忍びの副業 下
畠中 恵
講談社
2023-03-22


甲賀の忍び、弥九郎たちは果てしなく渦巻く陰謀から、家基を守り抜けるのか?
家基の警護として取り立てられた甲賀の忍び、弥九郎たち。喜びに沸くのも束の間、江戸城の西之丸御殿に裏切者が出没しているという噂が流れる。”若君殺しの毒”とされる斑猫の毒が活発に売買されているというのだ。
真相に迫るべく、田沼意次と対面して思わぬ話を聞いた弥九郎は何者かに襲われ、さらに謹慎を食らうが……。

史実に基づいた物語なので、家基のことも分かってしまっているから読みながらドキドキしていました。
章の一つに「死の一報」があるんですよ。この章を読むのが怖かったです。
一筋縄ではいかない展開でしたけどね。
田沼意次の人間性が意外なような分かるような…。食えない人だけど信頼できるような。この時代のたたき上げの人は面白いですね。シリーズ化するとしたら今後も登場しそうです。
少し辛い結末でしたけど、今後も甲賀の忍びたちを読んでいきたいです。

<講談社 2023.2>2023.7.13読了