだったのは「四 憑坐」の塗師を救った方法。鳥肌が立ちました。最後に奥さんに言った言葉に時忠の人柄の良さがうかがえました。
そして実在の人物ですから、もちろん、平清盛も時子も滋子も登場します。
病により出家した直後くらいの頃ですね。清盛が50歳くらいだと思います。時子も尼となってます。実際はどうかわかりませんが、時忠はこの世で唯一怖いものはお姉さんだったようです。清盛の事は大変尊敬していますが、それは功績ではなく、時子と一緒になり、ずっと一緒に暮らしている事に対して尊敬してると書いているのが面白かったです。
読んでいて思ったのは、読めば読むほど剛君が平時忠を演じているのは適役だったんだなということ。まだドラマではそこまで活躍していないですが、雰囲気があっているんですよね。小説の中で良く出てきた表現として、皮肉屋で唇の片方だけを吊り上げる笑みと書かれていてもう、まんまでした。
何だか大河のお陰で平家について詳しくなってきました。いろんな意味で私はすっかり平家派です^m^
特に大河を見ていて時忠が好きな人が読むと、なおさら面白く読めると思います。
物語の最後は平時忠の有名な言葉で締めくくられていました。
『平家にあらずんば人に非ず』

〈文芸社 2011.7〉H24.6.2読了

ラ・パティスリー 上田早夕里5

ラ・パティスリーラ・パティスリー
著者:上田 早夕里
角川春樹事務所(2005-11)
販売元:Amazon.co.jp
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森沢夏織は、神戸にあるフランス菓子店“ロワゾ・ドール”の新米洋菓子職人。ある日の早朝、誰もいないはずの厨房で、飴細工作りに熱中している、背の高い見知らぬ男性を見つけた。男は市川恭也と名乗り、この店のシェフだと言い張ったが、記憶を失くしていた。夏織は店で働くことになった恭也に次第に惹かれていくが…。洋菓子店の裏舞台とそこに集う、恋人、夫婦、親子の切なくも愛しい人間模様を描く、パティシエ小説。

初読み作家さんです。この本を手に取ったのにはきっかけがありまして。
最近?ちょっと前?に文庫化されたのですが表紙の絵を手がけられたのが中村佑介さんだったんです。それがきっかけです。でも私が勤める図書館には文庫はなく^^;結局単行本で読みました。←
主人公は新米パティシエの夏織。まだ厨房にも立てない状況でいきなり現れた市川の存在はいろんな意味で大きかったんだろうなと思います。
技術面でも感情の面でも。
夏織はとっても熱血な子で、人の事情にも関係なく自分の想っていることをバンバン言ってしまいます。おいおい言いすぎだぞ…とも思いますが、今こんなにはっきりと言う子は珍しいだろうなぁと思い、私はとても好感が持てました。仕事に対しても一生懸命で努力家で、自分の想いをちゃんと伝える良い子でした。
そして市川恭也という人物は何者なのか。それが気になって気になって読み始めたらあっという間でした。
きっと何かしらの重たい過去があるんだろうなーとは思ったのですが、やはり。
それでもちゃんとその事実を受け止めている市川も夏織も凄いなと思いました。
出てくるケーキもとても美味しそう。言葉だけでもひしひしと伝わってきます。
私は誕生日がお盆な上、当日はお寺へ行かなければならないので(私はほとんど仕事なので行かないけど)お祝いをすることがなくて。なのでせめてケーキは好きなだけ食べたい!と思い、ここ数年は好きなケーキ屋さんのケーキを好きなだけ買う(お金はもちろん親持ち)ということをしてます。多少は自重しますが(多分)
まだ誕生日までは時間があるのに、そんな感じでがばっとケーキを食べたい衝動に駆られています。ケーキ食べたい!
でも、私の好きなケーキ屋さんは何だか有名になっちゃって規模が大きくなっちゃって行きにくくなっちゃったんですよね。だからケーキ屋さんを変えようかなぁなんて悲しい事も考えてます…。だから、「ロワゾ・ドール」はこのまま、地域の人に愛されるケーキ屋さんでい続けてほしいななんて思いました。
続編も読むのが楽しみ。
そしてSF作家さんでいらっしゃるようなので、SFは私はあまり読まないのですが読んでみたいなと思いました。

〈角川春樹事務所 2005.11〉H24.5.31読了

恋愛検定 桂望実5

恋愛検定恋愛検定
著者:桂望実
祥伝社(2011-08-31)
販売元:Amazon.co.jp
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「辻恵理子 4級受験」
32歳。OL辻恵理子のもとに、突如「恋愛の神様」が現われ、「恋愛検定」受検を命じられる。恵理子はこと恋愛のかけひきにおいては自信満々、しかし最低ランクの「四級受検と言われたことに衝撃を受ける。
「堀田慎吾 3級受験」
堀田信吾36歳。仕事に情熱を注がず定時で帰ってやりたいことをやれれば良いという考えを持つ。盲腸の手術でお世話になった看護師安田千里と再会する。
「香川紗代 2級受験」
紗代は27歳。駅ビル内のバスタイム関連グッズ店店長。紗代には気になっている男性がいた。持ち前の明るさで2人で飲みに行く誘いをしたのだが、一緒にいるときに彼がする話は元カノの話だった。
「大野尚 準1級受験」
20代メーカー勤務。友人の結婚式の幹事として新郎の友人2人と新婦の友人2人で会うことになった。新婦側の友人である前田友梨がやたらと自分に絡んでくることに気付いた。
「森本瑠衣 1級受験」
母親と仲が良い瑠衣は良く2人で旅行に行く。そこで出会った倉田と言う男がやたらと母親と絡んでいる。自宅にご飯を食べにまで来るし、彼は自分に気があるのだろうか。
「沢田ゆかり マイスター受験」
34歳のOL。かつての過去の経験により自分はもう恋愛することはないと思っている。しかし取引相手の新垣の事が少し気になりだしている自分に気づく。

良くお邪魔するブログ様のところで何件かこの作品を拝見し、気になっていました。
初読み作家さんです。お名前は以前から拝見しておりました。
図書館で予約したら結構予約が入っていて時間がかかりました。しかも来月ドラマ化されるんですね。いいタイミングでした。
恋愛の神様のキャラクターがなかなか面白かったです。死神は他の作品で登場したことはありましたが、神様の登場は初めてだったかも^^こういうフレンドリーな神様もアリですね。
私は恋愛に関してはよく分かりません。恋愛経験も少ないし出会いもないし。でも、作中で書かれていた「待っているだけでは出会いはない。自分から動かなければ」っていう部分は当たり前ですけどそうだよなって思いました^^;
合コンは数回行ったことがありますが私はこういう集まりで来る男性とはとことん合わないみたいでもう行きたくないなぁ…と正直思ってます。だって平気で彼氏いない歴何年?なんて聞いて来るんですよ。なんで見ず知らずのあなたに言わなきゃならない?ってイラ立ちました。それがダメなのか^^;
章が進むことに級が上がっていくのですが確かに恋愛に関して徐々にレベルが上がっている気がして面白かったです。他人事のように読んでいる分には良かったです。
恋愛検定HPで恋愛検定が実際にありました。私は3級に挑戦。そして不合格^^;そうでしょうそうでしょう。
「辻恵理子 4級受験」この人は救いようがない気がする…。近くにいたら絶対に近づかないタイプですね。仕事はできるんだと思いますけど、あそこまで自分に自信を持てるのはある意味才能ですね。中学生の妹さんの意見の方がよっぽど的を得ていました。
「堀田信吾 3級受験」この人も救いようがないですよ…。まず自分の年齢、体躯、性格等をそっちのけで相手に求めすぎですよ。まず年齢は20代って決めてるのが気に食わない。みんな同じように年を取るのです。前の職場でいましたよ。50代で20代の人と結婚したいと言っていた上司。しかも当時25歳の私に私よりも若い人が良いって言ったんですよ。正直父親と年齢が変わらない人が真顔でそんなこと言ったら引きますよね…。出会って結果20代ってんなら良いんですよ。最初からその年齢しか求めてないというのが怖いです。それを思い出しました。
「香川紗代 2級受験」積極的ですねー。羨ましい。私には絶対できません。でも、私も友人に誘われた合コンで元カノ…っていうか学生時代から気になっている女性がいて告白すべきかどうしようかって真剣に相談されたことがある。こんな恋愛経験の薄い私に。紗代が最後に彼に言った言葉が素直で好きです。2人がうまくいくといいな。
「大野尚 準1級受験」こういう人今結構いそうですねー。相手が好きだと決定的なことがないと告白しないっていう人。何だか上から目線でイヤだなー。いろいろツッコミどころ満載で、それに自分が気づいていないっていうのが惜しいですよね。それに気付ければとてもいい人だと思うんですけど。この人も最後の素直なメールが良かったです。
「森本瑠衣 1級受験」正直どうしてこの人が1級なんだろうって思っちゃった。2級の人より下では?なんて。自信はありませんが。だってこの人色々妄想はしているけど行動しないんだもの。あまり好きな感じではなかったな。
「沢田ゆかり マイスター受験」どんな人にだって、恋愛を何度もする権利があると思います。過去が過去なだけに仕方ない部分はあると思いますが魅力的な女性だと思いましたし、幸せになってほしいなと読んでいて思いました。この人が1番好きだったかも。でも、新垣は私は嫌いなタイプだったんだよなー^^;当人たちの相性が良くて幸せなら良いです。はい。

〈祥伝社 2011.8〉H24.5.13読了

異性 角田光代 穂村弘4

異性異性
著者:角田 光代
河出書房新社(2012-04-10)
販売元:Amazon.co.jp
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好きだから許せる? 好きだけど許せない? 男と女は互いにひかれあいながら、どうしてわかりあえないのか。カクちゃん&ほむほむが、男と女についてとことん考えた、恋愛考察エッセイ。
内面か外見か
運命の分かれ目 女は変化をおそれ、男は固定をおそれる?
「好きな人」「まあまあ」「眼中にない人」
もてる人には“スペース”がある
別れた人には不幸になってほしいか
「おれがいないとだめな女」「おれなんかにはもったいない女」…etc.

恋愛考察エッセイなんですね。
私はもう男性目線だろうが女性目線だろうが恋愛に関してはよく分かりません…。
ふんふんと読んでましたが、そういうもんなの?そう考えるの?っていう感じで共感どころじゃなかったです。読ませがいのない読者です。すみません…
恋愛は出来ないならしなくてもいいし、結婚も別に出来ないならしなくていいかなぁと思うし…良いのかな、コレ^^;別な問題が生じているような気がしなくもないが。
分かると思ったのは女性は変化を恐れる。かなぁ。ちょっとわかるかも。
あとフタマタをかけている男性が片方に別れを切り出すときの言葉。「お前は一人でも生きていける。でもあいつは俺がいないとダメなんだよ」っていうのは良く聞きますね。実際に身の回りで起きたわけではないけどテレビとか漫画でこのセリフを聞いた事があります。(ぱっと思い浮かぶのは「阪急電車」と「きみはペット」)
私も穂村さんの意見と同じだな。その台詞を言う男の人はただ好きな人が出来たって言いたくないから遠まわしに言ってるだけだと思う。別れたいってことを。最後まで上から目線で偉そうだなと思うなー私は。あぁ…交際って難しいね。
読んでも読んでも私には分からなかった。恋愛って難しい。
多分、恋愛で自分が傷つきたくないからだと思う。逃げてるんだ。きっと。
まあ、出会いがないっていうのもありますが。でも出会いの場へ赴こうと思えば赴けるからやっぱり逃げてるんだろうな。
あ、でも角田さんの意見で異議あり!だったところが一つ。
男性で「芸能人の○○が好き」って言っている人は意外と恋人のタイプのキャパは広いが女性で「芸能人の○○が好き」と言っている人は狭いと。
私、前の職場の女の人で彼氏の友達を紹介しますって言われたことがあり。それはありがたいよろしくお願いしますと言ったのだがその直後「あ、でも苗坊さんは面食いですもんね。だからダメだ」って言われたことがあります。
・・・は?
私はその人に好きなタイプを一切言ったことはありません。付き合った人の事を言ったことも一切ありません。ただ、
「だって、ジャニーズ好きじゃないですか」だって。
ジャニーズ好きな人=面食い。って思っている人、結構いるんですよね。その先入観が腹が立ちます。そしてジャニーズが好きなんじゃないから。V6が好きなの!(←ここ重要)
ジャニーズ以外でも…っていうかジャニーズよりもかっこいい俳優さんはいっぱいいるのに(言い方が微妙か?)どうしてジャニーズというくくりの中にいる人が好きな人だけ面食い扱いされにゃならんのだ!私は面食いじゃないぞ!
だいたい、V6が好きだけど別に結婚したいわけでも、付き合いたいわけでもないんだから。(あ、でもまーかヒロシなら結婚したいけど←)ただ応援してたいの!好きは好きだけどその線引きはちゃんとできてますから。
自分がそういうイケメンと並んで釣り合わない事も分かってます。面食いなんておこがましいにもほどがあるくらい分かってるんだから。
何だか自分の顔そっちのけで面食いだって思われてるみたいでそれも嫌なんだよな…自分の顔見てみろよって思われるのがヤダ。分かってるのに…という事でその意見だけは認めませぬ。
それ以外はいろんな恋愛論を知ることが出来て面白かったです。

〈河出書房新社 2012.4〉H24.5.9読了

恋都の狐さん 北夏輝4

恋都の狐さん恋都の狐さん
著者:北 夏輝
講談社(2012-02-16)
販売元:Amazon.co.jp
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豆を手にすれば恋愛成就の噂がある、東大寺二月堂での節分の豆まき。奈良の女子大に通う「私」は、“20年間彼氏なし”生活からの脱却を願って、その豆まきに参加した。大混乱のなか、豆や鈴を手にするが、鈴を落としてしまう。拾ったのは、狐のお面を被った着流し姿の奇妙な青年。それが「狐さん」との生涯忘れえない、出逢いだった―。第46回メフィスト賞受賞作。

メフィスト賞受賞作って読むのは初めてな気がします。
場所が奈良で狐さんのしゃべり方が雰囲気的にマキメさんとかモリミーさんをちらりと思いだしました。
主人公は20年彼氏のいない生真面目な女の子の「私」
この子、本当にとってもいい子。授業も真面目にこなすし、困った人がいたら助けるし人のことをちゃんと信じるし、約束は必ず守るし。
私が男だったらこういう子を選びますよ。はい。
でも、この子がこのまま彼氏が出来ないんじゃないかと心配になるのは分かります。中高大女子高っていう人、友達でもいましたけど出会いのない人は本当にないですよね。この子の妹みたいに上手く見つける人もいるけどそういう人ばかりじゃないですよ。
「私」がとってもいい子だから、狐さんも揚羽さんも信用しているのだと思うし、飯田さんも何かにつけてかまってくれるのだと思う。
始めは狐さんは何者なんだろうと思ったのですが、終盤にいろいろ分かって何とも物悲しくなりました。
でも、それを乗り越えて良い感じに展開していくのかと思いきや…あれ?っていう結末。
狐さんだって意識してるのにそういう展開になっちゃうの?
気持ちは分かるけど、そこは頑張っても良かったんじゃ?若干独りよがりな答えなんじゃないのかなぁとちょっと物悲しい終わりでした。
それでもお祭りの良さも分かったし、人と人との関わりってやっぱりいいなって思ったし、素敵な作品でした。

<講談社 2012.2>H24.2.29読了

完盗オンサイト 玖村まゆみ5

完盗オンサイト完盗オンサイト
著者:玖村 まゆみ
講談社(2011-08-09)
販売元:Amazon.co.jp
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報酬は1億円。皇居へ侵入し、徳川家光が愛でたという樹齢550年の名盆栽「三代将軍」を盗み出せ。前代未聞の依頼を受けたフリークライマー水沢浹は、どうする?どうなる?不気味な依頼者、別れた恋人、人格崩壊しつつある第3の男も加わって、空前の犯罪計画は、誰もが予測不能の展開に。最後に浹が繰り出す、掟破りの奇策とは?第57回江戸川乱歩賞受賞作。

先日読んだ「よろずのことに気をつけよ」と江戸川乱歩賞をW受賞した作品です。女性2人のダブル受賞は初めてだったそうですね。
簡単に言うと、皇居に行って盆栽を盗む話です^^;簡単すぎるか。
でも、その計画に行きつくまでにはいろんな人間関係が渦巻きます。浹の元カノの伊藤葉月や岩代や斑鳩や瀬尾、そして肇に環。それぞれがそれぞれの事情を抱えている。
展開がどうなっていくのか気になってハラハラドキドキ。一気読みでした。
浹は盆栽を盗むことに成功するのか、そのあとどうなるのか。いろいろ気になるところ満載でした。
斑鳩と浹のかかわりを読んでいくうちに私も斑鳩の可愛さにキュンキュンしてきました^^;
最後に浹がしたことは驚きましたけど、斑鳩にとっては良かったんですよね、きっと。
それにしても、瀬尾のことは状況も病気についても最後まであいまいで、どうせならちゃんと知りたかったなと思います。斑鳩のお母さんのことも。
それでも全体的にとても面白かったです。気になる作家さんがまた増えました。

〈講談社 2011.8〉H23.12.14読了

さざなみの国 勝山海百合4

さざなみの国さざなみの国
著者:勝山 海百合
新潮社(2011-11)
販売元:Amazon.co.jp
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このままでは愛する村が滅亡する。未来を悟ったとき、少年さざなみは旅立った。一匹の猫と共に…執拗に続く謎の襲撃、馬を愛する王女・甘橘との遭遇、剣の使い手の美少女・桑折との奇縁。やがて巷に死病が流行した時、さざなみの身体に潜む不思議な力が、人びとの運命を一変させていく。古代中国を舞台に、癒しの極致を描く志怪ファンタジー。第23回日本ファンタジーノベル大賞大賞受賞作。

ネタバレありです

日本ファンタジーノベル大賞受賞作。この賞の受賞作は相性が良いので今回も楽しみに読みました。帯を読んで、あらすじを読んで、主人公のさざなみが故郷を救うために旅立ち、また戻ってくるのかなと思ったんですけど、ちょっと想像していたのとは違いました。
この世界観は本当に素晴らしくて本当に存在する世界のようです。
さざなみという少年もとても頭のいい子で、自分のことよりも人のことを考える本当にしっかりした子でした。
だからきっとこの子は世界を変えるんだろう。だって不思議な力が人の運命を変えるんでしょ。って思っていたのだけど…。
冒頭も過程も本当に面白くて読む手が止まらなくて、でもファンタジーだからちゃんと読まないと途中で分からなくなるからしっかり読み進めて…いったのだけど。
さざなみの展開がちょっといきなりプツッと切れてしまったと言いますか…。えぇ!?っていう展開にちょっと驚いてしまって…。
ある意味幸せな展開なのだけど、私はただただ悲しかった。桑折が本当にかわいそう。
結局あの子はあの人の子供だという事・・・?さざなみの血が全く繋がっていない子供を育てるなんてなぜそんな仕打ちを?としか思えない。
さざなみは、それで良かったの?そう思わずにはいられない。
面白くてずーっと読んでいたのだけど、最後はちょっと悲しかったです。

〈新潮社 2011.11〉H23.12.13読了

よろずのことに気をつけよ 川瀬七緒4

よろずのことに気をつけよよろずのことに気をつけよ
著者:川瀬 七緒
講談社(2011-08-09)
販売元:Amazon.co.jp
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呪いで人が殺せるか。変死体のそばで見つかった「呪術符」を手がかりに、呪術の研究を専門にする文化人類学者・仲澤大輔が殺人事件の真相に迫る、長編ミステリー第57回江戸川乱歩賞受賞作。

最近何かの受賞作ばかり読んでいる気がします。新鋭の作家さん。バラエティに富んでいてとても面白いです^^
今回のテーマは呪術・・・なんでしょうか。文化人類学者・仲澤大輔の元へ突然若い女性が飛び込んでくる。その彼女、砂倉真由は1か月前に祖父が何者かに殺された。さらにその殺され方が尋常ではなく呪いか何かを受けたような惨殺死体となっていた。2人が住んでいた家の庭におそらく5〜60年前に作られたであろう呪いの呪術符が見つかる。そこから仲澤と真由が警察とは別に独自のルートで真実を暴いていきます。
面白かったです。いろんな古くからの伝統的なものが出てくるし2人が現地へ赴くことで様々なことが分かってくる。四国や東北やその他もろもろ。2人がいいコンビなんです。相性が^^言葉の掛け合いが面白かったです。
ラストがここで終わるのかと思いましたが、それでも過程は素晴らしかった。
ちょっとグロテスクで怖い部分もありましたがよかったです。
また新刊が出たら読んじゃうと思います。

〈講談社 2011.8〉H23.12.3読了

イギリス海岸 イーハトーヴ短篇集 木村紅美5

イギリス海岸―イーハトーヴ短篇集 (ダ・ヴィンチブックス)イギリス海岸―イーハトーヴ短篇集 (ダ・ヴィンチブックス)
著者:木村 紅美
メディアファクトリー(2008-01)
販売元:Amazon.co.jp
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オススメ!
ダ・ヴィンチ読者支持率No.1小説「福田パン」ほか、宮沢賢治、イギリス海岸、光原社の中庭、ホームスパン、北上川、小岩井農場のソフトクリーム、双子のサイロ、じゃじゃ麺、遠野の風、雪の浄土ヶ浜…イーハトーヴをめぐる六つの物語。

よくお邪魔させていただく本ブログのお友達さまの記事で発見しました。
双子の翠と梢と、2人にかかわる人たちの物語です。
宮沢賢治にまつわる場所がたくさん登場します。
私が初めて賢治のことを知ったのは小学校5年生の時に国語で習った「雪渡り」
その時ちょうど賢治が生誕100年で書店で特集されているところも多く、何作か読んだのが最初でした。
その頃は賢治の話はなかなか難しかったのだけど、なぜか好きだったんですよね。
大学の時は賢治の物語の授業があってとっていたし。
2年前には念願の岩手にも行きました。賢治を巡る旅もしました。
だからかこの作品は翠と梢の物語なのだけど、賢治のかかわる場所がたくさん登場して、また私が行ったことがあるところもたくさん出てきたりしてとてもうれしく読みました。
物語は大きな展開はなく、2人の成長物語のようです。
2人は親と高校1年生の時に埼玉から岩手に引っ越してきて、翠はずっと地元で暮らしていて梢は東京へ出ていきます。
それぞれ彼氏が出来たり友達が出来たり、小さな変化が読んでいて心地よかったです。
私もイギリス海岸に行きました。でも、本当に想像していた姿とは違っていて^^;
水かさが増していてちょっと残念だったのだけど。
光原社も行きました^^たぶん中庭も行きました。でも、やっぱり夜じゃなかったな。材木町も行きました。
自分が旅行したところが舞台っていうのが何だかうれしかったです。
この本に出会えてよかったです。

〈メディアファクトリー 2008.1〉H23.11.19読了

よろず占い処 陰陽屋あやうし 天野頌子4

陰陽屋あやうし (ポプラ文庫ピュアフル)陰陽屋あやうし (ポプラ文庫ピュアフル)
著者:天野頌子
ポプラ社(2011-07-05)
販売元:Amazon.co.jp
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第一話 秘密の沢崎家
駿太が高校生となり、担任となった只野が陰陽屋へやってきた。駿太があまりにも授業中に寝ているため、バイトをしているせいだと感じバイトを辞めろと言って来た。
正体をばらさないかわりにバイトをしている駿太はどうにかしてバイトを続けられるように理由を考える。
第二話 占いにはご用心
細川季実子という女性が店にやってきた。彼女は祥明がホストをしていた時の常連だった。彼女は祥明が占い、予想した年齢に結婚が出来なかったため、結婚してくれと言って来たらしい。
駿太は最近今西円香という女性に良く話しかけられていて、どういう意図なのか分からず困っていた。
第三話 ボディガード
最近、三井が誰かにつけられている気がするという。駿太は三井と一緒にいるようにした。
第四話 ゴーストバスターズ
三井が駿太のことをキツネではないかと疑い始めた。駿太は祖母から、かつて同じアパートにキツネが住んでいたことを明かす。

よろず占い処 陰陽屋へようこその続編です。駿太も高校生になりました。
中学生の時はみんなが容認していた駿太だけど、高校生になったらまた問題が出てくるだろうなと前作を読んでいて思ったんです。やっぱり問題が勃発しましたね。只野先生はまじめだけどいい先生だと思う。やっぱり正論は只野先生だと思うし^^;でも、駿太のことを理解している人がたくさんいて、ちゃんと只野先生も理解してくれたようでよかったです。やっぱり駿太は、みんなから愛されているんだなぁ。
細川さんもとても素敵な女性だと思いました。そうか・・・3Kか・・・^^;でも、今はそこまで考えなくてもいいと思うけどね〜。どうなんでしょうか。そして円香さんのもくろみは私は結構早くに気づきました^^;だから駿太を始め取り巻きが勘違いしているのを読むのは面白かったです。
最後に登場したキツネは駿太とつながりがあるのでしょうか。結局分からないままですね。また続編が出るのでしょうか。駿太は本当にかわいいのでまた会いたい気もします。

<ポプラ社 2011.7>H23.10.11読了

よろず占い処 陰陽屋へようこそ 天野頌子5

よろず占い処 陰陽屋へようこそ (ポプラ文庫ピュアフル)よろず占い処 陰陽屋へようこそ (ポプラ文庫ピュアフル)
著者:天野 頌子
ポプラ社(2011-01)
販売元:Amazon.co.jp
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母親にひっぱられて、中学生の沢崎瞬太が訪れたのは、王子稲荷ふもとの商店街に開店したあやしい占いの店「陰陽屋」。店主はホストあがりのイケメンにせ陰陽師。アルバイトでやとわれた瞬太は、じつはキツネの耳と尻尾を持つ拾われ妖狐。妙なとりあわせのへっぽこコンビがお客さまのお悩み解決に東奔西走。店をとりまく人情に、癒やされるほのぼのミステリ。単行本未収録の番外編「大きな桜の木の下で」収録。
「第一話 陰陽屋はじめました」
学校からの帰り道、帰路についていた沢崎駿太と母親は陰陽屋という店に入る。そこには安倍祥明という名前からして胡散臭いイケメンの自称陰陽師がいた。
「第二話 狐憑き疑惑」
由実香という小さな女の子が陰陽屋へやってくる。その子は親が狐に憑かれているから退治してほしいと言う。しかし、内容はどう聞いてもDVのようだった。
「第三話 失せ物探し」
祥明の幼馴染という槙原秀行が綺麗な女性を連れて現れた。その女性宮内夏央は祖母の遺書を見つけてほしいと依頼してきた。
「第四話 家出人探し」
夏央の叔母律子が陰陽屋へやってきた。16年前に家出した娘杏子を探してほしいのだと言う。
「キツネ取材日記」
委員長こと高坂史尋の駿太取材日記。
「大きな桜の木の下で」
駿太が槙原から祥明の幼少期を聞き出す。

も、萌え〜!!なんて可愛らしい作品なんだ!
本屋さんで可愛らしい表紙の絵を見て、図書館でないかと検索したら勤め先の図書館にあったので借りてみました。本屋で見たなら買えって話ですけど^^;
作家さんも初読みで、内容も知らずに読んだのですがとっても可愛らしいお話でした。
とにかく瞬太がとっても可愛いのです。自分は捨て子だとはっきり言っちゃう子だけど、親をちゃんと尊敬していて家族みんなとっても仲良し。第一話ではこの家族は大丈夫なのかしら・・・と思っていたのだけど、それ以降はいい方向へ進んだようでほっと一安心。やっぱり祟りだったのかしら^m^人の気持ちの持ちようなんですよね。
お店は陰陽屋なので、探偵ではないんですよね。失せ物探しや家出人を探すのですが探偵のような捜査ではないんです。そのちょっとほわっとした調査もまたギスギスしないでこの作品に合っている気がしました。
何よりも萌えだったのは高坂くんの瞬太日記。
瞬太の正体、よくばれないなぁと思っていたのだけど、バレバレだったんですね^^;
駿太はみんなに愛されているんだなぁというエピソードが多すぎて萌えるし胸キュンだしで癒されました。
でも、高校生になったらどうなるのでしょう。
そして瞬太の正体というか出生についてはまだ謎なので続編に書かれていることを期待します。もう続編が手元にあるので^^

〈ポプラ社 2011.1〉H23.10.2読了
自己紹介
苗坊と申します。
読書とV6を愛してやまない道産子です。47都道府県を旅行して制覇するのが人生の夢。過去記事にもコメント大歓迎です。よろしくお願いいたします。
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