苗坊の徒然日記

読書とV6をこよなく愛する苗坊が気ままに書いてます。 お気軽にどうぞ。

男性作家(ま・や・ら・わ行)

ビブリア古書堂の事件手帖 扉子と虚ろな夢 三上延5



物語は母から娘へ――。ビブリア古書堂の事件手帖、新シリーズ第3弾!
春の霧雨が音もなく降り注ぐ北鎌倉。古書に纏わる特別な相談を請け負うビブリアに、新たな依頼人の姿があった。
ある古書店の跡取り息子の死により遺された約千冊の蔵書。高校生になる少年が相続するはずだった形見の本を、古書店の主でもある彼の祖父は、あろうことか全て売り払おうとしているという。
なぜ――不可解さを抱えながら、ビブリアも出店する即売会場で説得を試みる店主たち。そして、偶然依頼を耳にした店主の娘も、静かに謎へと近づいていく――。
プロローグ・五日前
初日・映画パンフレット『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』
間章一・五日前
二日目・樋口一葉『通俗書簡文』
間章二・半年前
最終日・夢野久作『ドグラ・マグラ』
エピローグ・一ヶ月後

扉子がしっかり高校生になって、やっていることもお母さんと同じですね。扉子は人見知りとは違うみたいだから栞子とは違うところもありましたけども。
今回は扉子の高校の後輩となる樋口恭一郎がメインの物語でしたね。全てのカギは恭一郎が握っていました。
プロローグは恭一郎の母親がビブリア古書堂へ相談に行くことから始まります。
なぜ、恭一郎の祖父は相続人である恭一郎の意見を聞かずに亡き息子の蔵書を売ろうとするのか。
始めはどうしてか分からなかったけど、真実が分かるとそうせざるを得なかったんだろうな…と思いますよね。
でも、違和感はあったんですよねー。お父さんもお母さんも本の虫だったのにどうして恭一郎は本を読む習慣がないんだろうって。扉子の本の話に対して興味を持っていたから本読みの素質はありそうなのにって。
その理由が分かった時、ぞっとしました。お母さんの気持ちは分かります。でも、ちょっとやりすぎだったよね…仕方ないとも思えるのだけど…だけど…。
最後が扉子の祖母で締められてるのが怖いですよね…
恭一郎が本を好きになるのは良いんだけど利用されるのは嫌だなぁ…。

<KADOKAWA 2022.3>2022.5.22読了

牧野富太郎 植物の神様といわれた男 横山充男4

牧野富太郎: 植物の神様といわれた男
横山 充男
くもん出版
2022-02-01


「一つのことに打ち込む尊さを学ぶのに牧野以上の人物はいないだろう」と言わせるほど、研究に打ち込むとてつもない情熱。「もっと知りたい」という探求心。わかるまで調べるあきらめない気持ち。本から得る知識だけでなく、自然のなかで観察し、学ぶ姿勢。西欧の百年遅れといわれた日本の植物学を推し進める行動力。まわりの人たちの支えからうかがい知る富太郎の人間性。
子どものときからの好きな植物を追い求め、生涯を通して研究をやりとげる牧野富太郎の人物伝です。

来年の朝ドラのモデルとなった方。気になったので読んでみました。
3月20日のアド街で牧野記念庭園が紹介され、山田五郎さんが牧野富太郎がどれほどすごい人だったかを熱弁されていたので^^その時から気になっていた方でした。
植物の研究に打ち込む情熱はすさまじいものがありましたね…
このまっすぐさ、純粋さがあったからこそ、幾多の苦難に直面しても救い上げてくれる人がいたんだろうなぁと思います。逆に敵となってしまう人もいましたけど…
アド街の時にも聞きましたが、ご本人もですが奥様も本当に素晴らしい方ですね。
奥様がいなければ多分途中で断念せざるを得ない場面がたくさんあったと思います。夫婦と家族が成し遂げた偉業だと思います。
ただ、若い時に好きなことに邁進して熱心に打ち込めたのは家が裕福だったからなんですよねー…そして結局家業はたたんでしまったのでしょうか…。おばあさんがちょっとかわいそうだったなぁ…とも思ったりして。そして自分の研究で家業にまで影響を及ぼすとか、宮沢賢治や上山正祐を思い出したり思い出さなかったり←
スエコザサを見に行きたいな…と思いました。

<くもん出版 2022.2>2022.5.8読了

陰陽師 太極ノ巻 夢枕獏5

陰陽師 太極ノ巻 (文春文庫)
夢枕 獏
文藝春秋
2006-03-10


安倍晴明の屋敷で、いつものように源博雅が杯を傾けている所へ、橘実之の娘、虫が大好きな露子姫がやってきた。何でも晴明に相談があるというのだ。広沢の遍照寺にいる僧が、眠る前に読経していると、黄金色をした虫が現われるが、朝には消えてしまうらしい。この虫の正体は―。「二百六十二匹の黄金虫」他、全六篇収録。

シリーズ7作目ですね。ゆっくりと読み進めています。
清明の家の縁側で清明と博雅がお酒を飲み交わしている。その風景が当たり前のようにここに存在していることが嬉しいです。
前回お気に入りになった^^露子姫が再び登場して嬉しかったです。虫が大好きな露子姫ならではの出来事でしたね。それにしても262匹の虫の特徴をちゃんと確認して数もちゃんと数えている露子姫凄い…。また登場してほしいです。
「棗坊主」は老人同士の碁の勝負に口を出したために50年もの月日が経過していた僧のお話。でもこの僧がこうなってしまったのは老人に会う前だったのか後だったのか…とちょっと気になりました。まあ老人2人が人を殺めることはないと思うけど…
「覚」ある屋敷に入った者たちが次々と魂が抜かれたような状態となってしまい、助けを求められた清明。清明が妖に動じない姿にさすがだな…と思いつつ喋ってはいけないと言われた博雅は清明にぴったりくっついて喋らないように頑張ってたのかなと思って勝手に妄想してニヤニヤしてました←
「針魔童子」道満が登場しましたね…でもいつもより優しいというか良い人だったような←そうか、道満は播磨出身なんですね。無くした針が見つかって良かった。

<文藝春秋 2003.4、2006.3>2022.5.6読了

陰陽師 龍笛ノ巻 夢枕獏5



とある晩、安倍晴明の師・賀茂忠行の息子保憲が訪れ、晴明に厄介な一件を頼み込んだ。それは―。藤原為成が一条六角堂で妙な首に憑かれてしまい、命も危ういので助けてやってくれぬか、というものであった。源博雅とともに為成の屋敷へ向かった晴明は…。「首」の他、都の闇にはびこる悪鬼、怨霊たちと対峙する全五篇収録。

清明の師の息子である保憲がちょいちょい出てきますけど、だいたい厄介ごとを持ち込んでくるから多分嫌な奴ですよね←
1番好きだったのは「むしめづる姫」かな。昆虫を愛する姫のことを、読んでいるこちらが好きになりました。姫はこのままでいてほしいな。周りが気味悪がっても決して殺そうとはせず慈しみ、誰かを憎むわけでもない、心がとてもきれいで美しい姫でした。
「首」は怖かったなー。こちらの姫は悪趣味すぎる…って本人が仕組んだわけではないのか。
そして相変わらず清明と博雅のお酒の席での会話が可愛らしくて大好きです。ずっとこのままでいてくれ…

<文藝春秋 2002.1、2005.3>2022.3.25読了

陰陽師 生成り姫 夢枕獏5

陰陽師 生成り姫 (文春文庫 ゆ 2-9)
夢枕 獏
文藝春秋
2003-07-10


陰陽師シリーズ初の長篇。すべてが始まったのは、いまから12年も前のことだった。月の明るい晩に堀川の橋のたもとで、心のおもむくまま笛を吹く源博雅。その音色に耳を傾ける姫。名前も知らない、淡い恋だった…。思い悩む友を、そっと見守る安倍晴明。しかし、姫が心の奥底に棲む鬼に蝕まれたとき、2人は姫を助けることができるのか? 急げ博雅! 姫が危ない──。主人公・安倍晴明はもちろんのこと、無二のパートナーである源博雅の清澄な魅力も全開の作品です。

ようやく舞台の原作を読み終わりました…。危ないところだった←
陰陽師シリーズ初の長編ということでそこも楽しみにしていたのですが、最初に安倍晴明の説明があり、次に源博雅、ずいぶん丁寧に入るなと思ったら、こちらは新聞で長期連載していたんですね。その経緯が面白かったです。なるほど。だから2人の説明が丁寧になされていたのですね。でも、その中に本編の出来事もおり混ざっているからいつの間にか物語に引き込まれている…。流石です。
そして本編ですが…。予想はしていたんですよね…でも、読んでいて辛くて辛くて…哀しかったです。
舞台の演出家の鈴木裕美さんが、初めは健ちゃんを博雅役にという案もあったとおっしゃっていて、それもよくわかりました。この物語の主役は博雅なんですよね。心が綺麗でまっすぐな博雅だからこその物語。でも、やっぱり健ちゃんは清明だというのも分かります。姫を救うためにどうすればいいのか苦しむ博雅をちゃんと傍で見守り支える清明。博雅を慈しみ深く包み込む清明。
そしてその博雅役が林君というのも凄く凄く分かるんですよねー…心の清らかさ、綺麗さ…ぴったりだなぁと改めて。
話を原作に戻しますが。誰だって鬼になりたくてなるわけじゃない。でも、ならざるを得ない場合もある…。物語にifを付けてはいけないのは分かっているけど、もし、もしも12年前に博雅が声をかけ、一歩前に進んでいたら…そうしたら…。そう思わずにはいられませんでした。生成りとなった姫へ向ける博雅の愛情が哀しくて美しかったです。
素晴らしい物語でした。

<朝日新聞社 2000.3、文藝春秋 2003.7>2022.2.25読了

陰陽師 鳳凰ノ巻 夢枕獏5

陰陽師 鳳凰ノ巻 (文春文庫)
夢枕 獏
文藝春秋
2012-09-20


平安京の暗闇に蠢く魑魅魍魎に、若き陰陽師・安倍晴明と朋友の源博雅が敢然と立ち向かう大好評シリーズ第四弾。今回は、晴明が好敵手でもある蘆屋道満と、帝の招きにより宮中で方術比べをすることになった一件を描く「晴明、道満と覆物の中身を占うこと」や、これまた道満が絡む「泰山府君祭」他五篇。

4冊目まで来ました。
清明と博雅がお酒を酌み交わすところから始まるのがたまりませんね。
今回は蘆屋道満が何度か登場します。生成り姫でも登場するようなので意識して読んでいました。
良いコンビのような気もするし、手ごわい敵のような気もするし、これからも登場してきそうな方でしたね。
女の霊ばかり登場しますけど、女が強いのか男がひどいのかどっちなんでしょう…^^;
「晴明、道満と覆物の中身を占うこと」が面白かったです。2人で闘うのかと思いきやカラクリがあったとは…さすがですね。
さ、次は生成り姫!早めに読まなければ(笑)

<文藝春秋 2000.6、2002.10>2022.2.24読了

陰陽師 付喪神ノ巻 夢枕獏5

陰陽師 付喪神ノ巻 (文春文庫)
夢枕 獏
文藝春秋
2000-11-10


丑の刻、貴船神社に夜毎現われる白装束の女が鬼となって、自分を捨てた男を取り殺そうとする。そんな男の窮地を救うため、安倍晴明と源博雅が目にしたものは!?女の悲しい性を描いた「鉄輪」他、全七篇。百鬼夜行の平安時代。魍魎たちに立ち向かう若き晴明と博雅の胸のすく活躍、魅惑の伝奇ロマンシリーズ第三弾。

あらすじにも書かれている「鉄輪」が特に印象的でしたね。
その女性のこともそうですけど、何とかしてほしいと男に頼まれた博雅があまり乗り気ではない清明にお願いをするのだけど、2人に自分の姿を見られてしまったと後悔する女の姿が切なく、その姿を見てしまったこと、清明に頼んでしまったことを悔やむ博雅がまた素敵だなぁと思いました。
清明の家の庭に咲く草花を見て物思いに耽る博雅が素敵だし、その言葉にちゃんと応え清明も素敵。
たまに2人の世界に入ってて見せつけられるのなんなんですかね^m^
1冊読んでると1回はそういうことがあるんですけど。大歓迎ですけど←
今回は以前登場した方が再び出てきましたね。
こうした繫がりが出てくるのもなんだか嬉しいです。
舞台「陰陽師 生成り姫」をきっかけに原作を読み始めているのですが今回「生成」という言葉が出てきてドキッとしました。鬼になり切る前の姿、鬼の角が生えかかっている状態のことを言うんですね…。
今回も面白かったです。

<文藝春秋 1997.11 文春文庫 2000.11>2022.2.3読了

陰陽師 飛天ノ巻 夢枕獏5

陰陽師 飛天ノ巻 (文春文庫)
夢枕 獏
文藝春秋
2012-09-20


「童子のあやかしが出没し、悪さを働いているようだな、博雅」「よし。では、ゆくか晴明よ」。われらが都を魔物から守れ。百鬼が群れる平安京の闇の果て、幻術、風水術、占星術を駆使し、難敵に立ち向う希代の陰陽師・安倍晴明、笛の名手・源博雅。名コンビの活躍、すがすがしくて、いと、おかし。

シリーズ2冊目です。
早くも博雅の実直で優しいところにキュンキュンしています^m^
今作も1冊目と同じく短編集でしたが、1話だけあやかしが全く出てこないお話がありました。ただの狂言だったわけですが、博雅が素直で真面目な人であることをみんなが分かっていて、悪く言うと上手く利用されてしまった回でしたね^^;博雅可哀想。でも、清明が慰めているのもなんだか可愛かったです。
あとは清明から誰が来ても戸を開けてはいけないと言われていたのに、清明の声が聞こえて何の疑いもせずに戸を開けてしまったところとか可愛すぎましたよね^m^一緒にいた方はお母さんが鬼に喰われている(ように見せかけている)声が聞こえても開けちゃダメって言われてたのに。そのあとに博雅がピンチになるのに可愛くて笑っちゃいましたよね。博雅…愛すべきキャラクターです。
舞台で見るのは多分5冊目の生成り姫だと思うのですが今出ているところまでは時間がかかっても読み進めていこうと思います。それにしても驚いたのは1冊目と2冊目の間が10年近くも開いていたということ。待ちに待った新刊だったでしょうね。

<文藝春秋 1995.6、文春文庫 1998.11>2022.1.19読了

陰陽師 夢枕獏5

陰陽師(おんみょうじ) (文春文庫)
夢枕 獏
文藝春秋
1991-02-09


平安時代。闇が闇として残り、人も、鬼も、もののけも、同じ都の暗がりの中に、時には同じ屋根の下に、息をひそめて一緒に住んでいた。安倍清明は従四位下、大内裏の陰陽寮に属する陰陽師。死霊や生霊、鬼などの妖しのもの相手に、親友の源博雅と力を合わせ、この世ならぬ不可思議な難事件にいどみ、あざやかに解決する。
映画、舞台、漫画にもなった超人気シリーズの記念すべき第一作。

ついに読み始めました。
映画も観よう観ようと思って結局見ていなくて、でも舞台を観ることになったから、先入観なく見られるのでそれでよかったのかなと思います。
でも原作は読んで世界観を知っておきたいと思い手に取りました。
連作短編集のような形だったんですね。そして1番最初の作品は昭和に刊行されていたことを知り息の長いシリーズなんだと改めて気づきました(本当に今更)
安倍晴明は妖を母に持つと噂があるし、本人も年齢不詳で見目麗しい青年…という先入観は持っていたのですが間違ってはいなかったですね。
人ではないものが都で巻き起こすあれこれを飄々と解決していく感じが爽快感すらありますね。清明に弱点はあるのだろうかというくらいいつも余裕な感じで、ちょっと悔しさも感じるような(笑)
そして相方である源博雅は実直で素敵な人ですね。ただ真面目さゆえに清明に振り回されている感じがしますけど^^正反対な2人だからお互いを認め合い、尊敬しあっているのかななんて思ったりしました。
面白かったです。取り合えず来月までに生成り姫まで読みますよー
余談ですが清明の人物像で「四十歳を過ぎていてもおかしくないはずなのに、まだ三十歳にもならない青年のようにも見える」に笑いました。このくだりピッタリですね^^

<文藝春秋 1988.8 文春文庫 1991.2>2022.1.11読了

真夜中のカーボーイ 山田五郎4



出版社に勤める定年間近の俺に、高校時代の恋人から39年ぶりに電話がきた。会ってみると、17歳の時未遂に終わった大阪から南紀白浜へのバイク旅行に、もう一度行かないかという誘いだった。謎めいた仕掛けからラストに至る鮮やかな大どんでん返し。生きるという厳粛な綱渡りをアクロバティックに決めた一大“人生絵巻”。

山田さん初の小説ということを知り読みました。
私、五郎さん好きなんですよねー。アド街とぶらぶらを毎週楽しみに見ているのですが博識でお話が面白くて、五郎さんみたいにオタクを極めて博識になりたい!と思っています^^
私は主人公と同世代ではないので2人の思い出話は分からないことがたくさんありましたが、それでも読んでいてとても楽しかったです。一緒に南紀白浜へ旅をしているように感じました。行ったことないんですよね。結末は何となく予想はしていましたが、良いラストだったと思います。

<幻冬舎 2020.10>2021.10.21読了

しあわせの香り 純喫茶トルンカ 八木沢里志5



コーヒーの香りとショパンの調べが、私をあの頃へと戻してゆく。
店の常連千代子にとって、マスターの淹れるコーヒーはささやかな魔法。二十年前、夫との関係に一人悩み、傷ついた気持ちを救ってくれたのがこの店だった。
心地よい苦みと懐かしい旋律が記憶を呼び戻し、不思議な出会いが訪れて……。
下町にひっそり佇む純喫茶トルンカを舞台に三つの温かい交流を描く、感動の第二弾。

前作とこの作品を続けて読んだので、この世界観を噛みしめながら読めました。前回もウルウルしながら読みましたが、こちらも本当に良かったです。
今回は常連客の千代子おばあちゃんと、雫の幼馴染の浩太、そして絢子の物語です。
千代子おばあちゃんの初恋の話…なのかな。切なかったなー…。頭が良くてかっこよかったお兄さんが戦地へ赴き終戦によって無事に帰還したけど人が変わっていた…。人が殺されているのが日常茶飯事で自分も人を殺しているかもしれない。そんな状況下にいたら精神的にどうなっていくのか、想像もできません。でも、武彦も立ち直ってちゃんと生きていて本当に良かったです。千代子おばあちゃん、乙女みたいになって可愛かったな〜
浩太が菫に言われた言葉。小学生の時に言われるのはなかなかに重いな…と私も思いましたけど、浩太と雫はきっとお互いに支え合いながらこれからもずっと一緒にいるんだろうなーと思いました。恋愛になるのかは分からないけど^m^
そして絢子。色んな壁にぶち当たっていた印象ですがきっと絢子なら大丈夫だと思いました。ヒロさんとも再会出来て良かったです。きっと未来は明るい。と、前向きな気持ちで読み終えることが出来ました。
読んでいて、私も頑張ろう。前に進もう。と思えました。素敵な作品に出合えて本当に良かったです。

<徳間書店 2015.2>2021.2.21読了

純喫茶トルンカ 八木沢里志5

純喫茶トルンカ (徳間文庫)
八木沢里志
徳間書店
2019-04-19


「純喫茶トルンカ」は美味しい珈琲が自慢のレトロな喫茶店。東京の下町にひっそり佇む店には、魔法をかけられたようなゆっくりとした時間が流れ、高校生の看板娘・立花雫の元気な声が響く。ある日バイトの修一と雫が店に出ていると、女性客が来店。突然「あなたと前世で恋人同士だったんです」と修一に語りだし…。孤独や悲しみを抱えた人々の心がやわらかくドリップされていく…。ほろ苦くも心あたたまる物語。

3編からなる連作短編集。全ての作品で終盤うるうるしてました。どの作品も本当に良かった…。
「日曜日のバレリーナ」いきなり「前世で恋人同士だったんです」なんて言われたら引きますよね^^;でも、段々と仲良くなって修一と千夏が良い感じになっていて、そして分かる真相。「ちぃちゃん」って言葉を読んだときに涙が出てきました。ちゃんと巡り会えてよかったね…。
「再会の街」トルンカの常連の絢子とおじさん←のヒロさんとの話。2人が本当の親子のようで読んでいて幸せな気持ちになりました。こちらも終盤でうるうるしてしまいました。ヒロさんが幸せを感じられるようになって良かった。
「恋の雫」マスターがヒロさんに上の娘と言っていたので雫にはお姉さんがいるのかと思っていました。でも出てこないなーと思っていたんです。そういうことだったんですね…。雫の初恋は、お姉さんを通しての恋だったんですよねきっと。傍に浩太がいてくれてよかった。
喫茶店から醸し出される雰囲気がとても好きでした。

<徳間書店 2013.11>2021.2.20読了

ビブリア古書堂の事件手帖 扉子と空白の時 三上延5



ビブリア古書堂に舞い込んだ新たな相談事。それは、この世に存在していないはずの本―横溝正史の幻の作品が何者かに盗まれたという奇妙なものだった。どこか様子がおかしい女店主と訪れたのは、元華族に連なる旧家の邸宅。老いた女主の死をきっかけに忽然と消えた古書。その謎に迫るうち、半世紀以上絡み合う一家の因縁が浮かび上がる。深まる疑念と迷宮入りする事件。ほどけなかった糸は、長い時を超え、やがて事の真相を紡ぎ始める―。

今回のテーマは横溝正史。横溝正史の本は1度も読んだことがありません・・・
金田一耕助は知ってますよ。ドラマもいくつか見たことがあります。
どちらかというと孫設定のマンガの方がよく読んでいる気がします。まあ、そのことに関してもこの作品で金田一耕助は生涯独身で妻子はいなかったってバッサリ斬ってますけど^m^
横溝正史幻の小説「雪割草」この小説に関してのいきさつは史実なんですよね。小説に関してのあれこれも面白かったですが、このシリーズは本当に本に関しては底意地が悪いというか本当に嫌な人間がたくさん出てくるので^^;読んでいて嫌な気持ちになりましたけども。
プロローグとエピローグは高校生の扉子が登場し、本編は栞子と大輔が過去に巻き込まれた事件の話になります。扉子も関係しているものもあると言えばあるのですが。
「獄門島」という言葉もそういえば金田一少年の事件簿で出てきたなーとか全然違う事を考えて読んでいましたが…すみません^^;
それにしても扉子はしっかり栞子のDNAを受け継いでいますね。大輔に似ているところはないのだろうか…なんか可哀想←
まあ、更に智恵子もいますし、血筋なんでしょうね。
このシリーズを読んでいると寸暇を惜しんで本を読みたくなります。たくさんの本を読んで知識を、世界を広げていきたいと思います。
またこのシリーズが復活して本当に嬉しいです。このシリーズを書き続けるのは本当に本当に大変だと思いますが^^;続いていってほしいなと思います。

<KADOKAWA 2020.7>2020.10.17読了

殿、それでは戦国武将のお話をいたしましょう 貝原益軒の歴史夜話 山崎光夫5



戦国時代のエピソードが満載されている貝原益軒著「朝野雑載」。そこに記された戦国武将に関する逸話を素材として、益軒が福岡藩第三代藩主・黒田光之に千夜一夜物語風に語り聞かせる形式に仕立てた「戦国コント(小話)集」。

貝原益軒と言ったら「養生訓」しか知らなかったのですが、黒田家に仕えていたんですね。
1話1話がとても短いですが歴史上の人物の物語なのでどれも読みごたえがあります。だからか読むのに凄く時間がかかりました^^;
初めて聞くお名前もあったので、興味深かったです。どの方も最初に解説が付くので分かりやすかったです。
やっぱり黒田官兵衛と長政の話が面白かったかな。あと井伊直政。贔屓が過ぎますね^m^
面白かったです。

<中央公論新社 2020.5>2020.9.30読了

人間 又吉直樹3

人間
又吉 直樹
毎日新聞出版
2019-10-10


僕達は人間をやるのが下手だ。
38歳の誕生日に届いた、ある騒動の報せ。
何者かになろうとあがいた季節の果てで、かつての若者達を待ち受けていたものとは?
初の長編小説にして代表作、誕生!!
「変な話だが、自分が小説を書くことになるなんて想像もしていなかった子供の頃から、この物語の断片を無意識のうちに拾い集めていたような気がする」(又吉直樹)

永山も影島もどこか又吉さんを思わせるような雰囲気でしたねー。年齢も同じくらいだし。
若い頃に成功した者、苦労したのちに成功した者。1度成功してもその成功が物語のように永遠に続くわけではない。その成功ですらも素直に喜べない。2人ともとても複雑に物事を考えていて読んでいるこちらは理解できませんでした^^;でも、2人はお互いが考えていることが分かっているようで10年以上会っていなかったのに会ってすぐそんなに深い話が出来る関係というのは羨ましい気もしました。
そこで終わりかと思ったら家族の話も長かったですね。これは原点に返るということだったのだろうか…
父親はひどい父親としか思えなかったけど、お母さんは肝っ玉が据わっているというかこういうお母さんだからお父さんと一緒にいられたんでしょうね。
とても難しい作品でした…。

<毎日新聞出版 2019.10>2020.1.9読了

ビブリア古書堂の事件手帖 〜扉子と不思議な客人たち〜 三上延5

ビブリア古書堂の事件手帖 ~扉子と不思議な客人たち~ (メディアワークス文庫)ビブリア古書堂の事件手帖 ~扉子と不思議な客人たち~ (メディアワークス文庫)
著者:三上 延
KADOKAWA(2018-09-22)
販売元:Amazon.co.jp

ある夫婦が営む古書店がある。鎌倉の片隅にひっそりと佇む「ビブリア古書堂」。その店主は古本屋のイメージに合わない、きれいな女性だ。そしてその傍らには、女店主にそっくりな少女の姿があった―。女店主は少女へ、静かに語り聞かせる。一冊の古書から紐解かれる不思議な客人たちの話を。古い本に詰まっている、絆と秘密の物語を。人から人へと受け継がれる本の記憶。その扉が今再び開かれる。

ビブリア古書堂の事件手帖の続編。シリーズから7年後の物語です。
この物語で五浦は登場せず、栞子と、2人の娘扉子が登場します。
栞子が本を通して出会った人や物語を扉子に話し始め、回想していきます。
今回は4作品が登場します。
『からたちの花 北原白秋童話集』
家族ぐるみで付き合いのある坂口昌志、しのぶ夫妻の話。昌志の姪である平尾由紀子が父親が入院したことで数十年ぶりに叔父の元へ向かいます。
『俺と母さんの思い出の本』
栞子の母親から友人の依頼を頼まれた大輔と栞子。友人の息子が急逝したのだが、息子と自分が共通する思い出の本を探してほしいのだという。
その思い出の本、私にも少しなじみのあるものだったので見当をつけられなかったのが悔しかったです^m^納得の1冊でした。
佐々木丸美『雪の断章』
この作品が内容が一番気になりました。どういう展開でどうなっていくのか、読みたいなと思いました。文香の友人、小菅奈緒の話。謎の男の子紺野祐汰とせどり屋の志田を探します。結局はニヤニヤしちゃう展開で可愛らしかったです。
内田百聞『王様の背中』
この作品が後味が悪かったですよね。やっぱりこういう内容の話も出すかと思ってしまいました。でも、古書にまつわる事件によって大輔も栞子も怪我を負ってますから、扉子にはいろんな視点から本を知ってもらうためには良かったのかもしれないですね…扉子に伝わったかどうかは別として。
そして大輔の忘れ物。タイトルはこう繋がっていくのかと分かり、良い終わり方だったのかなと思いました。それでもやっぱり続編もみてみたいなとも思います。

<KADOKAWA 2018.8>H30.11.11読了

劇場 又吉直樹4

劇場劇場
著者:又吉 直樹
新潮社(2017-05-11)
販売元:Amazon.co.jp

一番 会いたい人に会いに行く。こんな当たり前のことが、なんでできへんかったんやろな。演劇を通して世界に立ち向かう永田と、その恋人の沙希。夢を抱いてやってきた東京で、ふたりは出会った――。
『火花』より先に書き始めていた又吉直樹の作家としての原点にして、書かずにはいられなかった、たったひとつの不器用な恋。
夢と現実のはざまでもがきながら、かけがえのない大切な誰かを想う、切なくも胸にせまる恋愛小説。

以前又吉さんがテレビで共感できない男を書きたかったというようなことをおっしゃっていたので何となく予感はしていたのですが、何一つ共感できない主人公でした。
沙希がどうしてこの男から離れようとしないのか理解が出来なかったです。
だからと言って物語が良くなかったということではありません。
又吉さんが書く文章はとても好きで、今回も読んで改めてそれを感じました。
それに、又吉さんが敢えて共感できないような男を書いたということならまさにしてやったりな感想だと思いますし^^;
ただ、テレビや書店で恋愛小説と銘打っているのをよく見かけましたが、確かに主人公は恋愛をしているけど、どちらかというと仕事と夢と現実の葛藤の方がメインだったかなと思いました。それも又吉さんらしくて良い気がしますけどね。

<新潮社 2017.5>H29.9.28読了

ビブリア古書堂の事件手帖7 栞子さんと果てない舞台 三上 延5

ビブリア古書堂の事件手帖7 ~栞子さんと果てない舞台~ (メディアワークス文庫)ビブリア古書堂の事件手帖7 ~栞子さんと果てない舞台~ (メディアワークス文庫)
著者:三上 延
KADOKAWA(2017-02-25)
販売元:Amazon.co.jp

ビブリア古書堂に迫る影。太宰治自家用の『晩年』をめぐり、取り引きに訪れた老獪な道具商の男。彼はある一冊の古書を残していく―。奇妙な縁に導かれ、対峙することになった劇作家ウィリアム・シェイクスピアの古書と謎多き仕掛け。青年店員と美しき女店主は、彼女の祖父によって張り巡らされていた巧妙な罠へと嵌っていくのだった…。人から人へと受け継がれる古書と、脈々と続く家族の縁。その物語に幕引きのときがおとずれる。

いよいよ完結です。ここまで短いような長いような。
今回のテーマはシェイクスピア。シェイクスピアが遺した作品はどの作品も後世である現代でも根強く残っていますよね。
栞子の母親智恵子が家族を捨ててまで探していた本は何だったのか。ようやくそれが明らかになりましたね。その本を探し求めた経緯も家族が関係している。本も家族も色んな所で繋がっていてこれは因縁なんでしょうか怨念なんでしょうか^^;
今回登場した吉原という男は最初から最後まで救いようがない嫌な男でしたね。最後の最後はスカッとしましたよーもー。腹ただしいったらなかったです。
そして読み応えがあったのが智恵子と栞子の直接対決ですね。金額が積み上がっていくところは読んでいる側もドキドキしました。
智恵子は大輔に対してなかなか辛辣ですけど、多分気に入っていると思うんですよね。キツイ言い方も叱咤激励のような気がするんですけど。志田さんの言葉がとても強くて優しかったです。大輔の母親もかっこよかったですね。栞子も大輔も良い大人たちに囲まれているなと思います。
それにしてもこのシリーズは物語の中では1年しか経っていなかったんですね。濃いですね〜^^;読んでいる側は6年も経過しちゃいましたけど…。
毎回新刊が出る度にドキドキして楽しい読書の時間を過ごすことが出来ました。
ありがとうございました。そして、お疲れ様でした。

<アスキー・メディアワークス 2017.2>H29.4.3読了

探偵★日暮旅人の残り物 山口幸三郎5

探偵・日暮旅人の残り物 (メディアワークス文庫)探偵・日暮旅人の残り物 (メディアワークス文庫)
著者:山口 幸三郎
KADOKAWA(2016-12-22)
販売元:Amazon.co.jp

『愛』を探す探偵・日暮旅人の活躍を描いた人気シリーズの番外編第2弾。
目に見えない物を“視る”力を持った探偵・日暮旅人の物語、番外編の第2弾。
旅人を『アニキ』と慕うユキジ。複雑な雪路家の家族の形を描く――『雪消の隘路』。
いつもクールな仕事人間、増子すみれ刑事の意外な休日とは――『花の夕影』。
「探し物探偵事務所」に秘められた、秘密の物語――『ひだまりの恋』。
本編で語られなかったエピソード3本に加え、花まつりを舞台に起こる事件を、主要人物総出演で描く長編『祭りのあと』を収録。

この本を見たときに思わず出た言葉は「ぶあつっ!!」でした^^;
文庫本なのに何この厚さは。京極夏彦かよ!←と突っ込みましたよ。
まあ、お蔵入りするよりは出していただきたいですけどね。本編の時はいつも続きが気になってしょうがなかったのですが、それでなんやかんやと読み進めていって最終的には10冊にも及ぶシリーズになったんですね。
「雪消の隘路」旅人とユキジが珍しくケンカを。その原因はユキジの妹麗羅にあった。ユキジの家族は本当に複雑なんだなぁ…。それでもこの3人はいつかちゃんと家族になれると思う。きっと。
「花の夕影」増子刑事結婚していらっしゃったのね。相手はまた雰囲気が意外過ぎる…!いや、こういう人の方が合ってるのかなぁ。夫婦が巻き込まれることになった出来事の相手に対しては切なかったけど、増子夫婦ほのぼのとした夫婦関係が素敵でした。
「ひだまりの恋」この作品が時系列で言うと一番最後の話かな。こちらの夫婦の物語もピュアで可愛くて好き。旅人と陽子のシーンも可愛くて素敵。続きも書いてほしいなぁ。
「祭りのあと」長いよ!この話だけで1冊本になりますよ!確かに劇場版っていうのが合っているような気がするな。番外編ともいう。陽子が「日暮さん」って呼んでいて激しく違和感…そんな呼び方してたっけ…。時系列で言うと凄く最初の方だなとそこはちょっとがっかりでしたけど、物語はすべて丸く収まって良かったです。
これでこのシリーズも終わりかー。寂しいな。
そう言えば今ドラマが放送されていますよね。全く見ていないんですけど原作を読んでいる身としてはユキジと亀吉のキャスティングは逆の方が良かったんじゃないかなと思わなくもないのですが。まあ、見てないから違うと言われればそれまでなんですけども。

<アスキー・メディアワークス 2016.12>H29.3.7読了

怒り 吉田修一5

怒り(上)怒り(上)
著者:吉田 修一
中央公論新社(2014-01-24)
販売元:Amazon.co.jp

怒り(下)怒り(下)
著者:吉田 修一
中央公論新社(2014-01-24)
販売元:Amazon.co.jp

殺人事件から1年後の夏。房総の漁港で暮らす洋平・愛子親子の前に田代が現われ、大手企業に勤めるゲイの優馬は新宿のサウナで直人と出会い、母と沖縄の離島へ引っ越した女子高生・泉は田中と知り合う。それぞれに前歴不詳の3人の男…。惨殺現場に残された「怒」の血文字。整形をして逃亡を続ける犯人・山神一也はどこにいるのか?『悪人』から7年、吉田修一の新たなる代表作!

映画の予告を見て手に取りました。吉田さんの作品は遠い昔に1冊読んだことがありましたがそれ以来1度も読んだことがなくて。久しぶりですねー。
もう読む手が止まらなくって上下巻あるのに1日で読んじゃいました。お陰で寝不足な上に肩こりが…^^;
前歴不詳の3人の男と関わる人たちと刑事たち、それぞれの話が交互に展開していくのですがそれが分かりにくいということもなくまた人物描写が細かくて混乱することは全くなかったです。それぞれの物語が面白くて本当に止まらなかった。
犯人以外の不詳の男たちは本当にただただ不遇というか可哀想というか切ないというか…。
泉の身に起きたことが本当に悲しかったですね。辰哉の苦悩も伝わってきました。まあ辰哉がお酒を飲まなきゃよかった話なんですけど←でも辰哉はこの出来事から逃げなかった。だからこそ苦悩して葛藤して。純粋で優しい子でしたね。だからこそ泉も動いたのだろうし…。それでも、悲しかったなぁ。
優馬と直人の関係も好きでした。出会いのきっかけなんて、些細なものなのかもしれないですね。でもこっちも悲しかったなぁ…。
愛子と洋平と田代の関係も良かった。洋平の苦悩、愛子の苦悩、それぞれ相手を想っているからこそ、どこか歪んでしまったのでしょうか…。それでも愛子と田代の関係は純粋なものだったんだと思います。ここはハッピーエンドでしたねー。良かった。
最後が衝撃的すぎて驚き以外の何物でもなかったんですけど^^;
結局、山神は何に怒りを覚えていたんですかね。自分になのか人になのか世界になのか。
元々の事件については割とうやむやというか深く掘り下げられなかったのが、良かったのか悪かったのか…。何だか曖昧な感じですみません^^;
見るの少し怖いけど、映画も見てみたいと思いました。ホント、今更ですけど。

<中央公論新社 2014.1>H29.1.9読了

探偵★日暮旅人の遺し物 山口幸三郎4

探偵・日暮旅人の遺し物 (メディアワークス文庫)探偵・日暮旅人の遺し物 (メディアワークス文庫)
著者:山口幸三郎
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス(2015-10-24)
販売元:Amazon.co.jp

目に見えない物を"視る"ことで事件を解決する探偵・日暮旅人が、待望の帰還!
保育園の帰り道、旅人に内緒で捨て猫を拾った灯衣ちゃん。子猫のワタゲとの温かい日常を描く『テイちゃんと子猫と七変化』。
ヴェールに包まれた旅人の高校時代。そこには、旅人に寄り添った優しき兄妹との時間と、秘められた恋の物語があった――『君の音』。
ほか、嵐の洋館で像の呪いに旅人が挑む『像の殺意』、廃校の謎を紐解く『畢生の接ぎ』、旅人が五感を失わなかった世界を描く『愛の夢』など、本編では語られなかった物語全5編を収録した番外編。

そういえばドラマ化されてましたねー。主役情報以外全く知りませんけど^^;
前作で完結したもんだと思ってノーマークでした。
今回は番外編と言うことで時系列はバラバラ、パラレルまでありました。
そしてあとがき。
まさかの番外編の第2弾もあるとは。貯めこんでますね〜^^
今から楽しみです。
「像の殺意」
これはなかなか怖かったですね。古い館にある甲冑…夜にその前を通るだけでも怖い夢を見そうです。真相が分かった後の更なる真実はなんとなく想像がつきましたけど、一番最後がホント怖かった…。
「テイちゃんと子猫と七変化」
この作品は打って変わって可愛らしいお話でしたね。テイちゃん、いくら頑張ったってパパにはお見通しだよ。亀吉なんてそういう面では役に立つわけないじゃない(ひどい)
「愛の夢」
パラレルな話。もしもの話。
でも読んでいて凄く凄く切なくて悲しかったです。
特に、旅人と陽子はこういう未来が訪れるはずだった。だから尚更悲しい。
「君の音」
旅人の高校生の時の話。旅人もちゃんと高校生活を送っていたんだなぁ。
良太という同級生が旅人の傍にいてくれて本当に良かった。知世ちゃん…切ないなぁ。

<アスキー・メディアワークス 2015.10>H28.2.8読了

火花 又吉直樹4

火花火花
著者:又吉 直樹
文藝春秋(2015-03-11)
販売元:Amazon.co.jp

お笑い芸人二人。奇想の天才である一方で人間味溢れる神谷、彼を師と慕う後輩徳永。笑いの真髄について議論しながら、それぞれの道を歩んでいる。神谷は徳永に「俺の伝記を書け」と命令した。彼らの人生はどう変転していくのか。人間存在の根本を見つめた真摯な筆致が感動を呼ぶ!「文學界」を史上初の大増刷に導いた話題作。

今超話題作!ですよね。便乗して読みました。
図書館で借りたんですけど、尋常じゃない予約数…割と運よく早めに届きました。
読みたきゃ買えよと言われそうですが、私純文学のジャンルはあまり相性が良くないもので…^^;なので不安もあったため借りましたはい。
感想ですが…。面白かった!って簡単に言える作品じゃないなと思いました。
最初はどういう展開になるのか読めなくて面白さが伝わらなかったりしたのですが、それでも全体を通して私は良かったかなと思います。
以前エッセイを読んでいたこともあると思いますが、私又吉さんが書く文章が好きだなと思いました。文章の相性が良かったみたいです。
冒頭の神谷と徳永の関係はめちゃくちゃだなと思ったのですが、それでもだんだんお笑いとは何かということを2人は真剣に考えていると感じてきました。
神谷は破天荒でしょうもない奴だと思いましたが、ちゃんと軸となるものを持ってるんだなと思いました。徳永が神谷を慕っているのが分かりました。
終盤の徳永の身に起きたあれこれに関してはうるっとしました。
それと同時に、又吉さんのお笑いに対する愛情を感じた気がしました。
でも歳を重ねてきた神谷の姿はちょっと切なかったですね。
あの終わり方は、良かったのか悪かったのか…どうなんだろ^^;
以前ぼくらの時代で西さんと中村さんと又吉さんと3人が対談していた時の放送が凄く好きで、この小説の話もしていたのですが、西さんがその時に「この本を書いた又吉さんは純粋に本を読むことが好きで、たくさん今まで本を読んできた人なんだなと思った」ということをおっしゃっていて。
読んでいて私も本当にそう感じました。
上手く表現できないんですけど、言葉の一つ一つに小説への愛情を感じたんです。ひいき目でしょうか^^;
お話の内容的には好きっていう感じでもないんですけど←酷い
でも読んでよかったです。又吉さんが書かれる小説をもっと読みたいと思いました。

〈文芸春秋 2015.3〉H27.6.1読了

探偵★日暮旅人の望む物 山口幸三郎5

探偵・日暮旅人の望む物 (メディアワークス文庫)探偵・日暮旅人の望む物 (メディアワークス文庫)
著者:山口幸三郎
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス(2015-01-24)
販売元:Amazon.co.jp

貴方の目には『愛』が見えますか? 『愛』を探す探偵の物語、本編ついに完結!!
『日暮旅人』の名前で出された爆弾テロの脅迫状。ニュースでは旅人の名が流され、警察も旅人を探し始めていた。
刺された亀吉、誘拐された灯衣と陽子。そしてユキジの自宅に現れた思わぬ人物。旅人を取り巻く大切な人々が危機にさらされる中、旅人は目の治療のため入院していた病院から姿を消し、真犯人の指示通りに動き出す。――もうこれ以上酷使することのできない瞳を使い、美しく残酷な犯人を止めるため。
そして訪れる裁きの時。旅人と仲間たちの運命は――。
目に見えない物を視ることで『愛』を探し続けた探偵の物語、本編感動の完結!

4年前から読み始めて遂に完結。なんだか寂しいですね。でもこれ以上旅人に苦労をさせたくないという気持ちもあるので終わってよかったとも思います^m^
最初からハラハラしました。事件についてもそうだし旅人の目についてもそうだし、陽子たちのことだって。
犯人は異常だと思っていたけど、旅人の言葉を聞いて罪の意識に苛まれていたただの人間だったんだなと思いました。
陽子の言葉、素敵だったな。うんうん。きっとそう。
そして、旅人と幸せになるため。
旅人にとって陽子は生きるための一縷の望みであり光だったんだろうなと思いました。
だからその後の2人をもっともっと読みたかったんだけども…。
どうかどうか、これからも2人は幸せに手を取り合って生きています様に。

〈アスキーメディアワークス 2015.1〉H27.4.16読了

ビブリア古書堂の事件手帖6〜栞子さんと巡るさだめ〜 三上延5

ビブリア古書堂の事件手帖 (6) ~栞子さんと巡るさだめ~ (メディアワークス文庫)ビブリア古書堂の事件手帖 (6) ~栞子さんと巡るさだめ~ (メディアワークス文庫)
著者:三上 延
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス(2014-12-25)
販売元:Amazon.co.jp

オススメ!
太宰治の『晩年』を奪うため、美しき女店主に危害を加えた青年。ビブリア古書堂の二人の前に、彼が再び現れる。今度は依頼者として。
違う『晩年』を捜しているという奇妙な依頼。署名ではないのに、太宰自筆と分かる珍しい書きこみがあるらしい。
本を追ううちに、二人は驚くべき事実に辿り着く。四十七年前にあった太宰の稀覯本を巡る盗難事件。それには二人の祖父母が関わっていたのだ。
過去と現在、まるで再現されるかのような奇妙な巡り合わせに、薄気味悪さを感じる二人。それは偶然か必然か? 深い謎の先にある真実とは?

今回の本のテーマは太宰治。
太宰治は授業で習った「走れメロス」と自分で一応読もうと思って読んだ「人間失格」だけです。映画も観ました…人目当てでしたけど(しかも原作に登場しない実在する人物役っていうなんとも複雑な…)
太宰治の作品は暗いという印象でしたが生誕100周年の時にいろんなところで特集されていてコミカルなものも多いということを知り、気にはなっていました。結局読んでいないのですが^^;
それにしても推理小説も書いてるとは思いませんでした。内容はえげつないけど読んでみたいかも。でも栞子さんがあまり好きじゃないなら読まなくていいかな←
今回栞子と大輔が巻き込まれた事件は2人自身も絡んでくるものでだんだん人と人とが結びついていく感じが気味が悪かったです。でも一応何とかなってよかった。
それにしても今回の大輔は満身創痍というかなんというか。
全身傷だらけでさらに…みたいな感じは「戦力外捜査官」の設楽刑事を思い出しましたよ←身体だけは屈強そうだし^m^
そして栞子と大輔の恋愛は何ですか。中学生みたいだな。亀より遅いんじゃない?←それでも栞子さんが意外と積極的なところもあったりしてむふふとも思ったり。
あとがきにかかれていましたがあと1,2冊で終わりなんですねー。
ちゃんと冊数が分かったのでちゃんと買おうと思います(6巻にして初めて購入した人)

〈アスキーメディアワークス 2014.12〉H27.2.4読了

図書館奇譚 村上春樹

図書館奇譚図書館奇譚
著者:村上 春樹
新潮社(2014-11-27)
販売元:Amazon.co.jp

図書館の地下のその奥深く、羊男と恐怖と美少女のはざまで、ぼくは新月の闇を待っていた。あの名短篇が、ドイツの気鋭画家によるミステリアスなイラストと響きあう。新感覚アートブック第三弾!

図書館という言葉に惹かれて読んでみたのですが、やっぱり村上ワールドは私は分かりません。ごめんなさい…。ひたすら怖かったですけどね…あの挿絵。
乙一さんの「銃とチョコレート」並みに怖かった…。
羊男がいい味出してましたね。童話の世界のようでした。
…うん、そのくらいしか私は理解が出来ませんでした。ごめんなさい…

〈新潮社 2014.11〉H27.1.24読了

路地裏のあやかしたち 綾櫛横丁加納表具店 行田尚希4

路地裏のあやかしたち―綾櫛横丁加納表具店 (メディアワークス文庫)路地裏のあやかしたち―綾櫛横丁加納表具店 (メディアワークス文庫)
著者:行田 尚希
アスキーメディアワークス(2013-02-23)
販売元:Amazon.co.jp

高校生の小幡洸之介は、画家である父の作品が夜になると動き出すという怪奇現象に悩まされていた。「そうした事件を解決してくれる場所がある」と耳にして訪ねると、そこはいかにも怪しげな日本家屋。意を決して中へ入った洸之介が目にしたのは、驚くような光景だった。そして彼は、加納環と名乗る、若く美しい女表具師と出会う―。人間と妖怪が織りなす、ほろ苦くも微笑ましい、どこか懐かしい不思議な物語。第19回電撃小説大賞“メディアワークス文庫賞”受賞作。

タイトルに惹かれて読みました。面白かったです。
舞台は現代なのにどこか古風で昭和な感じ。それが私には良かったのかもです。
主人公の洸之介がとても素直でいい子なのと、環さんを始め個性的なあやかし達とのやりとりが好きでした。
取り扱っているのが表具というのがまた良いですよねー。
ちょうど先日、テレビで表具店の職人さんが修復されているのをみて、過去の作品を後世まで伝える素晴らしい仕事だなと思っていたので尚更そう思いました。
修復している本人も年季が入っていましたけど^^;
様々な怪奇現象にまつわるお話も温かくて良いです。
3巻まで出ているようなので読んでみたいと思います。

〈アスキーメディアワークス 2013.2〉H27.1.12読了

アガサ・クリスティー賞殺人事件 三沢陽一4

アガサ・クリスティー賞殺人事件アガサ・クリスティー賞殺人事件
著者:三沢 陽一
早川書房(2014-09-25)
販売元:Amazon.co.jp

作家志望の青年は、新人賞に落ち続けることに絶望し、人生最後の旅に赴く。名前を棄て、家族を棄て、友人を棄て、わずかな金と数枚の黒い服、数冊の愛読書を黒いトランクに詰め込んだ。金田耕一、明田五郎、神沢恭一、星川龍一……古今の名探偵にちなんで名乗った偽名ゆえか、青年は行く先々で奇妙な事件に出会う。恐山山中の密室殺人、盛岡の名刹を飲み込んだ謎の炎、大曲の蛇神に兄を祟り殺された妹、山形でマスコミを騒がせた少年の首なし死体――そして、旅が終わりを告げるかに思われた東京・信濃町のアガサ・クリスティー賞授賞式の会場でも悲劇は起きた!
三沢陽一、有栖川有栖、東直己、森晶麿、青柳碧人、千街晶之、笹川吉晴等々、関係者が実名で登場する授賞パーティの最中に起きた殺人事件の真相とは?
『致死量未満の殺人』で正統派本格の新鋭として好評を得た第3回アガサ・クリスティー賞作家が贈る、5篇収録の本格ミステリ連作集。

タイトルが気になりすぎて手に取りました^^;初読み作家さんです。
アガサ・クリスティー賞受賞作は2冊読んでいましたがこの方のは未読でした。そちらを先に読みたかったのですが積読本が多くて読めずに返却。いつか読みます…
タイトルの事件は5編の連作短編集の最後の作品でした。
短編集だったんですね。でも主人公は同じで時系列は繋がっています。死のうとしている主人公が行く先々で事件に巻き込まれて行きます。
どの事件も興味深かったです。面白かった。
ただ、時代は現代なのに昭和のような香りが漂っていましたけど^^;まあそれはいいです。
そして最後のアガサ・クリスティー賞殺人事件ですよ。
おいおい、勝手に殺しちゃっていいのかい^^;更に実名で作家さんがうようよしてましたよ。良いのか?と思いましたけどもちろん許可は取ってますよね。皆さんに。これが無許可なら無謀すぎる…まあ、この本は早川書房から出てるからきっと大丈夫ですよね^m^
ただたくさんの作家さんが出てきたのに一人一人の登場が少なくて残念。特に私は森先生の作品が大好きなので楽しみにしてたんですけど^^;黒猫シリーズの話がチラリと出たのは嬉しかったです。
ラストはまた面白いことしましたねー。
ひたすら有栖川先生の作品を読みたくなって読み終えました。学生シリーズ…気になる…。

〈早川書房 2014.9〉H26.11.20読了

晴れた日は図書館にいこう ここから始まる物語 緑川聖司5

晴れた日は図書館へいこう ここから始まる物語 (ポプラ文庫ピュアフル)晴れた日は図書館へいこう ここから始まる物語 (ポプラ文庫ピュアフル)
著者:緑川 聖司
ポプラ社(2013-09-05)
販売元:Amazon.co.jp

館内にこっそり置かれ続けるドッグフードの缶詰に、クリスマスツリーから消えた雪、空飛ぶ絵本に、半世紀前に読んだきり題名の分からない本を見つけてほしいという依頼…図書館が大好きな少女・しおりが、司書をしているいとこの美弥子さんたちと一緒に、本にまつわる謎を追う―。大好評のほのぼの図書館ミステリー第二弾!書き下ろし短編も収録。

第2弾です。
このシリーズの1冊目は春と夏、今回は秋と冬です。しおりちゃんの小学校5年生の1年間っていう設定なんでしょうかね。
舞台が図書館というだけで読まない理由がありません^^
くくりがどちらかというと児童書なので可愛らしいお話ではあるのですが、図書館で問題となっている出来事の数々もちゃんと取り上げられていて良いなと思います。
図書館に勤めていたのでわかりますよ。
明らかな動物の噛み痕があったり、水を含んで倍以上の厚さになった本を平然と返却して借りたときからこうだったという人は結構います。そんな本を職員が棚に戻すわけないのにね。弁償を頼んだら逆ギレする人とかいるんですよ。でも強く言えないから悔しいですよね。ちゃんと書店で本を買って持ってきてくれる人ももちろんいるんですけどね。
曲のレファレンスもありますよ。昔の歌だと難しかったりするんですよね。
あとは以前もどこかで書いたことがあると思いますけど宿題や課題について答えを聞くようなレファレンスや、本人の代わりに親やおじいちゃんおばあちゃんが来たりとかね。恥ずかしいと思わないんですかね、親も子供も。
そんな利用者ばかりじゃないんですけど、でもそういう人と当たるとへこみます。で、私は結果逃げちゃったようなものだから、美弥子さんたち職員は凄いなと思います。
物語もどれも良かったです。
特に「幻の本」が良かった。おばあちゃんが探し求めていた本。そしてその物語が出来た過程。そして・・・。最後はうるっとしました。
それに「空飛ぶ絵本」しおりちゃんは良い子に育って、みんなに愛されているなーと思った物語でした。安川君はとってもいい子で頭が良いのね。まだお互い好きっていう感じではないけど、お似合いだと思います^^
文庫本は割と最近出たものですが、単行本が出たのは2冊とも結構前なので、もうこのシリーズは終わっちゃっているんでしょうかね…
また続編が出てほしいなと思います。

〈ポプラ社 2013.9〉H26.10.10読了

晴れた日は図書館へいこう 緑川聖司5

晴れた日は図書館へいこう (ポプラ文庫ピュアフル)晴れた日は図書館へいこう (ポプラ文庫ピュアフル)
著者:緑川 聖司
ポプラ社(2013-07-05)
販売元:Amazon.co.jp

茅野しおりの日課は、憧れのいとこ、美弥子さんが司書をしている雲峰市立図書館へ通うこと。そこでは、日々、本にまつわるちょっと変わった事件が起きている。六十年前に貸し出された本を返しにきた少年、次々と行方不明になる本に隠された秘密…本と図書館を愛するすべての人に贈る、とっておきの“日常の謎”。知る人ぞ知るミステリーの名作が、書き下ろし短編を加えて待望の文庫化。

タイトルが気になって手に取りました。
図書館で起きる日常ミステリ。
本と図書館好きにはたまりません。
児童書なのでそこまで深刻でもなくほのぼの癒される作品ではあったのですが、図書館で起きる問題もちゃんと取り上げられていましたね。
不明本とか破損本とか図書館のマナーとか。
あと細かいですけど絵本や小説のキャラクターの絵を描く際は出版社に連絡して許可をもらわないといけないとか。
しおりはとってもいい子ですね。
母子家庭だからしっかりしているのかもしれないけど、美弥子の言う通り、もっと考えないで甘えていいのになと思いました。
周りのクラスメートも良い子たちで良かったです^^
文庫本のみ収録されている作品も良かったです。すっかり騙されました…。

〈ポプラ社 2013.7〉H26.9.19読了

探偵★日暮旅人の笑い物 山口幸三郎4

探偵・日暮旅人の笑い物 (メディアワークス文庫)探偵・日暮旅人の笑い物 (メディアワークス文庫)
著者:山口幸三郎
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス(2014-04-25)
販売元:Amazon.co.jp

クリスマスを旅人と共に過ごすことになった陽子は、ついに自分の気持ちを伝える決意をする。だが旅人の体には、ある異変が起きていた――。目に見えないモノを視る力を持った探偵の『愛』を探す物語、待望の最新巻。

セカンドシーズン3冊目。トータルでは7冊目なんですね。
もう亀のような陽子と旅人の恋愛模様にいらいらもしましたけども・・・
しょうがないのかなぁと思って読んでいましたが。
ようやく!互いに想いを伝えた!・・・と思ったら!
何〜〜〜〜!!??
っていう展開で。
すみません、表現がヘタクソで^^;でもネタバレになっちゃうから言えない…。
もう続きが気になって仕方がないです。
次が最終巻。みんな、ちゃんと、幸せになるよね?
今回は陽子と旅人の話が少なかったのでちょっと物足りなかったかな。
だから次は凄く期待してしまいますよ!

〈アスキー・メディアワークス 2014.4〉H26.8.7読了

ビブリア古書堂の事件手帖5 ~栞子さんと繋がりの時~ 三上延5

ビブリア古書堂の事件手帖 (5) ~栞子さんと繋がりの時~ (メディアワークス文庫)ビブリア古書堂の事件手帖 (5) ~栞子さんと繋がりの時~ (メディアワークス文庫)
著者:三上 延
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス(2014-01-24)
販売元:Amazon.co.jp

静かにあたためてきた想い。無骨な青年店員の告白は美しき女店主との関係に波紋を投じる。
物思いに耽ることが増えた彼女はついにこう言うのであった。必ず答えは出す、ただ今は待ってほしいと。
ぎこちない二人を結びつけたのは、またしても古書だった。いわくつきのそれらに秘められていたのは、過去と今、人と人、思わぬ繋がり。
脆いようで強固な人の想いに触れ、二人の気持ちは次第に近づいているように見えた。だが、それを試すかのように、彼女の母が現れる。
この邂逅は必然か? 彼女は母を待っていたのか? すべての答えが出る時が迫っていた。

読みました。じれったい。あぁじれったい。
でもそのじれったさが好きです。少しずつ、ほんの少しずつ進んでいきました。
プロローグを読んで順番に読んでいくとあるカラクリに気づきます。
それがやられたーと思いました。
今回もまた登場する本が魅力的です。
ブラックジャックの漫画が出てきたのも意外でした。その秘密も知ることが出来ました。
このシリーズ、完結したら全部買おうと思っていたんですけど、もう買っちゃおうかなぁ…今更ですけど^^;この本を読むとプラスで5冊くらい読みたい本が増えるので困ります^^
今回も「愛のゆくえ」が特に読みたくなりました。
そして「われに五月を」こちらはすずらん本屋堂に三上さんが出演されていた時にお話されていました。聞いた後に読むことが出来てよかったです。そしてその段階でもう終盤に近付いているというお話をしていました。次回作は秋に出すのが目標だそうです。秋になる前に全部買っちゃおうかなぁ。
最後は良かったことと気になることと…。
早くも次回作が気になって仕方がありません。

〈アスキーメディアワークス 2014.1〉H26.2.26読了

探偵★日暮旅人の壊れ物 山口幸三郎4

探偵・日暮旅人の壊れ物 (メディアワークス文庫)探偵・日暮旅人の壊れ物 (メディアワークス文庫)
著者:山口幸三郎
アスキー・メディアワークス(2013-05-25)
販売元:Amazon.co.jp

目に見えないモノを視ることで事件を解決する青年・日暮旅人。彼が経営する『探し物探偵事務所』に、ある日見生美月と名乗る美しい依頼者が現れた。旅人のことを「旅ちゃん」と親しげに呼ぶ美月は、どうやら旅人の学生時代の先輩らしい。旅人の過去を知る女性の出現に、陽子は動揺を隠すことができず―?旅人の学生時代が語られる『昔日の嘘』、美月が旅人に謎を出す『箱の中』ほか、『傷の奮え』『憧憬の館』『竹馬の友』の全5編を収録。

セカンドシーズンの2冊目です。
冒頭に見生美月という学生時代の旅人を知る人物が現れ、美月が旅人に伝えたある事がきっかけで旅人の様子がおかしくなります。
せっかく積年の想いが成就して幸せになってきたと思ったらまた変な感じになっちゃって、最初はドキドキして読みました。全部で5編なのですが初めの作品で美月が登場して最後の作品で理由が分かるので間の3編はつなぎのような感じですかね。旅人の様子がおかしいというだけで話が繋がっているわけではないので…それでもほかの作品も良かったですけどね。
旅人の学生時代は痛々しかったですねぇ。あれは敵を多く作りますよ。関わらないんならまぎれればいいんです。それが分かっただけでも良かったのかも。
旅人と叔父さんの再会は感動しました。旅人が視えるお陰で、2人は再会を果たして想いを伝えることが出来たんですね。
で、再会を果たしたお陰で陽子にも何だか良い事が起きそうな感じで。
いきなりどうしたの!?とおもったけど幸せな感じで終わって、良かった〜と思っていたのに。
最後がまた不穏な雰囲気。
まだまだ続きそうです。もはや続きが気になってしょうがないです。

〈アスキー・メディアワークス 2013.5〉H25.8.12読了

ビブリア古書堂の事件手帖4 〜栞子さんと二つの顔〜 三上延5

ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~ (メディアワークス文庫)ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~ (メディアワークス文庫)
著者:三上 延
アスキー・メディアワークス(2013-02-22)
販売元:Amazon.co.jp

珍しい古書に関係する、特別な相談――謎めいた依頼に、ビブリア古書堂の二人は鎌倉の雪ノ下へ向かう。その古い家には驚くべきものが待っていた。
稀代の探偵、推理小説作家江戸川乱歩の膨大なコレクション。それを譲る代わりに、ある人物が残した精巧な金庫を開けてほしいと持ち主は言う。
金庫の謎には乱歩作品を取り巻く人々の数奇な人生が絡んでいた。そして、迷宮のように深まる謎はあの人物までも引き寄せる。美しき女店主とその母、謎解きは二人の知恵比べの様相を呈してくるのだが――。

ビブリア古書堂第4弾です。今回は出版されるのが遅めでしたね。
何でだろうと思ったらあとがきを読んでわかりました。本当に大変だったんですね^^;お疲れ様でした。
今回は初の長編で全て江戸川乱歩の作品についてでした。
日本人なら1度は聞いた事がある名前ですけど、でも詳しくは知らなかったです。
私が江戸川乱歩を最初に知ったのは「名探偵コナン」からですから^^;
そこで少年探偵団が出来たりしてコナンが解説をしたりしていたから作品をちょこちょこ知っていったというのもありますし。あ、だから担任の先生が小林先生なのか!←今更
っていうくらいの知識しか持っていなかったんですけど、栞子さんがとても丁寧にひとつひとつ物語を解説してくれるので理解できました。そのお話しだけでもワクワクしたので実際はもっともっと、面白いんですよね。読みたくなりました。…いつ読めるかはわかりませんが^^;すみません。
凄く気になる展開で前作は読み終わりましたが、今回は割とあっさり母親が登場しましたね。
母親と栞子の確執は緩むことはなさそうですね。文香も良く言った!かっこよかったです。
でも、最後はドキドキしました。本当に、大輔が叫んでいなかったら栞子はどうなっていたのでしょう。やっぱり母親の血を引き継いでいるんだなと思わずにはいられませんでしたね。
母親が家族をも捨てて追いかけた本というのは一体なんだったのでしょう。それは次回明らかになるのでしょうか。
著者があとがきに「この物語もそろそろ後半です」と書かれていて、まだ半分もいっていなかったのかと驚きました。
次回はいつ出るんでしょう。今度はどんな作品が出てくるのでしょう。楽しみです。
大輔の言葉への返事も気になります。

〈アスキーメディアワークス 2013.2〉H25.4.12読了

探偵★日暮旅人の宝物 山口幸三郎5

探偵・日暮旅人の宝物 (メディアワークス文庫)探偵・日暮旅人の宝物 (メディアワークス文庫)
著者:山口 幸三郎
アスキーメディアワークス(2012-08-25)
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「六月の花嫁」愛歌はこのたび結婚した。母親は愛歌が物心つく前に亡くなり、父親が男手ひとつで育ててくれた。家で片づけをしている時に父親の部屋で父に不釣り合いの小さなウサギのぬいぐるみを見つける。
「犬の散歩道」ある野良犬が高校生に怪我をさせたため保健所へ連れて行かれることになった。しかしそれを避けるために灯衣はうちで飼おうとせがむ。しかしユキジも旅人も反対する。
「愛しの麗羅」ユキジの妹麗羅は兄勝彦が最期にプレゼントしてくれたもののメッセージをずっと考えていた。むきになってヒントを拒んだことを後悔していた。あるとき、麗羅の苦手な旅人が訪れ、麗羅と兄しか知らないメッセージを口にする。
「花の名前」増子すみれと旅人、ユキジが初めて出会った2年前の事件。一人の男性が何者かに殺された。また、別件で女の子が何者かに誘拐されていた。この2つの事件に関連性はあるのか。
「夏の日」陽子は夏休みを利用して大学時代の友人、牟加田の地元に出かけることになる。旅の途中、陽子は牟加田から恋人を演じてほしいと言われる。その頃旅人は熱で寝込んでいた。

日暮旅人シリーズ第5弾です。てっきり前作で最後だと思っていましたが(おわりって書いてたし)今回からはセカンドシーズンだそうで。またこのシリーズが続いていくんですね。旅人と陽子先生の関係も気になりますし、旅人たちが関わっていく事件に関してもとても興味深いので続いていくというのはとてもうれしいです。
始めの「六月の花嫁」は一瞬え!?って思いましたけど、そんなわけないですよね〜^^;愛歌の両親の話はとても感動的でした。最後に愛歌が父親にした親孝行は素晴らしいです。旦那さんもきっととても素敵な人なんでしょうね。感動しました。
前作までは旅人の過去が絡んでいて何かしら暗くて怖い部分があったのですが、今回はそういう部分はなかったですね。唯一「花の名前」だけは殺人事件が絡んでいたので怖い感じでしたが、でもまあ前作に比べたらそうでも…←
「夏の日」の旅人さんがめちゃくちゃかっこよかったです。この2人には幸せになってほしいなぁ。五感が戻ったら、関係も変わっていくような気がするのだけど。それも次回からまた展開していくのでしょうか。これから楽しみです。

〈アスキー・メディアワークス 2012.8〉H24.9.14読了

ビブリア古書堂の事件手帖3 〜栞子さんと消えない絆〜 三上延

ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~ (メディアワークス文庫)ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~ (メディアワークス文庫)
著者:三上延
アスキー・メディアワークス(2012-06-21)
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第一話 ロバート・F・ヤング『たんぽぽ娘』(集英社文庫)
よく来る常連客に「あまり品揃えが変わらない」と言われ、栞子と大輔は古本市へ行く。そこには栞子の幼馴染の滝川蓮杖もいた。そして、栞子とその母智恵子を毛嫌いしているヒトリ書房の井上太一郎もいて、なぜか大輔の事を知っていた。「たんぽぽ娘」はヒトリ書房が落札したが、本がなくなったという。ヒトリ書房は栞子が犯人だとハナから決めつけ、栞子が所持していた「たんぽぽ娘」を奪っていった。
第二話 『タヌキとワニと犬が出てくる、絵本みたいなの』
久しぶりに坂口しのぶがやってきた。小学生の時に見た絵本を手に入れたいのだという。しかし、覚えていることは曖昧で情報が少ない。栞子も書名が思い浮かばないという。栞子たちはしのぶの実家へ行き、更なる情報収集を図る。しかししのぶと両親は昔から仲違いをしており険悪な雰囲気だった。
第三話 宮澤賢治『春と修羅』(関根書店)
栞子と大輔は智恵子の友人だった人物の元へ向かった。父親の書斎にあったはずの「春と修羅」がなくなっているのだという。犯人は、自分の兄か兄嫁だという。2人はその2人に話を聞きに行く。
プロローグ・エピローグ『王様のみみはロバのみみ』(ポプラ社)
文香の日記。

ビブリア古書堂シリーズ第3弾です。
図書館で予約はしていたのだけど結構後だったし、まだ発注段階ですらないからいつになるだろうと思っていたのですが、職場の先輩が貸してくれました。やっぱり面白くてあっという間に読んでしまいました。読み終えるのがもったいなかったです。
このシリーズで初めてじゃないかなぁ、知っている本が登場したのは^^;
「春と修羅」は高校生の時に勉強しました。
一難去ってまた一難。
栞子さんの事が分かったと思ったらまた気になることが登場して、本当に商売上手なんだから著者さんは。←
でも、何となくあの人が怪しいんじゃないかなぁとは思っていました。
そうしたらやっぱり何か知っていて何か企んでいそうで気になります。
あとがきでは4巻目は冬に出せるかもと書かれていたのでそれを楽しみにしています。
今回「春と修羅」が登場して、知ってるものが出てきた〜とちょっと嬉しかった^^
そして久しぶりの坂口夫婦。相変わらずですね。タイトルがしのぶさんらしくて思わず笑ってしまいました。
ヒトリ書房の方があまりにも栞子親子に対して反感を買っているのも気になりますし。
もはや4が楽しみです。

〈アスキー・メディアワークス 2012.6〉H24.6.27読了

続・森崎書店の日々 八木沢里志5

続・森崎書店の日々 (小学館文庫)続・森崎書店の日々 (小学館文庫)
著者:八木沢 里志
小学館(2011-12-06)
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オススメ!
本の街・神保町で近代文学を扱う古書店「森崎書店」。叔父のサトルが経営するこの店は二年前失意に沈んでいた貴子の心を癒してくれた場所だ。いまでは一時期出奔していた妻の桃子も店を手伝うようになり、貴子も休みの日のたび顔を見せていた。店で知り合った和田との交際も順調に進んでいたが、ある日、貴子は彼が喫茶店で昔の恋人と会っているのを目撃してしまう。一方、病後の桃子を労う様子のない叔父を目にし、貴子は夫婦での温泉旅行を手配するが、戻って来てから叔父の様子はどこかおかしくて…。書店を舞台に、やさしく温かな日々を綴った希望の物語。映画化された「ちよだ文学賞」大賞受賞作品の続編小説。

「森崎書店の日々」の続編です。
映画も観たいって言ってたのに結局見ていなかった・・・
前作から変わりない日々。1年後くらいなのかな?
貴子も忙しく仕事をこなしていて、でも変わらず古書店へ出向くし彼氏の和田君とも相変わらず。でも、不安を覚えることもあって。
今回オススメを付けたのは、以前以上に貴子の気持ちが分かったからでした。分かったというか似てる部分があるなと思ったので。
和田君に対して一緒にいて幸せだけど不安だっていう気持ちもとても分かったし。
自分を伝えるって結構勇気がいることなんですよね。
和田2号に言われたこと、私もそのまま前の職場の人に言われたことがあります。
会社と家を直行直帰。飲みにも行かないし、休日は家にいる。そんなことを言ったら「一体何を楽しみに生きてるの?」って言われたことがある。
じゃあ何か?あんたの言う楽しみっていうのは毎日飲み歩くことなのか!?合コンして若いねぇちゃんとおしゃべりすることなのか!?って言いかえさなかったけど心の中で思ったことがある。
和田2号もそうだけど、自分のモノサシだけでモノを判断する人は大っ嫌いだ。
そんな奴は放っておけばいい。貴子の周りにはちゃんと貴子のことを分かってくれる人がたくさんいて、良いなって思った。だから貴子は貴子のままでいてほしいなと思いました。
叔父さんのこと、桃子さんのこといろいろあったけど、それを乗り越えて叔父さんも孝子も前を向いて行ってほしいなと思います。
たくさんの素敵な人にこの本で出会えて、とても癒された作品でした。

<小学館 2011.12>H24.2.9読了

探偵★日暮旅人の贈り物 山口幸三郎5

探偵・日暮旅人の贈り物 (メディアワークス文庫)探偵・日暮旅人の贈り物 (メディアワークス文庫)
著者:山口 幸三郎
アスキーメディアワークス(2011-10-25)
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目に見えないモノを“視る”能力を酷使し、倒れた旅人。陽子と灯衣は夜通し看病するが、2人が目覚めた時、旅人の姿は消えていた。陽子たちが心配する中、旅人は感覚を失うきっかけとなった刑事・白石に接触していた。そんな時、白石の息子が誘拐される。それを旅人の仕業だと踏んだ白石は、陽子を連れ去るという暴挙に出て!?果たして探偵・日暮旅人は『愛』に触れることができるのか。灯衣と母親の物語『愛の旅』を含む全4編を収録した、感動のシリーズ完結巻。

ずっと待ち望んでいたシリーズ最終巻。でも、すべてが分かって読み終えた時、やっと全部わかってよかったというのが半分。終わっちゃうんだと思ったのが半分かな。
1冊目からずっとハラハラドキドキしながら読んでいましたが、ようやく旅人の過去についての全貌が明らかになりました。
ただただ、可哀相としか思えない。同情なのかなんなのかはわかりませんが、どうして旅人と旅人の両親があんな目に合わなければならなかったのでしょう。旅人のお父さんはとても実直で素晴らしい人だったと思います。その人を人と思わず利用して踏みにじる。そこのくだりは読んでいてイライラしました。
陽子は凄いですね。強い。とても強い女性です。とっさにあんな行動は出来ないと思います。普通の何気ない幸せとは少し違うかもしれないけど、陽子は旅人の側にいるべき人だと思いました。
灯衣のお母さんのことも出てきましたね。お母さんの正体に本当にびっくりしました。
何だかすべての人が一つにつながっているみたいですね。
1巻から3巻までを読んでいるときは真相が知りたくてしょうがなかったのに、いざわかっちゃうと喪失感ばかりが付きまといます。わがままですよね^^;
どこかで旅人や灯衣や陽子やユキジが平凡だけど幸せな生活をしていることを願っています。

<アスキーメディアワークス 2011.10>H24.1.23読了

眼鏡屋は消えた 山田彩人4

眼鏡屋は消えた眼鏡屋は消えた
著者:山田 彩人
東京創元社(2011-10-08)
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気がつくとあたしは演劇部の部室の床でのびていた。そのうえ八年間の記憶が失われ、現在あたしは母校で教師になっているらしい。しかも親友の実綺が高二の文化祭直前に亡くなっていたなんて!!!八年前と同様に学園内では、彼女の書いた脚本『眼鏡屋は消えた』の上演を巡るごたごたが起きている。実綺の死には何か裏がありそうだ。上演を実現し、自分の記憶を取り戻すため、元同級生の探偵に事の真相を探ることを頼んだ。あたしが最も苦手とする、イケメン戸川涼介に―。青春時代の切ない事件と謎を、リーダビリティ抜群の筆致で描くミステリ。第21回鮎川哲也賞受賞作。

読みました。本当に最近今年の受賞作品をよく読んでいる気がしますが^^;
いろいろバラエティに富んでいて読んでいて面白いです。
この作品も面白かったです。くくり的には何でしょう。学園ミステリ?みたいな感じなのでしょうか。
単行本の装丁とあらすじを読んで気になって図書館で予約しました。
主人公藤野千絵が何者かに殴られ気が付いたら高校2年生だと思っていた自分が8年後の姿になって先生になっていた。
そこで自分はどうなってしまったのか知人に聞くと親友の竹下実綺が高校2年時になくなっていることを知ります。
その真相について、嫌いだけど顔はイケメンな戸川とともに真相を暴こうとするのですが、そのなかで脚本内容の元となった出来事も絡んできます。
橋本ワタル、竹下実綺の死亡の真相、そして千絵を殴った犯人。それがだんだん一つの真相へと結びついていきます。
この本を先に読んでいた知人が途中までは面白かったけど最後が納得いかなかった。って言っていたので、読む前に言う?って思ったのだけど^^;
私は面白かったと思いました。納得もしました。あれが最善策じゃないのかなと思ったけど。一部、人って怖いなと思ったところもあったが。
ただ、事件を追う過程も、事件の真相も全体的にまどろっこしくて長いなと感じました。読んでも読んでもページが進まない!っていう衝動に何度か駆られましたが^^;
でも、面白くて止まらないんです。う〜ん、矛盾していますね。
あらすじを読んでファンタジーも入っているのかなと思ったらそういう事ではなかったんですね。
千絵の決意が勇ましくて、その気持ちを持っただけでも報われると思うと感じました。

〈東京創元社 2011.10〉H23.12.17読了

ビブリア古書堂の事件手帖2〜栞子さんと謎めく日常〜 三上延5

ビブリア古書堂の事件手帖 2 栞子さんと謎めく日常 (メディアワークス文庫)ビブリア古書堂の事件手帖 2 栞子さんと謎めく日常 (メディアワークス文庫)
著者:三上 延
アスキー・メディアワークス(2011-10-25)
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オススメ!
鎌倉の片隅にひっそりと佇むビブリア古書堂。その美しい女店主が帰ってきた。だが、入院以前とは勝手が違うよう。店内で古書と悪戦苦闘する無骨な青年の存在に、戸惑いつつもひそかに目を細めるのだった。変わらないことも一つある―それは持ち主の秘密を抱えて持ち込まれる本。まるで吸い寄せられるかのように舞い込んでくる古書には、人の秘密、そして想いがこもっている。青年とともに彼女はそれをあるときは鋭く、あるときは優しく紐解いていき―。
プロローグ 坂口三千代「クラクラ日記」
栞子が所持している本をお店のワゴンにおいてほしいと大輔は頼まれる。しかし、まだ栞子は数冊同じ本を持っているようだ。なぜだろうか。
第一話 アントニイ・バージェス「時計じかけのオレンジ」
小菅奈緒が妹結衣の読書感想文を読んでほしいという。読んでみると中学生とは思えない文章力でうまいと思う。しかしその感想文により家族内でもめ事が起きているという。読んだ本の内容があまりに残虐なため心配されているようだった。
第二話 福田定一「名言随筆 サラリーマン」
高校の同級生であり、かつて付き合っていた高坂晶穂から父親の遺品である古書を査定してほしいと連絡を受ける。晶穂は愛人の子供で親戚たちとうまくいっていない。家も出ており、なぜ父親がこの仕事を晶穂に任せたのか、またどうしてビブリア古書堂に依頼したのかが分からなかった。
第三話 足塚不二雄「UTOPIA 最後の世界大戦」
ある男性がビブリア古書堂に査定の依頼に来た。しかし、持ってきた本を置いて男子絵は帰ってしまったらしい。本を返そうと栞子は大輔とともに住所を頼りに自宅を目指す。たどり着いた先には先ほどの男性がおり、1冊の本についてと、栞子の母親について話をしたいという。
エピローグ 坂口三千代「クラクラ日記」
なぜ栞子は同じ本を何冊も所持しているのか、大輔が推理を始める。

第2弾です。も〜!やっぱり面白かった!本にまつわるお話はやはり面白いです。
そしてその本と売った人読んだ人の関係もまたさまざまでいろんなドラマがありますね。
やはり今回も読んだことのある作品はありませんでした。
坂口安吾の奥さんが本を出しているなんて知らなかったですし、二話と三話の著者の名前についても初めて知りました。
古書はやはり奥深いですね。
今回は栞子のことについても触れられていました。
確かに父親は古書店の前の店主だという事は分かりましたが、母親のことは出てきたことがなかったですよね。
これですべてが解決という事ではないでしょうが、疑問は大分払拭されました。
前作同様この作品も一気読み!本当に面白く読みました。
本にまつわる本ってやはり素敵です。
また続編も出てほしいです。

〈アスキーメディアワークス 2011.10〉H23.12.15読了

探偵★日暮旅人の忘れ物 山口幸三郎5

探偵・日暮旅人の忘れ物 (メディアワークス文庫)探偵・日暮旅人の忘れ物 (メディアワークス文庫)
著者:山口 幸三郎
アスキーメディアワークス(2011-07-23)
販売元:Amazon.co.jp
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「隣の静寂」
犬飼哲は「AKIRA」という名前で歌手として活躍していた。メジャーデビューできたのは、路上で歌っていた時から応援してくれていた一人の女性のお陰だった。しかし、そのファンを裏切る行為をしてしまい、すでに引退している。いつも行くバーで飲んでいると、隣に不思議な男性が現れる。彼は哲を探していたのだという。
「森の調べ」
喫茶店の店長は、学生時代に仲のいい友人がいた。しかし数十年が過ぎどこに住んでいるかもわからない。ジャズ喫茶を今営んでいるのはその頃のことがあったからかもしれない。常連であり年下の友人である探偵が彼らが残したものを教えてくれた。
「爆弾魔の憂鬱」
朝倉権兵衛は爆弾を作るスペシャリスト。いつもは作るだけだが今回は爆弾を置くことにもなった。どこへおこうか思案し置くたびに一組の家族と遭遇し、うまくいかない。
「雪の道」
ユキジは旅人と出会ったときを思い出していた。旅人は家の近くで行き倒れていてユキジが助けたのだった。ユキジはその頃、タチの悪いヤクザに目を付けられていた。
「夢のぬくもり」
白石孝徳は有田一志という麻薬を売っている学生を探していた。捜査中に雪路顧問の息子が絡んでいることを知り、いつも通っているという探偵事務所に張り込むことに。その探偵事務所は日暮という人間が経営しているらしい。日暮という名前に白石は聞き覚えがあった。

まだ続くのか〜!ひっぱるのか〜!というのが最初の感想^^;
でも、まあ新刊が出ていることは知っていたので良いのですが。
前回読んだ時から時間が経っていたのでちょっと忘れかけていたんですけど、読んでいくうちに思い出しました。
旅人に灯衣にユキジに陽子。それぞれ変わらずに同じような関係でいました。
「雪の道」はユキジと旅人の出会いについて。ユキジはまだ20歳なんだもんな〜。読んでいてもそうは思えないのだけど^^;旅人はまだ23歳なんですね。あ、そうですよね、陽子も若いんですから。
にしても2人の出会いが旅人の行き倒れって^^;というか旅人はそれまでどうやって生きていたのでしょうか。それも気になります。そして灯衣ちゃんについて。まさかユキジ絡みでの登場とは思いませんでした。気になっていたことが少し解消されました。
「夢のぬくもり」はついに最終章に来たかなという気がします。なんとなく旅人のことも明らかになってきていますが、まだ全然分かっていないですよね。そして旅人は何をするのかどうなるのか。気になります。今の旅人はとてもすてきで魅力的なので、今のままでいてほしいと思うのですが。。。視力以外のものを取り戻したとしたら、旅人は旅人じゃなくなるような気がして怖いです。
どちらにしても次回作ですね。
早く知りたいと思いつつも、次が最後です。と著者さんに改めて言われると、あと1作で終わるんだ〜と思ってさびしくなりますね。とっても複雑な気持ちです。でも、早く読みたい・・・!どうしようかな。買おうかな〜。でも買うとなると4冊買わないときっと気が済まないし・・・う〜ん・・・。

〈アスキーメデイアワークス 2011.7〉H23.11.24読了

大正二十九年の乙女たち 牧野修5

大正二十九年の乙女たち (メディアワークス文庫)大正二十九年の乙女たち (メディアワークス文庫)
著者:牧野 修
アスキーメディアワークス(2011-04-23)
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オススメ!
日本が戦乱に巻き込まれつつある、大正二十九年。逢坂女子美術専門学校に、四人の個性的な女学生が通っていた。画家としての才能あふれる池田千種。武道に没頭する男勝りな星野逸子。身体は不自由ながら想像力豊かな犬飼華羊。素直で女性らしい優しさに満ちた緒方陽子。戦争の足音が近づく不自由な時代にありながら、短い青春を精一杯謳歌する彼女たち。しかし、その明るい日々に、不穏な影が忍び寄り…。奇才・牧野修、渾身の青春時代小説が登場。

この作家さんを読むのは初めてでした。
大正二十九年ということは架空の時代ということなのでしょうか。それでも出てくる名前は現代史にも名を連ねている人たちばかりなので、史実に基づいた物語なんでしょうね。
この物語は4人の乙女が主人公です。千種、逸子、華羊、陽子。それぞれ性格はバラバラだけど親友で固い絆で結ばれています。
4つの章に分かれていてそれぞれの視点で描かれています。でも、それと同時に同時進行で物語も進んでいて、この物語でずっとまとわりついてくる毛だらけの男が女性をさらうという事件も進み、4人は巻き込まれていきます。
その事件も気になるところですが根底のテーマは女性の成長や自立が描かれているんだと思います。
4人ともそれぞれ信念を貫いていてカッコイイです。陽子だけ割りと一般家庭に育った女性ですがそれでも心に秘めているものは熱い。3人が陽子を羨ましがっている理由も分かります。
千種なんて凄く家がお金持ちだけど、そのせいで自分の人生も縛られるなんて、辛いですよね。そして逸子。逸子は強い人だと思います。腕力も勿論ですが心も。男尊女卑もいいところなこの時代に、女だからといわれないためにひたすら勝ち続ける女性。芯が強くなければ乗り越えられないと思います。読んでて尊敬しちゃいました。
4人は芸術学校に通っているのだけどそこに登場する絵たちが凄く細かく描写されてて名前の挙がっている芸術家たちについても気になるところです。
物語も良かった。最後は切ないラストでしたけど4人が前を向いて生きている姿を読んで、自分も頑張んなきゃって思えました。

<アスキーメディアワークス 2011.4>H23.8.30読了

つむじ風食堂の夜 吉田篤弘4

つむじ風食堂の夜 (ちくま文庫)つむじ風食堂の夜 (ちくま文庫)
著者:吉田 篤弘
筑摩書房(2005-11)
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懐かしい町「月舟町」の十字路の角にある、ちょっと風変わりなつむじ風食堂。無口な店主、月舟アパートメントに住んでいる「雨降り先生」、古本屋の「デニーロの親方」、イルクーツクに行きたい果物屋主人、不思議な帽子屋・桜田さん、背の高い舞台女優・奈々津さん。食堂に集う人々が織りなす、懐かしくも清々しい物語。クラフト・エヴィング商會の物語作家による長編小説。

吉田さんの作品はずっと気になっていたのですが、なかなか積読本が多くて^^;
読めずにいました。
吉田さんの作品にファンが多いことが分かりました。
大きな展開はないんですけど、月舟町に住み始めた先生がつむじ風食堂を通して出会う町の人々との関わりがほんわかとしていてとても好きです。
舞台は日本のようで日本じゃないような、時代は昭和のようなもっと前のような、何だかとても懐かしい気がします。
先生は何だかとってもぼや〜っとしていて放っておけないタイプですね^^
町の人たちは皆さんとても優しい。
どの人もそれぞれ魅力があります。
私が気になったのは奈々津さん。
眉間にしわを寄せていることが多いと言うから怖い人なのかと思ったけど、とても純粋で可愛らしい人だと思う。先生はきっと、奈々津さんにふさわしい役を書くことが出来ると思う。
この作品、何年か前に映画化されましたよね。
観ていないのですが、この独特の癒される雰囲気をどう描いているのか、気になります。

〈筑摩書房 2002.12〉H23.8.5読了

探偵★日暮旅人の失くし物 山口幸三郎5

探偵・日暮旅人の失くし物 (メディアワークス文庫)探偵・日暮旅人の失くし物 (メディアワークス文庫)
著者:山口 幸三郎
アスキーメディアワークス(2011-01-25)
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オススメ!
「老舗の味」鹿毛栄一郎は洋食店を営んでいる。甥の俊も働いてくれ、あとを継ぐとまで言ってくれていた。しかし、俊の母親で栄一郎の妹から俊を渡して欲しいという連絡、また知り合いからホテルで働かないかと持ちかけられ、店を畳むべきか悩んでいた。同じ頃、日暮旅人は行きつけのお店の店員から依頼を受けていた。伯父の作るハヤシライスの隠し味を探して欲しいと。
「死体の行方」銀行の現金輸送車を襲った3人が、お金の行方を捜すため、また裏切り者が誰かを捜すために日暮旅人を拉致してきた。この強盗を計画した木内という人物が事務所で血だらけで発見されたのだが目を放した隙にその死体が消えていた。
「母の顔」日暮旅人が娘の灯衣を迎えに行くと灯衣はおらず、また魅亜という女の子の姿もなかった。魅亜の母親は癇癪を起こしており何でも保育園のせいだと罪をなすりつけようとする。「みあちゃんのだいすきなところにいってきます」という書置きを頼りに2人を探すことに。
「罪の匂い」山川陽子の大学の同級生である川村祐介が借金取りに追われ行方不明だという。また川村の恋人の七尾満里奈も3日も無断欠勤しているのだという。川村はともかく満里奈の行方が心配な陽子は、悩んだ末旅人に2人の行方を依頼する。

第2弾です。読み終えた後にさらに謎が深まっていったのでまた続くんかい!と思いましたが、本当に読む手が止まらずあっという間に読んでしまいました。イヤー面白いです。
主要の人物が本当に個性的なんですよね。旅人もユキジ君も灯衣ちゃんも陽子も陽子の先輩もなかなかいいです。
そして何より、旅人の過去や灯衣ちゃんの両親のことが気になります。
まだ核心に触れていない段階ですが、少しそのことについて書かれていましたね。
あんなに大人びている灯衣ちゃんでも、やはりお母さんと一緒に暮らしたいようで、お母さんはどうして来てくれないのかと泣いているところは事情を知らない私も胸が苦しくなりました。ホント、そこらへんが気になります。
旅人は5歳まではきっと他の子と変わらない五感をもった男の子だったんですよね。
最後の章に旅人の過去らしき出来事が書かれていましたが、本当に酷くて衝撃でした。そんな苦しみを味わってしまったから、こんな体質になってしまったんでしょうね。
また、今回の事件に関わったことで一瞬だけでも旅人は嗅覚を取り戻し、ずっと探していた人物を見つけることが出来たようです。
嗅覚を取り戻した時、また再び失った時の旅人があの温和な雰囲気とは全く異なっていて憎悪に包まれた雰囲気が伝わり怖かったです。
第3弾は最近発売されたようですね。刊行ペースが速くて助かります。もう気になって気になって。次で完結するのでしょうか。シリーズは終わらなくても旅人の闇についてはもういい加減知りたい・・・

〈アスキーメディアワークス 2011.1〉H23.7.30読了

探偵★日暮旅人の探し物 山口幸三郎5

探偵・日暮旅人の探し物 (メディアワークス文庫)探偵・日暮旅人の探し物 (メディアワークス文庫)
著者:山口 幸三郎
アスキーメディアワークス(2010-09-25)
販売元:Amazon.co.jp
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オススメ!
「椅子の声」橋田勉は息子夫婦に追い出されフリーマーケットで不用品を処分しようとしていた。むすっとした表情をしている橋田のところへ誰も客はやってこない。しかし、20歳くらいの若者が椅子がいいと褒めてくれ、買うという。しかしその椅子にはカラクリがあり、その中に古い手紙が仕込まれていた。いったい誰が誰に送ったのか。この椅子は橋田の祖母、文江の椅子だという。文江とその椅子と贈り主について、なぜか橋田とその青年、日暮旅人が調べることとなった。
「探し物はなんですか?」保育士の山川陽子はある日、保護者の迎えが遅い園児・百代灯衣を自宅まで送り届ける。灯衣の自宅は治安の悪い繁華街にあり、日暮旅人と名乗る灯衣の父親は探し物専門の奇妙な探偵事務所を営んでいた。
翌日、陽子は通勤途中に大事にしていたキーホルダーを落としてしまった。灯衣を送りにきた旅人は陽子の異変を感じ取る。
「景色の神秘」陽子は再び旅人の元を訪れていた。それは園長から頼まれたことを旅人に依頼するためだ。事務所へいくと、チンピラの風貌である雪路雅彦という人物がいた。彼は陽子を邪険に扱う。そこで、陽子は日暮旅人の能力について知ることになる。
「地中の詩」以前陽子が依頼していた仕事が園長からの依頼という事で、旅人は依頼を受けることにした。内容は10数年前に埋めたタイムカプセルを探して欲しいという依頼だった。埋めた場所には今マンションが建とうとしており急がなければならないのだが、どのあたりに埋めたのか分からなくなったという。

うわ〜この本好き!最近読み始めたメディアワークス文庫で出ている本はハズレがありません。今回の作品もとても好きでした。
視覚以外の感覚がない旅人。聴覚も味覚も嗅覚も触覚もない。全ては視覚によって視えるのだという。だからこそ他の感覚を補おうと視覚が物凄く発達し、探し物専門の探偵事務所を構えている。
とにかくこの旅人という人が本当にお人よし。
頼まれたことは断らずになんでもこなしてしまいます。
貧乏くじを引いてしまうこともしばしば。そしてお金を取らない場合もあり、商売は成り立ちません。
でも、その探し物の中にはそれぞれのドラマがあって素敵でした。
「椅子の声」の決して結ばれることが出来なかった2人の淡くて儚い恋心とか、「探し物はなんですか?」の陽子の小さな頃の大きな後悔とか「景色の神秘」でのドクターの恩師を何とか生きたいと前向きにさせてあげようと思い出の場所を探すところとか、「地中の詩」の陽子のピンチを旅人が助けるところとか。
何だかきゅんきゅんしちゃうんです。どの人の物語もとても素敵で、ほわんとあったかい気持ちになりました。
そして、ただあったかい話がつづくのではなく、伏線も張られているんですよね〜。
まさかの関係にびっくりしました。
えぇ!?まさかあの人とあの人につながりが!?みたいな^m^
それはとっても驚きで、そしてとってもニヤニヤしちゃう展開でした。
そしてさらに最後のどんでん返し。ああくるとは驚きでした。
旅人が探している物はいったい何なんだろう。
そして、おそらくだけど「他の感覚が眠ってしまっている」理由がなんなのでしょう。
そしてそして旅人と灯衣ちゃんは血がつながっていないのに親子として一緒に暮らしているのはどうしてなんでしょう。
そういうのはだんだん明らかになっていくんでしょうか。
今、第2弾を読んでいます。第3弾はつい最近出たらしいです。
また読むシリーズが増えました〜。1冊目から心を鷲掴みにされています^^

〈アスキーメディアワークス 2010.9〉H23.7.29読了

ビブリア古書堂の事件手帖〜栞子さんと奇妙な客人たち〜 三上延5

ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫)ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫)
著者:三上 延
アスキーメディアワークス(2011-03-25)
販売元:Amazon.co.jp
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オススメ!
鎌倉の片隅でひっそりと営業をしている古本屋「ビブリア古書堂」。そこの店主は古本屋のイメージに合わない若くきれいな女性だ。残念なのは、初対面の人間とは口もきけない人見知り。接客業を営む者として心配になる女性だった。だが、古書の知識は並大低ではない。人に対してと真逆に、本には人一倍の情熱を燃やす彼女のもとには、いわくつきの古書が持ち込まれることも、彼女は古書にまつわる謎と秘密を、まるで見てきたかのように解き明かしていく。これは“古書と秘密”の物語。
第一話 夏目漱石『漱石全集・新書版』
五浦大輔は祖母と母と3人で暮らしていた。一緒に暮らしていた祖母が亡くなり、部屋の整理をしていると、かつて祖母に触った事で怒鳴られた全集が置かれていた。大輔が幼い頃、入ってはいけない、触ってはいけないといわれていた祖母の部屋の本棚に置かれていた本を散乱させた事でかなりの剣幕で怒鳴られ叩かれた。それがきっかけなのか分からないが、大輔は本が読めない「体質」となっていた。その全集がどのくらいの値がするものなのか、大輔はかつての通学路だった場所にあったビブリオ古書堂に行って見る事に。そこにいたのは高校生くらいの女の子。店主は病院で入院しているのだと言う。病院へ行ってみると、そこには6年前に見た女性がいた。先代の店主が亡くなり、彼女が継いだのだという。名前は篠川栞子といった。彼女に夏目漱石の全集を見せると、第八巻 それからだけがほかと違うと言う。中を開けると、そこには「田中嘉雄様 夏目漱石」と書かれていた。
第二話 小山清「落穂拾ひ・聖アンデルセン」
ビブリア古書堂の常連でありせどり屋である志田はたくさんの本を持ってきた見返りとして一つ頼みごとがあると言う。志田がずっと大事にしていた本が女子高生に盗まれたと言う。その犯人を捕まえてほしいのだと言う。
第三話 ヴィノグラードフ・クジミン「論理学入門」
坂口昌志という客がやってきた。彼は「論理学入門」という本の値をつけてほしいと言う。彼はピシッとしたスーツを着ており、髪型もきめている。しかし、サングラスだけが少し不恰好だった。その人が帰って数時間後、坂口の妻と言う女性から電話があり、その本は旦那がとても大事にしている本だから取り下げてほしいと言う内容だった。
第四話 太宰治「晩年」
店主の怪我にかかわる人物を探すため、ビブリア古書堂でも仕掛けを施すことにした。そこへかつて関わった女子高生や志田、坂口夫婦が店を訪れ話をしていたのだが、怪しい人を目撃したと言う。

・・・好きだ・・・。この作品、好きだ・・・。
っていうかもう舞台が古書店って言うところで萌えますよね^^本好きにはたまらない舞台です。古書店と言うと、まず思い浮かぶのは「月魚」なんですよねぇ。
せどり屋っていう言葉が出てきたときには迷わず瀬名垣を思い出してしまってニヤリとしてしまいましたよ。
章ごとに重要となる本はどれも読んだことがなかったのですが、どの本も興味をそそられました。それは、店主の栞子が本当に嬉しそうにその物語を嬉しそうに語るからかも。小説を読めない大輔と小説がないと生きていけない栞子。栞子が物語を語り、大輔が聞く。その関係性が始めからいいなと思っていました。
始めの大輔のお祖母さんの残した本の真実は驚きました。そうしたらすべてが頷ける。鳥肌が立ちました。
栞子さんの頭の切れ具合がハンパじゃありません。それは、今までずっと読み続けた本の知識からなるものなのでしょうか。
二話の真相も、三話の真相もぜんぜん気づきませんでした^^;
でも、読み終えたらなるほどと納得できるんです。その物語の解釈も栞子さんがしてくれます。
私は古書はよまないのだけど、この小説に出てきた作品は読んでみたいと思いました。この物語とどう結びついているのかも気になりますし。
この物語の世界にどっぷりと浸かり、幸せな気分で読書できたなーと思いました。
栞子と大輔の関係がどうなるのか気になりますし、栞子の物語の解説もまだまだ気になります。続編出してくれないかなぁ。

〈アスキーメディアワークス 2011.3〉H23.7.6読了

隻眼の少女 麻耶雄嵩4

隻眼の少女隻眼の少女
著者:麻耶 雄嵩
文藝春秋(2010-09)
販売元:Amazon.co.jp
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古式ゆかしき装束を身にまとい、美少女探偵・御陵みかげ降臨!因習深き寒村で発生した連続殺人。名探偵だった母の跡を継ぎ、みかげは事件の捜査に乗り出した―。

かなりネタバレしてます

以前読んだ「貴族探偵」が面白かったので、そのときに新刊で出ていたこの作品を予約しました。
で、読んでみたのですが・・・。
犯人を知って「えぇ!?」と思って、読んでいくうちに「えー・・・」っていうふうに言ってしまう感じですかねぇ^^;
麻耶さんの作品が好きな方に、気をつけてといいますか、独特ですよと言う話は伺っていたのですが、これは凄い。これは確かに麻耶ワールドですね^^;
私は嫌いじゃないです。受け入れも出来ます。
でも、冷静に考えたら、琴折家の人たちは本当にただとばっちりを受けただけで、意味もなく大切な家族を何人も殺されたってことになりますよね?ただ、殺されたと。
それが本当に悲しくて悔しくて腹が立ちました。
みかげの境遇が可哀相だった事は認めます。それでも、あんな事をする権利はない。ましてやそれから人殺しの真相を探るなんて、そんな権利はないです。
こんなに凄い探偵なのに、静馬が自殺してると思っていることにどうして気付かないんだろうと思っていたのだけど、それにもちゃんと理由があったんですね。いやー本当に腹が立つ。
たった17歳の少女が、こんな卑劣な事を考えられるなんて・・・末恐ろしいです。
でも、最後の最後はほんの少しだけ救いがあった気がします。小さな光がさしたような、2人の姿がとても微笑ましく見えました。
まあ、これからの人生が2人とも過酷そうですけども…。
っていうか、本当に凄いですね^^;
過程が面白くて止まらなくて、深夜になっても読んでたんですよ。それでこの真相…。いや、ダメではないんですけど、ただただ脱帽で、度肝を抜かれた気がします。

〈文芸春秋 2010.9〉H23.4.4読了

森崎書店の日々 八木沢里志5

森崎書店の日々 (小学館文庫)森崎書店の日々 (小学館文庫)
著者:八木沢 里志
小学館(2010-09-07)
販売元:Amazon.co.jp
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オススメ!
交際を始めて1年になる恋人から、突然、「他の女性と結婚することになった」と告げられた貴子は、深く傷ついて、ただ泣き暮らす毎日を送ることになった。職場恋愛だったために会社も辞めることになった貴子は、恋人と仕事をいっぺんに失うことに。そんなとき叔父のサトルから貴子に電話がかかる。叔父は40代、奥さんの桃子さんに家出され、ひとりで神保町で「森崎書店」という古書店を経営していた。飄々としてつかみどころがなく、親類の間では変人として通っていたサトル叔父、小さい頃は貴子も遊んでもらったこともあったものの、ここ数年は交流はなかった。その叔父からの連絡は、「店に住んで、仕事を手伝って欲しい」というものだった。誰かの救いを求めていた貴子は、叔父の申し出を受け入れて、本の街のど真ん中に住むことになった――。
物語の1年半後を描いた続編小説「桃子さんの帰還」も収録。

ちょっと前に、内藤さんがいいともに出ていたときにこの作品の映画の宣伝をしていらして。そのときから気になっていたのですが、いかんせん積読本が多くてなかなか読めずにいました。
それでも、いつもお邪魔しているブログ様がとても良かったとおっしゃっていたので、読まなければ!と触発されて何とか読了しました。
うん。良かった^^面白かったです。
内容的にはベタな感じもあると思いますが、それが良いです。
でも、貴子の付き合っていた(らしい)彼氏は最低ですね。付き合ってると思ってるんだか思っていないんだか。仕事辞めるときにまた会おうと言ったり、辞めた後も今あいているかと連絡をしたり。自分が何をしているのか分かっているんでしょうか。
そいつ(もはや名前を言わない)が出てくるたびにムカムカしました。そんな奴と関わらなくなって正解だよ。と思いつつも、貴子の好きという気持ちには何となく共感できたりしてもどかしかったです。
それでも、神保町と言う町に住んで古本屋さんに勤めてたくさんの人に出会って、たくさんの本を読んで。貴子は人としても更に大人になって成長したのだと思う。本当に良かった。
叔父さんもいい味出していましたね〜^^内藤さんは合ってるかも。
ひょろっとしていて、見た目は弱そうなのかもだけど、それでも心の中は熱くて姪っ子が大好きな叔父さん。素敵でした。
元彼のところに乗り込んでいったところはスカッとしました。
「桃子さんの帰還」も良かったです。桃子さんの事もちゃんとわかったし、貴子も。良かったね!^^
映画はどこまで描かれているんでしょうか。今更ですが、観てみたくなりました。

〈小学館 2010.9〉H23.2.20読了

金閣寺 三島由紀夫5

金閣寺 (新潮文庫)金閣寺 (新潮文庫)
著者:三島 由紀夫
新潮社(2003-05)
販売元:Amazon.co.jp
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「国宝・金閣寺消失」この事件を題材として、その陰に秘められた若い学僧の悩み、幻想と心中に至る心中を書き表す。

舞台「金閣寺」を観に行くと決めてから読もうと思っていたのに、読み始めたのは観劇の3日前でした^^;読み終わるか心配でしたが無事読了。
以前「ネバーランド」を読んだ時に物語の中で登場した「仮面の告白」を読もうとしたのですが、数ページで挫折した経験がある三島由紀夫作品だったので、ちょっと心配でした。
それでも、今回は読んでいて面白かったです。内容的に面白いという表現はおかしいと思いましたけど、どんどん読み進んでいきました。
前回読もうとして挫折したのは高校1年生の時だったので^^;まあ、私がまだまだ子どもだったという事で・・・。
あとは「金閣寺の燃やし方」で実際の金閣寺焼失事件についてや三島由紀夫の「金閣寺」について読んでいたのも良かったのかもです。
溝口の境遇は良くはないけれど、悪くもないと思う。
吃音であるという事以外はとても健康体で悪いところもないのだから、もっと自信を持てばいいのにと、読んでいて思いました。
そしてとても純粋で素直なのだと思う。
鶴川は溝口にとっての光で、鶴川は自分の中の暗い部分に悩み葛藤し自殺を図ったということが溝口には信じられなくて混乱する。
人は誰しも表の部分と裏の部分があるのだということを分かっていれば、溝口もそこまで抱える事はなかったのに。
溝口は老師を自分の事を理解してくれないと軽蔑していたけど、第三者から見るととても寛大な優しい人なのだと思う。
溝口の父親との約束を守って溝口を修行僧として住まわせ、溝口が流産させたという女性へお金を渡し、その件について人に口止めした上で溝口を大学へも行かせた。
溝口が失踪して警察をつれて戻ってきても怒らず、柏木にした借金も肩代わりして。
溝口はきっと友人の形見だと思って大事にされていたのだと思うのだけど、それでも溝口が老師に求めていた愛情とはまた違うんだろうな・・・。
その2人の関係がもっと分かり合っていたら、また違ったのかも知れないな。
金閣寺の美に魅せられ、金閣寺に縛られて溝口の心が捉えられていく様が読んでいても深く伝わってきました。
読み終えた後に、何だかぐるぐるといろいろ考えてしまいました。

〈新潮社〉H23.2.3読了

鳩とクラウジウスの原理 松尾佑一3

鳩とクラウジウスの原理
鳩とクラウジウスの原理
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恋愛に縁のない貧乏青年・磯野のアパートに学生時代の仲間が転がりこんできた。磯野の新しい職場は「鳩航空事業団」。そこでは鳩が恋文を運ぶ伝書鳩サービスを提供している。ある日、伝書鳩が「クラウジウス団」なる連中に拉致されてしまう。彼らの目的は「この世のあらゆる恋愛を妨害すること」。磯野は無事に鳩を相手に届けられるのか?かくして鳩を巡るナンセンスな闘いが幕を上げた。第1回野性時代フロンティア文学賞受賞作。

タイトルに惹かれて手に取ったのですが、受賞作品で初作品だったんですね。
文章は読みやすかったですし、ストーリーも面白かったです。
いきなり突飛な内容になったり、ロンメルや犬さんが面白かったり、個性的な部分が多く見えました。
主人公の磯野が1番まともだったかも。一応広告会社にちゃんと勤めていて、自活していて。
磯野の淡い思い出やロンメルの恋心とか、犬さんの天然さとか、読んでいて面白かったです。
でも、ページ数はあまり長くないのに読み進むのが遅かったんです。
ぐいぐい読めるって言うわけではなかったみたいで。
そう思っていたら、書評で山本文緒さんが「先へ先へと読者が引っ張られるという造りではない」というコメントを残されていて、申し訳ないんですが納得してしまいました。
でも、良かったです。
3人ともそれぞれ想いがあって、青春だなぁと思いましたし、ラストの磯野の想いが好きです。

〈角川書店 2010.4〉H22.7.12読了

貴族探偵 麻耶雄嵩5

貴族探偵
貴族探偵
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「ウィーンの森の物語」
都倉計器の社長、都倉政一が死んでいるのが見つかる。密室だったため、始めは自殺とされていたが、他殺の証拠が残されており、殺人である事が判明した。容疑者は妻の光恵、息子の忠仁、親戚の江梨子。営業部長の正津幸彦、愛人の旗手真佐子。
「トリッチ・トラッチ・ポルカ」
宇和島逸子が殺された。彼女はいろんな人の弱みを握り、ゆすっていた。第一容疑者は高校の先生である浜村康介だった。彼は、川原で彼女の頭部を埋めているところを目撃されたのだ。
「こうもり」
風媒荘にやってきた絵美と紀子は作家の大杉道雄と堂島尚樹と会い、一緒に食事する事に。しかし、道雄の妹佐和子が殺されているのが見つかる。
「加速度円舞曲」
美咲は恋人の浮気現場を目撃し、イライラしながら家路についているところだった。しかし、途中で大きな岩が落下し、車が故障してしまう。立ち往生していると、貴族探偵と自称する男が助けてくれた。岩を落としたのは上に住む住人だと言うが、その人物は自分が編集者として担当している作家の家だった。
「春の声」
皐月の従兄弟の弥生は祖父の言いつけで入り婿候補3人の中から1人を選ばなければならなかった。しかし、夜、入り婿候補の1人から不吉な内線電話が入る。

麻耶さんの作品は初めて読みました。
5年ぶりの最新作だそうですね。
貴族探偵を名乗る紳士が全ての作品で絡んでいるのですが、現場検証するのは彼の使用人たち。推理はしているようだが、推理を披露するのも使用人たちという、ちゃんとわかってるのかわからない不思議な探偵。
でも、所作はしっかりしていてお金持ちの風格があり、いやみな事や気障な事を言っても、素直に受け止められてしまう不思議な人らしい。
使用人たちは言葉遣いや礼儀をちゃんとわきまえている人たち。とても好感が持てました。
貴族探偵は、私は嫌いじゃなかったです。
失礼で変な奴だけど、世間知らずなわけではないと思ったので^^
事件のトリックも動機もなるほどーと思いましたし。
とても面白かったです^^
新境地を開けて嬉しいです。

〈集英社 2010.5〉H22.6.21読了
自己紹介
苗坊と申します。
読書とV6を愛してやまない道産子です。47都道府県を旅行して制覇するのが人生の夢。過去記事にもコメント大歓迎です。よろしくお願いいたします。
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