苗坊の徒然日記

読書とV6をこよなく愛する苗坊が気ままに書いてます。 お気軽にどうぞ。

山本文緒

残されたつぶやき 山本文緒5

残されたつぶやき (角川文庫)
山本 文緒
KADOKAWA
2022-09-21


朝の国民的番組に出演する数日前に足を負傷。服や靴を新調したのにサンダルで出演し…。2008〜21年の間にSNSでつぶやいた日記など、書籍未収録を中心にまとめた珠玉のエッセイ集。著者らによる美しい写真も収録。

山本さんが今までSNSで呟いてきた日記をまとめた作品。
山本さんは、SNSで何気なくつぶやいたものが1冊の本になるなんて思っていなかったんじゃないかなぁ(笑)それでも、本として残してくれたことはやはり嬉しいと思います。私はSNSは全然見たことが無かったので。
そして見逃してしまっていたあさイチ。だいぶ経ってから出演していたことを知ったんですよね…。見れてなくて残念ですが、その時のことを宝物のように言葉で表している山本さんを知ることが出来て嬉しかったです。
その次に気になったのが2014年のつぶやきの「TSUKEMENの楽屋を訪ねる」…え!!??
山本さんTSUKEMEN好きだったんすか!?しかも楽屋に行っただって!?詳しく知りたかったけど箇条書きで終わっていたので残念でした(笑)
最後に山本さんの年表が載っていたのが良かったです。

<KADOKAWA 2022.9>2023.3.25読了

無人島のふたり 120日以上生きなくちゃ日記 山本文緒5



これを書くことをお別れの挨拶とさせて下さい――。思いがけない大波にさらわれ、夫とふたりだけで無人島に流されてしまったかのように、ある日突然にがんと診断され、コロナ禍の自宅でふたりきりで過ごす闘病生活が始まった。58歳で余命宣告を受け、それでも書くことを手放さなかった作家が、最期まで綴っていた日記。

山本さんの訃報を聞いた時のことを覚えています。
新刊が出て、病気もされたけどこれからちょくちょく新刊が出てくるのかな。出たら良いなーなんて思っていた矢先でした。こちらを読んだら分かりますけど、新刊が出るまで生きることが一つの目標だったんですね。良かった。発売されるところを見れて、本当に良かったです。
膵臓がんは本当に発覚した段階では手遅れなことが多いんですね…。体調がなんだかおかしいなと思って病院に行って余命宣告までされるなんて、想像が出来ません…
それでも山本さんは受け入れて、闘っていました。病気を抱えていても書くことを止めなかった。文章からは直接感じることは少ないけど、執念のようなものを感じました。
身体が辛いはずなのに、たくさんの幸せを感じていることが文章から垣間見えて、何度も泣きそうになりました。
私がとやかく言うのはおこがましすぎるので何も言いません。
でも、がんと闘って闘い抜いた山本さんの姿を、たくさんの人に読んで欲しいと思いました。
読んでいない山本さんの作品がたくさんあります。改めて読み進めていきたいと思いました。読みます。

<新潮社 2022.10>2022.12.20読了

ばにらさま 山本文緒5

ばにらさま (文春e-book)
山本 文緒
文藝春秋
2021-09-13


冴えない僕の初めての恋人は、バニラアイスみたいに白くて冷たい
日常の風景が一転! 思わず二度読み!
痛くて、切なくて、引きずり込まれる……。
6つの物語が照らしだす光と闇
島清恋愛文学賞、本屋大賞ノミネート『自転しながら公転する』の山本文緒最新作!
伝説の直木賞受賞さく『プラナリア』に匹敵るす吸引力! これぞ短編の醍醐味!
「ばにらさま」僕の初めての恋人は、バニラアイスみたいに白くて冷たい……。
「わたしは大丈夫」夫と娘とともに爪に火をともすような倹約生活を送る私。
「菓子苑」舞子は、浮き沈みの激しい胡桃に翻弄されるも、彼女を放って置けない。
「バヨリン心中」余命短い祖母が語る、ヴァイオリンとポーランド人の青年をめぐる若き日の恋。
「20×20」主婦から作家となった私。仕事場のマンションの隣人たちとの日々。
「子供おばさん」中学の同級生の葬儀に出席した夕子。遺族から形見として託されたのは。

書店でこの本を初めて見かけたとき2度見してしまったんですよね…。インパクトはあるけど、正直ちょっと引いてしまいましたよ…なんか怖くて。
それは置いておいて、6作品とも面白くて一気読みでした。中にはちょっとした仕掛けがあるものもあったりしてなるほど!と思ったり…
「ばにらさま」の恋人は痛々しかったですね。僕にすべてがバレバレだったのが尚更。僕がちゃんと気づいて良かった。
「子供おばさん」が特に印象的だったかな。多分主人公が10年後20年後の自分を見ているような気がしたから。私はまさに今子供おばさん状態だって自覚してるので…。いや前々からだけど。最後が良かった。私もこんな風に生きていきたいと思いました。

<文藝春秋 2021.9>2021.10.13読了

自転しながら公転する 山本文緒4

自転しながら公転する
山本文緒
新潮社
2020-09-28


東京で働いていた32歳の都は、親の看病のために実家に戻り、近所のモールで働き始めるが…。恋愛、家族の世話、そのうえ仕事もがんばるなんて、そんなの無理!誰もが心揺さぶられる、7年ぶりの傑作小説。

山本さんの新刊、7年振りなんですね…。「なぎさ」からそんなに経つんですね。
主人公と年が近いし、思い悩むところも似ているところもあったりして都は何を選択し、どう生きていくのか気になって読む手が止まりませんでした。
それにしても、男の人って女性に対して胸で判断することそんなに多いんすか?(そこからかよ)都に対して不躾で失礼な奴らは本当に失礼でひどい人たちで、都は本当に苦労してきたんだろうなぁ…と思いましたよ。貫一も最初はそうだったみたいだし。雨の日にずぶぬれになってるんだよ。そりゃうわぁ!ってなりますよね←
まあもちろん最初はそうだったかもしれないけど、都自身を好きになっていったと思いますけどね。貫一にも問題があるけど、都にも問題があったと思うなー。絵里やそよかが結構ズバズバと本人に言うから読んでいて気持ちよかったです。特にそよかの意見が私は共感出来たかな。生き方に対する考え方も似てる。
私は貫一の事はどこも好きになれなくて^^;どうしてそんなに好きなんだろう?と首をかしげながら読んでいたんですけど、好きは理屈じゃないんですよね。
プロローグを読んでこれはどうつながっていくんだ?と思いましたが、途中で都の事ではないなと思いました。プロローグのお母さんは結婚式をしていないって書かれていたけど、桃枝はしてたみたいだし。エピローグを読んで誰の事か分かりましたけど、結構言っている方が多いですが、プロローグとエピローグ…必要だったのかな…^^;なくても良かったんじゃないかなと思いましたが…
それでもエピローグで都が言った「幸せになりたいと思わなくていい」って言葉は良かったです。幸せを求めて先ばかり見ていたら目先の小さな幸せに気づかない。それはもったいないですよね。私もそういう傾向があるので気を付けなければと思います。「今」の小さな幸せをたくさん感じていたいです。辛い場面もたくさんあったけど、面白かったです。

<新潮社 2020.9>2020.11.18読了

なぎさ 山本文緒4

なぎさ (単行本)なぎさ (単行本)
著者:山本 文緒
角川書店(2013-10-19)
販売元:Amazon.co.jp

家事だけが取り柄の主婦、冬乃と、会社員の佐々井。同窓生夫婦二人は故郷長野を飛び出し、久里浜で静かに暮らしていた。佐々井は毎日妻の作る弁当を食べながら、出社せず釣り三昧。佐々井と行動を共にする会社の後輩の川崎は、自分たちの勤め先がブラック企業だと気づいていた。元芸人志望、何をやっても中途半端な川崎は、恋人以外の女性とも関係を持ち、自堕落に日々を過ごしている。夫と川崎に黙々と弁当を作っていた冬乃だったが、転がり込んできた元漫画家の妹、菫に誘われ、「なぎさカフェ」を始めることになる。姉妹が開店準備に忙殺されるうち、佐々井と川崎の身にはそれぞれ大変なことが起こっていた―。苦難を乗り越え生きることの希望を描く、著者15年ぶりの長編小説!

久しぶりの山本さん。しかも長編は15年ぶりですか!びっくり。じゃあ私はリアルタイムで読んではいないんだなぁきっと。長編じゃないのは読んでいますが。
冬乃に佐々井に菫に川崎。それぞれマイペースに生きているようで人のことをめちゃくちゃ気にして自分の生き方にもがいてる。頑張っているのにうまくいかない感じ、胸が痛かったです。
生きることって難しい。普通に生きていたいだけなのに。でも普通って何なんだろう。登場人物たちを読んでいるとそう思う。
山本さんの作品をそれほど多く読んではいないけど、1番リアルにむねにぐさぐさ突き刺さってきた。まあ、自分の年齢もあるんだろうな。山本さんの作品を読んでいたのは20歳前後のころだから。大人になったってことかな。
それにしても冬乃と菫の親は何なんだろう。愛情の欠片もない。お金でしか結びついていない。近い存在な分信じていたいし、決別するのが難しいですよね。何を言ってもどう頑張っても、だめだと思う。だから冬乃がしたことは正しかったと思う。
冬乃と佐々井君ならきっと大丈夫だと思えてよかったです。
問題は川崎君。ここで終わり?っていうところがありすぎ^^;でもこっちもまだ若いから大丈夫。時間はかかっても百花と一緒になれるかもしれないし就職できるかもしれないし、お兄さんにも笑って会える時が来ると思う。
読んでよかったです。

〈角川書店 2013.10〉H25.12.4読了

カウントダウン 山本文緒4

カウントダウン (BOOK WITH YOU)カウントダウン (BOOK WITH YOU)
著者:山本 文緒
光文社(2010-10-20)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る

小春は漫才師になるのが夢の高校生。何をやってもカンペキにこなす梅太郎とコンビを組んで、お笑いコンテストに挑戦したけれど高飛車な美少女審査員にけなされ、散々な結果に。それでも憧れの紅実ちゃんとは次第にいいムードになって。しかも芸能プロからもスカウトの電話がかかってくる!小春の夢は現実になりそうだったけれど…。

山本さんの作品は、大人の恋愛模様も好きですが、デビュー初期の頃に書かれた青春物も大好きです。
以前20年くらい前に書かれた「きらきら星をあげよう」を読んだのですが、この作品は山本さんの作品なのか?と驚いたくらい。でもとてもぶっ飛んでいたけど可愛らしくて面白くて、青春小説だなと思ったんですよね。
この作品もデビュー2年目の時に書かれた本ということで、そういう雰囲気だろうなと思って楽しみにしていました。
案の定そんな感じで^^小春がバカで、でも一生懸命で、かわいらしかったです。
スカウトはまあ、あんな感じの結論になるだろうとは思いましたが。
それでもそれを機にまた成長できたんだと思います。
小春のお父さんは私もイラっとしていたんですけど、実はかっこいいお父さんだったんですね。
面白かったです^^

〈光文社 2010.10〉H23.1.23読了

ひとり上手な結婚 山本文緒 伊藤理佐4

ひとり上手な結婚ひとり上手な結婚
著者:山本 文緒
講談社(2010-08-20)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る

どうしたら結婚できるの? 続けられるの? 結婚しなきゃいけないの?
それぞれ2回目の結婚をした人気恋愛小説家・山本文緒と新婚漫画家・伊藤理佐。
結婚についてのさまざまな悩みに、やっちまった2人がぶっちゃけます。
「婚難な時代」のバイブル登場。結婚エッセイ&漫画の最新、最強、決定版!
「生活費どうしてる?」
「夫の家族が嫌い!!」
「夫が不潔?」
「やきもち焼き、どうにかして!!」
「結婚指輪、しないとダメ?」
「酒好きでない人を好きになってしまった」
「食材下手は結婚できない?」
「実家に行ったことないってどうよ?」
「力の強すぎる妻から助けて!」
「エアコンをつけない彼と大ゲンカ!」  etc.(目次より)
巻末ゲストトークには、漫画家のけらえいこさん(『セキララ結婚生活』『あたしンち』作者)が登場!

山本さんが文、伊藤さんが絵を担当して結婚にまつわる悩みを抱えた読者に2人の考えを伝える。
って、結婚していない自分がこんな具体的なのを読んで大丈夫なのかって感じだったが。
そういうことでけんかになったり悩んだりするんだな。ふむふむ、と思いながら読みました。
まあ、もめたらどっちかが譲歩するしかないんだなと思いましたけども^^;
私は譲歩できるかな・・・いや、無理だな。融通利かないし、思い通りにいかないとすねるから^m^だから結婚できないんだな、きっと。
でも、お二人の結婚生活を聞いていたら、良いなぁと思えました。
私はまだまだこどもだからなぁ。自分が大人になるか、大人な相手を見つけるしかないと思う^^
お二人の意見は面白かったです。「結婚も、運動と同じで結婚神経があると考える」とか「子どもがほしいが今の生活を変えたくない」という質問に対して「しかし子どもがいなかったら今の生活は変わらないのでしょうか?」とか。今のまま結婚をしなくても長く生きていたらずっと同じ環境でいるとは限らないとか。
なるほど~と思いました。
私がこれから5歳10歳と歳をとってどうなるかはわからないけど、歳をとるから怖いと言うだけではないんだなと思った。歳をとるのが楽しみにもなったかな。

〈講談社 2010.8〉H23.1.17読了

アカペラ 山本文緒4

アカペラ
アカペラ
オススメ!
「アカペラ」
権藤たまこは母と祖父と3人で暮らしている。母はたまに家出をする。母が家を出て行ったほうが、祖父の調子が良いので、今では母はいないほうがいいと思ってる。祖父はたまこのことを「まあこさん」と呼ぶ。たまこは祖父と一緒にいるのが好きだった。たまこは中学を卒業した後、就職し、ショップで働くことを決めていた。
「ソリチュード」
春一は20年ぶりに地元へ帰ってきた。高校卒業直前にふらっと家を出て行って以来の帰省。父が亡くなったと言う連絡を受けたからだった。春一は美緒という2個下の従兄弟がいる。すでに結婚をしており、一花という12歳の女の子までいた。
「ネロリ」
楢崎志保子は50歳。病弱で無職、39歳の日出男と2人で暮らしている。日出男が生まれる前に母は離婚し、その母も、病気ですでに他界している。離婚の原因は父親の1度の浮気だった。日出男には19歳の心温(ここあ)という名の彼女がいた。志保子に彼はいなかったが、会社で依頼退職を受けた後、取引先の須賀という一回り年下の男性に告白をされる。

山本さんの作品を読むのは本当に久しぶりでした。
大学の時は結構読んでいたんですけどね。
3作とも、好きだなぁ。
どの作品も、主人公達は周りから見ればちょっと不幸な境遇。
でも、みんな自分が不幸だとは思っていなくて、むしろ幸せを感じているんじゃないかな。
大好きな気になる人が傍にいて、助けてくれる人も親身になってくれる人もいて。
読み終えた後に、ちょっとあったかくなるような、そんな作品でした。
どれも最後に「お!」と思わせる部分もあったりして、やられました。
急がなくても良いので、山本さんにはこれからも素敵な作品をたくさん、書いてほしいです。
やっぱり山本作品、好きです^^

〈新潮社 2008.7〉H21.2.3読了

きっと君は泣く 山本文緒4

きっと君は泣く

椿、二十三歳。美貌に生まれた女に恐いものはない。
何もかもが思い通りになるはずだった。
しかし祖母がボケはじめ、父が破産、やがて家や職場で彼女の心の歯車はゆっくりと噛み合わなくなってゆく。
美人だって泣きをみることに気づいた椿。
弱者と強者、真実と嘘…誰もが悩み傷つくナイーヴな人間関係の中で、ほんとうに美しい心ってなんだろう?
清々しく心洗われる、“あなた”の魂の物語。

初めて読んだ山本作品です。5年前に読みました。
椿、本当にだいっきらいだったのですが、いろいろな出来事を不本意ながら乗り越えて、成長できたんじゃないかなと思います。
大魔神との大人になってからの出会いが、良かったのかなと思う。
椿は絶対同性の友達はいないだろうから。これからは親友とまでは言わなくても、いい友人関係を築いていけるのではないかと思いました。

〈角川文庫 1997.7〉H13.12.24読了

きらきら星をあげよう 山本文緒4

きらきら星をあげよう

小説家の父の都合で仕方なく東京に転校する事になった吉田日和。
学校にはモヒカンやらパーマの子はいるし、恐かったけど中身はいい奴らで、安心した。
しかし、突然母が家出。
父は母を捜しに行き、日和は一人ぼっちになってしまった。
日和の運命はいかに!

山本さんの初期の作品ですね。
コバルト文庫?だったらしい。。。
「え?これが山本さんの作品?」って言う感じ。
でも、結構好き。
ちょこっと時代は感じるけどね^^;雰囲気。
だけど、日和の周りにいる子たちがホント良い奴。
琢磨もミチコも外見は恐そうだけど、優しいんだよね。
いいよ〜これは。

〈集英社文庫 1999.3〉H16.8.26読了

ブルーもしくはブルー 山本文緒4

ブルーもしくはブルー

エリートの佐々木と結婚をした蒼子。
だが、上手くいかず、6回目の結婚記念日は年下の恋人と旅行中。
蒼子は福岡で昔の恋人と結婚しているもう1人の自分に出会う。
もしも、昔の恋人、河見と別れずに結婚していたのなら、そうなっていた人生。
2人は入れ替わる事を決める。

何年か前にNHKで放送されていたドラマの原作ですね。
これは原作の前に映像を見ました。
そのドラマが良かったから、原作も手に取ったのね。
結末は私はドラマの方が好き。
ドラマのほうが現実味はないのかもしれないけど、幸せになったから。
やっぱりハッピーエンドがいいよね〜。
ドラマと本の結末が全然違ったからびっくりしちゃった。
期待してたのと違ってたし。
原作も勿論面白かったけどね。

〈角川文庫 1996.5〉H15.12.22読了

群青の夜の羽毛布 山本文緒4



群青の夜の羽毛布

丘の上に家を建ててから、家族は壊れてしまった。
母に逆らえずに生きているさとる。
厳しい母親と暮らしながらも、奔放に生きている妹、みつる。
家事を任され、出かけることはあまり無い。
図書館へ通う生活。
そして、24歳のさとるの門限は10時。
さとるの家族は何かを隠している。
そう考える、さとるの彼氏、鉄男。
2人は互いに愛し合っているが、2人の間にはいくつもの影があった。
なぜさとるは、それほどまでに母を恐れているのだろうか。

こわかったよ〜><
ホラーじゃないんだけどね、怖いんだよ。
母は怖い・・・
このお母さんは異常なまでだけど。
でも、こうなる前は、きっと皆が幸せになりたいって思っていたはずなのに。
さとるの異常なまでの弱さが、始めは好きになれなかったんだけど、でも、さとるは弱い人間ではなかったんだね。
さとるとちゃんと付き合っていこうとしてる鉄男も良いなって思った。
これ、映画化されてるんだよね。
興味あるなぁ。

〈幻冬舎 1995.11〉 H15.2.26読了

落花流水 山本文緒3



落花流水

甘ったれで、わがままな7歳の少女手毬。
彼女が言えばなんでも叶う。誰でも言うことを聞いていた。
しかし、母の死から少しずつ人生が狂いはじめていく。
17歳。かつて姉だった人を母と呼ぶ暮らし。
そして、母の再婚。
27歳で結婚。子どもに恵まれ、少し複雑な家庭ながらも幸せを掴む。
37歳。その家庭を捨て、幼馴染と共に駆け落ちをする。
そして。。。
何度も名字が変わり、運命に翻弄される手毬。
彼女にとっての幸せな家庭は見つけられたのだろうか。

山本さんの本はどうして読むと止まらなくなるんだろう。
最初っから最後までぶっ通しで読んでしまった。
でも、内容的にはちょっと切ない。
1人の人の人生をたどっていくのは、あんまり好きではないかなぁなんて思ってしまった。
捨てられてしまった男達が、可哀想だって思った。
その人たちにだって、人生があるのになぁって。

〈集英社文庫 2002.10〉 H17.7.5読了

絶対泣かない 山本文緒4

絶対泣かない

フラワーデザイナー、漫画家、専業主婦、看護師、女優・・・
15の職業の中で自立と夢を追い求める女達の、人知れぬ心の戦いを描いた短編集。

こんな感じにしかかけなかった・・・
でも、凄く面白かったよ。
1つの話が15ページくらいで終わるから、ぽんぽん読んでいける感じだし。
どの話も面白かった。
どんな職業に就いても、それぞれいろんな悩みがもちろん、あるんだよね。

〈角川文庫 1998.11〉 H14.6.21読了

パイナップルの行方 山本文緒4

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一人暮らしをしており、父親のコネで入った信用金庫でそつなく毎日を送っている平凡なOL鈴木深文。
上手くやってきたはずなのに、1人の新人社員の女の子が配属されてきたときから、少しずつ毎日が変化していった。
逃げ出したくても逃げ出す勇気がない。
誰かに言いたくても言えない。
ハワイへ行った友人の月子の元へ、行きたくてもいけない辛さ。
彼氏とも遠ざかり、
全てを失った深文は、自分を取り戻すため、ハワイへ向かう決心をする。

これも面白かったね。
上手くいっていると思ったのに、新人の言動で関係がガラガラと崩れていってしまう姿は見ていて痛々しかったよ。
でも、こういうのは普通の職場で結構あることなのかなぁ。
そう思うと怖い・・・
友人一人ひとりの悩みもリアルに感じた・・・
「自分」を見つけ出すのって、難しいよね。。。 

〈角川文庫 1995.12〉 H17.2.6読了

ぼくのパジャマでおやすみ 山本文緒4

ぼくのパジャマでおやすみ

バイト先のドーナツ屋で真冬という彼女をゲットした、ほずみ。
しかし、親友の股一には言えず、
バイト先の先輩には「オレの彼女を横取りした奴をつきとめろ」と言われ、まさにそれが自分。
妹のような存在のリオコに誤解され、真冬も事実を知り、離れていってしまった。
これも優柔不断な性格のため。
みんなが幸せになる方法はないのかなぁ。。。

これは15年くらい前?にコバルト文庫として発売されたものらしい。
え?これ山本さんの作品?っていう感じ。
でも、昔の作品、結構好きよ。
コメディタッチだけど、恋愛には真剣で、友情とかもよくて。
これは何がいいのかな〜。。。
スケベな男2人の言いあいが面白いのかも^^
結構素敵よ。おすすめ。

〈集英社文庫 1999.5〉 H17.4.3読了

ブラック・ティー 山本文緒4

ブラック・ティー

誰もが1度くらいは経験したことがあるであろう軽犯罪。
約束をすっぽかしたり、借りていたものを返し忘れたり。
ちょっとした罪への不安。
人は善良ではない。ただ懸命に生きるだけ。
「ブラックティー」「百年の恋」「ママ・ドント・クライ」「少女趣味」「誘拐犯」「夏風邪」「ニワトリ」「留守番電話」「水商売」の9編を収録。
それぞれの女性の罪の物語。

山本さんも好きな作家さん。
高校生のとき、恋愛小説が苦手だった私だけど、山本文緒さんと、村山由佳さんはなぜかよく読んでいた。
読みやすいってのもあるのかなぁ。
私が特に好きなのは「ニワトリ」
忘れっぽくて、自分が悪いことをしていることに気付いていない女性が主人公。でも、人から借りていたものを返し忘れていたとか、結構あるよね。
「留守番電話」のような男の人が近くにいたら、怖い気もする。。。
「ママ・ドント・クライ」の、おかあさんもいいね。この母子だったら、何があっても、上手くやっていけそうな気がする。
結構色々考えさせられた。
「少女趣味」の女性のように、私も彼氏に自分の価値観押し付けてないかな。とか。相手の気持ちになって物事を考えられてるかなって、思ったりしたよ。
面白かった。

〈角川文庫 1997.12〉 H17.4.12読了
自己紹介
苗坊と申します。
読書とV6を愛してやまない道産子です。47都道府県を旅行して制覇するのが人生の夢。過去記事にもコメント大歓迎です。よろしくお願いいたします。
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