苗坊の徒然日記

読書とV6とSnowManをこよなく愛する苗坊が気ままに書いてます。 お気軽にどうぞ。

東野圭吾

ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人 東野圭吾4



名もなき町。ほとんどの人が訪れたこともなく、訪れようともしない町。けれど、この町は寂れてはいても観光地で、再び客を呼ぶための華々しい計画が進行中だった。多くの住民の期待を集めていた計画はしかし、世界中を襲ったコロナウイルスの蔓延により頓挫。町は望みを絶たれてしまう。そんなタイミングで殺人事件が発生。犯人はもちろん、犯行の流れも謎だらけ。当然だが、警察は、被害者遺族にも関係者にも捜査過程を教えてくれない。いったい、何が起こったのか。「俺は自分の手で、警察より先に真相を突き止めたいと思っている」──。颯爽とあらわれた犢い魔術師瓩人を喰ったような知恵と仕掛けを駆使して、犯人と警察に挑む!

また強烈なキャラクターが登場しましたね。
父親が殺され、生まれ育った町に帰ってきた真世。警察は娘である真世にも死因も捜査状況も何も教えてくれない。そんな中、真世の叔父である武史が唐突に現れ、真相を突き止めると言い出す。父親の無念を晴らしたいと真世も協力していく。
東野作品はいつも展開が気になって読む手が止まらなくなります。
にしても武史はいったい何者なんでしょう?マジシャンだったとはいえこんなに警察を欺けるなんて相当な修羅場をくぐってきたとしか思えません。
サムライ・ゼンと呼ばれていた過去を捨てているようですし、気になります。そういえばこの過去に関しては何も触れずに終わりましたけど、続編の予定などがあるんですかね。
犯人は真世の同級生のだれかだろうとは思っていましたけど、ドラえもんに出てくるキャラクターに当てはめているのは面白かったです。
真世と健太もちゃんと話し合っていい形に進んでいくといいなぁ。

<光文社 2020.11>2021.4.8読了

クスノキの番人 東野圭吾5

クスノキの番人
東野 圭吾
実業之日本社
2020-03-17


不当な理由で職場を解雇され、その腹いせに罪を犯し逮捕されてしまった玲斗。 同情を買おうと取調官に訴えるが、その甲斐もなく送検、起訴を待つ身となってしまった。そこへ突然弁護士が現れ,依頼人の命令を聞くなら釈放してくれるという。 依頼人に心当たりはないが、玲斗は従うことに。  依頼人は千舟と名乗る年配の女性で、驚くことに伯母でもあるというのだ。あまり褒められた生き方をせず、将来の展望もないと言う玲斗に彼女が命令をする。「あなたにしてもらいたいこと。それはクスノキの番人です」と。

『秘密』『時生』『ナミヤ雑貨店の奇蹟』に次ぐっていう謳い文句の意味が読み終えて分かりました。
確かにその3作品に通じるものがありますよね。
玲斗の境遇は同情の余地があると思います。でもそれを言い訳にしてはいけないという千舟の言うことも分かります。
愛人の子供として生まれて貧乏な生活を送って母親が小学生の時に亡くなって。そういう境遇だからか人生に悲観しているわけではないけど淡々と将来はただくいっぱぐれずに生きていればいいみたいに言っている玲斗に対しては読んでいて切なかったです。
それでも千舟に出会って、クスノキの番人を任されて、みるみる人として成長していくのが分かって読んでいて面白かったし、何だか嬉しかったです。
言葉遣い、箸の持ち方、仕草、大人になったら注意されなくなることを千舟が母親のように厳しく言う姿が良かったです。玲斗もちゃんとそれを受け入れてるのが良かった。
クスノキの番人の役割、祈念の意味、凄いですね。もう語彙力無くなりますよ。ただただ凄い(笑)
そして千舟に関しても何かあるだろうと思いましたが、それも最後にちゃんとわかりました。
最後、玲斗が大人になり過ぎじゃないかと思いましたけど^m^
伯母と甥としてこれからも共に仲良く←生きていってほしいなと思いました。
面白かった!

<実業之日本社 2020.3>2020.7.7読了

希望の糸 東野圭吾5

希望の糸
東野 圭吾
講談社
2019-07-05


東野圭吾の最新長編書き下ろしは、「家族」の物語。
「死んだ人のことなんか知らない。あたしは、誰かの代わりに生まれてきたんじゃない」
ある殺人事件で絡み合う、容疑者そして若き刑事の苦悩。どうしたら、本当の家族になれるのだろうか。
閑静な住宅街で小さな喫茶店を営む女性が殺された。捜査線上に浮上した常連客だったひとりの男性。災害で二人の子供を失った彼は、深い悩みを抱えていた。容疑者たちの複雑な運命に、若き刑事が挑む。

最初の方に松宮刑事の名前だけ登場して、この名前どこかで聞いたことがあるな…と思ったら加賀刑事の従兄弟でしたね。今回は松宮刑事が活躍します。
テーマは「家族」内容を知らずに読んだのですが、今回も重たくて辛いものでした。
被害者は本当に可哀相で運が悪かったとしか言いようがないのですが、加害者も悪人ではない。そしてその関係者たちも家族に対して様々な想いを抱えていました。
いろんな偶然が重なって起きた悲しい事件だったのかもしれません。
そして松宮刑事自身の問題も登場。加賀刑事とお父さんの話は何となく覚えていますが松宮刑事の事は全然覚えていませんでした^^;母子家庭でしたっけ?←
色んな形の家族と愛がありました。残された家族たちは希望が見えたと思います。
誰かの代わりに生まれてきたと思っていた少女。凄く辛い境遇だと思うけどそれでも素直に真っ直ぐ育って良い子でした。最後も感動的でした。
名前を言っていないから何を言っているかわかりにくいですが、何かを言うとネタバレになってしまいそうなので書きませんでした^^;

<講談社 2019.7>2019.10.14

沈黙のパレード 東野圭吾5

沈黙のパレード
東野 圭吾
文藝春秋
2018-10-11


『ガリレオ、再始動!』
シリーズとしては、6年ぶりの単行本が、長篇書下ろしとして堂々の発売!
容疑者は彼女を愛した普通の人々。哀しき復讐者たちの渾身のトリックが、湯川、草薙、内海薫の前に立ちはだかる。
突然行方不明になった町の人気娘・佐織が、数年後に遺体となって発見された。容疑者はかつて草薙が担当した少女殺害事件で無罪となった男。だが今回も証拠不十分で釈放されてしまう。さらにその男が、堂々と遺族たちの前に現れたことで、町全体を「憎悪と義憤」の空気が覆う。
かつて、佐織が町中を熱狂させた秋祭りの季節がやってきた。パレード当日、復讐劇はいかにして遂げられたか。殺害方法は?アリバイトリックは?超難問に突き当たった草薙は、アメリカ帰りの湯川に助けを求める。
第一作『探偵ガリレオ』の刊行から二十年――。シリーズ第九作として、前人未踏の傑作が誕生した。

ガリレオシリーズが始まって20年が経つんですね。
私が最初に読んだのは「容疑者Xの献身」だったと思うので途中ではありますがそれでも13,4年経っているんですよね。月日が経つのは本当に早いです…。
今回の事件はまたなんとも切ないですね…。
始めは佐織が行方不明となり、数年後に遺体となって発見されたことで犯人は誰かという話だったはずなのに、途中で急展開していきました。きっと佐織の事件についても何かあるんだろうなとは思いましたが、一筋縄ではいきませんね。
読んでいると湯川と草薙もだいぶ年を重ねたなぁという意印象を受けました。20年は経っていないにしても、ある程度の年数は経っているんだろうな。内海も少し年を重ねている印象でした。
事件の真相はとても複雑でしたが、愛する人の恨みを晴らすために行った行動での結末としては良かったと思います。ただただ無罪となった男がクズだったんですよね。そのせいで沢山の人が苦しみ、悲しんだ。
ちゃんと事件が終わったので良かったです。
湯川はなんだかんだで情に厚い人なんですよね。草薙のために動くし、あの人の話が出てくるとは思いませんでした。面白かったです。

<文藝春秋 2018.10>H31.3.7読了

魔力の胎動 東野圭吾4

魔力の胎動魔力の胎動
著者:東野 圭吾
KADOKAWA(2018-03-23)
販売元:Amazon.co.jp

自然現象を見事に言い当てる、彼女の不思議な“力”はいったい何なのか――。彼女によって、悩める人たちが救われて行く……。東野圭吾が価値観を覆した衝撃のミステリ『ラプラスの魔女』の前日譚。

「ラプラスの魔女」の映画化のタイミングと合わせたように刊行されたこの作品。
正直「ラプラスの魔女」の登場人物については全然覚えていなかったのですが^^;この作品単体で読んでも十分楽しめました。ただ「ラプラスの魔女」の内容を覚えているままに読んだらきっともっと面白かったと思うのですが…まあ仕方がないです。
今回の主人公は工藤ナユタ。まずこの人物が前作に出ていたっけ?ってところから始まりましたが^^;鍼灸師のナユタの患者さんたちが抱える悩みを円華が解決していくような感じですかね。最初のお話がスキージャンプの選手の話だったのが東野さんらしいなと思いましたが。2番目は野球、3番目はナユタの恩師の話、4番目は盲目のピアニストのパートナーの話。そして、ナユタの過去も明らかになっていきます。
色んな所に伏線があり、4作目で回収されていく感じが見事だなと思いました。普通に読んでいても全然気づきませんでしたね^^;
ナユタという人物は好きでした。円華と出会ったことで、変わっていけば良いなと思います。そしてナユタの心の傷の元凶が「ラプラスの魔女」の被害者だったわけですね。全然覚えていないのだけど…
最後は青江が登場。このお話が前日譚になります。家族の死の真相は悲しかったけど、補足の方はもう手に負えないというか本当にバカとしか言いようがなかったですねー。ホント、周りの事を考えていただきたい。

<KADOKAWA 2018.3>H30.6.26読了

マスカレード・ナイト 東野圭吾4

マスカレード・ナイトマスカレード・ナイト
著者:東野 圭吾
集英社(2017-09-15)
販売元:Amazon.co.jp

若い女性が殺害された不可解な事件。警視庁に届いた一通の密告状。
犯人は、コルテシア東京のカウントダウンパーティに姿を現す!? あのホテルウーマンと刑事のコンビ、再び――。

シリーズ第3弾ですね。
この本を読んで最初に思ったのは、皆そんなに不倫してるものなのか?だったんですけど^^;それくらいそういう人たちが出てきて何だかなぁ・・・と思いましたけども。
まあそれは本編とは関係のない話で。いや、多少は関係はあるんだけど…。
そしてコンシェルジュの仕事。仕組まれたものもあったけど、高いお金を払っているからとそんなに無茶な要求をする人っているのかなぁ…。少なからずあるとは思いますが、山岸さんの身に降りかかったものはいろんな大変なものがありましたねぇ。それでも頭を悩ませながらも楽しんでいるようにも見えたのでやっぱり天職なんでしょうね。
事の発端はマンションで若い女性が殺されているのが見つかったところから始まります。密告者がおり、犯人は今日のカウントダウンパーティに姿を現すと告知をしてきた。大晦日の数日前から警察が張り込み、怪しい人物をとことん追求していきます。
死者を出さないために警察が必死になるのは分かりますけど、いただけないところは多々ありましたねー。やっぱり荷物の件はありえない。更に悪びれなくな感じがさらに頂けなくて嫌でした。
新田刑事は優秀なんでしょうけど何となく軽そうで私は正直好きなキャラクターではありません^^;帰国子女だからもあるかもしれないですけど。
尚美は相変わらずすごい人でしたね。私はお客様のためにそこまでは出来ないなぁ。
そして事件に関してはいろんな物事や人が入り組んでいてなかなか説明できないのが難しいところです。いろんなところに伏線が貼られていてちゃんと最後に全部回収されていたのが流石東野作品だなと思いました。
被疑者に関してはちょっと行き過ぎていましたよね。最初は正義感もあったのだと思いますけど、それが変わっていってしまったのかなぁ。過去の事件で受けた傷に関しては同情しますけど。何よりも、当事者が可哀想すぎますけど…。
このシリーズはまだ続くのでしょうか。終わりのような続くようなさらっとした終わり方でしたね〜。

<集英社 2017.9>H29.12.21読了

素敵な日本人 東野圭吾5

素敵な日本人 東野圭吾短編集素敵な日本人 東野圭吾短編集
著者:東野 圭吾
光文社(2017-03-30)
販売元:Amazon.co.jp

短編も、東野圭吾。規格外のベストセラー作家、死角なし。
登場する人物がどこか知人に似ていたり、あなた自身にも経験のあるトラブルだったり、つい思い浮かべてしまう妄想の具現化だったり、読み心地はさまざま。ぜひ、ゆっくり読んでください。豊饒で多彩な短編ミステリーが、日常の倦怠をほぐします。

「正月の決意」元旦に知り合いが殴られているのを目撃した夫婦。そこに出てくる刑事たちのやる気のなさったら本当に読んでいるだけでイライラしました。あまりにも怠慢。やっと解決したと思ってからのこの夫婦の秘密には驚きました。町内会長、教育長、警察、神主、偉い地位の人たちの怠慢さを見て改めた2人。2人はこれからきっといいことがあると信じたいです。イライラした人たちも良いことをしたってことなのかな。
「十年目のバレンタインデー」何年も会ったり連絡をしてくる人は絶対に裏があるから気を付けた方がいいですよ(数年ぶりに会った同級生にねずみ講を勧められた過去あり)まあ、この男の場合は単純だったことが功を奏したというかなんというか。10年も良く待てましたねぇ。この職業だから待てたのかもしれませんね。
「今夜は一人で雛祭り」ひな人形について知らないことがたくさんありました。話の内容もさることながら勉強になったな。でも、お母さんも娘さんも考え方は素晴らしいけど私は我慢しているって思っちゃうかも。娘さんがどうあれ幸せになってくれればいいです。
「君の瞳に乾杯」いやー凄い人間不信に陥りそうな話でした^^;オチは全然予想していない展開だったのでびっくり。お互いがアニメが好きでそれをきっかけに付き合うのかと思っていたのに。どちらかというと男性が女性を追っかけていると思ったのに。見事に裏切られました。
「レンタルベビー」つい2日前に甥っ子が生まれたので何だかリアリティがありました^^;自分の子供ではないから可愛い可愛い言うだけだけど、自分で産み育てるとなるとやっぱり大変なこともたくさんあるだろうからやっぱり私は出来ないかなぁとか思ってしまったり。
「壊れた時計」人に顔を見られたり覚えられるようなことをしたらダメだろってツッコミながら読みましたがやっぱり駄目でしたね。余計なことしましたねぇ。
「サファイアの奇跡」イナリと未玖の小さい頃の関係は好きだったのだけど、内容が凄いところへ行きましたね。昔読んだマンガを思い出しました。あれは人間だったけど。そしてコメディだったけど。未玖が選んだ展開がまさかまさかでやるなぁとは思いましたけど何だか素直に喜べない・・・。でも未玖の願いを叶えてくれたんですね。
「クリスマスミステリ」男女どちらも性格や考え方はお互い様かもしれないですが女性の方が一枚上手だったんですね。男性の女性の言うことを信じて、わきが甘いですね←
「水晶の数珠」この作品が1番好きでした。一番リアルではないけど、父が息子を想う気持ちがぎゅっと詰まっていました。そして名家なのに周りの親戚たちが当主の長男の夢を応援している感じが良かったですね。頑張って成功してほしいなぁ。

<光文社 2017.3>H29.9.22読了

雪煙チェイス 東野圭吾4

雪煙チェイス (実業之日本社文庫)雪煙チェイス (実業之日本社文庫)
著者:東野圭吾
実業之日本社(2016-11-29)
販売元:Amazon.co.jp

殺人の容疑をかけられた大学生の脇坂竜実。彼のアリバイを証明できる唯一の人物―正体不明の美人スノーボーダーを捜しに、竜実は日本屈指のスキー場に向かった。それを追うのは「本庁より先に捕らえろ」と命じられた所轄の刑事・小杉。村の人々も巻き込み、広大なゲレンデを舞台に予測不能のチェイスが始まる!どんでん返し連続の痛快ノンストップ・サスペンス。

容疑者となった竜実たちと、追う警察と、展開が気になってあっという間に読んでしまいました。最近ちょっと軽めな作品ばかりを読んでいたのに久しぶりに面白かったと思えた気がします(何だか少し失礼なことを言っている)そしてこの作品が重たかったかと言えばそうではないんですけど。
それにしても、刑事ドラマでも警視庁VS所轄、とか警視庁VS公安とか、色々ありますけど本当にこんなんじゃないですよね?こんな子供じみた争いをして巻き込まれた人たまったものじゃないですよね。
竜実は友人の機転ですぐに警察に捕まらずにすんだけど、一人でいたらさっさと捕まっていただろうなぁ。
警察の小杉が良かったです。おかみさんの言葉によって自分の内に秘める想いを思い出せてよかった。その想いを持ち続けるのはまた大変かもしれないですが、そのままでいてほしいです。
そしてまたまた登場しましたね。根津さん。登場の仕方がかっこいいです。そしていつも主人公の味方^^竜実たちが探し求めていた「女神」に関してもですが根津の展開にもびっくり。この物語の終わり方としては根津が出てくるのは最後なのかなとも思ったり。
サスペンスとかミステリというくくりにするとどうかなと思いますが^^;面白く読みました。

<実業之日本社 2016.11>H29.5.19読了

恋のゴンドラ 東野圭吾3

恋のゴンドラ恋のゴンドラ
著者:東野 圭吾
実業之日本社(2016-11-01)
販売元:Amazon.co.jp

真冬に集う男女8人の運命は? あの東野圭吾が“恋愛"という永遠のミステリーに真っ向から挑む。衝撃の結末から目を逸らすな!

凄く軽いタッチですらすらと読めました。面白かったと思うのだけど、東野作品って思うと何となく物足りないような気がしてしまうのが否めない…。
なんか…軽いなぁ。そういう感じで読めばいいのかなぁ。いろんな恋愛に関する仕込み?サプライズ?とか、人間関係の絡み具合は面白かったんですけど、この作品が東野さんだって思ったら何だかなぁ…。
男性陣もみんな魅力を感じなかったんですけど…。月村君は素敵だったかな。でも他の人がなぁ。なんか、女性の見方酷すぎません?^^;男性はそんなもんなんでしょうかねぇ。恋愛に関しても何だか薄っぺらく感じてしまって…。
お話は面白かったんですよ、根津さんもさらっと登場してなかなかの活躍で良かったですし。勝手にハードルを上げてしまったのかもしれません。

<実業之日本社 2016.11>H29.2.14読了

危険なビーナス 東野圭吾3

危険なビーナス危険なビーナス
著者:東野 圭吾
講談社(2016-08-26)
販売元:Amazon.co.jp

弟が失踪した。彼の妻・楓は、明るくしたたかで魅力的な女性だった。楓は夫の失踪の原因を探るため、資産家である弟の家族に近づく。兄である伯朗は楓に頼まれ協力するが、時が経てば経つほど、彼女に惹かれていく。

最近の東野作品って全体的に雰囲気が軽い感じがします。褒めているのと褒めていないのと両方の意味の感想です。以前の作品は重厚感っていう言葉が似合うような気がしてましたけど最近の作品は少なめなような…。
この作品はあらすじを読んで大まかな内容は把握していましたけども、まず主人公の伯朗という男に全く魅力を感じませんでした。惚れっぽいし女性に対しての見る目がなんというか…中高生の男の子のような感じ。多分38歳ですよね?ちょっと子供っぽ過ぎたかなぁ。
楓という女性の雰囲気も何となく好きになれず。見た目を想像するに同性に嫌われる感じのような気がするなぁ^^;でもこういう女性、男の人は大好きですよねー。あーはいはい←
ストーリーは面白かったです。弟明人の失踪、16年前の不審死、伯朗の父の遺した絵画。いろんなピースが合わさって一つにまとまったというのはなるほどと思いましたけども…。
何となく軽いんですよねぇ…。何だか辛口になってしまってすみません。
東野作品と考えると自然とハードルが上がっちゃうのかも知れません。気軽に楽しめる作品だと思います。

<講談社 2016.8>H28.12.19読了

人魚の眠る家 東野圭吾4

人魚の眠る家人魚の眠る家
著者:東野 圭吾
幻冬舎(2015-11-18)
販売元:Amazon.co.jp

娘の小学校受験が終わったら離婚する。そう約束した仮面夫婦の二人。彼等に悲報が届いたのは、面接試験の予行演習の直前だった。娘がプールで溺れた―。病院に駆けつけた二人を待っていたのは残酷な現実。そして医師からは、思いもよらない選択を迫られる。過酷な運命に苦悩する母親。その愛と狂気は成就するのか―。

東野さん30周年記念作品だそうですね。ついこの間も何かの記念作品があったような…。
出版社で変わりばんこでお祝いしているのかな。
帯の内容から重たい作品だろうなと思っていましたがやはりそうでしたね…でも、ただ重いだけではなくて。臓器提供や臓器移植の事は細かく書かれていて勉強になりました。
私は結婚すらしていないのでもしも自分の子供だったら…という感覚は全く想像できないのだけど、でもどうにか生きていてほしいという気持ちはわかります。
ただ、薫子の諸々の行動は賛成できなかったかなぁ。
生人がとても可哀想でした。小学生になった時のいじめは本当に可哀相だったなぁ。
それでも薫子がやったことを頭から否定することは出来ません。
やはりお医者さんが言うように、正解はないと思うので…。
面白かったけど、何となくしこりが残るような作品でした。
プロローグとエピローグで登場した少年に救われたかな。ああいう繋がりになるとは予想外でした。
そうそう。余談ですが、物語の中で「フランケンシュタインを作るのか」というセリフがあったのですが、フランケンシュタインは怪物を作った博士の名前であって怪物に名前はないんですよねー。

<幻冬舎 2015.11>H28.3.17読了

毒笑小説 東野圭吾5

毒笑小説 (集英社文庫)毒笑小説 (集英社文庫)
著者:東野 圭吾
集英社(1999-02)
販売元:Amazon.co.jp

塾にお稽古に家庭教師にと、VIPなみに忙しい孫。何とかゆっくり会えないものかという祖父の訴えを聞いて、麻雀仲間の爺さんたちが“妙案”を思いつく…。前代未聞の誘拐事件を扱った「誘拐天国」をはじめ、毒のある可笑しさに満ちた傑作が1ダース!名作『怪笑小説』に引き続いて、ブラックなお笑いを極めた、会心の短篇集。「笑い」追求の同志、京極夏彦との特別対談つき。

職場の方が貸してくださり読みました。このシリーズ面白いですよね。読むのは多分3冊目です。出版社の裏側が特にリアルで面白かった記憶が。
この作品は出版界はなかったですが、どの作品も良かったですねー。
あらすじに書かれている「誘拐天国」も面白かったし「つぐない」は東野さんらしい理系な小説で、でも最後はちょっとほっこりする素敵な話でしたし「誘拐電話網」もシュールで面白かったです。
最後に東野さんと京極さんの対談も面白かったです。お二人とも若い!←

<集英社 1999.2>H27.10.9読了

ラプラスの魔女 東野圭吾4

ラプラスの魔女ラプラスの魔女
著者:東野 圭吾
KADOKAWA/角川書店(2015-05-15)
販売元:Amazon.co.jp

円華という若い女性のボディーガードを依頼された元警官の武尾は、行動を共にするにつれ彼女には不思議な《力》が備わっているのではと、疑いはじめる。
同じ頃、遠く離れた2つの温泉地で硫化水素による死亡事故が起きていた。検証に赴いた地球化学の研究者・青江は、双方の現場で謎の娘・円華を目撃する――。
価値観をくつがえされる衝撃。物語に翻弄される興奮。
作家デビュー30年、80作目の到達点。

デビュー30年80作品目ということで結構話題になっていましたよねー。
まあ東野さんの作品は新刊が出る度に話題になるのですが。
面白かったです。脳に関しての話も、自然現象に関しての話も面白かった。
トリックがちゃんと点と点が線になっていなかったのが残念ではありましたが、この小説は円華の物語なんだと思ったらそれも気になりませんでした。
円華の境遇も、円華が調べている事も、どうなるのかと気になって読む手が止まりませんでした。
青江や中岡のかかわり方も真実への突き詰め方も上手いなぁと思いましたし。
でも、何だか思いっきり納得できなかったんですよねー。
面白かったんですけど、多分帯やらテレビやら雑誌やらで煽り過ぎなんです^^;
そこまでハードルを自分で挙げてるつもりはないんですけどあまりにもいろいろ出てたら自然に上がっちゃいますよね。
面白いのにもったいないなぁと思います。

<角川書店 2015.5>H27.6.23読了

マスカレード・イブ 東野圭吾5

マスカレード・イブ (集英社文庫)マスカレード・イブ (集英社文庫)
著者:東野 圭吾
集英社(2014-08-21)
販売元:Amazon.co.jp

ホテル・コルテシア大阪で働く山岸尚美は、ある客たちの仮面に気づく。一方、東京で発生した殺人事件の捜査に当たる新田浩介は、一人の男に目をつけた。事件の夜、男は大阪にいたと主張するが、なぜかホテル名を言わない。殺人の疑いをかけられてでも守りたい秘密とは何なのか。お客さまの仮面を守り抜くのが彼女の仕事なら、犯人の仮面を暴くのが彼の職務。二人が出会う前の、それぞれの物語。「マスカレード」シリーズ第2弾。

前作「マスカレード・ホテル」で出会った尚美と新田。その2人が出会う前のそれぞれの物語。初めは尚美も新田も新人で、仕事にまっすぐなのが可愛らしく感じました。でも聡明なところは可愛くなく^^;2人ともずば抜けた推理力で事件や騒動を解決していきます。
尚美、ホント刑事も向いている気がします。
あらすじにも書かれている最後の物語は2人がニアミスしていたりしてちょっとニヤニヤ。
マスカレードシリーズと書いてあるくらいですし、また続いていく物語なんでしょうね。
2人の関係に変化はあったのか。そのあたりも気になります。

〈集英社 2014.8〉H26.12.11読了

虚ろな十字架 東野圭吾5

虚ろな十字架虚ろな十字架
著者:東野 圭吾
光文社(2014-05-23)
販売元:Amazon.co.jp

別れた妻が殺された。もし、あのとき離婚していなければ、私はまた遺族になるところだった。東野圭吾にしか書けない圧倒的な密度と、深い思索に裏付けられた予想もつかない展開。私たちはまた、答えの出ない問いに立ち尽くす。

ネタバレあります

内容を全く知らなかったのですが、こういう作品だったのですね。
読んでいて薬丸岳さんの作品を思い出しました。私が読んだのは1冊だけでその時の問題は未成年の犯罪で、今回は死刑制度なので少し違うんですけど。
この作品は読む人によって思うところが違うと思います。
なので、あくまで私の意見を感想として書こうと思います。意見には個人差があると思うのでまあ、こんな考えもあるよねということで。
殺された小夜子の起こした行動は、私は間違っていたのだと思います。間違っていたという言い方だときついですね、深く入り込みすぎたと言いますか…。
小夜子のことを信頼して20年以上抱えていたことを打ち明けた人に対して言うにはあまりにも残酷だったのではないかなと思います。あまりにもまっとうな正論は、人を傷つけ狂わせることもあります。
沙織もそれでも一人で抱えていくには辛かったんでしょうね。
勿論、史也と沙織が起こしてしまった罪は大きいです。その段階で誰かに告げていればここまでのことにはならなかったですし、罪は罪で償わなければならないと思います。
ただ、償いというのは警察に行くことだけなのだろうかとも読んでいて思いました。特に21年経った今の段階では。
2人が犯した罪について21年間忘れたことなどはなく、沙織はリストカットを繰り返し万引きにまで手を染め、ずっとずっと苦しんできました。史也はその罪から小児科医の医師となりたくさんの子供たちを救ってきています。奥さんやそのお父さんのことも。
奥さんが中原に言った言葉は少し理不尽ではあるけど、一人の子の命を奪ってしまったけど私たち二人の命を助けてくれたという言葉は、凄く胸に染み入りました。
許すことはできないですが、2人は十分罪を償っていたのではないかと私は思います。
中原は真実を突き止めましたが、中原が相手に道を選ばせたことは良かったのだと思います。小夜子も中原のように思っていれば良かったのに。
最後に樹海から骨が出てこなかったのは、2人は十分罪を償ったのだからもう良いよって、2人の子供が赦してくれたからだと思いたいです。
最後の2人の選択は2人が選んだことですからこの結末で良かったのだと思います。
ただ、石持作品を読んでいる私としては、石持さんの作品だったらもう一つの道を選んでるんじゃないかななんて思いました。分かる方は分かると思いますが。

〈光文社 2014.5〉H26.8.24読了

疾風ロンド 東野圭吾4

疾風ロンド (実業之日本社文庫)疾風ロンド (実業之日本社文庫)
著者:東野 圭吾
実業之日本社(2013-11-15)
販売元:Amazon.co.jp

強力な生物兵器を雪山に埋めた。雪が解け、気温が上昇すれば散乱する仕組みだ。場所を知りたければ3億円を支払え―そう脅迫してきた犯人が事故死してしまった。上司から生物兵器の回収を命じられた研究員は、息子と共に、とあるスキー場に向かった。頼みの綱は目印のテディベア。だが予想外の出来事が、次々と彼等を襲う。ラスト1頁まで気が抜けない娯楽快作。

…えーと…この作品はコメディですか?^^;
ストーリーは面白かったんですけど何となく雰囲気が軽いところがあってラストの怒涛の流れも何となく軽いというか二転三転する展開が重くないというか…上手く言えずにすみません。
物語は面白かったです。葛原が研究室でとあるものを盗み、それを使って研究室を脅す。
しかし脅迫した当の本人は交通事故で死んでしまう。何だこの展開は、実はこの葛原は生きているんじゃないか?って少しは思ったんですけどあらすじの時点で死んでいるからそれはないですよね。
根津と千晶は「白銀ジャック」で何となく出てきたなーとは思いましたが詳しくは覚えていませんでした^^;ダメですねー。覚えていればリンクも面白いと思うんですが。すみません。
郷原も栗林も何となく間が抜けていてこいつら大丈夫か?と思いましたけど、ここまで何とかなったのは奇跡だと思いますよ…。特に郷原。死んでしまえ!←
栗林はまともな事を言ってもいるんですが何となく鈍くさくて頼りなさそうな感じ。根津達が放っておけないというのが何だか分かる気がしました。
最後、栗林はどう選択したのでしょうか。いい方向へ行くといいなと思います。
そして最後のオチに使われた人。あっけなかったねー。

〈実業之日本社 2013.11〉H26.2.1読了

祈りの幕が下りる時 東野圭吾5

祈りの幕が下りる時祈りの幕が下りる時
著者:東野 圭吾
講談社(2013-09-13)
販売元:Amazon.co.jp

悲劇なんかじゃない これがわたしの人生。極限まで追いつめられた時、人は何を思うのか。夢見た舞台を実現させた女性演出家。彼女を訪ねた幼なじみが、数日後、遺体となって発見された。数々の人生が絡み合う謎に、捜査は混迷を極めるが…。

読まれた皆様おっしゃっていますが、この作品が加賀恭一郎シリーズとは知りませんでした。読まれた方の感想をちらっと拝見して知った次第です。
しかも加賀刑事の結構な内部の部分が垣間見える作品だったので、加賀ファンとしてはたまりませんでした。加賀刑事のお母さんの事はすっかり忘れていました。お父さんとの確執は何となく覚えていましたけども・・・お母さんの境遇は可哀想でしたけど、でも不幸ではなかったと思いました。
そして事件。犯人は何となく分かっていくんですけど、でも真相がまたややこしくて鈍くてゆるい私の頭では相関図をまとめるのが大変でした^^;
壮絶な親子の物語。固い固い絆で結ばれていた親子の最後が切なくて悲しかったです。でも、1番可哀想だなと思ったのは被害者の女性かな。ちょっとのおせっかいがこんな悲劇になってしまうのはやっぱり悲しいです。
事件を粘り強く捜査して真相へ導いた加賀刑事はやはり素晴らしい刑事でしたね。日本橋にものすごく溶け込む努力をしていてなんでかなと思っていたのですが、こういう理由がちゃんとあったんですね。
事件については面白くてよかったんですけど…
加賀刑事シリーズを最初から読んでいる身としてはやはり恋愛部分が気になります。
「赤い指」あたりから登場したあの看護師さん、いい年なのかと思ったら30代だったんですね〜…
凄くいい人だとは思うんですけど、普通だったらずっと独身を貫いている加賀刑事と良い仲になってもいいんですけど…本当にこの2人は恋愛が始まるんでしょうか。まだ恋愛が始まった段階じゃないですよね。
日本橋署に赴任したのは「ある殺人事件の裁判で、弁護側の情状証人として出廷した」からですよね。これは未緒の事件かと思ったのですが母親の真相を知るために日本橋へ来たと考えたら違う事件だったんでしょうか。この文面に未緒の事が気になっていた身としてはすごくうれしかったんですけど、考えすぎだったんですかね…
と、微妙に関係ないところでモヤモヤしてしまったのが残念でした^^;
加賀刑事は未緒を待っているから独身を貫いていると信じていたのに…。
正直ショックを隠し切れません…。
ストーリーはとても面白かったです。
加賀刑事ついに本庁に返り咲きですね。

〈講談社 2013.9〉H25.12.10読了

夢幻花 東野圭吾4

夢幻花(むげんばな)夢幻花(むげんばな)
著者:東野 圭吾
PHP研究所(2013-04-18)
販売元:Amazon.co.jp

独り暮らしをしていた老人・秋山周治が何者かに殺された。遺体の第一発見者は孫娘の梨乃。梨乃は祖父の死後、庭から消えた黄色い花のことが気にかかり、ブログにアップする。ブログを見て近づいてきたのが、警察庁に勤務する蒲生要介。その弟・蒼太と知り合った梨乃は、蒼太とともに、事件の真相と黄色い花の謎解明に向けて動き出す。西荻窪署の刑事・早瀬らも、事件の謎を追うが、そこには別の思いもあった。
「こんなに時間をかけ、考えた作品は他にない」と著者自らが語る長編ミステリ。

面白かったです!
色んな登場人物が独自に事件を捜査していてそれが次第に一つになる展開が、先が気になって気になって読む手が止まりませんでした。一気読みでした。
この作品、10年前に連載されていた作品なんですね。そしてほぼ全面改稿だとか。
蒼太がよくタブレット端末を使っていましたがそこも改稿部分なんでしょうか^^;
秋山周治が殺された理由は黄色い花が関係していて、裏の何かの組織に巻き込まれて殺されて花が盗まれていたのかと思っていたのですが、それは考えすぎましたね。
でも黄色い花が全てだということは分かりました。
この小説のテーマが歴史が関係していたんですねー。
蒲生家ともう一つの家庭が何年も前から課せられていた運命はなかなか辛いですよね。
自分自身は何もしていないのに、罪悪感を感じてしまいます。
それを受け入れて仕事をしている人がいて、また蒼太も負の遺産を受け入れ自分が研究していた原子力というものを改めて考えて見つめ直している姿がかっこよかったです。
梨乃はオリンピック選手を目指すことがなかったとしてもとても魅力的な女性だと思いました。あんなに前向きで積極的でガツガツして^^;普通に会社員としてやっていけると思いますよ。…っていうのも失礼かな。
最後も爽やかで良かったです。
早瀬さんは息子さんと色々話せたのかな。話せていたら良いな。

〈PHP研究所 2013.4〉H25.7.14読了

どちらかが彼女を殺した 東野圭吾4

どちらかが彼女を殺した (講談社文庫)どちらかが彼女を殺した (講談社文庫)
著者:東野 圭吾
講談社(1999-05-14)
販売元:Amazon.co.jp

最愛の妹が偽装を施され殺害された。愛知県警豊橋署に勤務する兄・和泉康正は独自の“現場検証”の結果、容疑者を二人に絞り込む。一人は妹の親友。もう一人は、かつての恋人。妹の復讐に燃え真犯人に肉迫する兄、その前に立ちはだかる練馬署の加賀刑事。殺したのは男か?女か?究極の「推理」小説。

加賀恭一郎シリーズです。
いやーラストがびっくりしました。まさかまさかでした。私は何も知らないで読んだのでまさかそういう展開とは思いませんでした。
東野さんしかできない手法だと思います^^;
妹を殺された康生は自らの手で犯人を暴き、殺害しようと企てます。
そのために物的証拠は自ら回収。やってきた練馬警察署の人間は自殺と判断します。
しかし、その見解に納得しない刑事がいました。それが加賀恭一郎です。
康生が捜査していくと、次第に加賀の影が見え隠れしていきます。加賀刑事は本当に粘る捜査をしますよね。加賀刑事の事件の見解が本当に面白かったです。
妹園子を殺したのはかつての恋人佃潤一なのか、親友の弓場佳世子なのか。
どちらかが犯人という段階がずーっときていていて、康生や加賀の推理があっていよいよ真相が!?
・・・というところでまさかの展開。正直私はしっかりはっきりさっぱり読み終わりたいタイプなのでちょっとモヤモヤ悶々として読み終えました。
そして文庫本にまさかの袋とじ!それも読みましたがやっぱり最後は自分で考えなきゃいけないみたいですね…。
この作品、文庫化されるにあたって重要なキーワードが抜けてしまい、尚更難易度が増したらしいです。
ちゃんと自分で謎解きをしたいという方は単行本を読んだ方が分かるかもしれませんね。

〈講談社 1996.6
      1999.5〉H25.2.1読了

悪意 東野圭吾5

悪意 (講談社文庫)悪意 (講談社文庫)
著者:東野 圭吾
講談社(2001-01-17)
販売元:Amazon.co.jp

人はなぜ人を殺すのか。東野文学の最高峰。
人気作家が仕事場で殺された。第一発見者は、その妻と昔からの友人だった。
逮捕された犯人が決して語らない「動機」とはなんなのか。超一級のホワイダニット。
加賀恭一郎シリーズ。

ネタバレあります

読みました。いや〜面白かったです!見事に騙されました。
凄いですね、とにかく凄い。
物語の最初の方で、犯人はあっさりと捕まります。
でも、犯人は動機を話しません。警察はその動機を知ろうと捜査を進めます。
そしてその動機を警察は突き止め、犯人は自供します。
それで事件は解決かと思いましたが、ただ一人だけ何だかわからない違和感を感じます。それが加賀刑事です。
加賀刑事のシリーズは初期の「卒業」「眠りの森」を読んで、そこから「赤い指」以降しか読んでいなかったので中盤がちょっと抜けてたんですよね。
なので加賀刑事が学生時代に刑事になろうか教職に就こうか悩んでいて、結果刑事になっていることしか知らず、数年だけ教師だったことがあることは知ってはいましたが自分が読んでいたから知ってるんじゃなくて噂でしか知らなくて。
教師を選んだのにどうして数年で辞めたのか、それを知りませんでした。でも、この作品を読んで教師だったことと、教師を辞めた理由も明らかになりました。
いじめの対応に正解はないですよね。難しい問題だと思います。
この作品は1996年の作品ですが、今読んでも課題は全く変わっていないように思います。
この事件の真実を見つけ出した加賀刑事は本当に素晴らしいと思います。でもそれは、加賀刑事自身が教師だった頃にいじめについて経験をしたからなのかなとも思います。
すっかり騙されましたもん。憎らしい、腹が立つと思っていた相手が二転三転しました。
読めて良かったです。

〈双葉社 1996.9
  講談社 2001.1〉H24.11.23読了

黒笑小説 東野圭吾4

黒笑小説 (集英社文庫)黒笑小説 (集英社文庫)
著者:東野 圭吾
集英社(2008-04-18)
販売元:Amazon.co.jp

作家の寒川は、文学賞の選考結果を編集者と待っていた。「賞をもらうために小説を書いているわけじゃない」と格好をつけながら、内心は賞が欲しくて欲しくてたまらない。一方、編集者は「受賞を信じている」と熱弁しながら、心の中で無理だなとつぶやく。そして遂に電話が鳴って―。文学賞をめぐる人間模様を皮肉たっぷりに描いた「もうひとつの助走」をはじめ、黒い笑いに満ちた傑作が満載の短編集。

読みました。以前「歪笑小説」を読んでいたので、そこに登場した人が若干若い感じがして読んでいて面白かったです。それ以外にもなかなか粒ぞろいなシュールな作品が多くて良かったです。
熱海君は新人の時からトホホなんですね。
これよりさらに前のものも2冊?あるようなので読む機会があれば←読んでみたいと思います。

〈集英社 2005.4
      2008.4〉H24.11.21読了

禁断の魔術 ガリレオ8 東野圭吾5

禁断の魔術 ガリレオ8禁断の魔術 ガリレオ8
著者:東野 圭吾
文藝春秋(2012-10-13)
販売元:Amazon.co.jp
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「透視す(みとおす)」草薙が常連の高級クラブに湯川は連れてこられた。そこにはアイという女性がおり、彼女は湯川の名前と肩書まで言い当てた。驚く湯川を見て草薙は得意顔だ。しかし数日後、アイこと相本美香が死体として発見される。彼女は父親と継母と高校生まで一緒に住んでいたが、卒業と同時に家を出てそのまま家に帰ったことはなかった。
「曲球る(まがる)」高級スポーツクラブの駐車場で、柳沢妙子という女性が殺されていた。彼女の夫は東京エンジェルスの柳沢忠正選手だった。犯人はすぐに逮捕されたが、柳沢選手の気分は晴れない。球団からは戦力外通告を受け、現役続行すべきか悩んでいたのだった。持ち味のスライダーもキレがなくなっていた。柳澤のトレーナーはバドミントン雑誌で論文を書いていた湯川に興味を抱く。
「念波る(おくる)」御厨籐子は姪の春菜が胸騒ぎがするから双子の若菜の夫知宏に連絡をしてほしいという。連絡して知宏が自宅へ帰ると、若菜が何者かに殴られ倒れていた。若菜は意識不明の重体。春菜は若菜とテレパシー出来るという。
「猛射つ(うつ)」古芝伸吾は帝都大学にいた。高校生の時にお世話になった湯川准教授に挨拶に行くためだ。彼は春から帝都大学に通う。しかし、1本の電話から運命が変わる。一方警察はフリーライター長岡修が何者かに殺され捜査をしていた。彼は代議士の大賀という男を追っていた。彼は地元にスーパーテクノポリス計画を立てていた。研究者たちの居住施設だという。

ガリレオ8です。短編集ですが「猛射つ」が結構大部分を占めてました。
どの作品も面白かったです。
「透視す」のアイちゃんは可哀相でした。ただ、ちょっといきすぎたかなと思いましたが。家族の事も生きている間に分かり合えていたら良かったのにと切なくなりました。
「曲球る」意外とすぐに犯人が分かったのが意外でした。犯人のトリックではなく、被害者の夫の投球フォーム等の改善というのが面白かったです。
「念波る」は犯人が何となく最初に分かりました。きっとあの人だろうなと。双子ならではのトリックだなと思いました。
「猛射つ」伸吾君が可哀相でした。彼自身は何も悪くないのに、家族を失い、ずっと行きたかった大学へも行けず。大学を退学した理由も悲しかったです。湯川准教授の行動には驚きました。小説のキャッチコピー?も湯川が殺人を?でしたし。湯川は本気だったのかどうかわかりませんが、私も内海と同じ意見です。きっと湯川ならそうしたんじゃないかなと思います。
今回も湯川と草薙のコンビが主だったので嬉しかったです。内海の今のポジションが私にはちょうどよく感じます。今回は草薙が微妙に湯川に挑戦してましたね。いや、挑戦までは行かないかな?湯川はどういう反応をするかな?ってうきうきしてるのが可愛かったです。
東野さんがたくさんガリレオシリーズの物語が頭に思い浮かんできて今回書かれたそうですが、しばらくこのシリーズを書くのは良いと言っていたので^^;7と8をしばらく噛みしめていようと思います。

〈文藝春秋 2012.10〉H24.11.3読了

宿命 東野圭吾5

宿命 (講談社文庫)宿命 (講談社文庫)
著者:東野 圭吾
講談社(1993-07-06)
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高校時代の初恋の女性と心ならずも別れなければならなかった男は、苦闘の青春を過ごした後、警察官となった。男の前に十年ぶりに現れたのは学生時代ライバルだった男で、奇しくも初恋の女の夫となっていた。刑事と容疑者、幼なじみの二人が宿命の対決を果すとき、余りにも皮肉で感動的な結末が用意される。

読みました。いやー面白かったです。二重に騙されました。
一つの殺人事件が大企業に隠された大きな秘密も絡んでいるのではないかということ。和倉勇作のかつてのライバルだった瓜生晃彦との対立。更にかつて愛した女性がライバルの妻になっている事。その妻が父親が入院してから見えない「糸」に動かされているように感じている事。そして20年以上前に亡くなったサナエの志望理由。
色んなことが絡み合ってそれが最後1つに繋がっていきます。それが見事だなと思います。その隠された秘密が20年以上前に出た作品とは思えない内容です。東野さんだから書ける作品だと思います。
今回の事件と、勇作が小学生の時に起きた好きだったサナエさんの死とが結びついているというのも驚きましたし、その後に晃彦が告げた驚くべき真実に二重に驚かされました。だから2人はライバルで、2人が再びであったことは宿命だったんですね。
ちょっと内容が外れますけど、サナエの境遇はドラマの「ハルモニア」を思い出しました。ユキ(だったっけ?)も確か同じ感じでそうなってしまった人だったはず…(ちゃんと言わないと意味不明ですが^^;)人は人を利用しちゃいけないですよね。サナエのような人を生み出してはいけないと思いました。サナエが可哀相すぎます。

〈講談社 1990.6
      1993.7〉H24.10.27読了

仮面山荘殺人事件 東野圭吾4

仮面山荘殺人事件 (講談社文庫)仮面山荘殺人事件 (講談社文庫)
著者:東野 圭吾
講談社(1995-03-07)
販売元:Amazon.co.jp
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8人の男女が集まる山荘に、逃亡中の銀行強盗が侵入した。外部との連絡を断たれた8人は脱出を試みるが、ことごとく失敗に終わる。恐怖と緊張が高まる中、ついに1人が殺される。だが状況から考えて、犯人は強盗たちではありえなかった。7人の男女は互いに疑心暗鬼にかられ、パニックに陥っていった……。

面白くてぐいぐい引き込まれました。かつての婚約者の家族やその知り合い達との別荘での出来事。そこで銀行強盗が現れたために全員が人質になってしまう。更に殺人事件まで…
展開が一体どうなってしまうのか、犯人はいったい誰なのか、ドキドキしながら読みました。そして終わりかけたラストでのまさかのどんでん返し。そうきたかーと驚きました。
ただ、展開が最近読んだ東野作品に少し似ている部分もあって今回もこういう感じなのねと若干上から目線で思ったりもしました^^;すみません。
それでも本当に面白かったです。
そして最後は衝撃で、後味が悪くて、悲しかったです。

〈徳間書店 1990.12
   講談社 1995.3〉H24.10.15読了

天使の耳 東野圭吾4

天使の耳 (講談社文庫)天使の耳 (講談社文庫)
著者:東野 圭吾
講談社(1995-07-06)
販売元:Amazon.co.jp
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「天使の耳」天使の耳をもつ美少女が兄の死亡事故を解明。深夜の交差点で衝突事故が発生。信号を無視したのはどちらの車か!?死んだドライバーの妹が同乗していたが、少女は目が不自由だった。しかし、彼女は交通警察官も経験したことがないような驚くべく方法で兄の正当性を証明した。
「分離帯」深夜、車を走らせていた男は前方のトラックが分離帯を越えてしまうという事故を目撃。その直後に彼は、路上駐車していた黒い車が発進したのを目撃していた。トラックの運転手は亡くなり、その妻は担当した警察官と同級生だった。
「危険な若葉」男は初心者の車をあおり、事故を起こさせてしまった。慌てて車を降りると、相手の運転手には息があり、彼に何か言ったようであったのだが、彼はそのまま逃げて行った。その後被害者の女性は病院に運ばれたが、事故前後の記憶を失っていた。
「通りゃんせ」男は雪の日に車を路上駐車していた。その車に傷を付けられ憤った。が、その後、傷をつけた者から電話が。車の修理代を全額払うと言われた上に電話の男はさらに、自分の別荘を使ってくれないかと言ってきた。
「捨てないで」高速道で、高級車から投げ捨てられた空き缶が婚約者の目にぶつかり、彼女は失明してしまった。彼は空き缶だけを頼りに彼女の失明の原因をつくった車を探し始める。
「鏡の中で」深夜の交差点で奇妙な事故が発生。右折しようとした車が反対車線に入り、停止中のバイクと衝突。現場の証拠も、運転手の証言も不自然であった。バイクを運転していた男性は亡くなった。被疑者は実業団のマラソンコーチだというが…

こちらも東野さんの過去の作品ですね。
短編集です。全て交通事故に関する話です。
見た見てない。やったやってない。相手が悪い。みんなやってる。
実際にその場にいなかったらいくらでも言い訳できるんですよね。
私も車の運転をするので、加害者にも被害者にもなりうるんだなと思うと身が引き締まる思いです。
何気ない行動が相手の人生をも左右するかもしれないんですよね。
この本を読んでいて思いました。
事件が解決して終わったと思ったら最後に仕掛けがあったりして面白く読みました。

〈講談社 1995.7〉H24.10.13読了

レイクサイド 東野圭吾4

レイクサイド (文春文庫)レイクサイド (文春文庫)
著者:東野 圭吾
文藝春秋(2006-02)
販売元:Amazon.co.jp
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妻は言った。「あたしが殺したのよ」―湖畔の別荘には、夫の愛人の死体が横たわっていた。四組の親子が参加する中学受験の勉強合宿で起きた事件。親たちは子供を守るため自らの手で犯行を隠蔽しようとする。が、事件の周囲には不自然な影が。真相はどこに?そして事件は思わぬ方向に動き出す。傑作ミステリー。

いやー…狂ってます狂ってます。何が子供のためで何が正しいのか。読んでいて何が何だかさっぱりわからなくなりました。
舞台は湖畔の別荘。4組の親子が中学受験の勉強合宿をするためにやってくる。
そこで一人の女性が亡くなります。それは主人公の愛人で、殺したのは妻だという。
親たちは子どもを守るために犯行を隠ぺいしようと企てます。
犯行の隠ぺいもさることながら、もういろんなことが異常で本当にこういう考えを持っている人がいるんだろうかと怖くなりました。
北海道はそこまで中学受験に躍起になるような環境ではないので、親がそこまでわーわー言うっていうのに私には違和感を感じます。だから、子供の将来に関しては俊介と同意見でした。俊介の気持ちに関しては大筋で納得できるのだけど、やっぱり浮気に関しては許せません。きっと、血は繋がっていなくてもきっと子供の事は気にかけているし愛しているとはっきり言えなくても愛そうと努力しているのは分かったのだけど夫婦どちらにも負い目があるからお互いが傷つくことしか言えない感じがもどかしくて悲しかったです。
そして他の3組の夫婦は本当に異常です。一体何が正しいんだろうか。子どもを勉強させて将来を安定させてやってるという優越感にでも浸っているんだろうか。子どもよりも親の方がよっぽど自分勝手だなと思いました。
事件の真相に関してはうーん、登場人物たちにとってはあれで良かったのかもしれないけど、読んでいる側からしたらモヤモヤが残りました。やっぱりスッキリ終わってほしい…。

〈文藝春秋 2002.3
       2006.2〉H24.10.12読了

ウィンクで乾杯 東野圭吾4

ウインクで乾杯 (ノン・ポシェット)ウインクで乾杯 (ノン・ポシェット)
著者:東野 圭吾
祥伝社(1992-05)
販売元:Amazon.co.jp
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パーティ・コンパニオン小田香子は恐怖のあまり声も出なかった。仕事先のホテルの客室で、同僚牧村絵里が、毒入りビールを飲んで死んでいた。現場は完全な密室、警察は自殺だというが…。やがて絵里の親友由加利が自室で扼殺され、香子にまで見えざる魔の手が迫ってきた…。誰が、なぜ、何のために…。ミステリー界の若き旗手が放つ長編本格推理の傑作。

東野さんの初期の作品です。最初に出されたのは昭和63年だそうで。
時代錯誤がハンパないですが^^;
だって、パーティ・コンパニオンという言葉がバブリーな感じがありますし(今もこの職業があったらすみません)きっと主人公の香子はボディコンを着てるんだろうなーと思いましたし、何だか高飛車な感じがしましたし。・・・っていったら失礼でしょうか。
それでも事件についてはとても面白かったです。
始めは自殺とされていた絵里の死を、刑事の芝田が本当に自殺なのかと怪しみ、捜査していく。そして偶然香子の隣の部屋へ引っ越し、2人は意見交換をするようになる。
って、ここら辺が今ではありえないなと思わなくもなかったけども。こんなに民間人にペラペラしゃべるかなぁとか。
携帯がない時代の事だから読んでてもどかしい部分もありました^^;時代の流れって怖い。
そして香子が狙っていた不動産会社のご子息高見俊介が何だか怪しいなと思っていたのですが、なるほどそういう事かと最後は納得。最後まで面白く読みました。
香子と芝田がなんだかんだでいいコンビだなと思っていたので、最後の2人の行動にはニヤリとしてしまいました。

〈祥伝社 1992.5〉H24.10.12読了

嘘をもうひとつだけ 東野圭吾4

嘘をもうひとつだけ (講談社文庫)嘘をもうひとつだけ (講談社文庫)
著者:東野 圭吾
講談社(2003-02-14)
販売元:Amazon.co.jp
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「嘘をもうひとつだけ」バレエ団の事務員が自宅マンションのバルコニーから転落、死亡した。事件は自殺で処理の方向に向かっている。だが、同じマンションに住む元プリマ・バレリーナのもとに一人の刑事がやってきた。彼女には殺人動機はなく、疑わしい点はなにもないはずだ。ところが…。
「冷たい灼熱」田沼洋次は帰宅すると、いつも出迎えてくれるはずの妻田沼美枝子はやってこず、家の中も真っ暗だった。リビングの電気をつけると美枝子は死んでおり、息子祐太の姿はなかった。
「第二の希望」真知子は娘の理砂を体操のオリンピック選手に育てようとすべてをかけてきた。理砂もまたそれを自覚しており、練習に勤しんでいた。真知子が自宅へ帰ると、恋人の毛利が殺されているのを見つける。
「狂った計算」奈央子は数日前に夫を事故で失っていた。花を買う以外はほとんど外へ出ることはない。ある日、加賀という刑事が奈央子の元を訪れる。中瀬という家の点検に定期的に来てくれていた人が行方不明だという。またその妻の元へ、彼が不倫しているという電話もあったのだという。
「友の助言」萩原保は友人の加賀に相談事があり、彼と会う予定だった。しかし、向かっている時に眠気に襲われ彼は事故を起こしてしまう。数か所を骨折し、入院を余儀なくされたが命に別状はなかった。加賀が見舞いに来た際、気になる言葉を萩原にぶつける。

加賀刑事シリーズです。割と過去の作品ですね。短編集だとは思いませんでした。
どの作品も登場人物が少ないので犯人は冒頭で割と分かります。ですが、どうして殺したのか、そのトリックは何か、それが気になって読む手が止まりませんでした。
また、やはり加賀刑事の粘り強い捜査が良いですね。
相手に邪険にされても喰いつく喰いつく。そして加賀刑事は真実にたどり着きます。
最初の事件「嘘をもうひとつだけ」ではバレリーナが関わってくるのですが、加賀刑事がバレエに関してやたら詳しくて、一人でニヤニヤしてました。
今は30代半ばな加賀刑事ですがこの作品では30代前半と言われていて、落ち着いた眼光鋭い刑事というのに変わりはないですが、やはり何となく若い気がします。
そしてこのときは練馬にいる加賀刑事。ここから警視庁捜査一課に異動して「ある殺人事件の裁判で、弁護側の情状証人として出廷した」ために日本橋署へ回されるという展開になるわけですね。あれ?そうでしたよね?
加賀刑事が出てくる作品でまだ読んでいないものも数冊あるので読んでいきたいと思いますー。

〈講談社 2000.4
      2003.2〉H24.10.4読了

虚像の道化師 ガリレオ7 東野圭吾5

虚像の道化師 ガリレオ 7虚像の道化師 ガリレオ 7
著者:東野 圭吾
文藝春秋(2012-08-10)
販売元:Amazon.co.jp
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東野圭吾の代表作、「ガリレオシリーズ」の最新短編集。
ビル5階にある新興宗教の道場から、信者の男が転落死した。その場にいた者たちは、男が何かから逃れるように勝手に窓から飛び降りたと証言し、教祖は相手に指一本触れないものの、自分が強い念を送って男を落としてしまったと自首してきた。教祖の“念”は本物なのか? 湯川は教団に赴きからくりを見破る(「幻惑(まどわ)す」)。突然暴れだした男を取り押さえようとして草薙が刺された。逮捕された男は幻聴のせいだと供述した。そして男が勤める会社では、ノイローゼ気味だった部長が少し前に自殺し、また幻聴に悩む女子社員もいた。幻聴の正体は――(「心聴(きこえ)る」)。大学時代の友人の結婚式のために、山中のリゾートホテルにやって来た湯川と草薙。その日は天候が荒れて道が崩れ、麓の町との行き来が出来なくなる。ところがホテルからさらに奥に行った別荘で、夫婦が殺されていると通報が入る。草薙は現場に入るが、草薙が撮影した現場写真を見た湯川は、事件のおかしな点に気づく(「偽装(よそお)う」)。劇団の演出家が殺された。凶器は芝居で使う予定だったナイフ。だが劇団の関係者にはみなアリバイがあった。湯川は、残された凶器の不可解さに着目する(「演技(えんじ)る」)。
読み応え充分の4作を収録。湯川のクールでスマートな推理が光る、ガリレオ短編集第4弾。

ガリレオシリーズ第7弾です。
今回嬉しかったのは湯川&草薙コンビが戻ってきたことです。前作まで内海が主で草薙が結構陰に隠れちゃっていたので。だから嬉しい―!
司書同士で昨日ガリレオシリーズの話をしていて「ドラマだからって別に女性を加えなくたっていいじゃないか!おっさん2人で良いじゃないか!」って言い合ってました^^;まあ、みんな小説は読んでいるけどドラマは見ていなかったので、偏った意見ですけどね。内海も読み慣れてきてはいたんですけど。でもやっぱりこのコンビだと嬉しい。8も楽しみです。…それにしても、どうして今回からガリレオ7とか8とかつくようになったんでしょ。分かりにくいってクレームが来たとか?^^;
「幻惑す」最近こういう宗教的なものがテーマになること、多いですよね。どうして引っかかるんだろうと思ってはいるけど、何かきっかけがあったらきっとハマるんだろうな。そういうもんなんですよね。てっきり教祖が悪いのかと思ったらもっと悪い親玉がいたという。教祖が1番の被害者ですよね。自分が思うように生きていれば良かったのに。カワイソ。
「心聴る」ずっと幻聴が聴こえ続けるって嫌だなぁ。不倫は行けなことですけど、だからって殺される理由はありませんからね。ましてや不倫相手とかと全然関係ない人には。草薙を刺しちゃった人は本当に悪い人じゃなさそうでした。ただただ言い訳せず自分の非を詫びていました。これが差なんですよね。草薙と北原の差も同じ。北原は内海に対して本当にあからさまでしたもの。草薙に対しては対等だけどハナから上から目線で小ばかにしていましたよね。いるんですよね、若い女性に対して自分より下に見なしてエラそうにする人。最後は多少理解したようで良かったです。私の中での印象が最後まで変わりませんでしたけど。
「偽装う」何だか人情味あふれるラストで湯川らしくない感じでした。(失礼な)でもまあ、彼女が犯人なわけではないし、欲にまみれてその行動をとったわけではないから私もあのラストで良かったような気がします。石持さんの作品みたく殺人を犯しているのに逮捕されないというのとは違うし。←「真夏の方程式」での出来事がきっかけで湯川も人らしくなったのでしょうかね〜^m^草薙と湯川、結婚するとしたら早いのは草薙だと思うな。もはや早くないけど。
「演技る」最初から犯人が分かっているのかと思ったらやっぱり一筋縄ではいきませんでした。でも、トリックを考えた人は末恐ろしいですね。ある意味大女優になれるかも。何だろう…そこまで悪いことをしてないんですけど、背筋がぞぞっとします。
怖い怖い。

<文藝春秋 2012.8>H24.9.23読了

怪しい人びと 東野圭吾4

怪しい人びと (光文社文庫)怪しい人びと (光文社文庫)
著者:東野 圭吾
光文社(1998-06)
販売元:Amazon.co.jp
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「寝ている女」俺は同僚の片岡のデートのために一晩部屋を貸してあげた。その後、そのことを片岡から聞いた2人の同僚、本田と中山にも部屋を貸すことになってしまう。3カ月後のある日、いつものように、車から部屋に戻ると、見知らぬ女が寝ていて…。
「もう一度コールしてくれ」芹沢豊は友人たちと共に老人しかいない家で強盗を働き、警察に追われることに。仲間と離れ離れになり、1人で逃げる豊はある人物の家へと向かう。そこは南波という人物の家。かれは高校野球の判定員をしていた。
豊は彼のせいで自分の人生が大きく変わったと思っていた。
「死んだら働けない」
川島は自動車部品メーカーの社員。入社して間もなく工場へと研修に赴いた。期間が終われば、本社勤務に戻ることになる。ある日、仕事人間で有名な林田が休憩室で死亡しているのが発見される。頭を何者かに殴られたようだ。しかし、工場勤務の川島たちは別の可能性を感じていた。
「甘いはずなのに」
信彦は尚美と共に新婚旅行にハワイへ来ていた。本当は楽しくてしょうがないはずなのに、信彦の気持ちは浮かない。それは数年前に死んだ元妻との間の子、宏子の存在があった。
「灯台にて」
僕は幼稚園から大学まで佑介と腐れ縁だった。佑介に常に従っており、今もその関係性は変わらない。佑介の提案で卒業旅行へすることになり、別々に行動することに。僕は灯台へたどり着き、灯台守の好意で泊めてもらえることに。しかし、その男性には目的があった。
「結婚報告」
智美は友人である典子からの結婚報告を受け、驚く。結婚したこともそうだが、同封されていた写真に写っている典子は似ても似つかぬ別人だったからだ。事情を確認するべく智美は典子の元へ向かうことにした。
「コスタリカの雨は冷たい」
僕はトロントの駐在員で妻のユキコと共にコスタリカへ旅行に出かけることになった。しかし治安が良いと聞いていたコスタリカで強盗に遭ってしまう。地元の警察官に助けられ何とか救われるが、誰に聞いてもこんな事件は今までにないという。なぜ自分たちは襲われたのか。

東野さんの初期の作品です。最近ドラマ化されたらしいですね。私は見ていないのですが。
1994年に刊行された作品なのでもちろん携帯電話やインターネットは登場しませんでしたが、そんなに違和感を感じませんでした。東野さんの力量なのでしょうか。
短編集なのですがどの作品も読みごたえがありました。事件の真相がどれもなるほどなと思うものばかりだったので。
どの作品も良かったのですが特に良いなと思ったのは「甘いはずなのに」ですかね。老夫婦がとてもいい味出していました。あの老夫婦がいなかったら、きっと結末は変わっていたと思います。「結婚報告」も良かった。

〈光文社 1994.2
      1998.6〉H24.9.8読了

ある閉ざされた雪の山荘で 東野圭吾4

ある閉ざされた雪の山荘で (講談社文庫)ある閉ざされた雪の山荘で (講談社文庫)
著者:東野 圭吾
講談社(1996-01-11)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る

1度限りの大トリック!
たった1度の大トリック!劇中の殺人は真実か?
俳優志願の男女7人、殺人劇の恐怖の結末。
早春の乗鞍高原のペンションに集まったのは、オーディションに合格した男女7名。これから舞台稽古が始まる。豪雪に襲われ孤立した山荘での殺人劇だ。だが、1人また1人と現実に仲間が消えていくにつれ、彼らの間に疑惑が生まれた。はたしてこれは本当に芝居なのか?驚愕の終幕が読者を待っている!

東野さんの初期の作品ですね。
以前読んだ「蒼林堂古書店へようこそ」の作品の中でこの本が紹介されていて気になっていたので読みました。こんなタイトルなのに舞台では雪は降っておらず閉ざされてもいないと書かれていたので^^;いったいどういう状況なんだと思ってました。
読んでようやく納得しました。タイトルはあくまで設定だったんですね。
一人一人人がいなくなり、それは舞台上の殺人劇なのかそれとも本当の殺人なのか。
そもそもの部分がどちらなのかわからずそして動機も分からない。ということで私は後半までどういう展開になるのか全く読めませんでした^^;私推理は本当に苦手なんですよね。
事件の真相に行きついたときはびっくりしました。
確かに驚愕の真相です。ただただびっくりです。流石東野さんだなと思います。
最後はハッピーエンドのような感じで終わりましたけど、ある人の境遇があまりにも可哀相で私はやり切れなさが残りました。
それで許せるの?って思いました。それは私がまだ大人になれていないということなのでしょうか^^;
本当に面白かったです。読む手が止まらずあっという間に読んでしまいました。東野作品は初期に出されたものは読んでいない本が多いので少しずつでも読んでいけたら良いなと思います。

〈講談社 1992.3
      1996.1〉H24.8.25読了

ナミヤ雑貨店の奇蹟 東野圭吾5

ナミヤ雑貨店の奇蹟ナミヤ雑貨店の奇蹟
著者:東野 圭吾
角川書店(角川グループパブリッシング)(2012-03-28)
販売元:Amazon.co.jp
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オススメ!
夢をとるか、愛をとるか。現実をとるか、理想をとるか。人情をとるか、道理をとるか。家族をとるか、将来をとるか。野望をとるか、幸せをとるか。あらゆる悩みの相談に乗る、不思議な雑貨店。しかしその正体は…。物語が完結するとき、人知を超えた真実が明らかになる。
「第一章 回答は牛乳箱に」
敦也、翔太、幸平は泥棒に入り逃げ出した。盗んだ車が止まってしまい廃屋に隠れることに。誰も住まわなくなってしばらく経っているはずなのに、手紙が投函された。そこには悩みが書かれていた。差出人はオリンピック候補に挙がっている女性であり、余命宣告を受けている彼のもとにいるべきか悩んでいるという。
「第二章 夜更けにハーモニカを」
克郎は代々続いてきた「魚松」の跡を継ぐことを辞め、音楽の道へ進むことを決意する。しかし現実は厳しかった。そんな自分に自信がなくなってきていた時、父親が倒れたと連絡が入る。ますます跡を継ぐことを考える。そんな時、一人の女性がナミヤ雑貨店のポストに手紙を入れているのを見て自分も投函することにした。
「第三章 シビックで朝まで」
貴之は父親雄治が高齢となって来たため「ナミヤ雑貨店」を畳み、同居を勧めていた。しかし、雄治は首を縦に振らない。それはお店の事ではなく、お店に寄せられている相談事に対して未練があるようだった。
「第四章 黙祷はビートルズで」
両親の羽振りが良く、小学生の時は皆が持っていないステレオを持っていた浩介。しかし、だんだん家庭にお金が無くなっていくことに気づき、最後には夜逃げをするという。両親を信じられなくなった浩介は悩む。そこにナミヤ雑貨店が子供の悩みに応えてくれることを知り手紙を書くことにした。
「第五章 雲の上から祈りを」
過去から来る悩み相談の手紙の返事を書いてきた敦也、翔太、幸平は19歳の少女からの返事を待っていた。少女の事が気になり、未来の現在の事を伝えてしまったのは彼女も3人と同じく児童養護施設「丸光園」の出身だと分かったからだった。

ネタバレあります

こういうテイストの東野作品は珍しいですね。タイムスリップものだと「トキオ」を思い出しますが…。
こういう作品も良いですね。私はとても好きです。
最初は泥棒を働いてしまった少年(青年?)3人が登場して、一体どういう話なんだろうと思って読んでいたのですが。こういう展開でしたか。
そしてただ手紙が過去と現在を行き来しているだけでなく、全ての人や出来事に繋がりがあったんですね。
ナミヤ雑貨店と丸光園に関わった人がやたらと絡んでいる。それがどうしてなのかなとリンクを発見しつつ思っていたのですが、全てはおじいちゃん、波矢雄治と丸光園の元園長の結びつきだったんですね。
最後のタイトルが本当にふさわしい。雲の上から皆を見つめていたんですね。波矢さんも、園長さんも。
最後、あの3人が絶望しないで前向きになれて良かったです。
3人は相談に対して真摯に回答をしていました。それは波矢さんに通ずるものもあったのだと思います。悩みを相談するのはきっかけがあればできますが、その悩みにこたえるというのはなかなか難しいです。それができるんですから3人はきっと大丈夫。
未来は明るいと思います。
そして、ナミヤのおじいさんも素晴らしい方ですね。園長さんも。様々なことを経験されたから、たくさんの幸せを与えることのできる人になったのだと思います。
おじいさんはどこまで見越していたのだろう。33回忌の時にあの少年たちが来ることも気づいていたのでしょうか。

〈角川書店 2012.3〉H24.5.5読了

歪笑小説 東野圭吾5

歪笑小説 (集英社文庫)歪笑小説 (集英社文庫)
著者:東野 圭吾
集英社(2012-01-20)
販売元:Amazon.co.jp
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オススメ!
新人編集者が初めての作家接待ゴルフで目の当たりにした、”伝説の編集者”の仕事ぶりとは。
単発のドラマ化企画の話に舞い上がる、若手作家・熱海圭介のはしゃぎっぷり。
文壇ゴルフに初めて参加した若手有望株の作家・唐傘ザンゲのさんざんな一日。
会社を辞めて小説家を目指す石橋堅一は、新人賞の最終候補に選ばれたはいいが・・・・・・。
小説業界の内幕を暴露!!作家と編集者、そして周囲を取りまく、ひと癖ある人々のドラマが楽しめる、全12話の連続東野劇場。

いや〜面白かった。爆笑でした。
ユーモアがありつつもとてもリアルな世界なんだろうなと思いました。小説家の東野さんならではの書かれ方なんだろうなと思います。でも、出版社側の話も面白かったです。結構小説家の悪口も言っていましたよ^^;
小説家同士の話とか、酸いも甘いも経験してきた著者さんだから言えるのかなと思いました。
出版社の編集者の獅子取も小堺も青山もそれぞれ個性的で面白かったし、若手作家の熱海も唐傘も面白かったです。
微妙に時系列になっていたのもまた良いですね。話が繋がっていていろんな人の目線で読めるのも面白かったです。
そして巻末!最後まで読ませますね〜。
「伝説の男」いやー、営業の鑑ですね。ここまでできる人はなかなかいません。素直にすごいと思います。私は知り合いにもなりたくないし関わりたくないですけど^^;
「夢の映像化」小説家さんって映像化されるの嬉しいのかな。以前さだまさしさんが映像をするという時点でそれは監督に全て渡しているので好きなように料理してくださいと思うって言っていましたが、読者目線だと嫌です^^;
熱海さんはちょっと勘違いな人みたいですけど、惜しかったですね〜。
「序ノ口」このお話はとても印象深いです。自分は場違いだと思っていた新人作家の唐傘だけど、ベテランの作家たちが唐傘にいろんなアドバイスをくれるのです。最後の重鎮と言われる人もアドバイスをくれて、また僕の小説はもっとすごいよと言ったのが印象深いです。生前、手塚治虫さんももう神と崇められている時でも新人漫画家に向かって僕の方がもっとうまく書けるよって言ったそうです^^その負けず嫌いで常に先へ向かおうとする意欲が天才を生んでいるんだなと思った事を思い出しました。
「罪な女」男って馬鹿だなと思いました。(失礼)熱海が哀れでなりません。唐傘の冷静さが2人の能力の差も同時に感じました。
「最終候補」やっぱり逃げ道を作っちゃダメなんだなと思いました。作家という仕事はなるのはそんな生半可なことでは出来ないんですよね。この人は最後候補に残らなくて良かったと思います。賞を取ったらきっとこれからの人生もっと大変だと思う。余計なお世話だけど。
「小説誌」まず思ったのはこんなに理路整然と大人と会話ができる中学生はそういないだろっていう事なのだけど。啖呵切った青山がかっこよかったです。私も賛辞を送りたいです。
「天敵」私も騙されました。ただの勘違い女だと思っていたのに凄い人です。この人ならきっと素晴らしい相方になると思います。
「文学賞創設」確かに聞いた事もない賞もたくさんあるよなぁ…と思いました^^;賞を獲ったからって将来が決まるわけではないんですよね。シビアな世界だ。この賞はあの人が受賞して良かったと思います。素敵な方で気品も感じました。
「ミステリ特集」ホント編集者って大変なんですね^^;小説家をうまく書かせるコツなんかも必要なのか!と思いました。まあ、程度はあると思いますが。駆け引きですよね〜。熱海さんは扱いやすそうだ。←
「引退発表」こういうのしたい人っているんでしょうね〜。周りの迷惑とか考えずに。失礼…。解決かと思ったら最後の展開にぷっと笑ってしまいました。
「戦略」なんだかんだで売れてきている傾向が見えて良かったですね。出版社の思惑とは違うと思いますが。にしてもどんなに面白い小説でも著者がアフロでそんな恰好していたら私は引くなぁ…^^;
「職業、小説家」名の知れた人ならまだしもあまり知られていない人だったら家族の気持ちも分かりますけどね…。でもこのお父さんはちゃんといろいろ自分の足で調べていたから頭ごなしの反対じゃないし好感が持てました。そしてカッとなって取った行動。子供みたいだけどとってもかっこよかったです。こういうお父さんだったら幸せだろうな。

<集英社 2012.1>H24.4.13読了

マスカレード・ホテル 東野圭吾5

マスカレード・ホテルマスカレード・ホテル
著者:東野 圭吾
集英社(2011-09-09)
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都内で起きた不可解な連続殺人事件。現場に残されたある手がかりから、次の現場が超一流のホテル・コルテシア東京と割り出された。容疑者もターゲットも不明のまま、警察は大胆にも潜入捜査を開始。やり手の刑事・新田浩介は一流のフロントスタッフ・山岸尚美とコンビを組むことに。そこへ、次々と怪しげな客たちがやってくる。
ターゲットは、そして犯人は誰なのか。
誰も予想しえなかった驚愕の真相とは?
東野圭吾史上最高に華麗な傑作長編ミステリ。

東野さん作家生活25周年企画第3弾。最後ですね。
『新ヒーロー誕生!』って銘打っているからこれから登場するのでしょうか。
登場するならもちろん新田さんですよね^^;って他に誰がいる。
一流ホテル・コルテシアで連続殺人事件の次の殺人現場になる可能性があるということで複数の刑事がホテルマンに扮し犯人を追うことになる。
そこでクラークを担当する新田の教育係?となったのが山岸尚美。
図書館で勤めていてもいろんなお客さんがいますけど、ホテルは高級な料金を払うということもあって本当にいろんなお客さんがいるんだろうなと読んでいて思いました。
この作品の中の状況は決して脚色しているわけじゃないんだろうなと思う。
山岸さんはこのホテルに勤めていることを誇りに感じていてそして仕事を本当に全うしていると思いました。私は旅行へ行くときは安いホテルしか泊まらないから多種多様なサービスを受けましたけど^^;ここの徹底振りは本当に凄い。特に彼女のお客様への対応は素晴らしかったです。柔軟に対応しているようで頑なな気もしましたけどね^^;
それでも信念が素晴らしかった。
新田は始め上から目線なのが物凄く気に喰わなかったのだけど、だんだん柔軟になっていきましたよね。山岸さんも物腰が少し柔らかくなったような気がして。いいコンビなんですね、きっと^^
作品は始めは読んでいて連作短編みたいだなと思ったんです。
目の見えない女性のお客さんや、ワケありな女性客、何故か新田にばかりいちゃもんをつける男性客。
でも、いろんな部分で伏線がしかれてあって、全てがなにかしら捜査に関わっているんですよね。流石東野さんです。
犯人も、犯人の目的も、誰が被害者となるのかも私は読めず。
なのでずっとドキドキしながら読みました。
新田の相棒?の能勢刑事がいい味出していました。
愚鈍そうという始めの印象とはまるっきり変わっていましたねぇ。
バックグラウンドが物凄く広くてフットワークがめちゃくちゃ軽い。
刑事の鑑ですね。
最後がちょっとニヤっとなってしまう感じでしたね。
シリーズ化するような売り出し方をしていますし、これからも新田刑事は登場するんでしょうね。
山岸さんとの関係がどうなって行くのかも楽しみです。

<集英社 2011.9>H23.10.6読了

回廊亭殺人事件 東野圭吾3

回廊亭殺人事件 (光文社文庫)回廊亭殺人事件 (光文社文庫)
著者:東野 圭吾
光文社(1994-11)
販売元:Amazon.co.jp
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一代で財を成した一ケ原高顕が死んだ。妻子を持たない高顕の莫大な財産の相続にあたり、彼の遺言状が一族の前で公開されることになった。公開場所は旅館“回廊亭”。一族の他には、菊代という老婆が招待されていた。だが、菊代の真の目的は、半年前に回廊亭で起きた心中事件の真相を探ることだった…。その夜、第一の殺人が。斬新な趣向を凝らした傑作長編推理。

ネタバレあります

最近ドラマ化されたものの一つですよね。
読み始めたときから、本間菊代が桐生枝梨子だといつばれるんだろうかとドキドキしながら読みました。読む手は止まらずあっという間に読んでしまいました。
殺人事件は古典的なものだったと思います。始めに旅館の見取り図もありましたし。
それでも、出てくる人たちの人間模様が絡みすぎていて、また復讐すべき相手が誰なのか何を隠しているのかそれが気になって気になってしょうがなかったです。
遺産目当ての生臭い話は何だかなーと思いながら読んでましたが。
なんだか低レベルな争いと言うか、皆が皆甘ったれてるなぁとしか思わず。
事件の真相は驚きました。というか、始めはよく分からなくて^^;
え?え?どういうこと?と思いながら読み進めていって結構最後の方でこういうことだったのかとわかった感じです。
ラストは中途半端なようなここでちょうどいいのかと思うような。複雑です。
でも、ただただ枝梨子が可哀相でなりませんでした。
彼女は何も悪いことはしていないのに。ただ、ジローを心から愛していただけなのに。
自分の容姿に自信が持てず、仕事に打ち込んで恋愛と言うものを知らなかった枝梨子に対して、彼が犯した罪は重いです。枝梨子の気持ちを分かっているから尚更。
最後に彼が枝梨子に放った言葉も許せません。
枝梨子は、過去と決別して幸せになって欲しかったなぁ。
にしてもこの作品、どうやってドラマ化したのでしょう。今更ながら気になりました。

〈光文社 1994.11〉H23.8.9読了

真夏の方程式 東野圭吾4

真夏の方程式真夏の方程式
著者:東野 圭吾
文藝春秋(2011-06-06)
販売元:Amazon.co.jp
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夏休みを伯母一家が経営する旅館で過ごすことになった少年・恭平。仕事で訪れた湯川も、その宿に滞在することを決めた。翌朝、もう一人の宿泊客が変死体で見つかった。その男は定年退職した元警視庁の刑事だという。彼はなぜ、この美しい海を誇る町にやって来たのか…。これは事故か、殺人か。湯川が気づいてしまった真相とは―。

ネタバレあります

久しぶりの湯川シリーズですね。
このシリーズは好きですし、前回の作品で内海刑事に慣れたかなぁと思っていたのだが。
やっぱり湯川・草薙コンビがいいなと思わずにはいられなかったなぁ。
内海刑事は今回大活躍しているから、そう思うのは申し訳ないのだけど。
そして湯川さんを福山さんに似せようとしている感じがドラマを見ていない人間としてはちょっと嫌。
今回はトリック云々というよりは人と人との関わりが肝でしたね。
それは、川畑家族であったり、仙波と塚原であったり、湯川と恭平だったりするのだけど。
湯川はきっと、物凄く始めの段階でトリックに気づいていたんですね。
だから、一人の人生を大きく変える可能性があるなんていう言葉を残したのだと思う。
正直恭平は大っ嫌いだったのだけど。
変に大人びていて親を舐めてて、興味のないことはしないし、自分のやりやすい方へ流れていくことしか考えない。
でも、湯川とであったことで全然興味のなかった科学という分野に興味を持ったみたいだし、多少丸くなったような気がするし、それは良かったかなと思うけど。
でも、いろいろ不憫だなぁと思うことはあるけど・・・
う〜ん・・・難しいです。
それよりなにより、叔父さんがしたことが私は許せません。
いくら自分が身体が動かないからって、恭平にさせたことが私は許せない。
成美や奥さんならまだしも、恭平は本当に無関係なのに。
子供だから分からないって思っているんだろうか。
これからもしかしたら一生恭平は責任を背負うかもしれないとか、思わなかったのかなぁ。それが哀しかった。
今回は湯川の人間らしさが出ていた作品でしたね。
湯川って子供嫌いだった気がするんですけど・・・。今回は特別なんでしょうか。
ずっとあの宿にい続けたのも恭平に気にかけていたのも珍しく警察に協力しようといったのも全て恭平のためなんだと思ったら、何だかじんと来ました。そういう部分もちゃんと持ってるんですね〜(失礼)

〈文芸春秋 2011.6〉H23.7.25読了

11文字の殺人 東野圭吾4

11文字の殺人 (光文社文庫)11文字の殺人 (光文社文庫)
著者:東野 圭吾
光文社(1990-12)
販売元:Amazon.co.jp
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「気が小さいのさ」あたしが覚えている彼の最後の言葉だ。あたしの恋人が殺された。彼は最近「狙われている」と怯えていた。そして、彼の遺品の中から、大切な資料が盗まれた。女流推理作家のあたしは、編集者の冬子とともに真相を追う。しかし彼を接点に、次々と人が殺されて…。サスペンス溢れる本格推理力作。

東野圭吾の初期の作品です。最近ドラマ化もされましたよね。図書館にあった本がぼろぼろになり、再度購入されていたので読んでみました。(そんな理由^^;)
ストーリー自体は25年近くも前の作品とは感じなかったのですが、主人公の女流作家が恋人の死の真相を独自で調べていくのだけど、今の時代じゃ考えられない方法だなと思わずにはいられなかったです。
スポーツクラブで主催したツアー参加者の名簿は簡単に見せてもらえるし、連絡先もすぐに分かるし。今だった「個人情報なのでお教えできません」って突っぱねられそうな捜査ばかりだったので。
誰しもが嘘を付いている様で、私は真相にも犯人にも全く到達できなかったのだけど、だからか読む手が止まらずあっという間に読んでしまいました。
女流作家は始めは自信がなさそうで、編集者の萩尾冬子がいなければ何も出来なそうな感じだったのに、恋人が不審な死を遂げたからか逃げずに真相を知ろうとしたところには好感が持てました。
真相は私は意外だと思いました。そうくるかと。
今の東野さんの作品を考えると荒削りな気はしますが私はわりと好きな作品でした。
でも、いろいろと切ないですね。
人が利益のため、世間体のために人を利用して人をもののように扱って。
亡くなった人も、生き延びた人も不憫だなと思いました。

<光文社 1987.12
     1990.12>H23.7.14読了

麒麟の翼 東野圭吾5

麒麟の翼 (特別書き下ろし)麒麟の翼 (特別書き下ろし)
著者:東野 圭吾
講談社(2011-03-03)
販売元:Amazon.co.jp
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オススメ!
寒い夜、日本橋の欄干にもたれかかる男に声をかけた巡査が見たのは、胸に刺さったナイフだった。大都会の真ん中で発生した事件の真相に、加賀恭一郎が挑む。

ネタバレ注意

ついこの間読んだ「カッコウの卵は誰のもの」と同じ作者とは思えないくらいよかったです!って言う言い方は失礼ですが^^;
謎や納得いかないところはなかったですし、結末は想像を超えていましたし、読み終えた後もいろいろと考えさせられる。満足です。
ただ、帯に書かれていたように「加賀シリーズ最高傑作」だったかと言うと、よかったけど他の作品も良かったしなぁ〜う〜んと、考えてしまいました^^;
帯の言い分じゃなくて東野さんも言ってるから期待したのだけど。いや、よかったのだけど、最高傑作かというと違うような・・・。
多分私の中の加賀シリーズ最高傑作は事件云々より、未緒が出てきたときな気がします。だってずっと気になっているけど出てこないんだもん。っていうか出てくる予定が東野さんの中にあるのか自体分かりませんけども。
犯人は全く予想だにしない人でしたが(糸川かと思いました)加賀の言うとおりですね。先生が逃げる方法を教えて逃げられてしまったから、同じ過ちをしてしまったんですよね。始めから全てを打ち明けていたら、こんなに悲しい結末にはならなかったのかもしれない。被害者も加害者も生まれなかったのかもしれない。糸川は子供たちのためなんていっていたけど、結局は自分がしていたことが公になるのが怖くて自分の生活や地位が崩れるのが怖かっただけなのだと思う。
被害者の会社だってそう。労災隠しが事件を通して判明して、死人に口なしをいいことに全部を青柳に罪を被せたに決まってる。(と思う)小竹が本当に家族を心配しているなら、あんな事を言うわけないもの。
警察側だって意識の戻らない容疑者にまとめたほうがいいような感じで無理矢理真相を作っているのがなんだか腹が立ちました。
加賀さんは変わらず、事件の真相だけではなく被害者や加害者側に立ってちゃんと双方が納得するまで自分の足で調べているのがカッコイイですね。砂の器の今西刑事を思い出しました。もの凄く粘りの捜査をすること。今の時代だと尚更なおざりになっている地道さとかアナログな感じが良いです。
最後のほうは読んでいて事件に関してもそれ以外も凄く辛かったけど、本当にかすかに光が見えて良かったと思いました。

〈講談社 2011.3〉H23.5.20読了

カッコウの卵は誰のもの 東野圭吾3

カッコウの卵は誰のものカッコウの卵は誰のもの
著者:東野 圭吾
光文社(2010-01-20)
販売元:Amazon.co.jp
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スキーの元日本代表・緋田には、同じくスキーヤーの娘・風美がいる。母親の智代は、風美が2歳になる前に自殺していた。緋田は、智代の遺品から流産の事実を知る。では、風美の出生は? そんななか、緋田父子の遺伝子についてスポーツ医学的研究の要請が……。さらに、風美の競技出場を妨害する脅迫状が届く。複雑にもつれた殺意……。超人気作家の意欲作!

ネタバレあります

予約の出だしが遅れて、届いたのは1年4ヵ月後でした^^;なんと〜。
東野さんは本当に冬のスポーツがお好きなんですね。というか、自分の作品に書くことで広めようとしているのでしょうか。それはそれで嬉しいかも。
冬季の競技ってどうしても認知度が低いですから。予算が削られたりスポンサーが降りたりするって言う話も聞きますし・・・。
私は好きですけどね、ジャンプ見るの好きですし。でもそれはやっぱり、北海道に住んでいるからなんだろうな。
だから、作品とは関係ないけど、荻原選手や船木選手や里谷選手の名前が出てきたのが嬉しかったなぁ。
ということで今回の作品について。
遺伝子の研究に協力しない段階で怪しいと思いましたが、始めの展開から、最後の首謀者は全く検討がつきませんでした。
てっきり上条と言う人間が現れて真相もうそういうものだと思っていたのですが(分かりにくいですね^^;)いろんな人間が交錯していてこういう部分は流石東野さんだなと思います。
確かに真相は上条の自業自得だとは思う。でも、もう少し皆が幸せになるものはなかったのかなと思いました。
まあ、そうしてしまうと物語が盛り上がらないとは思うのだけど、柚木が言ったように上条が素直に真実を述べていれば、緋田は余計な詮索や覚悟をせずに応じたと思う。風美は真実を知ってしまうと思うけど、それでも喜んで引き受けると思う。だって、緋田の娘だから。
上条の息子がかわいそうでならない。息子だっていわば被害者なのに。
そして家族も。
ミステリ要素は満載で面白かったです。最近東野さんは最後が爽快感を残して終る事が多いですよね。それが私は好きです。
でも、やっぱり「ん?」と思う部分も無きにしも非ずで。
島越の存在をどうして知ったのかとか。
緋田の奥さんの自殺も気になる・・・。
まあいいんです。面白かったです。
でも、息子さんが不憫だなぁ・・・。

〈光文社 2010.1〉H23.5.16読了

あの頃の誰か 東野圭吾3

あの頃の誰か (光文社文庫 ひ 6-12)あの頃の誰か (光文社文庫 ひ 6-12)
著者:東野 圭吾
光文社(2011-01-12)
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「シャレードがいっぱい」
津田弥生はプールサイドで彼氏北沢孝典を待っていた。しかし、彼は来ない。家に行ってみると、死体となって横たわっていた。そこには血で書かれた「A」の文字が遺されていた。
「レイコと玲子」
葉子は深夜に家に帰るとその途中で少女が屈んでいるのを見つける。彼女は記憶喪失のようで、自分が誰か、ここがどこか分からないのだという。
「再生魔術の女」
根岸峰和は妻千鶴とともに小さな赤ん坊を見つめていた。この夫婦は子どもに恵まれなかったため、中尾章代の計らいで養子となる子どもを捜してもらっていたのだ。
千鶴が帰った後、峰和は説明を受けることになるが、章代は違う話を始めた。
「さよなら『お父さん』」
杉山平介は1人でテレビを見ていた。妻と娘は妻の実家へ行っているためいない。今日の飛行機で帰ってくるはずだった。しかし、2人の乗った飛行機は墜落し、妻は死亡した。娘は一命を取り留めたが様子がおかしい。
「名探偵退場」
アンソニー・ワイクはかつて名探偵として難事件を解決してきた。しかし、歳をとりかつて解決してきた事件の記録を残すようになる。ワイクはあと1度でいいから、難事件に出くわしたいと願っていた。
「眠りたい死にたくない」
今、ボクは危機的状況に陥っている。どうしてそうなってしまったのかを考えてみてみる事にした。確か、憧れの女性に食事に誘われて・・・。
「二十年目の約束」
村上照彦と付き合っていた亜沙子はプロポーズをされた。しかし、その返事をする前に照彦には「子どもは作らないけどね」と言われる。悩んだが結婚を快諾し、2人は結婚。始めは良かったが、照彦の海外転勤が決まり、海外に住むようになってからは孤独な思いをこらえきれず、亜沙子は思い悩むようになる。

あらすじに、メッシーとかアッシーとかミツグ君とか懐かしの映像みたいなので聞いたことのある言葉が出てきたから、昔の時代についての話なのかと思ったら、本当に昔書いた作品だったんですね・・・。どうりで若干時代錯誤。
あとがきに東野さんの言い訳が書かれていたのですが、あれはなくてもよかったんじゃないかな。あまりにも今まで読んできたこの作品たちを良く言っていなかったから。
そんなふうに自分は良く思っていない作品を読者に読ませているのか!と、失礼ながら思ってしまったので。
でも、私は全体的には嫌いじゃなかったですよ。
「シャレードがいっぱい」は主人公の高飛車な感じがいけ好かなかったけど^^;トリックは面白かったんじゃないかなぁと思いましたし。
「再生魔術の女」は面白かったです。展開が読めなかったですし、内容が昔に書かれているとは思えませんでした。
「二十年目の約束」はとても好きです。ミステリ要素がなかったから?か昔の東野さんは好きではなかったらしいですが。いい作品だと思いました。
「さよなら「お父さん」」はまんま「秘密」ですね。「秘密」を凝縮したようでした。ここから「秘密」が生まれたんですね。
あとがきがあってよかったと思ったのは「名探偵退場」と「新参者」が若干絡んでいることが分かった事かな。

〈光文社 2011.1〉H23.3.12読了

白銀ジャック 東野圭吾5

白銀ジャック (実業之日本社文庫)白銀ジャック (実業之日本社文庫)
著者:東野 圭吾
実業之日本社(2010-10-05)
販売元:Amazon.co.jp
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「我々は、いつ、どこからでも爆破できる」。年の瀬のスキー場に脅迫状が届いた。警察に通報できない状況を嘲笑うかのように繰り返される、山中でのトリッキーな身代金奪取。雪上を乗っ取った犯人の動機は金目当てか、それとも復讐か。すべての鍵は、一年前に血に染まった禁断のゲレンデにあり。今、犯人との命を賭けたレースが始まる。圧倒的な疾走感で読者を翻弄する、痛快サスペンス。

ネタバレあります

いきなり文庫で刊行!と言うので話題になったこの作品。確かに最初から文庫の方が買いやすいかもしれないですね。こっちの方が売れるかも。
って私は図書館ですが^^;すみません。
舞台はスキー場。始めに経営が右肩下がりとか言っているのを聞いて、確かに最近行っていないなぁと思いました。
車で30分かからないくらいでスキー場があるので、小さい頃は毎週のように父親に連れられて行っていましたけど、最近はめっきり。最後に行ったのは大学生の時じゃないかなぁ~
と思っていたので、どこのスキー場もこういう感じなんだろうなと思って読んでいました。
脅迫の内容が変だったので、絶対にお金が目的じゃないなとは思っていましたが、裏側に隠された秘密には本当に腹が立ちました。経営が大事か。人の安全とかそんな事よりもやっぱり金なのかと思ってしまいました。
誰よりもお客様のことを考えているのは当たり前ですけど現場の人間なんですよね。
倉田の紹介の時に、ずっと冬はこの場所で暮らしているから出会いもなくて云々って不満があるような感じで書いていたのだけど、それでもスキーを愛していて、お客様のことを何よりも第一に考えているのが伺えて、良い人なんだろうなって言うのが伝わってきました。
それはパトロール隊の根津や絵留にもいえるんだと思うけど。
経営陣の態度は辟易しました。まあそれにもいろいろあるのだが。
倉田が「お客様への対応はどうしましょう?」と言った時に「お客?客がどうした」という台詞があるのですが、私も倉田同様愕然としました。
本当に自分の事や会社自体のことしか考えていないんだなと思って。
事件とは全然関係ないところだけど、千晶が従兄弟を紹介するくだりで、絵留が躊躇う事なくメールアドレスを交換したり話をしても良いとか言っているのが私は納得できなかったんですが。今はそんな感じなんでしょうか^^;若いもんにはついていけんです。って、設定的に絵留より私は年下ですけど。
でも、始めから絵留の好きな人は分かってましたけどね^^最後は良かったって思いました。
私は老夫婦がやたらと北月エリアにこだわっていたので、その夫婦が怪しいと思っていたのですが、見事にはずれましたね^^;私の推理は当てになりません。
でも、いろんな人がいろいろと事件やらなんやらに絡んでいて、真相がどんどん分かっていった時は面白かったです。
犯人は私は気付きませんでした^^;
にしてもスキー場を舞台にしてこんな作品を書かれるなんて、東野さんは本当に冬のスポーツがお好きなんですね。

〈実業之日本社 2010.10〉H22.12.9読了

プラチナデータ 東野圭吾4

プラチナデータプラチナデータ
著者:東野 圭吾
幻冬舎(2010-07)
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犯罪防止を目的としたDNA法案が国会で可決し、検挙率が飛躍的に上がるなか、科学捜査を嘲笑うかのような連続殺人事件が発生した。警察の捜査は難航を極め、警察庁特殊解析研究所の神楽龍平が操るDNA捜査システムの検索結果は「NOT FOUND」。犯人はこの世に存在しないのか?時を同じくして、システムの開発者までが殺害される。現場に残された毛髪から解析された結果は…「RYUHEI KAGURA 適合率99.99%」。犯人は、神楽自身であることを示していた―。確信は疑念に、追う者は追われる者に。すべての謎は、DNAが解決する。数々の名作を生み出してきた著者が、究極の謎「人間の心」に迫る。

前回読んだ作品が私はあまり好きではなかったので、若干ドキドキしながら読みました。今回は面白かったです。私は割りと好き。
でも、こういう作風で来ましたか。東野さんらしいですね~。
犯人は身近にいるんだろうなとは思いましたが、そう来ましたか。
始めの神楽と浅間のドンパチは、神楽に腹が立ってしょうがなかったのですが、根はいい奴なんですよね。いろんなものに揉まれて忘れてしまっていただけなのだと思いました。でも、リュウは忘れていなかった。
スズランの正体は気付きませんでした。2人で汽車に乗っていて、前の席に乗っていた人が移動したのは、警察の人間が神楽に気付いたから離れて連絡を取っていたのだと思っていたのですが、違ったんですね。
スズランがいたから、神楽の逃亡生活もまだ耐えられるものだったんじゃないかなと思います。
最後に神楽と浅間が何だか仲がいい感じになっているのがまた良かったです^^
正反対の人間同士だったら、案外上手くいくのかもしれないですね。
でも、浅間の目線で読んでいたら本当に腹が立ちますね。
偉いからって下の人間をあごで使うような真似をしていいんでしょうか。
しかも、何も告げずにただ言うとおりにしていればいいだなんて、子どもだって納得しませんよ。浅間は浅間で、かっこよかったと思います。
全てが終わった後に神楽が選んだ道は、良かったと思いました。
おお!ってちょっと嬉しくなりました。
きっとお金もたんまりもらっただろうしね^m^自由に生きればいいと思います。
飾っている絵が、とても切なかったです。

〈幻冬舎 2010.7〉H22.11.27読了

パラドックス13 東野圭吾3

パラドックス13パラドックス13
著者:東野 圭吾
販売元:毎日新聞社
発売日:2009-04-15
おすすめ度:3.5
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「世界が変われば善悪も変わる。
人殺しが善になることもある。
これはそういうお話です」東野圭吾
運命の13秒。人々はどこへ消えたのか?
13時13分、突如、想像を絶する過酷な世界が出現した。陥没する道路。炎を上げる車両。崩れ落ちるビルディング。破壊されていく東京に残されたのはわずか13人。なぜ彼らだけがここにいるのか。彼らを襲った“P-13 現象”とは何か。生き延びていくために、今、この世界の数学的矛盾(パラドックス)を読み解かなければならない!
張りめぐらされた壮大なトリック。論理と倫理の狭間でくり広げられる、究極の人間ドラマ。“奇跡”のラストまで1秒も目が離せない、東野圭吾エンターテインメントの最高傑作!

うわ、最高傑作って書いてある^^;
図書館で予約してずっと待っていてようやく順番が回ってきました。
読む手は止まらず、案の定夜更かし。ネムイ・・・。
13という数字が関わっているのは知っていましたが、どんな話かは知らずに読みました。
う〜ん・・・すみません。よく分からなかったです。
「P−13」と言う現象のカラクリも、理系の頭ではない私には理解できず。
そして、出てくる人たちもあまり好きになれず。
読む手は止まらなかったのですが、面白くてっていうのではなかったのかも。
恐るべし、東野マジック・・・。
状況が状況だけに、10人がいろんな行動をしてしまうのは分かる気がします。
パニック状態になったら、どんなことを言ってどう行動してしまうかはきっとそうならないと分からないと思うから。
誠治や冬樹は立派だったと思います。それぞれの考えは違うけど、2人の行動は納得が出来ました。
でも、誠治は人間的ではなかったかな。私もずっと信頼して読んでいたけど、種の保存あたりからは引いてしまった。その後の女性の行動に納得しつつもイライラしたり。
意外と1番人間的な発想を持っていたのは、死をいつでも覚悟している河瀬だったのかなと思ったり。
ヤクザだけど、嫌いじゃなかったです。頭が良いなとも思ったし。
う〜ん・・・難しいです。
最後はなるほどと思ったのですが、1番頑張った人がああなってしまったのは悲しくて納得できなかったです。かわいそう。
最後の2人の出会いが、救いだったかな。

〈毎日新聞社 2009.4〉H22.9.23読了

新参者 東野圭吾

新参者
新参者
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オススメ!
かなりネタバレしてます
第一章「煎餅屋の娘」
上川菜穂は父と祖母と3人で暮らしている。祖母が先日病院を退院したばかりだ。入院給付金について田倉と言う保険会社の人が面倒を見てくれている。煎餅屋に加賀という刑事がやってきた。どうやら田倉のアリバイを知りたいらしい。田倉が容疑者の一人として疑われていた。
第二章「料理屋の小僧」
修平は料亭「まつ矢」の見習いだった。料亭の主人の泰治は最近修平に人形焼を買ってくるように頼む事がある。修平は誰にも見つからないように自転車のかごに隠し、泰治にその人形焼を渡していた。ある日、料亭に刑事がやってくる。修平に用事があるようで、人形焼をいつどこで買ってどうしたのか、問い詰められる。
第三章「瀬戸物屋の嫁」
尚哉は嫁の麻紀と母の鈴江との嫁姑問題に悩んでいた。店に加賀という刑事がやってくる。麻紀に用事があるらしい。被害者の三井と言う女性が箸を買いに来たのだが、ほしかったものは売り切れていたらしい。そして、自宅にあるのにキッチンバサミも購入した形跡があるらしいのだ。
第四章「時計屋の犬」
米岡彰文が店番をしている時、加賀という刑事に親方はいるかと尋ねられた。親方が飼っている犬のドン吉を散歩している最中に三井と言う女性を見なかったかというのだ。親方は見たというが、見た場所については加賀刑事は腑に落ちないらしい。その原因は、親方に勘当され駆け落ちした娘が関係していた。
第五章「洋菓子屋の店員」
美雪は洋菓子屋「クアトロ」で働いている。最近40代の女性がよく買いに来てくれる。なぜ自分に良くしてくれるのかわからなかった。小さな劇団で役者をしている清瀬弘毅は、母の死を知って驚愕する。家を出てから2年、全く連絡を取っていなかった。なぜ母が大伝馬町に住んでいたのか、自分の今住む町の近くにいたのか分からなかった。
第六章「翻訳家の友」
吉岡多美子は三井峯子が殺されたのは自分のせいだと責めていた。自分が峯子と会う時間を1時間遅らせたためだった。しかもそれは、自分の恋人と会うため。峯子は離婚し、翻訳の仕事をしている多美子の仕事を手伝っていた。多美子はタチバナという男性に出会い、一緒に海外で暮らそうと言われていた。2人の間には少しの確執が生まれていた。
第七章「清掃屋の社長」
清瀬直弘は税理士の岸田と試算について話していた。そこには秘書として宮本祐理がおり、社内では直弘の愛人と噂されている。息子弘毅は母についてを調べており、そこで祐理の存在を知る。弘毅は祐理と二人で話をする事に決め、近づく。同じ頃、加賀刑事は直弘に近づき、話をしようとしていた。
第八章「民芸品屋の客」
雅代は民芸品屋「ほおづき屋」を営んでいる。店内で独楽を見つめる男性がいた。彼は刑事だと言う。彼は他に独楽を売っているお店はないかとたずねた。同時期、玲子は夫克哉がいないときでも頻繁に訪れる養父に疑問を持っていた。
第九章「日本橋の刑事」
上杉刑事は今回の事件はこじれるだろうと予想していた。しかし、被害者についてや動向はすこしずつ明らかになっていく。どうして分かったのか、上司はうやむやにしていた。上杉は加賀という刑事が事件を調べている事を知る。犯人が逮捕され自供を始めたが肝心の事を話さない。加賀は上杉に聴取に出てくれと頼む。

新年一発目がこの作品で、良かったなぁと思いました。
だって、加賀刑事に会えたんだもの^^
加賀刑事は日本橋署に配属となり、早速事件に遭遇します。
でも、いでたちがちょっと驚き。Tシャツに上から襟付きのシャツを羽織るだけって言うスタイルがちっとも全く想像できなくて。
スーツでかっちりしているイメージだったから。
今回そういう服装が多かったのには理由があって、後々分かるのですが。
しかも何だか軟派な感じになってないか…というか、人懐っこいイメージがありました。
それは人形町っていう場所に人柄を合わせているのかなぁ。
でも、段々硬さがなくなっているのはいいです。ますます魅力的に感じます。
加賀刑事は相変わらず情に厚くて一人ひとりと大切に接しているような気がします。
今回もたくさんの人に事情聴取をしてきましたけど、事件についていえる範囲内でちゃんと伝えているし、感謝の言葉も忘れない。真摯ですよね。
事件に関係がなくても、関わってしまった人たちの気持ちは解決させる。本当にいたら、素晴らしい刑事だと思います。
実際警察の人と関わった事がないので、実際はどうなのか分からないけど。
事件もいろんなものが絡み合ってました。
時にあったかくて人によっては切なくて悲しくて。
微妙に「赤い指」を彷彿とさせるような部分もあったりして、何だかイラっとしたり。
でも、加賀刑事は全部ちゃんと調べて理解して、最後の最後まで人を救っていたと思います。
そして、加賀刑事のプライベートについてはついに分かりませんでしたが、最後に上杉刑事が言いましたよね。
もともと加賀刑事は警視庁捜査一課にいたのだけど、
「ある殺人事件の裁判で、弁護側の情状証人として出廷した」
がために所轄に異動になったと。
それはあれですよね、間違いなく、未緒の事件ですよね。
加賀刑事シリーズは読んでいないものもあるので、これは知っている部分なのかもしれませんが、未緒のことがちょっとでも出てきた。と嬉しくなりました。
いつ出てくるのかなー。出てきて欲しいなぁと、加賀さんファンは常に思っているのですが。
今回の事件の真相も納得でした。腑には落ちないですけど。
でも、親にとっての子供ってかけがえのないものなんだけど、子供に対する「甘やかし」が子供のためなのか親のエゴなのか、親の選択によって子供が不幸になるんだって事が何だか分かった気がします。
出てきた人によっては、大人の年齢のくせに親に甘えている部分が本当に情けなくて悲しくなりました。
本当に面白かった!昨年は東野作品はハズレ年だったのですが(失礼)
今年は幸先がいいです^^
そういえば、全く関係ないのですが、以前「笑っていいとも」の中で、シチュエーションは忘れたのですが、関根勤さんが誰かに「まるで、東野圭吾の作品の中に出てくる加賀刑事みたいだね」って言った事があるんですよね。
その言葉を聴いたときは耳を疑いました^^;
関根さん!そんな事を言ってくれるのは関根さんだけだよ!ありがとう!
と、大声で叫びました。嬉しかったです。
まあ、観客席は失笑というか苦笑いというかよく分からないっていうリアクションでしたけどね^^;

〈講談社 2009.9〉H22.1.10読了

夜明けの街で 東野圭吾2

夜明けの街で
夜明けの街で
15年前の殺人事件。まもなく時効を迎える。僕はその容疑者と不倫の恋に堕ちた——。
渡部の働く会社に、派遣社員の仲西秋葉がやって来たのは、去年のお盆休み明けだった。
僕の目には若く見えたが、彼女は31歳だった。
その後、僕らの距離は急速に縮まり、ついに越えてはならない境界線を越えてしまう。
しかし、秋葉の家庭は複雑な事情を抱えていた。両親は離婚し、母親は自殺。彼女の横浜の実家では、15年前、父の愛人が殺されるという事件まで起こっていた。
殺人現場に倒れていた秋葉は真犯人の容疑をかけられながらも、沈黙を貫いてきた。
犯罪者かもしれない女性と不倫の恋に堕ちた渡部の心境は揺れ動く。果たして秋葉は罪を犯したのか。
まもなく、事件は時効を迎えようとしていた…。緊迫のカウントダウン。衝撃のラストシーン。著者渾身の最新長編小説。

予約して1年待ちました。ようやく読めたけど、待たなくて良かったかもと思ってしまいました。
付き合っている人がいなくて、結婚に憧れを抱いている人が読んじゃいけないですよ、この作品。
もちろん、誰もがこんな風に思っているわけではないと思いますけど、読んでいて悲しくなりました。
結婚して、ある程度一緒に住んで、子どもが生まれたら、そうなっちゃうんだろうか。
うちもそうなのかなぁ。まあ、うちは今でも異常なまでの子煩悩ぶりだから、子どもと離れても離婚したいって思ったことはないと思うのだがどうだろう。うむ。
結婚に対して理想ばっかり追いかけてるのもダメだと思うけど、これは夢がガラガラと崩れていきそうでした。
ミステリ要素もあったけど、それよりも感想としては不倫小説だな。
秋葉の人の利用の仕方が汚いです。

〈角川書店 2007.6〉H21.4.7読了

ダイイング・アイ 東野圭吾4

ダイイング・アイ
ダイイング・アイ
記憶を一部喪失した雨村槇介は、自分が死亡事故を起こした過去を知らされる。
なぜ、そんな重要なことを忘れてしまったのだろう。
事故の状況を調べる慎介だが、以前の自分が何を考えて行動していたのか、思い出せない。
しかも、関係者が徐々に怪しい動きを見せ始める…。

気付いたら予約して1年が経っていました。凄いな。
シリーズもの以外は久しぶりに読みました。
面白かったです。
誰も彼も怪しく見えてしまって。どうなるどうなると思っていたら、読む手が止まらなかったです。
いつもとテイストが違うなぁと思ったら、10年前の作品だったんですね。
美菜絵と玲二の深い愛情は伝わってきましたけど、だからか憎悪ももの凄くて。
悔恨、怨念。そういった感情がひしひしと伝わってきました。
ラストも怖かった〜。
でも、ちょっといい気味だとも思いました。だって、ひどすぎるんだもの。
被害者に対して。
だけど、判決って、人を殺してもあれくらいの刑で済んじゃうのかな。
人の命が失われているのに。そう考えると、悲しくなった。

〈光文社 2007.11〉H21.2.2読了

ネタバレはこちら。続きを読む

ガリレオの苦悩 東野圭吾5

ガリレオの苦悩
ガリレオの苦悩
「落下る」女性が転落死し、草薙と内海は捜査に乗り出す。翌日、女性の大学時代の先輩という岡崎光也が警察にやってきた。彼は、落ちる瞬間を目撃したのだという。
何かトリックがあるはずだと、内海は草薙の友人である湯川教授を訪ねる。
「操縦る」元大学助教授である友永のもとに、かつての教え子が集まった。その夜、友永の家が燃え、息子の邦宏が死亡した。後に邦宏が殺された事を知り、捜査が始まる。
「密室る」湯川は友人の藤村の経営するペンションへ向かっていた。宿泊客の原口という人間が死亡していたのだという。密室殺人を解き明かしてほしいというわりに、藤村は事件当時の状況を話そうとしない。
「指標す」一人暮らしの女性が殺され、時価数千万の金塊が盗まれた。容疑者として真瀬貴美子という女性があげられる。貴美子の無実を証明したのは娘の葉月だった。
「攪乱す」警察に「悪魔の手」と名乗る人物から手紙が届く。警察を挑発しているようにも見えるが、何故か犯人は湯川を敵対視しているようだった。

ようやくまわってきました。
短編もガリレオシリーズは面白くて好きです。
湯川が事件に協力しないって言うのは「容疑者Xの献身」の事があったからなんですよね、きっと。
それにも増して、タイトルの通り、事件が解決しても湯川准教授にとって辛い結末になる事件もありましたね〜。
トリックも面白かったですが、人間関係もどうなっていくのか気になりました。
切なかったのは「操縦る」ですね。
犯人が何故殺人を犯したのか。そして、何故自首をしないのか。理由がわかって切なくなって、さらにその後が感動なのですよ。
人と人との関わりって、大切ですよね。
そして腹が立ったのが「攪乱す」です。犯人がどうして湯川准教授に対して恨みを抱いているのか、結末が気になったのですが酷すぎます。
30すぎて情けないです。
何となく逆恨みだろうなぁとは思っていましたが。人の目がないと威張れていざ人前に立つと萎縮しちゃうなんて、情けない。本当に情けない。
ちょっと前に「聖女の救済」を読んだのですが、ガリレオシリーズはまだまだ続くのでしょうか。
内海刑事がいることが、最初は違和感感じまくりだったのですが、女性ならではの着眼点におっ!と思ったり、若さなど関係なく上司にも発言する所に好感が持てます。
若さから行き過ぎることもちょっとありますが、それはご愛嬌ですね。

〈文芸春秋 2008.10〉H20.12.29読了

聖女の救済 東野圭吾

聖女の救済
聖女の救済

男が自宅で毒殺されたとき、離婚を切り出されていたその妻には鉄壁のアリバイがあった。
草薙刑事は美貌の妻に魅かれ、毒物混入方法は不明のまま。
湯川が推理した真相は—虚数解。
理論的には考えられても、現実的にはありえない。

ネタバレありです。

ガリレオシリーズ最新刊です。
ドラマの影響なのかわかりませんが、内海刑事が大活躍でしたね。
あんなに冷静沈着な推理と捜査を繰り広げていたのでしょうか。
ガリレオシリーズは「探偵ガリレオ」「予知夢」「容疑者Xの献身」に次いで4冊目ですが、湯川&草薙コンビで読んで来たので、内海刑事がいることが最初は違和感を感じてしまいました。
でも読んでいくうちに、草薙さんと内海さんが異なる見解で捜査を進めていくので、面白かったです。
今回は草薙さんはどうも頼りないというか、言動が固執しすぎているというか…。
湯川教授の言うとおり、感情にのみこまれてはいなかったと思うのですが。
それがちょっと残念でした。
始めから犯人が分かっている状態でしたが、トリックは衝撃でした。
奥さんの執念や悔恨が伝わってきます。
死んで当然ですよ。あんな、女性をものとしか思わず、自分の都合の言いように動かそうとする人間なんか。いくら優秀でも人以下です。
…って言ったら、言いすぎですけど。
本当に酷い。女性が子どもを産まなかったら、まるで生きてる価値がないみたいな言い方、私は嫌でした。
冒頭の夫婦の会話、見事に騙されました。トリックを知ってから読み返すと、なるほどと思います。
東野さん、流石です。
でも、全然関係のない箇所で「福山雅治」という言葉が2回出てきたのですが、必要だったのでしょうか^^;

〈文芸春秋 2008.10〉H20.12.8読了

予知夢 東野圭吾4

予知夢
予知夢

「夢想る」轢き逃げ事件で坂木信彦という男性が逮捕された。簡単な事件かと思えば、坂木はその前に不法侵入をしていた。坂木はその家の森崎礼美という女性に会うためだった。礼美は16歳。17年前から、坂木は森崎礼美という女性と結ばれると思い込んでいたのだ。
「霊視る」長井清美という女性が殺された。犯人は小杉という男性。小杉の友人である細谷は清美の彼氏で、清美に小杉が付きまとっていて困っていると相談されていた。細谷は清美が殺された日、小杉の家で、清美の幽霊を見ていた。
「騒霊る」非番の草薙のもとへ、実姉が相談を持ちかけてきた。知り合いの旦那が行方不明だというのだ。失踪する直前に行ったと思われる老人の家へ行って見ると、2組の夫婦が住んでいた。そして、ある時刻になるとその家だけが動き出したのだ。
「絞殺る」小さな工場の社長が殺された。ホテルで首を絞められたようだった。容疑者として社長の奥さんが疑われる。死亡推定時間にアリバイがないことと、社長に多額の保険金がかけられていたからだった。
「予知る」直樹は妻の静子、後輩の峰村と夕食を楽しんでいた。しかし、突然直樹の浮気相手の富由子から電話が入る。妻に自分と付き合っていると言わないと自殺するという。それでも動かない直樹を見て富由子は自殺を図る。その事件に疑問を持ち、草薙は聞き込みをする。すると、隣に住む娘が、3日前に富由子が首を吊った姿を見たという。

ガリレオ第2弾?です。
面白かったなぁ。ガリレオシリーズは短編の方がいいかも。不思議な事件がたくさん出てくるのも面白いです。
今回はどれも霊や夢が関わってくる不思議な事件ばかり。
犯人も最初に挙がっていた人とは違う意外な人物が多かった。
面白かったです。
特に印象的なのは「夢想る」ですね。最後にこうきたか〜と思いました^^
発想がやっぱり凄いです。
湯川教授がだんだん乗り気になってきてるような気がするのですが^^

〈文芸春秋 2000.6〉H20.11.10読了

探偵ガリレオ 東野圭吾4

探偵ガリレオ (文春文庫)
探偵ガリレオ (文春文庫)

警視庁捜査一課の草薙俊平が、説明のつかない難事件にぶつかったとき、必ず訪ねる友人がいる。
帝都大学理工学部物理学科助教授・湯川学。
常識を超えた謎に天才科学者が挑む、連作ミステリーのシリーズ第一作。
「燃える」不良少年がいつものように深夜に屯していると、突然仲間の頭が燃え出した。目撃証言として、少女が「赤い糸」を見たのだという。
「転写る」草薙が「変なもの博物館」と言う場所で、不思議な石膏で作られた人間の顔を見つける。近くにいた女性が、この顔は兄の顔だと言う。
「壊死る」スーパー経営者が変死されているのが発見された。死因は心筋梗塞なのだが、心臓だけが何故か細胞が壊死していた。
「爆ぜる」海で突然爆発が発生し、女性が死亡した。ほぼ同時期に藤川と言う若い男性の死体が発見される。その学生は、帝都大学の卒業生だった。
「離脱る」女性の扼殺死体が発見された。捜査線上に一人の男性が浮かび上がり、事件は解決するかに見えたのだが、幽体離脱したと言う少年の証言が捜査を混乱させた。

今更ながら読みました。ガリレオ、第1作。
湯川・草薙コンビは「容疑者Xの献身」を読んで初めて知り、それ以来読んだ事がなかったのです。
まだ私はぺーぺーです。
事件の内容も、トリックも、流石ですね、東野さん。
さっぱりわかりません^^;草薙刑事と同類です。
こういうトリックが思いつくのが理系人間なんですねぇ。
面白かったです。
また、解説は佐野史郎さんでした。
読んでいくと、東野さんはガリレオを書かれた時、モデルとしたのは佐野さんらしいですね。
初めて知りました。そして、私の中では佐野さんの方が私のイメージに近いかなと思いました。
まあ、映像化はなるべくはしてほしくないというのが私の本音なんですけどね。
ドラマも映画も見ていないので、見たら福山さんに見えてくるのかな。

〈文芸春秋 1998.5〉H20.10.14読了
自己紹介
苗坊と申します。
読書とV6とSnowManを愛してやまない道産子です。47都道府県を旅行して制覇するのが人生の夢。過去記事にもコメント大歓迎です。よろしくお願いいたします。
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